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第一章 鬼神と巫女
第十四話 校外学習に向けて
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夜見と少し微妙な距離が生まれてしまったけど、夜見は特に変わらない。
見た感じだと、やっぱりあまりちがいはないような気がする。
もし、中学までと変わっているなら、勘の良い花音が気づくだろう。
それなら、なんで夜見はあんなことを言ったんだろうか。私に離れてほしかった理由があったとか……?
「三咲!」
「……あっ、なに、花音」
夜見のほうに意識を向けていたから、花音の声に反応するのが遅れてしまった。
花音は、そんなことは気にする様子もなく、話を続ける。
「ほら、来週の校外学習。今日、班決めするから、一緒になろう?」
「うん、いいよ」
そう。今は夜見のことよりも、校外学習のことだ。
校外学習では、ありきたりと言ったら失礼かもしれないけど、美術館や動植物園に行く。
そこで、いくつかの班に分けるので、花音は一緒になろうと誘ってくれている。
「それで、あと一人はどうしようか」
三十六人を六つに分ける。女子二十人、男子十六人なので、六つに分けると、最低でも三人必要だ。
「余ってる子でいいかなって。あなたはファンクラブと一緒にはなりたくないでしょ?」
「うん、まぁ……」
私だったら、即答でうんとはっきりとうなずいただろうけど、今回は少し曖昧になってしまう。
実を言うと、高校に入ってから、あまりファンクラブの人たちには悪印象を持たれていないようなのだ。
おそらくは、霊力の犠牲にするまいと距離を取っていたのがあるんだろう。ファンクラブの人たちは、夜見と同時に、夜見と一緒にいた私の一挙手一投足も見ている。
二週間近く見てきて、夜見とあまり関わっていないのは、ファンクラブの人たちが気づくのは当然と言える。
そのお陰で、彼女とかそんな風に見られなくなって、挨拶をしたら笑顔で返してくれるようにはなってきた。
「でも、別に誰でもいいよ。問題は男子かな」
「ああ、そうだよね~……」
私と花音の男の友達なんて、それこそ夜見しかいない。
そして、夜見と仲良くしたら、せっかくちょっとは良好になったファンクラブとの関係が悪化する。
私の霊力がまたいつ暴走するかもわからないし、今、夜見とは気まずい雰囲気だし……
う~ん……どうなるだろう。
◇◇◇
ホームルームが始まった。今回のホームルームは、一時間目と合体して班決めだ。
班長や、他にも時計係や美化係などの役割分担を決める。
どこを見るのかとかは、当日に決めろということみたいだ。
中学までは、夜見といろいろ話していた。
別の班になったら、班のメンバーはどうなのかとか、役割は何なのかとか、どこを見たいのかとか。
でも、今はそんなことを話せない。きっと、聞けば答えてくれるんだろうけど、聞くことができない。
まずは、女子と男子で分かれることになり、女子二十人が教室の後ろ側に集まる。
「私たちは麗さまと同じ班ですわ!」
「当然ですわね」
高田さんと乾さんの言葉に、他の女子は驚く。
その他の女子には、私と花音も含まれていた。
当然だろう。だって、星宮さんは意識不明の状態だった。それなのに、校外学習に参加する前提の話をしているのだから。
「星宮さん、大丈夫になったんですか?」
私が女子を代表して二人に聞いてみると、二人はこくりとうなずく。
「ええ。赤城さまが見舞いに来てから、嘘のように体調が回復しまして、今週末に退院ですわ」
「赤城さまのお陰ですわね。提案してくれたあなたにも、ちょっとは感謝していてよ?」
どうやら、夜見が星宮さんの体から悪鬼を追い払ったお陰で、星宮さんは回復したらしい。
先生からは聞いていないけど、多分明日か明後日くらいにでも話すつもりだったんだろう。
二人は、星宮さんの幼なじみということで、先に知っていたみたいだ。
「では、高田さんと乾さんは星宮さんと一緒で三人でいいの?」
花音がそう聞くと、二人は当然とばかりにうなずく。
「じゃあ、後はこの十七人ね」
花音は、ぐるっと辺りを見渡す。どうやら、星宮さんがいないときのA組のリーダーは花音になるようだ。
その後も、花音が指揮を取って、次々と班が決まっていく。
三人組を固めたり、仲の良い二人同士がくっついて四人になったり。
それを繰り返すうちに、一人が余ったので、その子を私たちの班に加えた。
「よろしくね。えっと……」
紅月中学校にいなかった子なので、名前がわからなかった。
自己紹介のときに聞いたはずなんだけど、そのときは夜見ロスで、クラスの人はファンクラブしか記憶にない。
「は、萩山星奈……です」
「よろしくね、萩山さん。私は神野三咲。で、こっちがーー」
私がそのまま紹介しようとすると、花音が私の言葉に続くように自己紹介した。
「篠田花音だよ。よろしくね」
「よ、よろしくお願いします……」
萩山さんは、どこか申し訳なさそうに頭を下げる。
引っ込み思案な子なのかな。でも、頭を下げながらも、なぜか私のほうをチラチラと見る。
う~ん……これは、よくわからない子が来たなぁ……
見た感じだと、やっぱりあまりちがいはないような気がする。
もし、中学までと変わっているなら、勘の良い花音が気づくだろう。
それなら、なんで夜見はあんなことを言ったんだろうか。私に離れてほしかった理由があったとか……?
「三咲!」
「……あっ、なに、花音」
夜見のほうに意識を向けていたから、花音の声に反応するのが遅れてしまった。
花音は、そんなことは気にする様子もなく、話を続ける。
「ほら、来週の校外学習。今日、班決めするから、一緒になろう?」
「うん、いいよ」
そう。今は夜見のことよりも、校外学習のことだ。
校外学習では、ありきたりと言ったら失礼かもしれないけど、美術館や動植物園に行く。
そこで、いくつかの班に分けるので、花音は一緒になろうと誘ってくれている。
「それで、あと一人はどうしようか」
三十六人を六つに分ける。女子二十人、男子十六人なので、六つに分けると、最低でも三人必要だ。
「余ってる子でいいかなって。あなたはファンクラブと一緒にはなりたくないでしょ?」
「うん、まぁ……」
私だったら、即答でうんとはっきりとうなずいただろうけど、今回は少し曖昧になってしまう。
実を言うと、高校に入ってから、あまりファンクラブの人たちには悪印象を持たれていないようなのだ。
おそらくは、霊力の犠牲にするまいと距離を取っていたのがあるんだろう。ファンクラブの人たちは、夜見と同時に、夜見と一緒にいた私の一挙手一投足も見ている。
二週間近く見てきて、夜見とあまり関わっていないのは、ファンクラブの人たちが気づくのは当然と言える。
そのお陰で、彼女とかそんな風に見られなくなって、挨拶をしたら笑顔で返してくれるようにはなってきた。
「でも、別に誰でもいいよ。問題は男子かな」
「ああ、そうだよね~……」
私と花音の男の友達なんて、それこそ夜見しかいない。
そして、夜見と仲良くしたら、せっかくちょっとは良好になったファンクラブとの関係が悪化する。
私の霊力がまたいつ暴走するかもわからないし、今、夜見とは気まずい雰囲気だし……
う~ん……どうなるだろう。
◇◇◇
ホームルームが始まった。今回のホームルームは、一時間目と合体して班決めだ。
班長や、他にも時計係や美化係などの役割分担を決める。
どこを見るのかとかは、当日に決めろということみたいだ。
中学までは、夜見といろいろ話していた。
別の班になったら、班のメンバーはどうなのかとか、役割は何なのかとか、どこを見たいのかとか。
でも、今はそんなことを話せない。きっと、聞けば答えてくれるんだろうけど、聞くことができない。
まずは、女子と男子で分かれることになり、女子二十人が教室の後ろ側に集まる。
「私たちは麗さまと同じ班ですわ!」
「当然ですわね」
高田さんと乾さんの言葉に、他の女子は驚く。
その他の女子には、私と花音も含まれていた。
当然だろう。だって、星宮さんは意識不明の状態だった。それなのに、校外学習に参加する前提の話をしているのだから。
「星宮さん、大丈夫になったんですか?」
私が女子を代表して二人に聞いてみると、二人はこくりとうなずく。
「ええ。赤城さまが見舞いに来てから、嘘のように体調が回復しまして、今週末に退院ですわ」
「赤城さまのお陰ですわね。提案してくれたあなたにも、ちょっとは感謝していてよ?」
どうやら、夜見が星宮さんの体から悪鬼を追い払ったお陰で、星宮さんは回復したらしい。
先生からは聞いていないけど、多分明日か明後日くらいにでも話すつもりだったんだろう。
二人は、星宮さんの幼なじみということで、先に知っていたみたいだ。
「では、高田さんと乾さんは星宮さんと一緒で三人でいいの?」
花音がそう聞くと、二人は当然とばかりにうなずく。
「じゃあ、後はこの十七人ね」
花音は、ぐるっと辺りを見渡す。どうやら、星宮さんがいないときのA組のリーダーは花音になるようだ。
その後も、花音が指揮を取って、次々と班が決まっていく。
三人組を固めたり、仲の良い二人同士がくっついて四人になったり。
それを繰り返すうちに、一人が余ったので、その子を私たちの班に加えた。
「よろしくね。えっと……」
紅月中学校にいなかった子なので、名前がわからなかった。
自己紹介のときに聞いたはずなんだけど、そのときは夜見ロスで、クラスの人はファンクラブしか記憶にない。
「は、萩山星奈……です」
「よろしくね、萩山さん。私は神野三咲。で、こっちがーー」
私がそのまま紹介しようとすると、花音が私の言葉に続くように自己紹介した。
「篠田花音だよ。よろしくね」
「よ、よろしくお願いします……」
萩山さんは、どこか申し訳なさそうに頭を下げる。
引っ込み思案な子なのかな。でも、頭を下げながらも、なぜか私のほうをチラチラと見る。
う~ん……これは、よくわからない子が来たなぁ……
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