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捕食者の献身 (R18表現あり)
しおりを挟む約束を破り、雪を抱いた。
ラディスラウスは己の暴挙を自覚していた。
だが、彼にも言い分はある。
嫌われているのは仕方ないと諦めていた。
勝手に、雪長の将来を決めてしまったのだから。
だが憎まれても罵られても、ラディスラウスは雪長を諦められない。
だからこそ、他の全ての望みは叶えてやろうと、そう思っていたのに。
日々間者から送られてくる画像の中に、何時もとは違う表情をした雪長を見た時、そしてその時には必ず同じ男と一緒にいると知った時。
そして小さく滑らかな許嫁の頬に、何の許可も無く唇で触れたと知った時。
更に、それを雪長が許しているとわかった時。
ラディスラウスの忍耐が切れた。
これは不貞ではないのか。
婚約者である自分でさえ許されていない行為を、他の男には許すのか。
自分が愛されないのは仕方ないが、他の男に掠め盗られるのは許せない。
腸が煮えくり返る。
可愛さ余って憎さ百倍。
あの可愛い許嫁には、迅速に自分の愛を理解してもらう必要がある。
翌々週に迫った雪長の誕生日に向けて特注しておいたプレゼントの仕上がり経過を確認する。
順調に仕上がっているようだ。
これを身に着けた雪長を想像して、嬉しくなった。
真っ白い肌に映えて、さぞ美しいだろう。
久々に会える婚約者はどんな顔をするだろうか。
来たるべき日を思い、どうしてやろうかと考えると、少しばかりは怒りを忘れ胸が高鳴った。
小さな体を震わせ、真っ青になる雪長を見た時、嗜虐心に火がついた。
軽々と抱き上げて寝室に連れ込むと、雪長の体からは想像出来ない大きさのベッドがあった。
自分が在学中に使っていたものだ。
実はこの部屋自体が、ラディスラウスが使っていた部屋なのだ。
雪長がここへ入学する事はほぼ決定していた為、自分が卒業してからは数年空き部屋として管理させていた。
理由は、自分と雪長の間に他人の生活跡を付けさせるなど、許せなかったから。
故に、この部屋の殆どの家具は、雪長の入学を見越してラディスラウスが在学中に揃えた物。
なので、雪長は知らないが、部屋の数箇所には肉眼では認識が難しい程に小型化されたカメラもあるし、その映像はリアルタイムで確認出来る上 記録にも残される。
例えば、ベッドに入った後、ごくたまに自慰を始める雪長に合わせて自分も自慰をする、と言う事だって可能なのだ。
そして、これから始まる愛の初交合も、しっかりと録画される。
ラディスラウスはこれから、余す所無く雪長の全てを暴くつもりだ。
別れた時よりも少し背が伸びたが、他はそんなに変わる所も無く、白く細い雪長の体。
どうやら筋肉は付き難い体質のようだ。
岩城公爵にそっくりな兄の創一郎はそれなりに逞しい体付きをしているから、雪長は母親似なのだろう。
震えている雪長が20センチ以上の身長差も体格差もある自分に抵抗出来るとは思わないが、念の為に両手首を拘束する。
思わぬ所で役に立ったプレゼントに、ラディスラウスは満足した。
信じてはいたが、雪長にセックスの経験は無かった。
まっ更な処女童貞。
新雪を踏める。その事実がラディスラウスの征服欲を存分に満たしてくれた。
やはり変な虫がつく前に急いで良かった、とラディスラウスは思った。
無抵抗の小さな体を思う存分、穿つ。悲鳴はやがてすすり泣きになり、終いには絶え絶えの吐息のみになった。
狭い孔を性急に慣らし、犯したせいで、ラディスラウスの太く長い肉棒で無理に拡げられた其処は、唇でさせた時以上に切れ、痛々しく腫れた。
そこに、数時間おきにヒールをかけて癒しては、また犯す。
僅かな休憩を与えては、また精液が泡立つ程に激しく突いた。
雪長の胎内が、徐々にラディスラウスの体液に侵食されていく。
その愉悦。
壊すつもりは無いが、止められなかった。
1日で終わるつもりが、出来なかった。
もし、ここでその欲を踏みとどまる事が出来たなら。
雪長の、表情が抜け落ちていた事に気づけたなら。
傷つけられたとはいえ、自分もラディスラウスを追い詰める言動をしていた自覚のある雪長は、長い時間がかかっても、ラディスラウスを赦し、歩み寄れていたかもしれない。
だが、そんな理性的な思考を奪い去るほどに、雪長の内は熱く絡みつき、うねりながらラディスラウスを悦ばせた。
雪長も自分を求めてくれているのだと、勘違いしてしまう程に。
この時、雪長の体に目が眩んでいたラディスラウスには、体の反応と心は全く別物であるという、至極当たり前の事を思い返す余地が無かった。
全ての子種を雪長の内に出し尽くしたい。
雪長を孕ませたい。
只、それだけに思考が集中してしまっていた。
そんな事は、王族の魔力を持ってしても、出来はしないのに。
3日間の狂ったような交合の間、雪長は、何度も気を失い、その度に残酷に引き戻された。
逃れられなかった地獄は3日かけて雪長を病ませた。
歓喜して雪長を貪り続けたラディスラウスには、それが雪長にどういう影響を招くかを想像など出来なかった。
只、とうとう愛しい者を抱けた、それだけで頭がいっぱいだった。
甲斐甲斐しくヒールをかけ、傷を治し、口移しで水を飲ませ、食べ易いものを与える。そうする事で最大限の思い遣りを示しているつもりだった。
ラディスラウスが他人に気を使う事はこれ迄無かった。
それを思えば、確かに雪長は特別扱いだ。
だが、それが雪長にも思い遣りだと認識されているかはまた別だ。
自己満足。
自分が気持ちよくセックスする為…。
そう受け取られても仕方ないのに。
何日もの間、閉ざされた空間で望まぬ精を受け続ける…。
それがどれ程の恐怖かなど、注ぎ続けるだけの者にはわからない。
そしてそれが、愛する者の心に消えない傷を刻みつけてしまった事も、気づけない。
もしかしたら 僅かに残されていた、寄り添って生きられたかもしれない 未来の可能性を、自らの手で消してしまった事にも。
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