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15.伝えたいこと
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「……ほんとにありやがった……」
誰ともなく聞こえた呟きに、ジーノは小さく苦笑した。論理的に説明できるわけでもないジーノの直感を、信じきれない気持ちは理解できる。
しかし目の前にあるのは確かに次の階層に向かうための階段で、マップに示されているのとは違う道を使って発見するなど、ほぼありえないと言われる代物だ。
「これ下りりゃ第七階層だ! お前ら、気合入れろよ!」
サビラの号令に周囲の男たちが威勢よく答えるのとは逆に、ジーノはぎゅっと身を縮こまらせた。一人では第三階層に進むのすら恐ろしいのに、すでに第六階層まで来てしまっている。しかも目の前の階段を下りれば、モンテツェアラのダンジョン最下層、第七階層に到達してしまう。
ジーノ一人なら、けっして辿りつけない場所だ。今回だって、入口にいたギルドの監視員をアライチが口八丁で丸め込み、中ではサビラたちが前面に立って戦ってくれたからこそ到達できた。
もちろん怖いし、本当に行っても大丈夫なのか不安はある。レイに怒られる可能性も高い。
しかし、行くと決めたのはジーノだ。ジーノが行って知らせたほうが、彼らが本当のダンジョンコアに気づくよりおそらく早いし、彼らの助けにもなるはずなのだ。
サビラの配下たちに囲まれたまま、ジーノもきゅっと拳を握って気合を入れ直し、階段に進もうとして足を踏み出した。
「……いや、少し待ってくれ」
が、すぐに足を止めることになった。
今行くのはよくない気がする。気がする、としか言いようがないのが困るのだが、サビラたちも当然のように待ってくれるようにはなっていた。
ダンジョンの攻略を始めてから何日か経っていて、その間、ジーノの直感が何度か役に立った、と思われるからだろう。できるだけ次の階層への階段に近い道を選んだし、魔物との戦闘も最小限に抑えられたはずだ。食料や物資の消費も少なく、怪我や体力の消耗も小さくできていると思う。
「……行こう」
ジーノの言葉を待って男たちが進み出し、ジーノもサビラの後ろについて階段を下りた。
途端に、激しい戦闘音が聞こえてくる。
「さすがに道案内はいらなさそうだな」
「まあ……あの音のほう行けばいるだろ……」
頷き合って、急いで戦闘音のほうへ向かう。ただ、第七階層の魔物を相手にするのはサビラたちもきついはずだから、戦闘を避けられるように一応道は選ぶ。
細い抜け道のような通路を潜り抜けると、ちょうど戦場になっているだだっ広い空間に出た。人も魔物も動きが速すぎるし煙が立っていて細かい部分はよく見えないが、硬いものと金属がぶつかり合うような音、魔法によるものであろう爆発音や、人の怒号、魔物の咆哮が飛び交っている。血のにおいが、きつい。
しかし、これではどこで何が起きているのかわからず、レイを探すどころではない。それでもどうにかと思ってジーノが周囲を見回していると、突然誰かに肩を掴まれた。
「なぜここにいる」
「……レ、イ」
薄汚れているし少し疲れたような顔はしているが、大きな怪我はなさそうだ。ほっとしたジーノをさらに引き寄せて、レイがぐるりと周囲を睨みつける。
「こいつらに無理やり連れてこられたのか」
元々戦っていたせいで気が立っているからか、自分に向けられたものでもないのにレイの殺気がびりびりと肌を突き刺してくる。身は竦むしレイが何に怒っているのかわからないが、矛先がサビラたちに向いているのははっきりしていて、ジーノは慌ててレイの服を掴んだ。
「違う、レイ、落ちつけ、俺が頼んだ」
「何……?」
困惑した声とともにレイが構えを解くと、サビラたちがずるずるとその場に座り込んでしまった。大丈夫なのか確認しようとしたものの、レイの腕がジーノの体にしっかり回っていて放そうとしない。
「レイ……?」
「説明してくれ」
そちらが先とは思えないが、いいだろうか。ちらりと視線を向けると、サビラにはひらひらと手を振られた。そっちをやっといてくれ、という意味でいいだろうか。いずれにせよレイが自主的に離してくれなければ、ジーノが抜け出すことはできないが。
ひとまず説明を先にすることにして、ジーノはレイに向き直った。
「伝えたいことがあって来たんだ。でも俺一人じゃ来られねぇから、サビラたちに頼んで連れてきてもらった。だから何か……悪い? なら、俺だ」
落ちつけ、とレイの腕をぽんぽんと叩いて、じっと見つめてくる青い目にきちんと視線を合わせる。レイが怒ったら怖いだろうが、そのときには誠実に謝るしかない。
待っているうちにレイの空気が緩んできて、ジーノを抱えていた腕の力が少し弱まった。
「……伝えたいこととは、何だ」
怒りはないらしい。ほっとしたものの、今度は持ってきた情報をここで話してしまっていいのか気になって、ジーノは開きかけた口を閉じることになった。
さすがに戦っている最中の冒険者たちには聞こえないだろうが、ここにあると信じているダンジョンコアがないと知ったら、どうなるか。とにかくレイに伝えればいいと思っていただけで、細かいことは何も考えていなかった。だいたい、レイが対応できるとも限らない。
言い淀むジーノの周りに、そよ風が吹き抜けたような感覚が走る。レイの魔法だ。
「あんたと俺の会話は他の人間には聞こえない。教えてくれ」
惜しげもなく魔法を使い、ジーノが困っていることをすぐに解決してくれる。
レイはやはり、いい男だと思う。
「……この、ダンジョンの、コアは……この階層には、ないんだ」
レイの目が一瞬細められて、すっと視線が外れ、また戻ってくる。動揺はあっただろうに青い光の力強さはそのままで、強い男だな、ともジーノは思った。
「なぜ、あんたはそれを知ってる」
「セスカに聞いた」
今度は青い目が軽く見開かれた。セスカのことはまだ、レイの心の柔らかいところにしまってあるのかもしれない。
ただ、それを突き刺してしまわないような言葉を選ぶこともできず、ジーノはできるだけ淡々と、ジーノの知っていることをレイに告げた。
セスカのペンダントを拾ったのは、モンテツェアラのダンジョンであること。元の持ち主がどこから来たのかは、よく知らない。元の持ち主はたまたまダンジョンの隠し部屋に到達してしまい、ダンジョンコアを守る魔物と遭遇したこと。そのせいで元の持ち主は命を落とし、その一部始終を見守っていたセスカの宿るペンダントを拾ったのが、たまたまジーノだった。
そしてセスカから、コアが隠し部屋にあること、その隠し部屋があるのは第二階層であることを、ジーノは聞いている。
「……わかった」
短く答えると、レイは一度目を閉じ、大きく息を吐いた。吐ききった息のあとに開かれた目は少し揺らいでいたが、すぐにジーノに戻ってきて、強い光で満たされていく。
「伝えに来てくれて、助かった。礼を言う」
「お、おう」
自分のほうがたじろいでぎこちなく頷くジーノに、レイの口角がわずかに上がる。またレイの魔法が使われた感覚がよぎったかと思うと、ジーノは軽く腕を撫でられた。
「ここにいてくれ。話をつけてくる」
「わかった」
今度はレイが明確に笑って、踵を返して駆け出していった。
その横でようやくサビラたちが立ち上がって、それぞれ足や尻のほこりを叩いてからまたジーノを囲む陣形を作ってくれる。ジーノをレイに会わせるという依頼は達成したことになるはずだが、引き続き守ってくれる、ということだろうか。
「途中から何も聞こえなくなったが……話はついたのか?」
「ああ……ありがとう。あんたたちのおかげで、何とかなった」
帰り道をどうするか考えなければいけないが、ここにいろとレイには言われているし、今少し待つ必要がある。成功報酬などはないにしろ、依頼達成は明確にしておくべきだと考えて礼を述べたジーノに、サビラはふっと笑みを浮かべた。
「お前にゃしっかり貸し作ったからな……ダンジョン出たあとが楽しみだ」
今さらながらジーノは、依頼すべき相手を間違えたかもしれないと思った。
誰ともなく聞こえた呟きに、ジーノは小さく苦笑した。論理的に説明できるわけでもないジーノの直感を、信じきれない気持ちは理解できる。
しかし目の前にあるのは確かに次の階層に向かうための階段で、マップに示されているのとは違う道を使って発見するなど、ほぼありえないと言われる代物だ。
「これ下りりゃ第七階層だ! お前ら、気合入れろよ!」
サビラの号令に周囲の男たちが威勢よく答えるのとは逆に、ジーノはぎゅっと身を縮こまらせた。一人では第三階層に進むのすら恐ろしいのに、すでに第六階層まで来てしまっている。しかも目の前の階段を下りれば、モンテツェアラのダンジョン最下層、第七階層に到達してしまう。
ジーノ一人なら、けっして辿りつけない場所だ。今回だって、入口にいたギルドの監視員をアライチが口八丁で丸め込み、中ではサビラたちが前面に立って戦ってくれたからこそ到達できた。
もちろん怖いし、本当に行っても大丈夫なのか不安はある。レイに怒られる可能性も高い。
しかし、行くと決めたのはジーノだ。ジーノが行って知らせたほうが、彼らが本当のダンジョンコアに気づくよりおそらく早いし、彼らの助けにもなるはずなのだ。
サビラの配下たちに囲まれたまま、ジーノもきゅっと拳を握って気合を入れ直し、階段に進もうとして足を踏み出した。
「……いや、少し待ってくれ」
が、すぐに足を止めることになった。
今行くのはよくない気がする。気がする、としか言いようがないのが困るのだが、サビラたちも当然のように待ってくれるようにはなっていた。
ダンジョンの攻略を始めてから何日か経っていて、その間、ジーノの直感が何度か役に立った、と思われるからだろう。できるだけ次の階層への階段に近い道を選んだし、魔物との戦闘も最小限に抑えられたはずだ。食料や物資の消費も少なく、怪我や体力の消耗も小さくできていると思う。
「……行こう」
ジーノの言葉を待って男たちが進み出し、ジーノもサビラの後ろについて階段を下りた。
途端に、激しい戦闘音が聞こえてくる。
「さすがに道案内はいらなさそうだな」
「まあ……あの音のほう行けばいるだろ……」
頷き合って、急いで戦闘音のほうへ向かう。ただ、第七階層の魔物を相手にするのはサビラたちもきついはずだから、戦闘を避けられるように一応道は選ぶ。
細い抜け道のような通路を潜り抜けると、ちょうど戦場になっているだだっ広い空間に出た。人も魔物も動きが速すぎるし煙が立っていて細かい部分はよく見えないが、硬いものと金属がぶつかり合うような音、魔法によるものであろう爆発音や、人の怒号、魔物の咆哮が飛び交っている。血のにおいが、きつい。
しかし、これではどこで何が起きているのかわからず、レイを探すどころではない。それでもどうにかと思ってジーノが周囲を見回していると、突然誰かに肩を掴まれた。
「なぜここにいる」
「……レ、イ」
薄汚れているし少し疲れたような顔はしているが、大きな怪我はなさそうだ。ほっとしたジーノをさらに引き寄せて、レイがぐるりと周囲を睨みつける。
「こいつらに無理やり連れてこられたのか」
元々戦っていたせいで気が立っているからか、自分に向けられたものでもないのにレイの殺気がびりびりと肌を突き刺してくる。身は竦むしレイが何に怒っているのかわからないが、矛先がサビラたちに向いているのははっきりしていて、ジーノは慌ててレイの服を掴んだ。
「違う、レイ、落ちつけ、俺が頼んだ」
「何……?」
困惑した声とともにレイが構えを解くと、サビラたちがずるずるとその場に座り込んでしまった。大丈夫なのか確認しようとしたものの、レイの腕がジーノの体にしっかり回っていて放そうとしない。
「レイ……?」
「説明してくれ」
そちらが先とは思えないが、いいだろうか。ちらりと視線を向けると、サビラにはひらひらと手を振られた。そっちをやっといてくれ、という意味でいいだろうか。いずれにせよレイが自主的に離してくれなければ、ジーノが抜け出すことはできないが。
ひとまず説明を先にすることにして、ジーノはレイに向き直った。
「伝えたいことがあって来たんだ。でも俺一人じゃ来られねぇから、サビラたちに頼んで連れてきてもらった。だから何か……悪い? なら、俺だ」
落ちつけ、とレイの腕をぽんぽんと叩いて、じっと見つめてくる青い目にきちんと視線を合わせる。レイが怒ったら怖いだろうが、そのときには誠実に謝るしかない。
待っているうちにレイの空気が緩んできて、ジーノを抱えていた腕の力が少し弱まった。
「……伝えたいこととは、何だ」
怒りはないらしい。ほっとしたものの、今度は持ってきた情報をここで話してしまっていいのか気になって、ジーノは開きかけた口を閉じることになった。
さすがに戦っている最中の冒険者たちには聞こえないだろうが、ここにあると信じているダンジョンコアがないと知ったら、どうなるか。とにかくレイに伝えればいいと思っていただけで、細かいことは何も考えていなかった。だいたい、レイが対応できるとも限らない。
言い淀むジーノの周りに、そよ風が吹き抜けたような感覚が走る。レイの魔法だ。
「あんたと俺の会話は他の人間には聞こえない。教えてくれ」
惜しげもなく魔法を使い、ジーノが困っていることをすぐに解決してくれる。
レイはやはり、いい男だと思う。
「……この、ダンジョンの、コアは……この階層には、ないんだ」
レイの目が一瞬細められて、すっと視線が外れ、また戻ってくる。動揺はあっただろうに青い光の力強さはそのままで、強い男だな、ともジーノは思った。
「なぜ、あんたはそれを知ってる」
「セスカに聞いた」
今度は青い目が軽く見開かれた。セスカのことはまだ、レイの心の柔らかいところにしまってあるのかもしれない。
ただ、それを突き刺してしまわないような言葉を選ぶこともできず、ジーノはできるだけ淡々と、ジーノの知っていることをレイに告げた。
セスカのペンダントを拾ったのは、モンテツェアラのダンジョンであること。元の持ち主がどこから来たのかは、よく知らない。元の持ち主はたまたまダンジョンの隠し部屋に到達してしまい、ダンジョンコアを守る魔物と遭遇したこと。そのせいで元の持ち主は命を落とし、その一部始終を見守っていたセスカの宿るペンダントを拾ったのが、たまたまジーノだった。
そしてセスカから、コアが隠し部屋にあること、その隠し部屋があるのは第二階層であることを、ジーノは聞いている。
「……わかった」
短く答えると、レイは一度目を閉じ、大きく息を吐いた。吐ききった息のあとに開かれた目は少し揺らいでいたが、すぐにジーノに戻ってきて、強い光で満たされていく。
「伝えに来てくれて、助かった。礼を言う」
「お、おう」
自分のほうがたじろいでぎこちなく頷くジーノに、レイの口角がわずかに上がる。またレイの魔法が使われた感覚がよぎったかと思うと、ジーノは軽く腕を撫でられた。
「ここにいてくれ。話をつけてくる」
「わかった」
今度はレイが明確に笑って、踵を返して駆け出していった。
その横でようやくサビラたちが立ち上がって、それぞれ足や尻のほこりを叩いてからまたジーノを囲む陣形を作ってくれる。ジーノをレイに会わせるという依頼は達成したことになるはずだが、引き続き守ってくれる、ということだろうか。
「途中から何も聞こえなくなったが……話はついたのか?」
「ああ……ありがとう。あんたたちのおかげで、何とかなった」
帰り道をどうするか考えなければいけないが、ここにいろとレイには言われているし、今少し待つ必要がある。成功報酬などはないにしろ、依頼達成は明確にしておくべきだと考えて礼を述べたジーノに、サビラはふっと笑みを浮かべた。
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