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第二章 愛される末っ子姫
第3話 街にお出かけ
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※新しい小説、たった一人の魔法使いもお願いします!ずっと書きたかった設定だけど、文才力がなくてお蔵入りしかけていた作品です。(宣伝乙)
HOTのりたいなぁ……|д゚)チラッ
↓本編
皇宮の外は初めてだった。でも、外に出てもあまり何も感じない。人は、ほとんどの人が笑っている。
中には、退屈そうにしている人も、悲しんでいる人も、怒っている人もいる。
「ティア!向こうに行ってみようか!」
茶髪のローランド兄様が私の腕を引っ張る。本来なら、兄様の髪色はくすんでいる私とは違って、きれいな金髪なんだけど、その金髪は直系の皇族にしか受け継がれない。
そのため、魔法で色を変えている。私も、髪を兄様と同じ茶色にしている。マリー姉様も同じだ。
「にいさま。ハリナとセリア、いない」
「あぁ、近くにはいるから」
そう言われても、周りには見当たらない。どこかに隠れているのかもしれない。でも、そうする意味がわからない。
「それよりも、いろいろ見ていきましょうか」
今度は、マリー姉様に引っ張られる。マリー姉様は、宝石や服のところに連れていった。私に聞いてもあまり意味がないことをわかっているのか、私をきせかえ人形のようにして選んでいった。
30分くらいたって、姉様はちょっと用事があるみたいで、どこかに行ってしまった。
「ティア。これ、ティアに似合うと思うんだけど……」
「?」
マリー姉様のところできせかえ人形になっていて、その休憩していたときの間に、ローランド兄様が何かを持ってくる。すると、私の髪をなにやらいじり始める。
そして、数分くらいしたら、手が離れた。
「うーん、服と宝石と合ってないなー。これは変えた方がいいなー」
その声にまったく感情がこもっていないように聞こえたのは気のせいだろうか。人形姫に感情なんて分からないんだから、気のせいだということにしておこう。
多分、髪飾りか何かをつけたんだろうな。人形姫として転生してから、こういうプレゼントはもらったことがなかったから、結構不思議な感じだ。
髪飾り?の方に意識を向けている間に、ローランド兄様は店員に指示をしていたみたいで、店員は私を着替えさせてくる。
さっきまでは淡い黄緑のドレスだったけど、少し濃いめの青いドレスに変わっていた。
「ティアは濃いめの色の方が似合うよね~」
「違うわよ!ティアは、淡いドレスが似合うの!」
いつの間にか戻ってきていたマリー姉様が、ローランド兄様に文句を言い始める。
「それは姉様の感性でしょう?」
「そんなことを言ったら、ローラだってそうじゃない!」
「ローラなんて言うな!」
そのまま、口喧嘩を始めてしまった。あの二人も、仲良くはないのかな。さっきまでは仲が良さそうだったのに……
そう考えていると、結構大きめなあくびが出た。昨日は、なんでかあまり眠れなかった。そのせいで、この体は眠欲を求めているのだろう。
……寝てもいいかな。二人はずっと言い合いしているし、ちょっとの間なら寝ちゃってもいいよね。
そう考えると、私の意識が遠くなっていくのを感じた。
それから30分後。まだ二人は言い合いを続けていた。
「だからね、ティアはこっちの方が似合うの!」
「いえ、こちらの方が似合います!」
このまま言い合っても埒が明かないと、「「ティアはどっちがいい?」」と言ったところ、椅子の背もたれを枕のようにして、すーすーと寝息をたてている。
「初めてのお出かけで疲れちゃったのかしら?」
「ちょっと寝かせておいてあげましょうか」
ティアのためなら、静かにしようと、変なところで気が合う二人だった。
HOTのりたいなぁ……|д゚)チラッ
↓本編
皇宮の外は初めてだった。でも、外に出てもあまり何も感じない。人は、ほとんどの人が笑っている。
中には、退屈そうにしている人も、悲しんでいる人も、怒っている人もいる。
「ティア!向こうに行ってみようか!」
茶髪のローランド兄様が私の腕を引っ張る。本来なら、兄様の髪色はくすんでいる私とは違って、きれいな金髪なんだけど、その金髪は直系の皇族にしか受け継がれない。
そのため、魔法で色を変えている。私も、髪を兄様と同じ茶色にしている。マリー姉様も同じだ。
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「あぁ、近くにはいるから」
そう言われても、周りには見当たらない。どこかに隠れているのかもしれない。でも、そうする意味がわからない。
「それよりも、いろいろ見ていきましょうか」
今度は、マリー姉様に引っ張られる。マリー姉様は、宝石や服のところに連れていった。私に聞いてもあまり意味がないことをわかっているのか、私をきせかえ人形のようにして選んでいった。
30分くらいたって、姉様はちょっと用事があるみたいで、どこかに行ってしまった。
「ティア。これ、ティアに似合うと思うんだけど……」
「?」
マリー姉様のところできせかえ人形になっていて、その休憩していたときの間に、ローランド兄様が何かを持ってくる。すると、私の髪をなにやらいじり始める。
そして、数分くらいしたら、手が離れた。
「うーん、服と宝石と合ってないなー。これは変えた方がいいなー」
その声にまったく感情がこもっていないように聞こえたのは気のせいだろうか。人形姫に感情なんて分からないんだから、気のせいだということにしておこう。
多分、髪飾りか何かをつけたんだろうな。人形姫として転生してから、こういうプレゼントはもらったことがなかったから、結構不思議な感じだ。
髪飾り?の方に意識を向けている間に、ローランド兄様は店員に指示をしていたみたいで、店員は私を着替えさせてくる。
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「ティアは濃いめの色の方が似合うよね~」
「違うわよ!ティアは、淡いドレスが似合うの!」
いつの間にか戻ってきていたマリー姉様が、ローランド兄様に文句を言い始める。
「それは姉様の感性でしょう?」
「そんなことを言ったら、ローラだってそうじゃない!」
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そのまま、口喧嘩を始めてしまった。あの二人も、仲良くはないのかな。さっきまでは仲が良さそうだったのに……
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「いえ、こちらの方が似合います!」
このまま言い合っても埒が明かないと、「「ティアはどっちがいい?」」と言ったところ、椅子の背もたれを枕のようにして、すーすーと寝息をたてている。
「初めてのお出かけで疲れちゃったのかしら?」
「ちょっと寝かせておいてあげましょうか」
ティアのためなら、静かにしようと、変なところで気が合う二人だった。
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