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㉗意地悪なグレン
しおりを挟む今日はユリアンさんは自室でゆっくり休んでもらうことになった。
そういえば、あのメイドさん、グレンが苦しそうだからって言ってた。
グレン、俺の前ではそんな顔見せないけど、我慢してるのかな、もっと笑わないといけないのかな。
そう思いながら俺の前に座って相変わらず俺の食べる姿を眺めているグレンを見る。
「ねぇ、グレン悪気溜まってるの?苦しい?我慢してる?俺、もっと笑わないとダメかな?」
グレンはこの世界の調和の為に悪い気を全て吸収してる。限界を超えると、制御出来なくなるって言ってたから、悪い気が溜まればその分制御がむつかしくなるんだよね、それをグレンは我慢して制御してるの?
「・・・シンラは気にすることない。・・・それとも、抱かせてくれるのか?」
グレンはしばらく考えてから優しく見つめる。そんで、またいつものエロ発言!
「やだよ!」
速攻答える俺を想定外だと言わんばかりに、くすくすと笑いながら「だろうな。」と呟く。
「もう!心配して損した!」
プクっと膨れる俺をグレンはくくっと楽しそうに見つめる。
「我慢できなくなったら襲うから覚悟しとけ。」
え?
我慢できなくなったらって、やっぱり我慢してるんじゃん!
てか、襲うとか怖い事言ってる!
「やだ、怖い事言わないでよ!」
「俺の事、怖いか?」
改めて聞かれて考える。
「・・・怖くない。」
グレンは意地悪なこと言うけど、いつも優しい。
「じゃあ、俺とキスするの嫌か?」
なに?いきなり何言うの?
そんな恥ずかしい質問しないでよ!
俺は思わず赤面してグレンから顔を逸らす。
「ん?意識してるって事は嫌じゃないのか?」
「なっ!違うよ!」
なんでそういう解釈になるの?
「シンラは嫌な事はすぐに否定するのに、否定しなかった。って事は少なからず嫌ではないって事だよな?」
う・・・実はグレンにキスされるのは嫌じゃないとか、俺変態?
いくら女の子になったって、中身は俺なんだよ?俺、そんな趣味あったの?
グレンは俺にキスする時、いきなりだし、無理やりなのに、触れるグレンの唇は優しくて、安心できるなんて言えない。
「ん?なんで黙る?」
グレンが俺の顎を持ち上げて自分の方を向かせる。
気が付くと、グレンは俺の隣に来ていた。
息が掛かりそうなほど近くに、グレンの顔があるのに気付いて、カッと赤面して目を逸らす。
「なんで・・・そばに居るんだよ。」
何これ?何でドキドキしてるの?
俺、おかしい。確かに、グレンはイケメンだし、好きな声だからドキドキするけど、なんか違う。俺、なんでこんなに赤面してんの?
見られるの恥ずかしい。
顔を背けようとする俺をグレンは引き戻して見つめる。
「・・・正直、少し辛い。シンラが笑ってくれないならキスしたい。」
なっ!なんでそこで艶っぽいイケボ出すの??
俺は正面からグレンに見つめられて真っ赤な顔になってしまった。
「シンラ、可愛い。」
そんな顔を見てグレンがふっと笑う。
そして軽い口付けをされてしまった。
「っ!」
「グレン!ずるい!」
「何が?」
「急に色っぽい声出すとか反則!」
真っ赤になりながら訴える俺に、グレンは首を傾げる。
「色っぽい声?」
グレンは自分がどれほどいい声なのか分かってないのか・・・
可愛い声とか言われる俺からしたらめっちゃ羨ましい声してるのに・・・
「・・・俺・・・グレンの声好きだ。」
ボソリと呟くと、グレンはにっと笑う。
しまった!思わず余計な事口走った!
気がついた時には既に遅く、グレンが俺の耳元で囁く。
「シンラ、可愛いね、抱きしめていい?」
俺は肌がぞわりと総毛立つ感覚を覚えながらグレンから逃げる。
「ヤダ!」
そんな俺を見てグレンはくすくすと笑う。
またからかわれた!
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