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第2章 抗争
第36話 最終局面
しおりを挟むカタリーナ達の戦況がどうなってるか気になるが、そんな中でも状況はどんどんと動いていく。
「すげぇな。こんなに人が死んでるの初めてみたかも」
「領主軍の方が圧倒的に死者は多いっすけどね」
戦況はレーヴァンが依然押され気味な展開。
質が高かろうと、数の差がありすぎる。
むしろ、これだけ攻められて耐えているのが凄い。武闘派集団怖いです。
「レーザー×5」
「今、足貫いた三人連れてきて」
俺達は未だに戦況を見ながら数を減らしている。
主に領主軍を狙ってるな。レーヴァンはたまに避けられるし。
「連れてきやした」
「よし。契約だ」
丁度良い機会だから、領主への情報源として何人かの騎士と契約する。
このまま生き残らせて、スパイとして活用させてもらおう。
「よーし。今日の目的はほとんど達成したな」
「レーヴァンのボスを見れなかったのが残念っすね」
それな。出来れば鑑定して強さとか見たい所だったけど、残念ながら姿すら見せない。
いや、実はアンジーって名前が嘘で、どっかで戦ってるのかも知れないけど。
「最後に領主軍を雑に始末して退散だ。いい感じに数を減らせば、後はレーヴァンが撃退してくれるだろう」
バレてない内に縄張りに帰りますよ。
帰ってからも忙しいんだから。ってか、帰ってからが本番よ。
「レーザー×5」 「レーザー×5」
うーん。いまいち。もう少し減らすか。
「レーザー×5」 「レーザー×5」
「ボス。やっぱりださいっすよ、それ」
「効率が良いんだよ」
極細レーザーを領主軍の真後ろからばら撒く。
バタバタと倒れていく領主軍を見て、不思議そうなレーヴァンだったけど、チャンスと思ったのか一気に反撃。
「数はそれなりに減らした。後は指揮官がどこで撤退の指示を出すかだな」
「ギリギリまで粘っても良いところまでいきそうっすけど」
「いや、この進軍ってカタリーナの確保が本命だろ? それなのに、確保も出来ず人員を減らしただけってのは避けたいんじゃないかなと」
「もう手遅れっすよ。それは」
「まぁな。でも少しでも損害を減らそうと思うなら撤退を選ぶと思うよ。ここから戦い続けても良くて引き分けだし」
まっ、頑張ってくれたまえ。俺達は次の戦場に向かわないといけないんだ。
上手くいけば今日で俺達の時代がやってくるぜ。
「はい。ただいまーっと」
「お疲れ様です。早速ですが」
縄張りに帰って来たけど、カタリーナはいつも通り出迎えてくれた。
襲撃は上手くいったようで、無事な姿を見れて何よりです。
「準備は?」
「いつでも動けます」
カタリーナさんも心無しかホッとしてる様子。
とうとうデレ始めたな。エルフのツンデレを拝める日は近いのかもしれない。
「よし。荒らし回るぞ」
ラブジーめ。レーヴァンに集中し過ぎだぜ。
今日で縄張りを全て頂いてやる。
「ほとんどの人員が出払ってるじゃん。学習しないな」
「レーヴァン相手に手加減出来ないって事もあるでしょうが、それでも不用心ですね」
屋敷を襲撃されて素寒貧になったのを忘れてるのかね。そんな大規模な攻勢をかけたらまた縄張りを荒らされるとは思わなかったのだろうか。
「まっ、俺達からすると好都合だ。一気にこの縄張りを占有するぞ」
「了解です。端から順番に支配下に置いていきます」
前回の屋敷の襲撃は俺達はまだ小さい組織だったけど、今は違う。
中堅組織をいくつも吸収して、人員はかなり多いんだ。
「帰って来た時のラブジーの奴らの顔は見物だぞ」
お前達が帰る場所はもう無いぜ。
今日でラブジーを壊滅させてやる。
☆★☆★☆★
「どうら!!」
「ぐあぁっ!」
クトゥルフがラブジーの縄張りを占有化してる頃。
ラブジーのほとんどの人員はレーヴァンとの戦いに興じていた。
「情報通り、領主軍にやられてかなり弱ってやすね。この調子ならいいとこまで行けそうっす」
「なんで領主がレーヴァンを攻めたのか分からねぇがありがたい限りだぜ!」
ラブジーのボスは大戦斧を振り回しながら、レーヴァンの縄張りをどんどん進んでいく。
領主に攻められて弱ってる所を叩けるという事で、ほとんどの人員を連れて来たのは正解だったみたいだ。
「領主軍はもう撤退してるみたいっすね」
「あちこちに死体がありやがる。こんな抗争は久しぶりだぜ」
この街の領主が新しくなった頃にもスラム弾圧の動きがあったが、それを思い出させる様な死者の数だ。前回はもっと酷かったが。
「いつもは手強いレーヴァンの面々もほとんどが手負いっす。出来れば賭場の縄張りを掠め取りたいところっすけど」
「あそこの守りは異常だからな。恐らくアンジーもそこにいやがる」
「欲は出さない方がいいっすか」
「だな。あいつにだけは、俺も関わりたくねぇ」
ラブジーのボスはレーヴァンのボス、アンジーと会った事がある。
見ただけで縮み上がるような雰囲気を持ったイカれた奴だった。
「うちの縄張りは大丈夫っすかね。荒らされてなきゃいいんですが」
「でもこのチャンスは逃せなかっただろ?」
No.2のアハムは底知れない不安感を抱いていた。
何か良いように振り回されてるような。
嫌な予感が拭えない。
しかし、このチャンスをモノにしたいのも事実。
アハムは自分の考えを振り払うように、どんどんと攻勢を強めていった。
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