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本格化した二度とは戻れない12月 その3 有馬編

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2010年12月18日の土曜日、この日は阪神のメインレースで暮れの荒れるG2とも言われる阪神カップに焦点を充てた。芝の1400メートルのレースでハンデ戦ではないが高配当が出やすいレースだ。オッズは完全な3強ムードで大混戦ではないがまあ混戦というレースだった。まず人気馬3頭を選び穴馬には4頭を候補とした3連複馬券58点とした。人気馬3頭のなかのキンシャサノキセキ(いま思えばこのレースの常連とも言える馬)が1着になるも穴馬候補に指定した1頭のガルボがハナの差で惜しい4着となり馬券は不的中に終わったが3着に入ったマイネルフォーグが15番人気でこれはルメール騎乗だったため、ここまで人気薄ということはいまでは考えられないことだろう。

12月19日の日曜日、この日に穴馬券として面白いと思ったのは小倉のメインレースの愛知杯だったのだがすべての馬が馬券圏内に入るのではという大混戦ムードで悩みに悩んだ結果、その前のレース小倉の10レース名古屋日刊スポーツ杯の芝2600メートルの長丁場のハンデ戦を選定した。頭数は13頭だが完全な4強ながらも下人気も馬券圏内の可能性大の連下大混戦ムードで上位人気4頭と穴馬4頭の両方を入れた3連複58点とした。阪神カップと同じ58点でやや不安に感じていたが、穴馬候補のパッシングマークと人気馬候補のブルースターキングがそれぞれ入り、3連複370倍が的中できた。

悩みに悩んで結局はレースを見送った愛知杯だったが、6番人気が1着になるも2着と3着が1番人気と2番人気だったため当初思っていたよりは全然配当的に堅い本命サイドのレースになった。

12月25日の土曜日、この日は次の日の有馬に備えて馬券は購入しない日とした。

12月26日の日曜日、とうとうこの日が来てしまったかという気持ちでいっぱいで朝から落ち着かなかった。何と言っても年末最後の大レース有馬記念だからだ。騎手でもないのにどうしてここまで興奮しているんだと自分でも思うが有馬を当てて良い年末年始にしたいという競馬ファンならではのものなのだろう。有馬は一晩中悩みに悩んだ結果デムーロのヴィクトワールピサの単勝を購入することにした。今回は3連複ではなく単勝にしたが際立って良いと思ったからだ。枠順も1枠1番の絶好枠で中山のコースも2戦2勝の皐月賞馬、さらに騎乗もデムーロと3拍子揃っているためこれは勝つ可能性が高いのではと思ったからだ。私はウインズに着いたときはすぐに単勝を1万円買っていたが、締め切り15分前にさらに2万円を買い足した。

ゴール前ではデムーロと絶叫していたようだったが、最後の最後に猛烈に追い込んできたブエナビスタとの写真判定になった。ヴィクトワールピサが1着だと祈るような気持ちでモニターをみていると電光掲示板には1着に1とあり単勝は2番人気ながら840円付いたことで払い戻しは25万となり大好きなレースの有馬が当てられて本当にうれしかったのをいまでも覚えている。

この年のレースはこの日が最後だったため、最終レースのなかで狙いたいレースはないかと選んでいたがそのなかでも高配当が的中できた小倉の12レースのハンデ戦、アンコールステークスに焦点を充てた。3連複の穴馬券を買おうと思ったが、このレースは非常に難解で何点買ってもいいからとにかく的中しようと思っていたレースで有馬と同様に夜通し頭を悩ませたレースだった。結果的には穴馬5頭からの計395点を200円ずつ購入した。レースは穴馬候補のうちの2頭が2着と3着に入り手広く流したなかのサンダルフォンが1着になったことで3連複980倍が200円的中したため元手は約8万とかなり張り込んだが19万6千円の払い戻しになったため結果的には11万以上の大勝利になりいちばん最後のレースも有馬も良いかたちで終わることができた。まさに競馬の神様が私の前に舞い降りたと感じられた素晴らしく感動した生涯忘れることのない一日となった。

ここまでは良かったが新年を迎えた2011年から徐々に手元が狂い始めることになる。
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