神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ

文字の大きさ
145 / 153

神殿から帰還〜箱庭の夜〜

しおりを挟む


うぅ~~頭痛いっ・・

滅多にない頭痛で目が覚めて辺りを見回すと・・ん?

いつもの自分の部屋じゃないな、っと。

暗くて良く見えなくてキョロキョロしていると、段々と目が慣れてきた。

あー・・

箱庭のリビングだ。

外も暗い・・何時刻くらいだろうか??

神殿に行って、神殿長の最期に立ち会って、箱庭に帰る途中で大泣きしたんだっけ・・

・・・ヴァルにしがみついてたような??

その後はもう思い出せないんだけど、と思って側を見ると・・何かいっぱいいるなぁ(笑)

いつもは禁止のカリンとマロンも両隣に寄り添って寝てくれていて、カリン側にはジーンとルイが寝てるし、マロン側にはヴァルとテンダが、その少し離れたところにメイとガロが2人寄り添って座って寝ているし、1人掛けのはずのソファにはスカラさんが座ってそこにナナリーが横抱きされた状態で寝ている。

リビングはギュウギュウ詰め(笑)

この光景は後にも先にも、いまこの瞬間しか見られないだろう・・なんて幸せな時。

幸せだと感じるのは私が生きているから。

うん、私は生きてる・・神殿長の死に目はやっぱり衝撃だった・・でも、だからこそ、私はこれから生きるということをもっと考えなきゃ。

ただのんびりしてるだけでも良いって言ってくれるけれど。

それじゃ駄目だと思う、やりたいこと、将来の目標・・なんせまだ11歳だからね。

選択肢はいっぱいだよね。

でも、シトラス家からは出ないと行けない・・コレは決定事項。

だから夫探しをするという名目で旅に出たんだもん・・それはわかってる。




・・・チラっと、マロンを抱っこして寝ているその人を見る。

褐色の肌に肌の色と同じくらいの赤茶色の瞳に夕陽のような橙色の髪・・初めて会った時はツンツンな短髪だったのに、そこから切るタイミングを逃しているのか、はたまた伸ばしているのかはわからないけど、いまではサラサラストレートのショートヘアだ。

少し髪の毛を触ってみる・・サラっと手から落ちる感触に、ヴァルが身動ぐ。

慌てて手を引っ込めて平静を装うけど、良かった・・起きてない。

どうしようかな・・でも頭痛はする。
まだ暗いしもう少しだけ寝てもいいよね??と誰にでもなく問いかけて、カリンのフワフワな体に寄り添って瞼を閉じた。


数秒でスースゥーという寝息が響いて、リビングは静まり返る中・・1人瞼を開いた人物が。

ヴァル「俺の髪の毛なんていじって・・どうしたいんですか・・まったく・・」
そう言って、まだあどけない頬に手の甲を滑らせてから、背中まで伸びたフワフワな綿菓子のような髪の毛を撫でる。

くすぐったいのかピクっと反応するが、起きる気配はない。

たぶん、俺の気持ちはみんなにはバレてるんだと思う・・だから、これからは遠慮しないで攻めていこうかな・・少しずつだけどね。

まぁ・・ルイとジーンの2人には許可を貰わないとな。

そう思いながら小さく息を吐いて、まだ少し寝ることにした。






そうして数時間後、箱庭の空も白けてきた。

メイとナナリーが起き出して、互いの恋人を起こしにかかる。

メイ「ガロ、ほら起きて・・ルナ様が起きる前に身支度してこないと」
大きな体を揺すって起こすと、寝起きの良い男はすぐに体を起こした。
ガロ「あぁ、変な態勢で寝てたから首がちょっと痛いな・・よし、身支度してくるか~あ?まだみんな寝てるのか?」
メイ「精神的に疲れると、体にも影響出ちゃうから仕方ないよ~私達は先に起きてなきゃ!」
ガロ「そうだな・・よし、俺はヴァルとテンダを起こすか」
熊みたいな見た目だけど、中身は面倒見の良い兄貴的である。

一方ナナリーのほうも、膝に抱っこされたままの状態ではあるけれど・・

ナナリー「スカラ、起きて~~~この態勢まずいってば・・・おきてよ~~」
と悪戦苦闘してるようである。
メイ「うわぁ・・ナナリー普段そんなだったの??恥ずかしい・・私なら耐えられない・・」
ナナリー「ちょ、そんなこと言わないでっ私だって不本意っ!しかもみんないるし・・・」
メイ「あー・・ご愁傷様?」
ナナリー「うーーー他人事だと思って・・ガロさんにやってもらったらいいんだよ」
メイ「ちょ、それはほんとにやめて・・ごめんって!」

そんな言い合いをしていると、下から声がした。
スカラ「おはよ~ハニー。朝から元気だねぇ~んー・・良く寝た!・・痛いっっ」
そんな呑気な声をあげてる語尾で、ナナリーが勢いよくバシバシとスカラを叩く。

スカラ「え、なになにっ痛いから・・何怒ってるの?俺はナナリーを抱いたまま寝られて最高の朝を迎えてるっていうのに~」

その言葉に顔面真っ赤になったナナリーが・・
ナナリー「うるさいですっもうっみんないるんだから早く起きて、早く降ろしてっ」

スカラ「えーーーどうしようっかなぁ・・このままナナリーの部屋・・痛いっっ、ごめん、冗談だってば」

ナナリー「あなたの冗談は冗談じゃないってわかってるの!早く身支度してきて!まったくもう・・」
ぷんぷんするナナリーを甘い目で眺めて幸せを噛み締めてるらしいスカラ・・を見て、ガロとメイは呆れている。
メイ「怒られてニヤけてるのはヤバいですよ、スカラさん・・」
ガロ「俺もアレは無理だぞ・・」
メイ「誰がああなれと言ったのかな??なったら別れ「ない!!別れないっ」・・・」

メイ「不用心だね・・そんな発言は今後しないように」
ガロ「すんませんでした!!!身支度してまいりますっ」
メイ「よろしい」

そんなやり取りを見て、ナナリーもクスクス笑っている。

ナナリー「ふふっお二人とも、結局仲良しですねぇ~あ、そろそろ本当に時間が!」

スカラ「よし、俺も一旦部屋戻って身支度するわーーまたあとでね」
ナナリー「はーい」
メイ「ナナリー行きましょう」
そうして侍女2人とそれぞれの恋人もリビングを後にした。

騒々しさが消えた頃、ルイが起き出してジーンも一緒に目を覚ました。
ルイ「お嬢・・良く寝てるな、良かった」
ジーン「そうね・・あ、そろそろ身支度しないとじゃない?」
ルイ「ん・・そうだな、おーいヴァル、テンダ、そろそろ起きろ~」

ちょっと揺さぶると、さすが商人付き護衛だっただけあって、すぐに起きた。
テンダ「うーーおはよう。あれ?ガロは??もう部屋いったんかな?」
ルイ「だろうな、メイとナナリーはもう居ないから、起こされて身支度をせっつかれたかもしれない」
テンダ「なるほど、俺等も部屋戻って着替えるかな~」
ヴァル「うぇ~~二度寝きっつ・・やるべきじゃないな」
テンダ「二度寝??一度起きたのか?」
ヴァル「あぁ、でも眠くてな(笑)また寝たらコレだわ(笑)」
ルイ「寝違いとか大丈夫か??」
ヴァル「んー体のほうは大丈夫みたいだな、よし、俺も着替えてくる!」
ジーン「そしたら、また朝食でね」
ルイ「お嬢は俺が運ぶわ(笑)まだ寝るんかなー・・」
ジーン「しばらくそっとしておきましょう。寝間着じゃないから、ここで寝かせてても問題ないわよ」
ルイ「そうか・・お、ちょうどハイエンとポルトが来たな、誰かお嬢の側に居てて・・っと」

執事のどちらかを呼ぼうかと思ったら、横から急にヌッと出てきた。

リルのメンバー、カガミとエニシだ。

ルイ「おまえらなぁ・・急に現れるのやめろって言ってるだろ、心臓に悪いっての・・」

カガミ「すまない・・しかし、ルナ様のお側にと聴こえたから・・」
エニシ「俺達が居てもいいだろうか?」
ルイ「ん?まぁ、構わないが・・朝食とか・・「「済んでいる」」おぉ・・」
圧が凄いな。
こいつらなりに、お嬢のこと心配してるんだよな・・それはわかる。

ルイ「まぁ、ならいいけどよ。じゃぁお嬢のこと頼んだぞ。何かあったら念話でよろしく。」

カガミ「承知」
エニシ「まかせて」

そうか、こういう手が足りない時はリルを呼べば手伝って貰えるんだな・・と今更ながらに新しい発見をした気分になったルイであった(笑)


まだ気持ち良さそうに寝る主の両側、起こさないようにゆっくりと座ってそれぞれカリンとマロンを撫でながら言葉もなくただ静かに見守る。

リビングを通る他のみんなも、時々寄って喋っていく・・家族ってこういうのだろうなと噛みしめるカガミとエニシは、自分たちには無かった温かさに心が満たされるのを感じながらも、小さな主を眺めている。


結局、ルナティカが起きたのはお昼時だった(笑)


ルナ「え・・私寝すぎなんですけど・・・何で誰も起こしてくれなかったの!!!!」


「「「「「「「「「気持ちよさそうでしたので」」」」」」」」」


そんな理由・・そんな気遣い要らない・・夜寝られないよ~~~(泣)

その後、疲れるために箱庭の森へ探索へ行ったり、川釣り勝負をしたり、騎獣に乗ってかけっこしてみたり・・




夜にはいつも通りぐっすり寝ましたとさ(笑)




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

モブ転生とはこんなもの

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。 乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。 今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。 いったいどうしたらいいのかしら……。 現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。 他サイトでも公開しています。

多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】 23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも! そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。 お願いですから、私に構わないで下さい! ※ 他サイトでも投稿中

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する

タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。 社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。 孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。 そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。 追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

処理中です...