8 / 23
第一章 鬼神と巫女
第八話 謎のお姉さん
しおりを挟む
星宮さんが引ったくりの被害にあってから四日後。高校に入学してから、丸々二週間が経過した。
たった二週間なのに、もう一ヶ月も経ったかのような感覚だ。いろいろあったから無理もない。
いまだに、力を制御するための手がかりのての字も見つからない。
毎日、使いこなせるように練習しているのだけど、異形を追い払ったときのように、手が熱くなる感覚はない。
「う~ん……」
私は、ベッドに寝転がりながら考える。
何か、コツが掴めるきっかけでもあればいいんだけど、そんなご都合主義的な展開はほとんどない。
「ネットは信憑性ないし……やっぱり夜見に聞くしかないかなぁ」
こうは言ったけど、本当に聞きに行くとなると迷ってしまう。
なんとなくだけど、夜見は感覚派な気がする。
もし、理論的に力の制御を知っていたら、夜見はとっくに教えてくれているだろう。参考にしかならないとしても。
夜見は、幼いころから火を灯したりはできたと聞いているから、できるようになるにはどうしたらいいかなんてわからないだろう。夜見は制御する必要もないみたいだし。
本当に手詰まりだ。
「ああもう!どうしたらいいの~!!」
「三咲?どうかしたの?」
私が大声を出したからか、お母さんがノックもなしに入ってきた。
そういえば、今日は日曜日。お父さんは仕事だけど、お母さんはお休みで家にいるのを忘れてた。
「なんでもないよ!」
「……そう?ならいいけど……」
お母さんは少し不審な目を向けながらも、部屋を出ていく。
家の中も注意しなければならないな。
◇◇◇
家で引きこもっていても解決しないと思って、ぶらぶらと歩きながら考えることにした。
「巫女の力だから……神社の人なら何かわかるかなぁ……」
そう考えた私は、街の神社にお邪魔してみることにした。運良く神主さんとかに話を聞ければ、もしかしたらヒントになることを聞けるかもしれないし。
この街の神社ーー紅月神社は、この辺りでもそれなりの大きさになるらしい。……何の神さまを祀っているのかは知らないけど。
鳥居をくぐると、何か首筋がくすぐったい。別に、風が吹いているわけでもないから、なんでくすぐったいのかわからない。
今まではこんなことはなかったのに。
少し気になったけど、気を取り直して、私は境内をぐるっと見渡す。
別に新年でもないから、神社にはあまり人はいない。ちらほら老人がいるだけだ。神主さんは見当たらない。
本殿と呼ばれる場所にでもいるのだろうか?
「あら?こんなところに子どもなんて珍しいわね」
不意に後ろから声がして、慌てて振り向くと、そこにはとんでもない美女のお姉さん?らしき人がいた。
年上という確信が持てなかったのは、雰囲気は大人の余裕を感じさせるのに、見た目がとても若々しいから。
私と同じ高校生と言われても信じてしまいそうだ。
でも、そこでふと違和感に気づいた。
こんな人、神社を見渡したときにいただろうか。
もしいたとしたら、絶対に視界に入ったときに気づくはずだ。
まるで急にその場に出現したかのようだった。そう思ってしまうと、その美貌もまるで人外のもののように感じる。
「……あら?あなた、私の知り合いにどこか似てるわ。名前は?」
「知らない人に名乗るほど不用心ではありません」
冷たい目を向けながらそう言うと、お姉さんは「それもそうよね」と苦笑いする。
「じゃあ、私から名乗っておくわ。私は天宮陽咲よ。お近づきの印に、ちょっと整理してあげる」
お姉さんはそう言うと、私の額に人差し指を当てる。
その瞬間、何かぞわぞわとした感覚があった。
くすぐったいような、寒いような、暑いような。そんないろいろなものが混ざりあった感覚だ。
お姉さんの指が離れると、少し体が軽くなり、どこかポカポカしている。
「えっと……何を?」
私はそう聞いたものの、お姉さんは私の質問には答えずに、ふふと笑うだけだ。
本当にミステリアスなお姉さんである。
「時間がないから、応急措置でごめんなさいね。でも、もうあなたの用は終えたでしょう?」
そう言いながら、私の体の向きを変える。
視界には、神社に来たときに見た鳥居がある。
というか、用?私、この人にここに来た理由も何も話してないよね?
「また困ったら来なさい。私の手が空いてたら整理してあげる」
その瞬間、お姉さんのほうから、ぶわっと強い風が吹く。
砂ぼこりが舞ってしまったので、私は目を閉じた。
風が止んで目を開けると、あのお姉さんはどこにもいなかった。
登場から退場まで、ミステリアスじゃなかったところが一つもない。
「なんだったんだろう、あの人……」
私は少し探してみようかと思ったけど、神主さんが見当たらない以上、確かにここにはもう用はないしと思い、一度帰宅することにした。
◇◇◇
自分の家が見えてきたころ、奥から誰かが歩いてくる。
「あれ?夜見!」
歩いてきたのは夜見だった。夜見は、私が声をかけたことで気づいたのか、少し驚いたような表情をする。
「三咲……か?」
夜見はそう言うと、おそるおそるではあるけど、珍しく自分から近づいてきた。
私が反射的に離れようとすると、夜見が走ってきて腕を掴んでくる。
「熱っ!」
でも、そう言ってすぐに離した。
……というか、熱い?痛いじゃなくて?
「夜見?さっきからどうしたの?それに、熱いって……」
「どうしたはこっちのセリフだ。最初、お前かどうかわからなかったぞ」
「えっ?なんで!?」
そう驚いたけど、さっきの夜見の言動を思い出す。
言われてみれば、夜見は私だったことに戸惑っていたようだ。
「いつもはお前から溢れている霊力で、隠れていようが、離れていようが認識できるが、今はまったく溢れていない。100が一気に0になってるんだ。何があったんだ?」
「え?え~っと……」
私は、先ほどの出来事を説明する。とはいっても、私もよくわかっていない。
説明したのは、女性が整理すると言って私に触れたこと、その時に何かくすぐったいような感覚があったこと、その後に、体が軽くなり、なんかポカポカしたような感覚になっていること。その女性はいつの間にか消えていたことだ。
うん。自分でも何を言っているのかよくわからない。
でも、夜見は「そうか」と納得したような返事をする。今ので理解したとでもいうのか?
「多分、その人はお前から漏れていた霊力を、中に仕舞ってくれたんだろ。薄れていた霊力が圧縮されたから、少し熱を感じるんだろうな」
「へぇ~……」
前言撤回。私よりも理解していました。
というか、夜見って、感知能力で私を認識していたのか。どうりで、隠れていても出てきてくれなかったわけだ。
そこに毒ガス的なのがあると感知していたら出てくるわけがない。
「でも、熱さは感じるから、完全ではないのか。外からぎゅうぎゅうに押し込んだだけで、隙間がないというところだな。それなら、一度引っ張り出すと、また溢れる可能性があるな……」
夜見が何かぶつぶつ呟きながら、自分の世界に入ってしまっている。
私は、夜見の世界に入り込む勇気はない。今の時点で、夜見が何を言っているのかさっぱりわからないからだ。
夜見の世界に入り込んだところで、溶け込めずに逃げ帰ってくるのがオチだ。
夜見が自分の世界から帰ってくるのを待つこと数分。ようやく出てきてくれたようで、私に話しかけてくる。
「三咲。これからは、むやみに霊力を使わないでくれ」
「言われなくてもやらないけど、どうして?」
「あくまでも予想の範疇からは出ないが、お前が霊力を使わなければ、霊力が溢れることはないはずだ」
「そうなの?じゃあ、夜見は側にいても平気ってこと?」
「完全に平気なわけではないが……触れなければ日常生活に問題はない」
私は、夜見の言葉に少しの希望を見いだした。
この状態を維持できれば、触れ合うことは不可能だとしても、普通に友人の距離感での付き合いはできるはずだ。
もし霊力が溢れることになっても、また神社に行ってみればいいだろう。あのお姉さんもまた来てって言っていたし。
怪しいは怪しいから、完全に信頼できるわけではないけどね。
◇◇◇
家に戻って、リビングのソファに腰かける。
テレビを見ようと電源を入れると、ちょうどニュースがやっていた。
それは、引ったくり犯が捕まったというニュースだ。
引ったくり犯は、自主したらしく、お金が欲しかったのは事実だけど、盗むつもりなんかなかった、女子学生を狙った後、不意に罪悪感が込み上げてきたということを供述していると報道している。
「なんか、案外あっさり捕まったなぁ……」
早く捕まればいいと思っていたのに、あまりにもあっけなくて、そんな感想しか出てこなかった。
たった二週間なのに、もう一ヶ月も経ったかのような感覚だ。いろいろあったから無理もない。
いまだに、力を制御するための手がかりのての字も見つからない。
毎日、使いこなせるように練習しているのだけど、異形を追い払ったときのように、手が熱くなる感覚はない。
「う~ん……」
私は、ベッドに寝転がりながら考える。
何か、コツが掴めるきっかけでもあればいいんだけど、そんなご都合主義的な展開はほとんどない。
「ネットは信憑性ないし……やっぱり夜見に聞くしかないかなぁ」
こうは言ったけど、本当に聞きに行くとなると迷ってしまう。
なんとなくだけど、夜見は感覚派な気がする。
もし、理論的に力の制御を知っていたら、夜見はとっくに教えてくれているだろう。参考にしかならないとしても。
夜見は、幼いころから火を灯したりはできたと聞いているから、できるようになるにはどうしたらいいかなんてわからないだろう。夜見は制御する必要もないみたいだし。
本当に手詰まりだ。
「ああもう!どうしたらいいの~!!」
「三咲?どうかしたの?」
私が大声を出したからか、お母さんがノックもなしに入ってきた。
そういえば、今日は日曜日。お父さんは仕事だけど、お母さんはお休みで家にいるのを忘れてた。
「なんでもないよ!」
「……そう?ならいいけど……」
お母さんは少し不審な目を向けながらも、部屋を出ていく。
家の中も注意しなければならないな。
◇◇◇
家で引きこもっていても解決しないと思って、ぶらぶらと歩きながら考えることにした。
「巫女の力だから……神社の人なら何かわかるかなぁ……」
そう考えた私は、街の神社にお邪魔してみることにした。運良く神主さんとかに話を聞ければ、もしかしたらヒントになることを聞けるかもしれないし。
この街の神社ーー紅月神社は、この辺りでもそれなりの大きさになるらしい。……何の神さまを祀っているのかは知らないけど。
鳥居をくぐると、何か首筋がくすぐったい。別に、風が吹いているわけでもないから、なんでくすぐったいのかわからない。
今まではこんなことはなかったのに。
少し気になったけど、気を取り直して、私は境内をぐるっと見渡す。
別に新年でもないから、神社にはあまり人はいない。ちらほら老人がいるだけだ。神主さんは見当たらない。
本殿と呼ばれる場所にでもいるのだろうか?
「あら?こんなところに子どもなんて珍しいわね」
不意に後ろから声がして、慌てて振り向くと、そこにはとんでもない美女のお姉さん?らしき人がいた。
年上という確信が持てなかったのは、雰囲気は大人の余裕を感じさせるのに、見た目がとても若々しいから。
私と同じ高校生と言われても信じてしまいそうだ。
でも、そこでふと違和感に気づいた。
こんな人、神社を見渡したときにいただろうか。
もしいたとしたら、絶対に視界に入ったときに気づくはずだ。
まるで急にその場に出現したかのようだった。そう思ってしまうと、その美貌もまるで人外のもののように感じる。
「……あら?あなた、私の知り合いにどこか似てるわ。名前は?」
「知らない人に名乗るほど不用心ではありません」
冷たい目を向けながらそう言うと、お姉さんは「それもそうよね」と苦笑いする。
「じゃあ、私から名乗っておくわ。私は天宮陽咲よ。お近づきの印に、ちょっと整理してあげる」
お姉さんはそう言うと、私の額に人差し指を当てる。
その瞬間、何かぞわぞわとした感覚があった。
くすぐったいような、寒いような、暑いような。そんないろいろなものが混ざりあった感覚だ。
お姉さんの指が離れると、少し体が軽くなり、どこかポカポカしている。
「えっと……何を?」
私はそう聞いたものの、お姉さんは私の質問には答えずに、ふふと笑うだけだ。
本当にミステリアスなお姉さんである。
「時間がないから、応急措置でごめんなさいね。でも、もうあなたの用は終えたでしょう?」
そう言いながら、私の体の向きを変える。
視界には、神社に来たときに見た鳥居がある。
というか、用?私、この人にここに来た理由も何も話してないよね?
「また困ったら来なさい。私の手が空いてたら整理してあげる」
その瞬間、お姉さんのほうから、ぶわっと強い風が吹く。
砂ぼこりが舞ってしまったので、私は目を閉じた。
風が止んで目を開けると、あのお姉さんはどこにもいなかった。
登場から退場まで、ミステリアスじゃなかったところが一つもない。
「なんだったんだろう、あの人……」
私は少し探してみようかと思ったけど、神主さんが見当たらない以上、確かにここにはもう用はないしと思い、一度帰宅することにした。
◇◇◇
自分の家が見えてきたころ、奥から誰かが歩いてくる。
「あれ?夜見!」
歩いてきたのは夜見だった。夜見は、私が声をかけたことで気づいたのか、少し驚いたような表情をする。
「三咲……か?」
夜見はそう言うと、おそるおそるではあるけど、珍しく自分から近づいてきた。
私が反射的に離れようとすると、夜見が走ってきて腕を掴んでくる。
「熱っ!」
でも、そう言ってすぐに離した。
……というか、熱い?痛いじゃなくて?
「夜見?さっきからどうしたの?それに、熱いって……」
「どうしたはこっちのセリフだ。最初、お前かどうかわからなかったぞ」
「えっ?なんで!?」
そう驚いたけど、さっきの夜見の言動を思い出す。
言われてみれば、夜見は私だったことに戸惑っていたようだ。
「いつもはお前から溢れている霊力で、隠れていようが、離れていようが認識できるが、今はまったく溢れていない。100が一気に0になってるんだ。何があったんだ?」
「え?え~っと……」
私は、先ほどの出来事を説明する。とはいっても、私もよくわかっていない。
説明したのは、女性が整理すると言って私に触れたこと、その時に何かくすぐったいような感覚があったこと、その後に、体が軽くなり、なんかポカポカしたような感覚になっていること。その女性はいつの間にか消えていたことだ。
うん。自分でも何を言っているのかよくわからない。
でも、夜見は「そうか」と納得したような返事をする。今ので理解したとでもいうのか?
「多分、その人はお前から漏れていた霊力を、中に仕舞ってくれたんだろ。薄れていた霊力が圧縮されたから、少し熱を感じるんだろうな」
「へぇ~……」
前言撤回。私よりも理解していました。
というか、夜見って、感知能力で私を認識していたのか。どうりで、隠れていても出てきてくれなかったわけだ。
そこに毒ガス的なのがあると感知していたら出てくるわけがない。
「でも、熱さは感じるから、完全ではないのか。外からぎゅうぎゅうに押し込んだだけで、隙間がないというところだな。それなら、一度引っ張り出すと、また溢れる可能性があるな……」
夜見が何かぶつぶつ呟きながら、自分の世界に入ってしまっている。
私は、夜見の世界に入り込む勇気はない。今の時点で、夜見が何を言っているのかさっぱりわからないからだ。
夜見の世界に入り込んだところで、溶け込めずに逃げ帰ってくるのがオチだ。
夜見が自分の世界から帰ってくるのを待つこと数分。ようやく出てきてくれたようで、私に話しかけてくる。
「三咲。これからは、むやみに霊力を使わないでくれ」
「言われなくてもやらないけど、どうして?」
「あくまでも予想の範疇からは出ないが、お前が霊力を使わなければ、霊力が溢れることはないはずだ」
「そうなの?じゃあ、夜見は側にいても平気ってこと?」
「完全に平気なわけではないが……触れなければ日常生活に問題はない」
私は、夜見の言葉に少しの希望を見いだした。
この状態を維持できれば、触れ合うことは不可能だとしても、普通に友人の距離感での付き合いはできるはずだ。
もし霊力が溢れることになっても、また神社に行ってみればいいだろう。あのお姉さんもまた来てって言っていたし。
怪しいは怪しいから、完全に信頼できるわけではないけどね。
◇◇◇
家に戻って、リビングのソファに腰かける。
テレビを見ようと電源を入れると、ちょうどニュースがやっていた。
それは、引ったくり犯が捕まったというニュースだ。
引ったくり犯は、自主したらしく、お金が欲しかったのは事実だけど、盗むつもりなんかなかった、女子学生を狙った後、不意に罪悪感が込み上げてきたということを供述していると報道している。
「なんか、案外あっさり捕まったなぁ……」
早く捕まればいいと思っていたのに、あまりにもあっけなくて、そんな感想しか出てこなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
没落貴族か修道女、どちらか選べというのなら
藤田菜
キャラ文芸
愛する息子のテオが連れてきた婚約者は、私の苛立つことばかりする。あの娘の何から何まで気に入らない。けれど夫もテオもあの娘に騙されて、まるで私が悪者扱い──何もかも全て、あの娘が悪いのに。
王弟が愛した娘 —音に響く運命—
Aster22
恋愛
村で薬師として過ごしていたセラは、
ハープの音に宿る才を王弟レオに見初められる。
その出会いは、静かな日々を終わらせ、
彼女を王宮の闇と陰謀に引き寄せていく。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる