異世界に転生したので裏社会から支配する

Jaja

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第2章 抗争

第19話 空き巣

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 「うひひひひ。良いぞ良いぞ」

 遠くからラブジーの面々がかなりの人数を連れて物々しい雰囲気で出掛けていった。
 俺の内部工作が上手くいった結果だろう。まぁ、下っ端の一人に虚偽報告させただけなんだけど。

 「ここまで上手くいくとは思わなかったな」

 「自分も驚きっす」

 今回虚偽報告を頑張ってくれた男の職業は詐欺師。その本領を発揮した感じだな。

 「よし。早速動くぞ。総員、命大事に。死にそうならすぐ逃げろよ。集合場所はここ。間違ってもアジトには逃げ込むな」

 ここはスラムのボロ家。
 元は闇組織にも入ってないチンピラが住んでいた場所なんだけど、制圧して隠れ家的な感じで使っている。まぁ、家具とか全く置いてないから、一時的な避難場所みたいな感じかな。




 「わははははは! 空き巣じゃー!」

 「ボス、もう少し声を控えてください」

 ラブジーの面々が出て行ったのを見計らって、屋敷を急襲。
 アイテムボックスに目に付く物からどんどんと放り込んでいく。

 「殺すのは戦闘員だけだぞ! その他の人間は連れ帰るから気絶までに抑えろ!」

 「了解!」

 いくら出払ってるとはいえ、見張りの人間や屋敷の留守を任されてる人間も居る。
 それに家政婦や娼婦も。そいつらは契約してから連れ帰る予定。それなりの人数が居ると思ってたけどなんか想像以上に少ない。

 「まぁ、それだけレーヴァンって組織がやばいんだろうけど」

 尾行はあっさり気付かれて、危うくこっちが見つかりそうだったし殺すのも難しかった。
 だから別の人間の死体をレーヴァンに見せかけたんだけど。

 「お前ら! ここがラブジーの縄張りだとわかってやってんのか!!」

 「ぐわっ!」

 あ、こっちの戦闘員が一人やられた。まだ死んでないけど、早く回復してやらないとやばい。

 「ふむん。カタリーナよりはレベル低いけど中々強いじゃん。能力値も中々」

 俺は男の背後にこそこそと回り、うちの下っ端が引きつけてくれてるうちに、魔法を行使する。

 「ビーム」

 頭を貫いて死亡。下っ端達にヒールをばら撒き盗みを再開する。
 今はスピードが命。ラブジーが帰ってくる前に俺達は脱出しないと死亡ENDになってしまう。

 「お前らはこの一階の荷物を纏めておいてくれ! 俺は2階に行くぞ」

 「了解っす」

 雇われてるのか、愛人なのか女性達もどんどんと確保されている。ふーむ。面白い職業持ちには中々出会わないなぁ。

 「失礼しまーす」

 「きゃーっ!」

 おっと。家政婦達が何人か集まって震えていた。
 この人達も確保。とりあえずスリープで眠らせて付いてきていた下っ端に階下に連れて行くように指示する。

 「よーし! パクれパクれ! 根こそぎパクれ!」

 高そうな家具から絨毯まで、とにかく全部持って行く。残るのは屋敷だけに出来たらベストだな。
 空間魔法万歳。容量はどれだけあるか分からないけど、とにかく入れる。

 「執務室的な場所はっけーん!」

 すげぇ。本もあるじゃん。なんか高そうな絵とか。あ、でっかい金庫みっけ。

 「今は落ち着いて開けてる暇はないな。とにかく金庫事持って帰って、アジトで金庫破りはしよう」

 滅茶苦茶重そうな金庫で通常なら盗むのなんて不可能そうだけど、俺は触れるだけでアイテムボックスに放り込める。控えめに言って最高です。

 「書類もいっぱいだ。字の読み書きはまだ万全じゃないんだよなぁ」

 とりあえずこれも持って帰る。カタリーナが精査してくれるだろう。

 「ん? 地図? どこのだろ? あ、地下水道じゃん。ラッキー。これももらいまーす」

 なんかめっちゃ詳細な地下水道の地図を見つけた。誰かが捜索ついでに地図を書かせてたんだろうか。中々頭の良さそうな人もいるもんだ。

 その後も武器が置いてある部屋や食料を保管してある場所等全て回って本当に何も残さないレベルで盗んでいく。

 「むふふ。ベッドとかもいっぱい手に入ったし、とうとうふかふかベッドで寝れるな」

 浄化したら綺麗に使えるだろ。うはははは。

 「ボス。一階の荷物を全部纏め終わりました!」

 「何も残してないな?」

 「へい。鍋の蓋まで持ってきやした」

 「おっけー! じゃあ最後の締めだ」

 俺はアイテムボックスから死体を出す。これは中堅組織の人間の死体で倒すのに苦労したけど、なんとか15人分用意した。

 それを屋敷のいたるところに置いていく。今回の罪を被ってくれる心優しき人間達だ。
 死んでもなお役に立てるとは。お前達の組織のボスも喜んでる事だろう。
 ラブジーに潰されないように頑張ってくれ。

 「よし! 退散! 女は目立たないようにフード付きのローブを被せろ! まずは隠れ家に尾行に気をつけて戻るぞ!」

 俺達が今回襲撃をかけたのは全員で十二人。残念ながら一人死んでしまったが。
 で、女性陣は十四人居る。隠れ家に入りきらないな。

 「何ルートかに別れて本拠地に何人か戻すか。出来ればラブジーの次の動向が分かるまでは戻りたくなかったけど」

 偽装工作はしてきたけど、本当にちゃんと引っかかってくれるか分からないし、俺達が分からないレベルの尾行をされてるかもしれない。
 まだ俺達の存在がバレるのは避けたいんだけど。

 「戻るのは無しだな。ちょっと窮屈だけど、一日二日は我慢してもらおう」

 ちょっと計画が杜撰だったな。
 女達を持って帰る事は分かってた事なのに。
 てっきり帰る家の事を忘れてたぜ。

 「とりあえず女達に契約をしつつ、ラブジーが戻ってきたからどう動くか見守るか。お前にはまた働いてもらうかも」

 「緊張するっすよー」

 この詐欺師の男。
 中々使い勝手がいいんだよな。能力値は決して高くないけど、知力だけは上限Aだから。
 他はほとんど上限Eだから、ほんとに口先だけでのしあがるしか無いんだけど。
 知力って魔法の攻撃力に影響がある程度だと思ってたんだけど、素の頭の良さにも関係があるっぽいな。

 なら、将来のレイモンド君は天才では?
 問題は意識に俺が入り込んでしまった事なんだけど。俺はお世辞にも頭が良くないからなぁ。
 前世も平凡だったし。いや、人殺しを簡単に割り切ってる時点で平凡とは言えないか。
 なんか嫌な気分になってきた。
 
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