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第一章 ブラッドフォード編

鳥は妬きもちをやく

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今日も図書館に来ていた。
ノートン男爵のことはとりあえずそのままにしとく、とオズワルド様は黒い笑顔で言っていた。
そして、オズワルド様は毎日いつも通りに見えた。

今日は私は図書館で本を読んでいたがオズワルド様は出かけるらしい。

「夜は少し遅くなるが、夕食はどうする?先に食べていてもいいぞ。」
「帰ってこられるなら、待ってます。」

出かける直前まで図書館にいる私と一緒にいて下さるし。

「欲しいものはないか?買って来てやるぞ。」
「じゃあ、今度劇になる原作のロマンス小説を買ってきて下さい。」
「劇がみたいのか?」
「チケットを買ってないので行けませんね。」

オズワルド様を図書館の入り口まで見送ると、キスをしてくる。
段々強くなってきているけど、嫌ではない。
でも、それはまだ秘密にしておきたいから、黙ってただ受け入れている。

「なるべく早く帰るからな。」
「はい、気をつけて行って下さい。」

オズワルド様を見送った後、図書館に戻ろうと振り向くと、外側の入り口の手すりにベルガモットさんがとまっており、ジィーと見ていた。

「なんですか?」

そう声をかけると、翼をバタバタさせギャア!と威嚇してきた。

この鳥め!
どんだけ妬きもち妬いてるんだ!

「ベルガモットさん!オズワルド様が好きなのは私なんですからね!あげませんよ!」

ベルガモットさんに啖呵をきり私は図書館に戻った。

図書館の中は温かく、しばらく一人で本を読んでいたがここで昼寝をしたら気持ちいいのでは、と思った。
オズワルド様が、魔水晶をピアスにしてくれたからきっと昼寝もできると思い、そのままソファーに転がり膝かけを軽くかけ寝てみた。
そして、本当に一人で昼寝ができた。

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