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商人
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「三時間ぐらいで戻るから」
「気をつけてね」
家賃の支払いのために黒龍白虎の本部に向かった瑞鳳を見送ると香姫たちは大広間で寛ぎ始めた。床に座って足を放り出す者もいればソファーの上で四肢を投げ出す者もいる。
普段から寛いではいるが、あまりにもだらしない格好をすると瑞鳳から注意が入る。
一ヶ月に一度の瑞鳳の外出は香姫たちにとって絶好の寛ぎの時間。
「下品やなぁ」
「女は下品なぐらいがちょうどええねんで」
「あ、瑞成や」
「え、嘘!?」
大半の香姫たちが慌てて居住いを正して玄関を見るも誰もいない。洗濯物が山のように入った籠を抱えて香姫たちを笑いながら庭へと逃げる雪儿に香姫たちは怒るも追いかけはしない。
「それにしても男前がこんだけ来うへんってだけで癒しがなくなるとはな……」
「龍瑞成、偉大やわ」
彼は彼これ半月近く紫雫楼を訪れていない。仕事で地方に行くことになったからと事前に報告は受けていたし、お土産買ってくると言われて皆喜んでいたのだが、お土産よりも目の保養だった瑞成の姿がない連日、香姫たちのテンションは上がらない。
「あーあ、なんかパーッと買い物したいなぁ」
「髪飾り新調したいなぁ」
「ウチは耳飾り。修理出そうか新しいの買おうか迷っとるんよ」
「買い換えたら? もう留め具古いし、落としたら困るやん」
「せやんなぁ」
言うだけで誰も起き上がろうとはしない。買い物は好きだが、今日は瑞鳳もいないためだらけると決めている香姫たちにとって予定は極力入れたくない。
「装飾品が一番金かかるやんかぁ」
「わかる! 補助も出さんのにそれはケチんなって言うんやから勝手やわ」
「安くてええもんが手に入ったらええのに」
「それなぁ」
「すいませーん」
聞き覚えのない男の声に香姫たちが反応する。瑞成でも雷真でもない、いつもの業者でもない声。玄関の鍵は開いているが、ドアを押し開けて入って来ようとはしない。
「どちら様でしょうか?」
立ち上がった杏儿が向かい、ドアを開けて外に出た。
小さめの皮の鞄と旅行鞄のような鞄を足元に置くスーツの男。見覚えはない。
胸ポケットから名刺ケースを取り出して差し出す名刺に視線を落とす。
「宝石商……?」
「はい。わたくし、宋と申します」
「何用でしょうか?」
「本日より三日間、香月街を回って装飾品の販売をさせていただく予定でございまして、紫雫楼様のほうでもし、新しく装飾品のご購入などお考えでしたら一度、見るだけでも構いませんのでお話させていただけませんでしょうか?」
宝石商はたまに店を訪れる。半年に一度か、一年に一度。大抵は行きつけの店で調達するのだが、こうした流れ者の宝石商は珍しい物を持っていることが多く、香姫たちの購買意欲をそそるのが上手い。
しかし、杏儿はかぶりを振った。
「当館の主人が留守にしておりますので、三時頃にまた足をお運びいただければ主人が返事をいたします」
「あー……そうですか……。いえ、あの、三日で五十軒回らなければならないので再度訪問する時間があるかどうか……」
「では、今回は縁がなかったということでお伝えしておきます」
「ちょっと待ってよ!」
窓を開けた紅蓮が声を上げて引き止めると杏儿が眉を寄せる。
「ええやんか! 見せてもらおうや!」
「ちょっと」
「買いに行くの面倒やし、行っても似たようなもんしか売ってへんとこより他所で流行っとるもん買いたいやん。流行好きのお客さんおるし、そういうの着けたほうが喜ぶと思うねん」
「でも瑞鳳に確認しないとダメよ。勝手はできない」
「ちょっと見るだけやん」
「瑞鳳はまだ帰ってこないのよ」
「ウチらかて子供やないねんからあるだけ買うたりせえへんって」
「そういう問題じゃない」
「いいから入って入って!」
ドアを開けた香姫たちに引っ張られて商人は中へと入っていく。
真面目な杏儿はルールを守って生きたいタイプで、ルールから逸れることを嫌う。押し売りの可能性もあるから自分がいない間に商売人は入れるなと言われているのに香姫たちはお構いなし。
「怒られても知らないからね」
「大丈夫やって!」
「見せて見せて!」
男は床に膝をつき、テーブルに乗せた大きな鞄を開けた。
「うっそ……」
中に並んでいたのは定番の簪から見たことがない洋風の物まで色々。耳飾りも首飾りも豊富に入っている。
「こちらは西洋の国で手に入れた物でして、ブレスレットと言います。繊細で、腕に巻くと手首を華奢に美しく見せてくれる代物です」
「ちょっと見せて!」
紅蓮が手を差し出すと腕に巻かれた細身のチェーンに恍惚とする。腕に巻くのは太めのバングルが多く、こうした細身の物は少ない。動かすと滑らかに滑る感じに目を細める。
「これ欲しいなぁ」
「ちょっと紅蓮、買わないのよ」
「自分の金で買うんやからええやん」
「他には何か珍しいのある?」
次々に並べられていく商品に誰もが目を釘付けにする。見慣れた装飾品ではなく、西洋から仕入れた珍しい物ばかり。香姫たちは商人を入れて正解だと笑顔が止まらない。
「こちらはネックレスと言いまして、向こうではこうした大きめの宝石がぶら下がっているのが人気なんですよ」
「綺麗やなぁ!」
「でも高そう。すごい輝きよ」
玉や珊瑚の首飾りと違って、商人が見せるのはブレスレットと同じで金属のチェーンに宝石やガラスの装飾が付いている物が多く、デザインも細かい。香姫たちの目には華やかで洗練されたアイテムとして目に映っていた。
「これ耳につけるやつ?」
「はい。デザインはこちらのネックレスと同じですので、セットアイテムとしてお買い上げくださる方が多いですね」
「見せてもらえる?」
「もちろんでございます!」
香姫たちの中には既に購入する意思が見え始めており、身につけることでその意思はどんどん固まっていく。
キラキラと輝く美しい宝石から目が離せなくなっているのだ。
商人が見せる鏡に映る美しい宝石を身につけた自分。それだけで格が上がったような気になる。
「ねえ、瑞鳳に相談もなく買うのは良くないと思う」
「杏儿は買わんかったらええやろ。アタシらにまで押し付けんといて。瑞鳳に言わずに買ったらあかんって決まりないやんか」
「それはそうだけど……」
「あ、こっちも見せて!」
「どうぞどうぞ!」
出て行ったばかりの瑞鳳はあと数時間は帰ってこない。呼びに行ってもいいが、帰ってくるまでに香姫たちは購入してしまうだろう。
宝石商にとって高級娼館で働く香姫たちに売り込むのが一番売上を確保できる方法。特に時代が変わりつつある今なら西洋から仕入れた品というのは購入するキッカケにもなる。
どうすればいいのかと困惑する杏儿の後ろで足音が止まった。
「どないしたん? お客さん?」
「雪儿」
「こん人は?」
見覚えのない男に首を傾げると装飾品が入った鞄を向けられる。
「装飾品売る人? 商売人は入れたらあかんって瑞宝言うとったで?」
「お嬢さん、どれか気になる商品はございませんか?」
「結構です」
「お手にとって見ていただくだけでも結構ですよ」
引かない男に杏儿の表情に怒りが混ざり始める。牙を剥き出さんとしている虎のような顔つきをしているだろうオーラを放っていることに気付いた雪儿が後ろから杏儿を抱きしめた。
「雪儿は香姫やないからいらん。使い所ないから必要ないし」
「お出かけの際につけるのはいかがでしょうか?」
「お出かけなんか買い出しに行くだけやのにそんな豪華なもんつけるんもったいないやん」
「西洋では少しのお出かけの際にこうした物を身につけますよ」
「ふーん。すごいなぁ。でも興味ないねん。瑞鳳おらんし、はよ帰ったほうがええんとちゃう?」
「雪儿までそないなこと言うん? こんなんなかなか見ぃへんで? それに値段もそない高ないし」
「値段の問題やないと思う。いつも新調するとき、瑞鳳一緒やろ? 瑞鳳な、皆と買い物行くん楽しみにしとんちゃうかなぁ」
雪儿の言葉に黙り込む香姫もいるが、返したくないと言わんばかりに腕に着けたブレスレットを握る者もいた。
「まず紫雫楼様に寄らせていただいたので、明日になると大半は売れてしまっているかもしれません」
「ほら! こない言うとるし!」
うんうんと頷く香姫たちに雪儿は紅蓮の手にある装飾品を指した。
「紅蓮、それが偽物やったらどないする?」
「何を言うのですか!」
「ほいたらちょっと立ってくれる?」
声を張る商人に雪儿は杏儿から離れて体ごと向け、商人は雪儿の指示を受けて立ち上がった。
「気をつけてね」
家賃の支払いのために黒龍白虎の本部に向かった瑞鳳を見送ると香姫たちは大広間で寛ぎ始めた。床に座って足を放り出す者もいればソファーの上で四肢を投げ出す者もいる。
普段から寛いではいるが、あまりにもだらしない格好をすると瑞鳳から注意が入る。
一ヶ月に一度の瑞鳳の外出は香姫たちにとって絶好の寛ぎの時間。
「下品やなぁ」
「女は下品なぐらいがちょうどええねんで」
「あ、瑞成や」
「え、嘘!?」
大半の香姫たちが慌てて居住いを正して玄関を見るも誰もいない。洗濯物が山のように入った籠を抱えて香姫たちを笑いながら庭へと逃げる雪儿に香姫たちは怒るも追いかけはしない。
「それにしても男前がこんだけ来うへんってだけで癒しがなくなるとはな……」
「龍瑞成、偉大やわ」
彼は彼これ半月近く紫雫楼を訪れていない。仕事で地方に行くことになったからと事前に報告は受けていたし、お土産買ってくると言われて皆喜んでいたのだが、お土産よりも目の保養だった瑞成の姿がない連日、香姫たちのテンションは上がらない。
「あーあ、なんかパーッと買い物したいなぁ」
「髪飾り新調したいなぁ」
「ウチは耳飾り。修理出そうか新しいの買おうか迷っとるんよ」
「買い換えたら? もう留め具古いし、落としたら困るやん」
「せやんなぁ」
言うだけで誰も起き上がろうとはしない。買い物は好きだが、今日は瑞鳳もいないためだらけると決めている香姫たちにとって予定は極力入れたくない。
「装飾品が一番金かかるやんかぁ」
「わかる! 補助も出さんのにそれはケチんなって言うんやから勝手やわ」
「安くてええもんが手に入ったらええのに」
「それなぁ」
「すいませーん」
聞き覚えのない男の声に香姫たちが反応する。瑞成でも雷真でもない、いつもの業者でもない声。玄関の鍵は開いているが、ドアを押し開けて入って来ようとはしない。
「どちら様でしょうか?」
立ち上がった杏儿が向かい、ドアを開けて外に出た。
小さめの皮の鞄と旅行鞄のような鞄を足元に置くスーツの男。見覚えはない。
胸ポケットから名刺ケースを取り出して差し出す名刺に視線を落とす。
「宝石商……?」
「はい。わたくし、宋と申します」
「何用でしょうか?」
「本日より三日間、香月街を回って装飾品の販売をさせていただく予定でございまして、紫雫楼様のほうでもし、新しく装飾品のご購入などお考えでしたら一度、見るだけでも構いませんのでお話させていただけませんでしょうか?」
宝石商はたまに店を訪れる。半年に一度か、一年に一度。大抵は行きつけの店で調達するのだが、こうした流れ者の宝石商は珍しい物を持っていることが多く、香姫たちの購買意欲をそそるのが上手い。
しかし、杏儿はかぶりを振った。
「当館の主人が留守にしておりますので、三時頃にまた足をお運びいただければ主人が返事をいたします」
「あー……そうですか……。いえ、あの、三日で五十軒回らなければならないので再度訪問する時間があるかどうか……」
「では、今回は縁がなかったということでお伝えしておきます」
「ちょっと待ってよ!」
窓を開けた紅蓮が声を上げて引き止めると杏儿が眉を寄せる。
「ええやんか! 見せてもらおうや!」
「ちょっと」
「買いに行くの面倒やし、行っても似たようなもんしか売ってへんとこより他所で流行っとるもん買いたいやん。流行好きのお客さんおるし、そういうの着けたほうが喜ぶと思うねん」
「でも瑞鳳に確認しないとダメよ。勝手はできない」
「ちょっと見るだけやん」
「瑞鳳はまだ帰ってこないのよ」
「ウチらかて子供やないねんからあるだけ買うたりせえへんって」
「そういう問題じゃない」
「いいから入って入って!」
ドアを開けた香姫たちに引っ張られて商人は中へと入っていく。
真面目な杏儿はルールを守って生きたいタイプで、ルールから逸れることを嫌う。押し売りの可能性もあるから自分がいない間に商売人は入れるなと言われているのに香姫たちはお構いなし。
「怒られても知らないからね」
「大丈夫やって!」
「見せて見せて!」
男は床に膝をつき、テーブルに乗せた大きな鞄を開けた。
「うっそ……」
中に並んでいたのは定番の簪から見たことがない洋風の物まで色々。耳飾りも首飾りも豊富に入っている。
「こちらは西洋の国で手に入れた物でして、ブレスレットと言います。繊細で、腕に巻くと手首を華奢に美しく見せてくれる代物です」
「ちょっと見せて!」
紅蓮が手を差し出すと腕に巻かれた細身のチェーンに恍惚とする。腕に巻くのは太めのバングルが多く、こうした細身の物は少ない。動かすと滑らかに滑る感じに目を細める。
「これ欲しいなぁ」
「ちょっと紅蓮、買わないのよ」
「自分の金で買うんやからええやん」
「他には何か珍しいのある?」
次々に並べられていく商品に誰もが目を釘付けにする。見慣れた装飾品ではなく、西洋から仕入れた珍しい物ばかり。香姫たちは商人を入れて正解だと笑顔が止まらない。
「こちらはネックレスと言いまして、向こうではこうした大きめの宝石がぶら下がっているのが人気なんですよ」
「綺麗やなぁ!」
「でも高そう。すごい輝きよ」
玉や珊瑚の首飾りと違って、商人が見せるのはブレスレットと同じで金属のチェーンに宝石やガラスの装飾が付いている物が多く、デザインも細かい。香姫たちの目には華やかで洗練されたアイテムとして目に映っていた。
「これ耳につけるやつ?」
「はい。デザインはこちらのネックレスと同じですので、セットアイテムとしてお買い上げくださる方が多いですね」
「見せてもらえる?」
「もちろんでございます!」
香姫たちの中には既に購入する意思が見え始めており、身につけることでその意思はどんどん固まっていく。
キラキラと輝く美しい宝石から目が離せなくなっているのだ。
商人が見せる鏡に映る美しい宝石を身につけた自分。それだけで格が上がったような気になる。
「ねえ、瑞鳳に相談もなく買うのは良くないと思う」
「杏儿は買わんかったらええやろ。アタシらにまで押し付けんといて。瑞鳳に言わずに買ったらあかんって決まりないやんか」
「それはそうだけど……」
「あ、こっちも見せて!」
「どうぞどうぞ!」
出て行ったばかりの瑞鳳はあと数時間は帰ってこない。呼びに行ってもいいが、帰ってくるまでに香姫たちは購入してしまうだろう。
宝石商にとって高級娼館で働く香姫たちに売り込むのが一番売上を確保できる方法。特に時代が変わりつつある今なら西洋から仕入れた品というのは購入するキッカケにもなる。
どうすればいいのかと困惑する杏儿の後ろで足音が止まった。
「どないしたん? お客さん?」
「雪儿」
「こん人は?」
見覚えのない男に首を傾げると装飾品が入った鞄を向けられる。
「装飾品売る人? 商売人は入れたらあかんって瑞宝言うとったで?」
「お嬢さん、どれか気になる商品はございませんか?」
「結構です」
「お手にとって見ていただくだけでも結構ですよ」
引かない男に杏儿の表情に怒りが混ざり始める。牙を剥き出さんとしている虎のような顔つきをしているだろうオーラを放っていることに気付いた雪儿が後ろから杏儿を抱きしめた。
「雪儿は香姫やないからいらん。使い所ないから必要ないし」
「お出かけの際につけるのはいかがでしょうか?」
「お出かけなんか買い出しに行くだけやのにそんな豪華なもんつけるんもったいないやん」
「西洋では少しのお出かけの際にこうした物を身につけますよ」
「ふーん。すごいなぁ。でも興味ないねん。瑞鳳おらんし、はよ帰ったほうがええんとちゃう?」
「雪儿までそないなこと言うん? こんなんなかなか見ぃへんで? それに値段もそない高ないし」
「値段の問題やないと思う。いつも新調するとき、瑞鳳一緒やろ? 瑞鳳な、皆と買い物行くん楽しみにしとんちゃうかなぁ」
雪儿の言葉に黙り込む香姫もいるが、返したくないと言わんばかりに腕に着けたブレスレットを握る者もいた。
「まず紫雫楼様に寄らせていただいたので、明日になると大半は売れてしまっているかもしれません」
「ほら! こない言うとるし!」
うんうんと頷く香姫たちに雪儿は紅蓮の手にある装飾品を指した。
「紅蓮、それが偽物やったらどないする?」
「何を言うのですか!」
「ほいたらちょっと立ってくれる?」
声を張る商人に雪儿は杏儿から離れて体ごと向け、商人は雪儿の指示を受けて立ち上がった。
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