神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ

文字の大きさ
40 / 153

リキュア首都へ

しおりを挟む
そうこうして1時間刻ほど過ぎて、進行方向には鮮やかな赤やオレンジの彩りに染まる街が見えてきた。

ルナ「わぁ!!!首都に着いたのね?とっても広いわぁ!とっても色が鮮やかねっ!!楽しみだわ!!」
と街が見えてきてからは終始はしゃぎっぱなしである(笑)

それほどに心踊らされるような、キラメキと熱気が感じられる佇まいの街であったのだ。

無事に馬車旅を一旦終わり、御者と乗客にお礼と別れを告げて3人は首都を歩き出した。

この世界、各国との境界はあっても関所などはなく、入国の際は危険物を持っていると神々の結界ではじかれるという特殊な構造があるため、荷物検査で並ぶこともなく平和だ。
(なんという楽さ・・)

ルイ「お嬢、とりあえずコンポート商店に行きましょう。」

ジーン「そうですよ、もしかしたらお待ちくださってるかもしれないですよ!寄り道は後で!!ですよ~」

ルナ「・・わかってるの~」

くぅ・・読まれてたっ

そんなやり取りをしながら、コンポート商店を目指してこの国の雰囲気を楽しんでいた。

ルナは相変わらず物珍しいのか、キョロキョロといている。

だって・・アール国とは全然雰囲気が違っていて、空気の匂いもなんていうか御香っていうのかな??キツくはないけど、風にのってふわって香ってくる程度なんだけど、余計に異国情緒を漂わせている気がする。
お父様の交易の相手に1度見せてもらったことがあって、その時の匂いに似てるかな?って思った。

人々の服装も見たことのないサラリとした布を体に巻き付けてる??頭にも同じ布を被っているけど、顔は見えてるから安心する。
色とりどりの布の波に視界が情報でうるさいけど、とっても楽しい。
同じく同じ反応をしているジーンはルナティカと手を繋いではぐれないようにしている。
それを後ろで見守って、くくっと笑っているのはルイだ。

彼は元々冒険者だったため、この世界の国はほとんど足を運んだことがあるのだ。
気心知れた仲間たちと旅をしていた頃が懐かしいな。
しかし・・
いまはいまで腰を落ち着ける場所があることに安心して生活している。
ルナティカに仕える事に誇りを持っているので彼女から離れることはない。

そんなルイは、最近ジーンに対してちょっと違う感情が芽吹いたことに自覚しつつある。
が、いまはその時ではない・・



そんな3人を見た街の人々はルナティカを目にする度にみんな驚愕しながらも、”愛し子様がいらした!!”と胸を弾ませる人多数。
中にはその美しさに目がくらんで動けなくなる者もいたとか。

「うわぁーままぁ!!あのおねーちゃんとってもきれいだねぇ」
「そうねぇほんとお綺麗ねぇ(うっとり)」
あまりの神々しさにもはや綺麗では言い表せないのだけど、なんとか子どもの言葉に答える。
「ほんとだっまま、わたしもあのおねーちゃんみたいになれるー?」
「え?うーん、あのお姉ちゃんはね、とっても特別な方なの。だからあのお姉ちゃんみたいに・・は無理なのよ、でもあなたも努力したら絶対綺麗になれるわ。努力は裏切らないもの♪ママと一緒に綺麗を目指しましょうね(ニコリ)」
こちらの母子は、母は夢見ちゃ駄目!とはっきりと教えつつも、でも綺麗になる努力をしていけば何もやってない人よりは美に近づけると諭しながらもやる気を出させるという素晴らしい回答をしている。

そんな人々の視線は感じつつ、何も言ってきたり接触してこないことに安心し、歩みをすすめていく3人。
10の分刻ほどうろついただろか?
大きすぎず、大商会にしては控えめな目的地を見つけた。

ルナ「あったわ!!あれよね!!」
と後ろにいる2人に向かって伝えニコッリすると、ルイとジーンは「「うしろみてください!」」と。

ん???と思いながら、店のほうへ振り向くとあの頃よりも歳を重ねた懐かしい人がいた。
”ラドリスだ!!”

ラド「ルナ様ー!!!」
ルナ「ラドー!!!」

往来で大きな声で呼び合う2人に、周りはぎょっ!!としている(苦笑)
だって”愛し子様”ですよ??え??そんなお人を呼び捨て???愛称なの??

そんな考えが飛び交っているとは知らず、当の本人たちは懐かしさで嬉しさで・・
とそんな感じだろう。

ラド「お久しぶりです!よくぞリキュアへ来てくれましたね、父も母も妻も会いたがってますよ」
と、ルナティカから視線をずらして後方へ視線を向ける。
ニカッと笑って、
ラド「よっ!!ルイとジーンも、歓迎するぜ!!リキュアに滞在中は何でも頼ってくれよ!」
と伝える。
ルイ「ふっひっさしぶりだなぁ!!ラド元気そうじゃないか!妻って言ったか?おまえ結婚したのかよ~おめでとさんっ!!滞在中よろしくな」
と気安く返す。
ジーン「ラドさん、お久しぶりですね!お変わりないようで。ご結婚おめでとうございます!!滞在中はお世話になります」
とこちらも気安く返し、ペコリとお辞儀をする。

そんな2人に対して、
ラド「あぁ、任せとけって!滞在先も、警備もしっかりしたところを用意してあるからな、3人とも楽しんでくれよ!!」

相変わらず人好きのする太陽みたいな笑顔はあの頃と変わらず、安心する。
ルイと同じように兄的存在なのだ。

これから私たちはリキュアには2月刻ほど滞在することを考えている。


感動の再会をした私たちは、ラドに案内されてコンポート商店の中へ入っていく。



中では、従業員の皆さんが集まってくれていて中心にはラドにそっくりな少しふっくらした方が居て、その隣には穏やかそうなご婦人、更にその隣には目元の爽やかな長身のスラリとした綺麗な人が居た。

「「「「「「「ようこそコンポート商店へ」」」」」」」
と一斉にお辞儀をされた。

あわわわわわわわってなりながら、「頭をお上げくださいっっ」と焦ってしまう。
私なんて・・・愛し子っていうだけでただの子爵令嬢でしかないのにっ


・・そう思っているのは本人だけですけど。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

モブ転生とはこんなもの

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。 乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。 今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。 いったいどうしたらいいのかしら……。 現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。 他サイトでも公開しています。

多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】 23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも! そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。 お願いですから、私に構わないで下さい! ※ 他サイトでも投稿中

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する

タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。 社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。 孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。 そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。 追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

処理中です...