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宮殿
39.殿方には秘密
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「それで、元気をなくしていらっしゃるのね」
「……はい」
マナヴィカの離宮は土のにおいがして、キアラにとって落ちつく場所だった。マナヴィカを取り巻く穏やかな気配の精霊と、建物にも庭にも同じような雰囲気の精霊が多く、礼拝堂の次くらいに居心地がいい。
朝のお祈りを済ませると今日はやることがなくて、キアラはミオとシアに頼み、マナヴィカの離宮を訪れていた。
総主に言われた、エドゥアルドかゲラルドのどちらかと結婚しなければいけないという話を、どうしていいかわからなかったからだ。マナヴィカにもどうしようもないことなのはわかっているが、それでも、誰かに話を聞いてもらいたかった。
「……私は、どなたかに嫁ぐのが当たり前と教わってきましたの。王家の人間ですもの」
静かにカップを置いて口にするマナヴィカに、キアラははっとしてうつむいた。
マナヴィカは少し驚いたようだったが、すぐに離宮の中に迎え入れてくれた。居心地のいい室内にお茶の席を設けてくれて、ヴァルヴェキア風のきれいなお茶を用意してくれて、かわいらしいお菓子まで並べてもらって、彼女の親切に甘えすぎていたかもしれない。
「……申し訳ありません……」
こんなことで、悩んではいけないのかもしれなかった。きっとマナヴィカも、自分の意思とは関係なくゲラルドのもとに嫁いできたのだろう。
「……ごめんなさい、神子様を責めているわけではないの」
椅子の動く音がして、穏やかな気配が近づいてくる。そっと肩に手を置かれて顔を上げると、マナヴィカの薄茶の瞳と行きあった。しばらく見つめ合った間にキアラが首を傾げると、マナヴィカが周囲に視線を向ける。
「下がりなさい。神子様と二人でお話しします」
「マナヴィカ様……!?」
少しだけ間があったものの、マナヴィカの離宮にいた人たちはすぐに部屋を出ていった。
しかしミオとシアは驚いた様子で、キアラの傍にきゅっと寄ってくる。
「私は信用ならないかしら」
「そのようなわけでは……我々は神子様のお傍を離れるわけには参りません」
「そう言っているのと同じではなくて? 私は同じオメガとして、神子様とお話があるだけ。お下がりなさい」
マナヴィカの傍には、変わらず穏やかな気配の精霊が漂っている。
「……ミオ、シア……大丈夫、です、少し、待っていて、ください」
「神子様!? ですが……!」
二人の手をそっと握って、青い瞳を交互に見上げる。
ゲラルドや、怖かったときのルガートと違って、マナヴィカは恐ろしくない。何かきっと、秘密で話したいことがあるのだと思う。
「あの……オメガの、ことは……ミオと、シアに、お話しするのは……恥ずかしい、のです」
マナヴィカが話したいことは、おそらく違う。けれど、二人に秘密にする内容として不自然でない話題が、それくらいしか思いつかない。
それにもし、オメガとしての体のことに話が及んだら、男性でありベータである二人に聞かれるのが、少し恥ずかしいのは事実だ。
「……何かあったら、すぐにお呼びください」
「はい」
「何をお話しになったのか、差し支えない範囲で、あとで教えてくださいね」
「はい」
よくよくキアラに言い聞かせるようにして出ていった二人を見送って、マナヴィカが小さく息を漏らす。
「過保護だこと。それとも仕事熱心なのかしら」
キアラが何か言う前にくるりと振り返った顔はいつも通り穏やかで、少しだけ、いたずらっぽく微笑んでいる気がした。
「神子様が話を合わせてくださるなんて、思いませんでした」
「……秘密のお話、なのでしょう?」
「……ええ」
楽しげに笑った彼女に招かれて、少し離れたところに置かれている長椅子に二人で座る。なめらかな手触りの布が張られているのは、ヴァルヴェキア風の装飾なのだろうか。
「……神子様のお名前は、伺ってはいけないのかしら」
長椅子に気を取られていたからあまりにもびっくりして、キアラは勢いよくマナヴィカのほうを向いてしまった。マナヴィカが驚いた顔をしているのに気がついて、あたふたと言葉を探す。
「あ、あの、名前、私、私の名前、は、キアラ、です」
ただ、結局気の利いた言葉など見つかりはしなくて、勢い込んで答えるだけになってしまった。
「……キアラ様」
目を丸くしていたマナヴィカがふっと微笑んで、キアラの手を取る。すべすべで、柔らかい。
カガルトゥラードではキアラの名前を聞かれることなどなかったから、誰もキアラのことに興味がないのだと思っていた。
ただ、マナヴィカの説明によれば、尊い人の名前など聞いてはいけない、という決まりがあるのだそうだ。キアラは神子で、どうやら身分も高いようで、それで誰も名前を聞いてくれなかったのかもしれない。
「これは、私がもしかしてと思っただけですけれど……どなたか、お慕いする方がいらっしゃって?」
またしても想像もしていなかった言葉に、キアラはぱちぱちと目を瞬いた。遅れて言われたことを理解できて、さっと頬が熱くなる。
「そっ、どっ、わかっ、あっ、あのっ」
「あらあら……お顔が真っ赤でしてよ」
くすくす笑われてしまって、ますます顔が熱い。言葉にならない声を出しているキアラに、マナヴィカは優しい顔をしている。
「ゲラルド様や、エドゥアルド殿下ではないのでしょう?」
「……はい……」
言ってもいいのだろうかと思いつつ、キアラは素直にうなずいた。ゲラルドはどこか恐ろしいし、エドゥアルドのことはまだよく知らない。
今だってキアラがお嫁さんになりたい相手は、たった一人だ。
「マナヴィカ様、あの……」
マナヴィカには、話してもいいだろうか。キアラに番がいることが知られたら、ユクガも危険な目に遭うかもしれないと言われて隠すようにしていたけれど、心を寄せている相手がいることでさえ、こうして簡単に見抜かれてしまったのだ。噛み痕のことも、いずれ知られてしまうかもしれない。
たくさんの人がいる場で、思わぬ形で表に出てしまうよりは、二人だけのときに打ち明けて、隠してくれるようお願いするほうがいいのではないだろうか。
「……私には、番がいるのです」
危険な行動かもしれない、とは思った。実際マナヴィカは目を丸くして驚いて、視線をそらしてしまっている。
「ですから……他のどなたのお嫁さんにも、なれないのです」
けれど、オメガにとって、番がいるというのはとても重要なことのはずなのだ。マナヴィカのうなじが見えたことはないから、マナヴィカとゲラルドが番になっているのかわからないが、たとえどちらであっても、マナヴィカにも、大切なこととわかるはずだった。
この感覚は、アルファやベータにはきっと、わからない。
「……お慕いしているのは、その方?」
「はい」
まっすぐ言いきったキアラに、マナヴィカの薄茶色の瞳が向いた。しばらく見つめ合ったあと、繋いでいた手にぎゅっと力を込められる。
「……どなたにも、話してはだめよ。ゲラルド様にも、エドゥアルド殿下にも、総主様にも」
「……はい」
マナヴィカの視線がキアラの首元をさまよって、そっと伏せられた。いつもマナヴィカの傍にいる穏やかな精霊の他に、温かな気配の精霊も寄ってきている。火の精霊だろうか。
「私はまだ、ゲラルド様と番にはなっていないの……なりたく、ないから」
「……お嫌、なのですか」
「ええ。とても勝手な方ですもの」
顔を上げたマナヴィカが小さく笑って、そっとキアラに身を寄せてくる。草原の、花のような香りがする。
「……急いでヒートの抑制剤を用意するから、待っていて。間に合うかわからないけれど……それを使えば、ヒートが来ていないようにごまかせるから。あきらめてはだめよ、キアラ」
口早にささやかれた言葉に驚いてキアラが何か言う前に、マナヴィカは立ち上がってしまった。
「よくってよ。お戻りなさい」
その声を合図に人が入ってきて、長椅子にいるキアラの傍にもミオとシアが戻ってきた。
「神子様、なぜこちらに……?」
「……大事な、秘密のお話でしたから。そうですよね、マナヴィカ様」
「ええ。殿方には秘密のお話です」
顔を合わせてふふ、と笑い合うキアラとマナヴィカに、赤毛の二人は怪訝な顔をしていた。
「……はい」
マナヴィカの離宮は土のにおいがして、キアラにとって落ちつく場所だった。マナヴィカを取り巻く穏やかな気配の精霊と、建物にも庭にも同じような雰囲気の精霊が多く、礼拝堂の次くらいに居心地がいい。
朝のお祈りを済ませると今日はやることがなくて、キアラはミオとシアに頼み、マナヴィカの離宮を訪れていた。
総主に言われた、エドゥアルドかゲラルドのどちらかと結婚しなければいけないという話を、どうしていいかわからなかったからだ。マナヴィカにもどうしようもないことなのはわかっているが、それでも、誰かに話を聞いてもらいたかった。
「……私は、どなたかに嫁ぐのが当たり前と教わってきましたの。王家の人間ですもの」
静かにカップを置いて口にするマナヴィカに、キアラははっとしてうつむいた。
マナヴィカは少し驚いたようだったが、すぐに離宮の中に迎え入れてくれた。居心地のいい室内にお茶の席を設けてくれて、ヴァルヴェキア風のきれいなお茶を用意してくれて、かわいらしいお菓子まで並べてもらって、彼女の親切に甘えすぎていたかもしれない。
「……申し訳ありません……」
こんなことで、悩んではいけないのかもしれなかった。きっとマナヴィカも、自分の意思とは関係なくゲラルドのもとに嫁いできたのだろう。
「……ごめんなさい、神子様を責めているわけではないの」
椅子の動く音がして、穏やかな気配が近づいてくる。そっと肩に手を置かれて顔を上げると、マナヴィカの薄茶の瞳と行きあった。しばらく見つめ合った間にキアラが首を傾げると、マナヴィカが周囲に視線を向ける。
「下がりなさい。神子様と二人でお話しします」
「マナヴィカ様……!?」
少しだけ間があったものの、マナヴィカの離宮にいた人たちはすぐに部屋を出ていった。
しかしミオとシアは驚いた様子で、キアラの傍にきゅっと寄ってくる。
「私は信用ならないかしら」
「そのようなわけでは……我々は神子様のお傍を離れるわけには参りません」
「そう言っているのと同じではなくて? 私は同じオメガとして、神子様とお話があるだけ。お下がりなさい」
マナヴィカの傍には、変わらず穏やかな気配の精霊が漂っている。
「……ミオ、シア……大丈夫、です、少し、待っていて、ください」
「神子様!? ですが……!」
二人の手をそっと握って、青い瞳を交互に見上げる。
ゲラルドや、怖かったときのルガートと違って、マナヴィカは恐ろしくない。何かきっと、秘密で話したいことがあるのだと思う。
「あの……オメガの、ことは……ミオと、シアに、お話しするのは……恥ずかしい、のです」
マナヴィカが話したいことは、おそらく違う。けれど、二人に秘密にする内容として不自然でない話題が、それくらいしか思いつかない。
それにもし、オメガとしての体のことに話が及んだら、男性でありベータである二人に聞かれるのが、少し恥ずかしいのは事実だ。
「……何かあったら、すぐにお呼びください」
「はい」
「何をお話しになったのか、差し支えない範囲で、あとで教えてくださいね」
「はい」
よくよくキアラに言い聞かせるようにして出ていった二人を見送って、マナヴィカが小さく息を漏らす。
「過保護だこと。それとも仕事熱心なのかしら」
キアラが何か言う前にくるりと振り返った顔はいつも通り穏やかで、少しだけ、いたずらっぽく微笑んでいる気がした。
「神子様が話を合わせてくださるなんて、思いませんでした」
「……秘密のお話、なのでしょう?」
「……ええ」
楽しげに笑った彼女に招かれて、少し離れたところに置かれている長椅子に二人で座る。なめらかな手触りの布が張られているのは、ヴァルヴェキア風の装飾なのだろうか。
「……神子様のお名前は、伺ってはいけないのかしら」
長椅子に気を取られていたからあまりにもびっくりして、キアラは勢いよくマナヴィカのほうを向いてしまった。マナヴィカが驚いた顔をしているのに気がついて、あたふたと言葉を探す。
「あ、あの、名前、私、私の名前、は、キアラ、です」
ただ、結局気の利いた言葉など見つかりはしなくて、勢い込んで答えるだけになってしまった。
「……キアラ様」
目を丸くしていたマナヴィカがふっと微笑んで、キアラの手を取る。すべすべで、柔らかい。
カガルトゥラードではキアラの名前を聞かれることなどなかったから、誰もキアラのことに興味がないのだと思っていた。
ただ、マナヴィカの説明によれば、尊い人の名前など聞いてはいけない、という決まりがあるのだそうだ。キアラは神子で、どうやら身分も高いようで、それで誰も名前を聞いてくれなかったのかもしれない。
「これは、私がもしかしてと思っただけですけれど……どなたか、お慕いする方がいらっしゃって?」
またしても想像もしていなかった言葉に、キアラはぱちぱちと目を瞬いた。遅れて言われたことを理解できて、さっと頬が熱くなる。
「そっ、どっ、わかっ、あっ、あのっ」
「あらあら……お顔が真っ赤でしてよ」
くすくす笑われてしまって、ますます顔が熱い。言葉にならない声を出しているキアラに、マナヴィカは優しい顔をしている。
「ゲラルド様や、エドゥアルド殿下ではないのでしょう?」
「……はい……」
言ってもいいのだろうかと思いつつ、キアラは素直にうなずいた。ゲラルドはどこか恐ろしいし、エドゥアルドのことはまだよく知らない。
今だってキアラがお嫁さんになりたい相手は、たった一人だ。
「マナヴィカ様、あの……」
マナヴィカには、話してもいいだろうか。キアラに番がいることが知られたら、ユクガも危険な目に遭うかもしれないと言われて隠すようにしていたけれど、心を寄せている相手がいることでさえ、こうして簡単に見抜かれてしまったのだ。噛み痕のことも、いずれ知られてしまうかもしれない。
たくさんの人がいる場で、思わぬ形で表に出てしまうよりは、二人だけのときに打ち明けて、隠してくれるようお願いするほうがいいのではないだろうか。
「……私には、番がいるのです」
危険な行動かもしれない、とは思った。実際マナヴィカは目を丸くして驚いて、視線をそらしてしまっている。
「ですから……他のどなたのお嫁さんにも、なれないのです」
けれど、オメガにとって、番がいるというのはとても重要なことのはずなのだ。マナヴィカのうなじが見えたことはないから、マナヴィカとゲラルドが番になっているのかわからないが、たとえどちらであっても、マナヴィカにも、大切なこととわかるはずだった。
この感覚は、アルファやベータにはきっと、わからない。
「……お慕いしているのは、その方?」
「はい」
まっすぐ言いきったキアラに、マナヴィカの薄茶色の瞳が向いた。しばらく見つめ合ったあと、繋いでいた手にぎゅっと力を込められる。
「……どなたにも、話してはだめよ。ゲラルド様にも、エドゥアルド殿下にも、総主様にも」
「……はい」
マナヴィカの視線がキアラの首元をさまよって、そっと伏せられた。いつもマナヴィカの傍にいる穏やかな精霊の他に、温かな気配の精霊も寄ってきている。火の精霊だろうか。
「私はまだ、ゲラルド様と番にはなっていないの……なりたく、ないから」
「……お嫌、なのですか」
「ええ。とても勝手な方ですもの」
顔を上げたマナヴィカが小さく笑って、そっとキアラに身を寄せてくる。草原の、花のような香りがする。
「……急いでヒートの抑制剤を用意するから、待っていて。間に合うかわからないけれど……それを使えば、ヒートが来ていないようにごまかせるから。あきらめてはだめよ、キアラ」
口早にささやかれた言葉に驚いてキアラが何か言う前に、マナヴィカは立ち上がってしまった。
「よくってよ。お戻りなさい」
その声を合図に人が入ってきて、長椅子にいるキアラの傍にもミオとシアが戻ってきた。
「神子様、なぜこちらに……?」
「……大事な、秘密のお話でしたから。そうですよね、マナヴィカ様」
「ええ。殿方には秘密のお話です」
顔を合わせてふふ、と笑い合うキアラとマナヴィカに、赤毛の二人は怪訝な顔をしていた。
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