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悪魔2
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「あはははははははははっ! あの孤龍と呼ばれた龍瑞成が女ひとり守るために銃も向けられないとは驚きだ! 傑作だよ!!」
「孤龍……?」
そう呼ばれていた記憶がないため怪訝な顔を見せる瑞成にキースが肩を揺らす。
「孤独な龍、だったかな。お前をそう呼んでる奴がいたよ。牙を剥いたところで一人分の力しか持たないお前に今更何ができる? 女ひとり、膝の上に座らされたぐらいで動けもしないんだからな。傑作だよ」
あからさまな挑発。瑞成は煙草を指先で弾いて灰を床の上に落とす。
「俺が撃てないっていつ言った?」
「ならどうして撃たないんだ? ムカついてるんだろう? 俺を殺したいほどには」
「話し合いをすると言ったのはお前だろ。俺はそれに応じてるだけだ」
「そのわりには殺気がダダ漏れだぞ」
ククッと喉奥を鳴らす意地の悪い男に苛立っているのは雪儿も同じだった。
今すぐにでも腕に噛みついて喉を絞めてやりたいとすら思う。倒れたところを膝で首を絞める。瑞成が教えてくれたことだ。
だが、キースにそれが通用するはずがない。足手纏いになるだけだとわかっているから雪儿はジッとしている。瑞成から目を逸らすことなく、ただジッと無事に話し合いが終わることを祈るしかできない。
「撃てよ、瑞成。得意だろ? 今まで何百人も殺してきたんだろ?」
膝に乗せられた雪儿は、ただじっと、瑞成を見つめたまま静かに、そっと──首を横に振った。
「撃ってみろよ」
キースの口元が笑う。その笑みは、銃口の冷たさよりも遥かに凍えるほど冷たい。
銃の近くに置いていた瑞成の指がわずかに動いたその瞬間──キースの人差し指が微かに力を込めたのを見逃さなかった。
(今、俺が引けば……こいつは……)
その予感は確信に変わる。だから、撃てなかった。
キースにはそれすらも予想どおりだったのだろう。
だから目を見開いて楽しげに笑った。
「撃ち方忘れたのか? ──こうするんだよッ!!」
──銃声。
瑞成の身体が仰け反った。脇腹を貫いた熱が、瞬時に痛みに変わる。
キースの楽しげな声が響く中、雪儿の悲鳴がそれを覆う。
「瑞成ッ!!!!」
慌てて駆け寄ろうとするけ雪儿の腕をキースが掴んで引き寄せる。
「瑞成、鬼ごっこをしようか。俺が鬼でいい。黒龍白虎とヴィレリオンで鬼ごっこだ」
「瑞成ッ!!!!」
悲鳴のように叫び呼びながら、腕を振り払おうと暴れる雪儿が駆け寄ろうとするのを腹部に回した腕に力を込めて強く抱いたままキースは離さない。
「Shhh……」
空気すら凍りつくような囁き声とともに、指先が唇に当てられる。
「待て、雪儿。もうちょっとだけ、見届けてくれ」
「やめて……ッ、もうやめてぇ……!!」
血を流してうずくまる瑞成を見つめながら、キースが口角を吊り上げた。
「瑞成、鬼ごっこをしようか」
痛みに歪ませた顔を上げた瑞成がキースを睨みつける。
「俺が“鬼”でいい。黒龍白虎と、ヴィレリオンで──鬼ごっこだ」
何を言っているんだと耳を疑っているのは雪儿と杏儿だけで、瑞成はその意味がわかっている。
「そうだなぁ…一時間後にスタートっていうのはどうだ? ああ、そうしよう。一時間やる。仲間に伝えるといい。残っていれば、だが」
立ち上がったキースは雪儿を解放し、急ぐことなくゆっくりと部屋を出ていく。瑞成は震える手で銃に手を伸ばすが、握れない。
主導権はキースにある。ここで瑞成がキースを撃てば、キースは雪儿を撃つだろう。
トンットンッと音を立てながら階段を下りていくキースを追いかけることは誰にもできない。
「瑞成……!」
涙を溢しながら駆け寄ってきた雪儿が一緒に傷口を押さえるも瑞成が手を払う。
「聞いてただろ……俺のことはいいからさっさと街を離れろ──ガハッ!」
「瑞成ッ!」
口から大量の血を吐きながらも瑞成は立ち上がる。
「手当てせんと!!」
「一時間しかねぇんだよ……」
廊下に出ると瑞鳳が立っていた。いつもよりも巨大に見えるのは自分の背が曲がっているからかと思いながらも今はからかう余裕もない。
「お前が鬼ごっこするのは勝手だが、それなら先に手当てしな」
「時間がないって言ってんだろ……」
「相手にハンデ渡して勝つつもりなら無理だって言い切ってやるよ」
瑞鳳の言葉はいつも正しい。真っ直ぐで、強くて、ぶつけられると痛い。
「柳雲! 来てくれ!」
瑞鳳の言葉で柳雲が駆け上がってくる。
口から血を吐き、腹部も赤く染まっている状態に柳雲は雷真を見たとき以上に顔を歪める。
今更聞いたところでどうしようもない。説教など尚更意味を持たない。
床に膝をつき、鞄を開けて道具と薬を取り出し、手当てを始めた。
「鬼ごっこなんかせんでええ……そんなんただの殺し合いになるだけ……」
瑞成の手を両手で握りながら訴えるも彼の表情は変わらない。
「なら、見捨てろってのか? 逃げ惑う市民が殺されるってわかってて見捨てろって?」
「……でも…」
死んでほしくないと口にできなかった。
他の人は死んでもいいのかと言われるのが怖かったから。
そうじゃない。誰にも死んでほしくないと言ったところで既に死者は出ている。
戦争を拡大させれば更に死者は増えるというのに。
「戦争ってのはこの世で最も無価値で無意味なもんだ」
瑞鳳は誰も見ていない。ただ真っ直ぐ前を見つめたまま独り言のように言葉を紡ぐ。
「正義とか、守るべきものとか、そんな耳障りの良い言葉を口にしながら、結局はメンツや復讐が前に出る。それは戦争を始める奴らにとっちゃ命よりも重たいもんらしい」
「こんなときまで嫌味言う……?」
「こんなときだから言ってんだ。お前と会うのはこれで最後かもしれないからね」
「確かに」
誰も不謹慎だとは言わなかった。
一時間後には、この龍渓という街は変わり果てているかもしれない状況にまで陥っているのだから。
「戦争をやめるには、相手もやめるって言わなきゃやめられないんだよ」
貫通していたことだけは運が良かった。
手当てが終わり、ゆっくりと身体を起こした瑞成を雪儿が支えるも腕を払われる。
立ち上がり、階段を下りようとする瑞成の腕を掴むも、やはり振り払われた。
「行ったらあかん……行かんといて……」
階段を下りながら懇願するも瑞成は聞かない。黙って一回まで降りていく。
「瑞成さん……ッ」
一階に下りると横になっていた雷真が起き上がるも顔色は良くない。それでも立ち上がって寄ってくる。
「キースの奴はなんて?」
「一時間後に鬼ごっこだとよ。黒龍白虎とヴィレリオンで」
「ふざけやがって……」
まだ耳も本調子ではなく、聞き取れたのは断片的だがわかった。
紅蓮に支えられながらも行く準備を始めようとする雷真に瑞成は命令を出した。
「お前は紫雫楼に残って皆を逃がせ」
驚いた顔をする雷真が「何を……」と戸惑うも瑞成が続ける。
「凌鷹はまだ不自由だろ。鬼ごっこできる状態じゃねぇし、足手纏いだ。それでも残るって言うだろ。そしたら杏儿も残るって言いかねない。だからお前が抱えて行け。それぐらいの力は残ってんだろ」
「お、俺も──」
「今のお前も足手纏いになるんだよ」
はっきり告げられた言葉に雷真は返す言葉もなかった。目眩と吐き気が引かない。立っているのもやっとだ。これで大暴れなど、とてもじゃないが出来るはずがない。
だが、それを素直に受け入れるだけの強さもない。
「アンタひとりを行かせるなんて……」
「俺の命令聞けねぇっての?」
この十年間で何百回も言われた言葉にハッとする。そして唇を噛み、拳を握りしめながら頷いた。
「勝つんですよね?」
「疑ってんのかよ」
「約束してください」
「勝つに決まってんだろ」
雷真の唇が震える。勝ち目などあるはずがない。武器の数が違う。向こうは勝算があるのだ。だから鬼ごっこなどというふざけた言葉を使った。
「瑞成……」
「お前もさっさと行けよ」
「そんな状態で何ができるん……?」
「うるせぇな……さっさと消えろ」
握られた手を何度振り払っても雪儿は握ろうとする。
立ち止まり、瑞成は雪儿の頬を強く叩いた。地面に倒れた雪儿を睨みつけながら苛立ちを顔に出す。
「守られることしかできねぇんだから黙って消えろ。現実も見えてねぇガキが……目障りなんだよ」
進んでいく瑞成を雪儿は追いかけられなかった。
吐き捨てるように言ったその顔がとても苦しそうに見えたから。
追いかけてはいけない。なんの力も持っていないのだから足手纏いにしかならない。
(一緒に生きて、一緒に死のうよ)
あの言葉は雪儿の希望だった。
それが叶わなくなった今、雪儿は地面にうずくまりながら泣きじゃくるしかできなかった。
「孤龍……?」
そう呼ばれていた記憶がないため怪訝な顔を見せる瑞成にキースが肩を揺らす。
「孤独な龍、だったかな。お前をそう呼んでる奴がいたよ。牙を剥いたところで一人分の力しか持たないお前に今更何ができる? 女ひとり、膝の上に座らされたぐらいで動けもしないんだからな。傑作だよ」
あからさまな挑発。瑞成は煙草を指先で弾いて灰を床の上に落とす。
「俺が撃てないっていつ言った?」
「ならどうして撃たないんだ? ムカついてるんだろう? 俺を殺したいほどには」
「話し合いをすると言ったのはお前だろ。俺はそれに応じてるだけだ」
「そのわりには殺気がダダ漏れだぞ」
ククッと喉奥を鳴らす意地の悪い男に苛立っているのは雪儿も同じだった。
今すぐにでも腕に噛みついて喉を絞めてやりたいとすら思う。倒れたところを膝で首を絞める。瑞成が教えてくれたことだ。
だが、キースにそれが通用するはずがない。足手纏いになるだけだとわかっているから雪儿はジッとしている。瑞成から目を逸らすことなく、ただジッと無事に話し合いが終わることを祈るしかできない。
「撃てよ、瑞成。得意だろ? 今まで何百人も殺してきたんだろ?」
膝に乗せられた雪儿は、ただじっと、瑞成を見つめたまま静かに、そっと──首を横に振った。
「撃ってみろよ」
キースの口元が笑う。その笑みは、銃口の冷たさよりも遥かに凍えるほど冷たい。
銃の近くに置いていた瑞成の指がわずかに動いたその瞬間──キースの人差し指が微かに力を込めたのを見逃さなかった。
(今、俺が引けば……こいつは……)
その予感は確信に変わる。だから、撃てなかった。
キースにはそれすらも予想どおりだったのだろう。
だから目を見開いて楽しげに笑った。
「撃ち方忘れたのか? ──こうするんだよッ!!」
──銃声。
瑞成の身体が仰け反った。脇腹を貫いた熱が、瞬時に痛みに変わる。
キースの楽しげな声が響く中、雪儿の悲鳴がそれを覆う。
「瑞成ッ!!!!」
慌てて駆け寄ろうとするけ雪儿の腕をキースが掴んで引き寄せる。
「瑞成、鬼ごっこをしようか。俺が鬼でいい。黒龍白虎とヴィレリオンで鬼ごっこだ」
「瑞成ッ!!!!」
悲鳴のように叫び呼びながら、腕を振り払おうと暴れる雪儿が駆け寄ろうとするのを腹部に回した腕に力を込めて強く抱いたままキースは離さない。
「Shhh……」
空気すら凍りつくような囁き声とともに、指先が唇に当てられる。
「待て、雪儿。もうちょっとだけ、見届けてくれ」
「やめて……ッ、もうやめてぇ……!!」
血を流してうずくまる瑞成を見つめながら、キースが口角を吊り上げた。
「瑞成、鬼ごっこをしようか」
痛みに歪ませた顔を上げた瑞成がキースを睨みつける。
「俺が“鬼”でいい。黒龍白虎と、ヴィレリオンで──鬼ごっこだ」
何を言っているんだと耳を疑っているのは雪儿と杏儿だけで、瑞成はその意味がわかっている。
「そうだなぁ…一時間後にスタートっていうのはどうだ? ああ、そうしよう。一時間やる。仲間に伝えるといい。残っていれば、だが」
立ち上がったキースは雪儿を解放し、急ぐことなくゆっくりと部屋を出ていく。瑞成は震える手で銃に手を伸ばすが、握れない。
主導権はキースにある。ここで瑞成がキースを撃てば、キースは雪儿を撃つだろう。
トンットンッと音を立てながら階段を下りていくキースを追いかけることは誰にもできない。
「瑞成……!」
涙を溢しながら駆け寄ってきた雪儿が一緒に傷口を押さえるも瑞成が手を払う。
「聞いてただろ……俺のことはいいからさっさと街を離れろ──ガハッ!」
「瑞成ッ!」
口から大量の血を吐きながらも瑞成は立ち上がる。
「手当てせんと!!」
「一時間しかねぇんだよ……」
廊下に出ると瑞鳳が立っていた。いつもよりも巨大に見えるのは自分の背が曲がっているからかと思いながらも今はからかう余裕もない。
「お前が鬼ごっこするのは勝手だが、それなら先に手当てしな」
「時間がないって言ってんだろ……」
「相手にハンデ渡して勝つつもりなら無理だって言い切ってやるよ」
瑞鳳の言葉はいつも正しい。真っ直ぐで、強くて、ぶつけられると痛い。
「柳雲! 来てくれ!」
瑞鳳の言葉で柳雲が駆け上がってくる。
口から血を吐き、腹部も赤く染まっている状態に柳雲は雷真を見たとき以上に顔を歪める。
今更聞いたところでどうしようもない。説教など尚更意味を持たない。
床に膝をつき、鞄を開けて道具と薬を取り出し、手当てを始めた。
「鬼ごっこなんかせんでええ……そんなんただの殺し合いになるだけ……」
瑞成の手を両手で握りながら訴えるも彼の表情は変わらない。
「なら、見捨てろってのか? 逃げ惑う市民が殺されるってわかってて見捨てろって?」
「……でも…」
死んでほしくないと口にできなかった。
他の人は死んでもいいのかと言われるのが怖かったから。
そうじゃない。誰にも死んでほしくないと言ったところで既に死者は出ている。
戦争を拡大させれば更に死者は増えるというのに。
「戦争ってのはこの世で最も無価値で無意味なもんだ」
瑞鳳は誰も見ていない。ただ真っ直ぐ前を見つめたまま独り言のように言葉を紡ぐ。
「正義とか、守るべきものとか、そんな耳障りの良い言葉を口にしながら、結局はメンツや復讐が前に出る。それは戦争を始める奴らにとっちゃ命よりも重たいもんらしい」
「こんなときまで嫌味言う……?」
「こんなときだから言ってんだ。お前と会うのはこれで最後かもしれないからね」
「確かに」
誰も不謹慎だとは言わなかった。
一時間後には、この龍渓という街は変わり果てているかもしれない状況にまで陥っているのだから。
「戦争をやめるには、相手もやめるって言わなきゃやめられないんだよ」
貫通していたことだけは運が良かった。
手当てが終わり、ゆっくりと身体を起こした瑞成を雪儿が支えるも腕を払われる。
立ち上がり、階段を下りようとする瑞成の腕を掴むも、やはり振り払われた。
「行ったらあかん……行かんといて……」
階段を下りながら懇願するも瑞成は聞かない。黙って一回まで降りていく。
「瑞成さん……ッ」
一階に下りると横になっていた雷真が起き上がるも顔色は良くない。それでも立ち上がって寄ってくる。
「キースの奴はなんて?」
「一時間後に鬼ごっこだとよ。黒龍白虎とヴィレリオンで」
「ふざけやがって……」
まだ耳も本調子ではなく、聞き取れたのは断片的だがわかった。
紅蓮に支えられながらも行く準備を始めようとする雷真に瑞成は命令を出した。
「お前は紫雫楼に残って皆を逃がせ」
驚いた顔をする雷真が「何を……」と戸惑うも瑞成が続ける。
「凌鷹はまだ不自由だろ。鬼ごっこできる状態じゃねぇし、足手纏いだ。それでも残るって言うだろ。そしたら杏儿も残るって言いかねない。だからお前が抱えて行け。それぐらいの力は残ってんだろ」
「お、俺も──」
「今のお前も足手纏いになるんだよ」
はっきり告げられた言葉に雷真は返す言葉もなかった。目眩と吐き気が引かない。立っているのもやっとだ。これで大暴れなど、とてもじゃないが出来るはずがない。
だが、それを素直に受け入れるだけの強さもない。
「アンタひとりを行かせるなんて……」
「俺の命令聞けねぇっての?」
この十年間で何百回も言われた言葉にハッとする。そして唇を噛み、拳を握りしめながら頷いた。
「勝つんですよね?」
「疑ってんのかよ」
「約束してください」
「勝つに決まってんだろ」
雷真の唇が震える。勝ち目などあるはずがない。武器の数が違う。向こうは勝算があるのだ。だから鬼ごっこなどというふざけた言葉を使った。
「瑞成……」
「お前もさっさと行けよ」
「そんな状態で何ができるん……?」
「うるせぇな……さっさと消えろ」
握られた手を何度振り払っても雪儿は握ろうとする。
立ち止まり、瑞成は雪儿の頬を強く叩いた。地面に倒れた雪儿を睨みつけながら苛立ちを顔に出す。
「守られることしかできねぇんだから黙って消えろ。現実も見えてねぇガキが……目障りなんだよ」
進んでいく瑞成を雪儿は追いかけられなかった。
吐き捨てるように言ったその顔がとても苦しそうに見えたから。
追いかけてはいけない。なんの力も持っていないのだから足手纏いにしかならない。
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