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レイン国
しおりを挟む降りる準備をするみんなを横目に、1人でレイン国の様子を眺めている。
あの木はいったいどういう意味があるのかな?
かなり大きいけど・・
うわ・・国の中に水路が通ってるの!?
不思議~
でも普通の道もあるのね?
と思いながら、一応ベリル先生に叩き込まれた各国の情報からレイン国の記憶を引っ張り出してみる。
うーん・・
なるほど。
レイン国について、
主に創造神を筆頭に水の神信仰としている
(あくまでも大多数がというだけで強制ではない、他の神信仰でも特に咎められはしないし蔑みの対象になることもない)
愛し子へ対しては歓迎の姿勢
(見たことが無いのでおとぎ話程度の認識である感も強い)
大きな木・・思い出した!あれは水の神様がこの地へ力を降ろす際に神聖物として自ら置いたらしい。
うわぁ・・あんな大きな木を!?
あんな凄い聖物を置くくらい、水の神様はこの地が気に入ったんだろうなぁ。
そうそう、面白い話がレインの王族は髪の毛が銀髪なんだって!!
凄いねぇ~!
瞳の色は両親の色どちらかを継ぐらしいけどね。
嫁いで来た妃が何色の髪の毛であっても、生まれてくる子はみんな銀髪だと聞いた。
うーん・・それはアレだね、水の神様の祝福!
絶対そうだよ~
いいねぇ~綺麗だろうなぁ♪
水が綺麗なこともあって、それを上手く使ったポーション造りが盛んなんだって。
あとはお酒造りもしていて、ワインとは違った透明なお酒があるらしい。
(男性陣は嬉しいかもね~あ、もちろん女性でもお酒好きな人はいるからね~)
食に関しては、川があるから川魚料理が一般的とか。
海の魚しか知らないからそれは楽しみ!!
こんなところかなぁ~
あとは、現地から実況しようかな(笑)
私ってね、愛し子なんだよね・・
それでね、各国を旅する際に王家や神殿にも顔を出すことって約束があって・・
だけどね、もうすでに疲れちゃってるんだ・・
かなきゃ駄目かな???(ショボン)
本音を言うとね、もう行きたくない・・
トラブル有りすぎて・・外からこんな国だよ~って眺めて終わりたい(超本音)
だって、私・・魔法が使えるわけでもないんだよ?
治癒魔法とかも別に出来ないし、攻撃魔法?も知らない・・使いたいって思ったこともないけど。
でもね、神様たちとお話出来るのはとっても嬉しいの。
だけど、仲間や知ってる人以外はもうなんか・・ごめん。嫌なんだ・・
正直怖いなって思ってしまってる自分がいる。
これから先、普通に対応出来るのかも不安しかない。
こんなこと言ったら、神様たちも悲しむかな??
みんなにも嫌われちゃうかな??
色々考えたら悲しくなってきた・・
すると、玄関ホールで見ていた外の様子に変化が見られた。
透明なドームの外では常に雨が降っていたけど、いまは降り方が激しくなってきた。
なんなら空は青かったのに、黒くなってる・・
あー・・・
コレ私のせいかな。
ごめんなさい・・そう心の中で謝りながらも、先程まで考えていたことは変わらないし心が晴れることはない。
私はどうしたらいいのかな・・
降りしきる雨など気にも留めず、ただただ映された物を見つめる。
外は小さな雷まで見える。
バタバタしていたみんなが玄関ホールに集まり出した。
きっと誰かが私の様子に気づいたのかもしれない。
ジーン「ルナ様っ!!!」
ルイ「お嬢!!!」
「「大丈夫だ(ですよ)」」
ルナ「?ルイ?ジーン?なにが?・・」
と言いながら、知らないうちにポタポタと涙が流れていた。
ルナ「わたし・・泣いてる??なんでだろ・・なんで・・・」
そう思っていると、
っっっ!!!
ルイとジーンが抱きしめてきた。
ルナ「!!」
ルイ「お嬢どうしたんだ?何か心配事でもあるのか?」
ジーン「ルナ様、嫌な事がありますか?」
「「全部吐いてください」」
ルナ「へ?・・」
「「聞かせてください」」
ルイ「俺達になんでも話してって言ったろ?」
ジーン「そうですっ私達はルナ様のこと何でも知りたい!何を思ってるのか聞きたい!」
「「だから、吐いて(ください)」」
目をパチパチして静止してしまう。
周りを見ると、みんなも「そうですよ~」と頷きながら言ってるのが聞こえる。
いいのかな?言っても?・・コレだけ言ってくれてるのにまだ悩んでしまう・・
と思っていたら、
ヴァル「ルナ様・・少しよろしいですか?」
ん??
すると、向こうからサベロがやってきて何かヴァルに渡した??
くるりとこちらへ向くと、そっと私の膝へ乗せられた・・それはっっ
ルナ「!!カリンっここで抱っこしていいの?」
ヴァル「いまは特別ですよ?ハイエンさんの許可も得てますから」
そう言うと、軽くウィンクしてくれた。
急な仕草にドキッとするのは乙女として仕方ないと思う!
カリンとは・・私が騎獣だけじゃなくて、愛玩動物も飼育したい駄々をこねた為(笑)
ユメイルでサベロが探して購入してくれたウサギだ。
少し大きい品種で、抱きかかえるのにはちょうど良い大きさで世界中で人気とのこと。
全身薄いグレーで耳先だけが白いカラーが入ったこのコは、私がカリンと名付けた♪
日々みんなでお世話しつつ、箱庭の癒し担当になっている。
自覚があるかわからないけど、誰か落ち込んでいると寄り添ってくれる優しい子♪
ルナ「うわ~癒されるぅぅサベロ、ヴァルありがとう(泣)」
・・
ヴァル「ふふ、どういたしまして。
それでルナ様、カリンを抱っこしたままでいいので、お聞かせ願えませんか?心の内を。」
と、下から覗き込むように聞かれて・・
これまた赤面ものだよ!!
顔が良い人がこんなことしたら駄目なんだよ!!
って思ったけど・・いままでこんな風に思ったことなかったんだけど・・????
なんだろう?
と思いつつ、いまはみんなに話すのが先だね。
ふぅ~~~と息を吐きつつ、カリンの背中に顔を埋めつつ(笑)
ルナ「あのね・・実は・・」
とさっきまで1人でうだうだ考えていたことを吐露していく。
静かにみんなが聞いてくれている中、どこからともなくミシっとかパキっとかビリって聞こえたりするんだけど気のせいだよね?
とりあえず無視して話をするけど。
俯いたまま話を終えると、誰も何も言ってくれないから恐る恐る顔を上げてみた。
っっっ!!!!
ルナ「ちょ!みんなっ何泣いて・・」
「「「「「「「「ルナ様のせい!!!」」」」」」」」
と返されて、えええええーとなった。
ヴァル「ルナ様・・無理して行くことはないと思いますよ?そうでしょう?」
ルイ「そうだぞ・・お嬢・・いいか?確かに、国を出る時に王に約束したかもしれない。でもな、お嬢が嫌な思いしてまで守る必要なんてないんだぜ?
だってな・・王よりも愛し子のほうが立場は上なんだからな。だから、いくら王に頼まれたところでお嬢が一言「嫌だ」と言えばそれはもう王には強制出来ないんだ。
だから、深く考ずにただお嬢のやりたいようにしていいんだよ。」
ルナ「え???そうなの???」
ジーン「そうですよ~、だって・・実際、ルナ様の嫌がることをした相手はどうなったか覚えてますよね?
だから、そういうことですよ。
誰にも止められないし、遂行しなくても咎められる人も居ないんですから・・」
ルナ「そっか・・」
ヴァル「ルナ様、どうか顔をお上げ下さい。私達にルナ様のお顔を見せてください(ニコ)
あなたは尊い・・世界にただ1人の愛し子ですよ。誰にも害されてはならない・・仲間がいます
・・みんなあなたのことが大好きだ。もちろん俺も。
大丈夫、俺達はどんなあなたも受け止めますから。だよな?」
ヴァルの言葉に「もちろんです!!」とみんなが返してくれた。
・・・いいんだ、そっかぁ。
そう言われてストンと納得して、そして悩んでたのが馬鹿らしくなってきて笑えてしまう。
あははっと笑うと、みんなも笑顔になってくれる。
ルナ「ねぇみんな、あのね、私・・この先色んな国を回るけど・・でもね、お城と神殿はもう寄らなくていいかなぁ?
疲れちゃったんだ・・私ね~みんなが居てくれたらそれでいいやって思っちゃって。
愛し子失格かもしれないけど、世界中の人の幸せを願うなんてそんなの出来ないや。
私は私の好きな人達が幸せならそれでいいんだ・・
こんな考え愛し子に相応しくないよねぇ。
でも、もう決めたから・・こんな私だけどいままでと変わらず付いてきてくれる??」
そんな言葉に、悲痛を感じてまたウルウルしちゃうみんなが愛おしい。
無言だけどみんなしっかり頷いてくれているのがありがたい。
ルイとジーンは痛そうな顔で泣き笑いしてるし。
2人にも心配かけちゃってるもんなぁ・・
ルナ「あとね、これは提案なんだけど・・私はねもう他の国に行っても箱庭から出ないよ・・此処で外の様子見てるだけにする。
でもね、みんなは散策したりお店回ったりしていいんだからね?
私は好きで箱庭生活楽しんで、時々お外の様子を眺める、だけどみんなの「やりたい」を奪うのは本望じゃないの。
だから、それだけは絶対に約束。
みんなは「やりたい」を我慢しないこと!
でも楽しかったこととかは報告してくれたら嬉しいです!
・・・どうかな??だめ??」
必死に考えて言葉を紡ぎ伝えてくれて、終いにはコテンと首を傾げながら聞いてくれるうちのご主人様が可愛いぃぃぃ!!!と悶えながらも
「「「「「「「「「「「「だめじゃないです!!!!」」」」」」」」」」」」
と一斉にハモったのは仕方ないと思う。
主の要望が絶対であるこの箱庭で、この提案を却下出来る者は誰もいない。
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