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第一章
聴啞の騎士と盲目の少女⑦神妙のブラッドスペル
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約一年前、ガーリア帝国進軍最終決戦
「ディープスラッシュ!」
空間を裂く一撃に血飛沫が舞う!
ガランドは目の前の光景に愕然とした
舞った血飛沫が返り血のようにガランドの顔を埋め尽くす
倒れ込むドイルがそこにいる
「ドイル!お前なんて事を!」
助けに行ったはずのガランドが逆に助けられてしまった、絶対に帰さなければいけない男が自分のせいで命を落とそうとしている
「ドイル死ぬな!サラが待ってるぞ!この戦いが終わったらサラと一緒に暮らすんだろがぁ!」
ドイルは血反吐を吐き、虚な目で何かを伝えようとガランドを見る
ガランドはドイルの肩を抱き抱え、伝えられない言葉を必死にくみ取ろうとする
「……」
ドイルは震えた手で鈴の付いた鞘をガランドに手渡しチカラ尽きた
「ドイル~!」
「レイジン~!貴様~!」
ガランドが吠える!
あまりの覇気に空気がヒリつく!
「裂ける空間の位置を予測するとは……最後の最後にさすがだ聴啞の騎士ドイルよ!デュランダルもあそこまで使いこなせるとは……私の記憶に永遠に残るだろう!」
レイジンは天叢雲剣を上段に構え
「こちらも被害は甚大だ、決めさせてもらう!」
その時、輝く閃光とともに一人の女性が現れた
「遅くなってすまない」
その姿は優艶で蒼白の羽織りに男性の漢服を着た青髪の女性!
「シュンカ・オーシャン!王国最強のお出ましか……七星剣も見てみたかったがここは引くとしよう!」
レイジンはそう言うと忽然と姿を消した
第八騎士団は大戦果とともに騎士長死亡というかけがえのないものを失ってしまった
受勲の際、ドイルは英雄となりガランドは褒美の代わりにドイルの意思を継ぎたいと告げた
ガランドはこれまでの功績を擲ち
「英雄ドイルの死亡はこの場にとどめて欲しい」
ドイルの意思を、やるべきだったことをやり遂げるまでドイルとして生きさせて欲しいと王に懇願した
第八騎士団もシュンカもあの場所にいた者は皆、王に懇願をし承諾された
戦鬼ガランドは英雄ドイルとして大剣を持ち、大槍を置いてカリヨンの村に旅だった
そうして時は流れた
ガランドはサラを置いて村を出ようとしていた
ドイルの意思を継ぎサラの呪いを解いた、役目は終わったそう思っていた
「待って!ガランドおじさん!」
ガランドの背中に声がかかる
息を切らせて叫ぶ!
「わかってたんだ……お父さんじゃないって……ガランドおじさんだって!……甘えてたの……お父さんはもういないんだっていうことから逃げてた……おじさん優しいから……おじさんに甘えてた……いつ言われるか怖かった……オレはお父さんじゃないって…………もう逃げないから!」
サラはガランドの背中に抱きついた!
「だから……だからガランドおじさんとして一緒にいて」
ガランドは振り返り、優しくサラを抱きしめた
「悪かった……サラ……こんなオレと一緒にいてくれるのか?」
サラは大泣きし、ガランドの目にも涙が浮かんだ
ガランドは本当の意味でのドイルの意思を継いだのだ
村が落ち着きガランドとサラはトーマ達にも事情を説明した
エリィはなんとなく気付いていたらしい
トーマはガランドがいきなり喋りだして腰を抜かし、村のみんなもジェラも「ずっとガランドさんだったの」と驚いていた
夜から快気祝いという事で広場で宴会をする事になった
ガランドは魔獣をサラに見せないようにすでに処理をしており、村の皆にも呪いの理由を知らせないように胸の奥にしまった
魔獣がサラに執着していたのを知ってるのはガランドとトーマとエリィだけだ、他の誰も知る必要がない
誰が言うともなくそうなった
「改めまして、トーマお兄ちゃん、エリィお姉ちゃん、ガランドおじさん……ありがとう」
サラは三人のほっぺにキスして回る
広場では夜から外の結婚式のようにテーブルが出て立食パーティが始まっている
「エリィお姉ちゃんホントにキレイ」
――そうでしょう、そうでしょう!――
トーマが得意気になる
「トーマお兄ちゃんは……うんカッコイイよ」
――いや、今の間が気になるわ――
「師匠!剣は……オレはどうしたらもっと強くなれますか?」
トーマはガランドと喋れるとわかってから質問だらけだ
「継続だ、継続!トーマは意外と頭が回るからな、今までどうり相手の気持ちになって戦え!オレとは違う」
――意外と?――
ガランドはお酒が入るとよく喋る
「トーマ、あとお前はすごく魔力があるな!」
「えっ?」
――そうなの?そういえばエリィがそんなことを――
「体に纏ってるぞかなり……いつも………ものすごく」
ガランドはトーマを分析する、いったいこの少年はどこから来たのか
グリディアでは見たことない服装をしている
「纏ってる?ああ…そういえば感覚で言うと血管に何か血と一緒に別の「何か」が流れるイメージっす……でも「耳鳴り」は取れないっすよ……ずっと」
「「――っ」」
エリィとガランドが反応する
「神妙のブラッドスペル!?」
ガランドがトーマの両肩を掴み、エリィもなんだか嬉しそうにトーマを見つめる
――しっ師匠チカラ強っ……エリィめっちゃ可愛い――
「何ですか?それ」
トーマはガランドに聞き返す
「お前強くなるぞ!……そうだな……まずそこだな……とりあえず魔力を上げろ!魔力が上がるだけ強くなるぞ!オレの弟子だから騎士を目指せ!」
ガランドはワハハと上機嫌に肩を抱きつつ魔力の上げ方を教える
「イメージだ!さっきお前自身が言ったイメージを暇さえあればイメージし続けろ!「血に魔力を流す」イメージだ!剣技は教えた型を反復練習だ、その時もイメージしろ相手がいるイメージ!というかあの剣技はドイルのだぞ、オレは槍だから、槍だとオレはもっと強い」
――イメージといえば想像……「想像」といえば「妄想」……もっとも得意とするところ――
「じゃあオレの師匠はガランドさんとドイルさんですね」
トーマがサムズアップすると三人とも同じように返した
――期待してくれる人がいる!守りたい人がいる……それだけでオレはまた頑張れる――
「ああトーマ、お前のその「神妙のブラッドスペル」持っている奴一人だけ知ってるぞ!王国着いたら会ってみろ!」
「王国最強!七星剣のシュンカ・オーシャン!」
――最強!?――
この日みんなで騒いだ夜はあまりの疲労に昼まで起きれなかった
「ディープスラッシュ!」
空間を裂く一撃に血飛沫が舞う!
ガランドは目の前の光景に愕然とした
舞った血飛沫が返り血のようにガランドの顔を埋め尽くす
倒れ込むドイルがそこにいる
「ドイル!お前なんて事を!」
助けに行ったはずのガランドが逆に助けられてしまった、絶対に帰さなければいけない男が自分のせいで命を落とそうとしている
「ドイル死ぬな!サラが待ってるぞ!この戦いが終わったらサラと一緒に暮らすんだろがぁ!」
ドイルは血反吐を吐き、虚な目で何かを伝えようとガランドを見る
ガランドはドイルの肩を抱き抱え、伝えられない言葉を必死にくみ取ろうとする
「……」
ドイルは震えた手で鈴の付いた鞘をガランドに手渡しチカラ尽きた
「ドイル~!」
「レイジン~!貴様~!」
ガランドが吠える!
あまりの覇気に空気がヒリつく!
「裂ける空間の位置を予測するとは……最後の最後にさすがだ聴啞の騎士ドイルよ!デュランダルもあそこまで使いこなせるとは……私の記憶に永遠に残るだろう!」
レイジンは天叢雲剣を上段に構え
「こちらも被害は甚大だ、決めさせてもらう!」
その時、輝く閃光とともに一人の女性が現れた
「遅くなってすまない」
その姿は優艶で蒼白の羽織りに男性の漢服を着た青髪の女性!
「シュンカ・オーシャン!王国最強のお出ましか……七星剣も見てみたかったがここは引くとしよう!」
レイジンはそう言うと忽然と姿を消した
第八騎士団は大戦果とともに騎士長死亡というかけがえのないものを失ってしまった
受勲の際、ドイルは英雄となりガランドは褒美の代わりにドイルの意思を継ぎたいと告げた
ガランドはこれまでの功績を擲ち
「英雄ドイルの死亡はこの場にとどめて欲しい」
ドイルの意思を、やるべきだったことをやり遂げるまでドイルとして生きさせて欲しいと王に懇願した
第八騎士団もシュンカもあの場所にいた者は皆、王に懇願をし承諾された
戦鬼ガランドは英雄ドイルとして大剣を持ち、大槍を置いてカリヨンの村に旅だった
そうして時は流れた
ガランドはサラを置いて村を出ようとしていた
ドイルの意思を継ぎサラの呪いを解いた、役目は終わったそう思っていた
「待って!ガランドおじさん!」
ガランドの背中に声がかかる
息を切らせて叫ぶ!
「わかってたんだ……お父さんじゃないって……ガランドおじさんだって!……甘えてたの……お父さんはもういないんだっていうことから逃げてた……おじさん優しいから……おじさんに甘えてた……いつ言われるか怖かった……オレはお父さんじゃないって…………もう逃げないから!」
サラはガランドの背中に抱きついた!
「だから……だからガランドおじさんとして一緒にいて」
ガランドは振り返り、優しくサラを抱きしめた
「悪かった……サラ……こんなオレと一緒にいてくれるのか?」
サラは大泣きし、ガランドの目にも涙が浮かんだ
ガランドは本当の意味でのドイルの意思を継いだのだ
村が落ち着きガランドとサラはトーマ達にも事情を説明した
エリィはなんとなく気付いていたらしい
トーマはガランドがいきなり喋りだして腰を抜かし、村のみんなもジェラも「ずっとガランドさんだったの」と驚いていた
夜から快気祝いという事で広場で宴会をする事になった
ガランドは魔獣をサラに見せないようにすでに処理をしており、村の皆にも呪いの理由を知らせないように胸の奥にしまった
魔獣がサラに執着していたのを知ってるのはガランドとトーマとエリィだけだ、他の誰も知る必要がない
誰が言うともなくそうなった
「改めまして、トーマお兄ちゃん、エリィお姉ちゃん、ガランドおじさん……ありがとう」
サラは三人のほっぺにキスして回る
広場では夜から外の結婚式のようにテーブルが出て立食パーティが始まっている
「エリィお姉ちゃんホントにキレイ」
――そうでしょう、そうでしょう!――
トーマが得意気になる
「トーマお兄ちゃんは……うんカッコイイよ」
――いや、今の間が気になるわ――
「師匠!剣は……オレはどうしたらもっと強くなれますか?」
トーマはガランドと喋れるとわかってから質問だらけだ
「継続だ、継続!トーマは意外と頭が回るからな、今までどうり相手の気持ちになって戦え!オレとは違う」
――意外と?――
ガランドはお酒が入るとよく喋る
「トーマ、あとお前はすごく魔力があるな!」
「えっ?」
――そうなの?そういえばエリィがそんなことを――
「体に纏ってるぞかなり……いつも………ものすごく」
ガランドはトーマを分析する、いったいこの少年はどこから来たのか
グリディアでは見たことない服装をしている
「纏ってる?ああ…そういえば感覚で言うと血管に何か血と一緒に別の「何か」が流れるイメージっす……でも「耳鳴り」は取れないっすよ……ずっと」
「「――っ」」
エリィとガランドが反応する
「神妙のブラッドスペル!?」
ガランドがトーマの両肩を掴み、エリィもなんだか嬉しそうにトーマを見つめる
――しっ師匠チカラ強っ……エリィめっちゃ可愛い――
「何ですか?それ」
トーマはガランドに聞き返す
「お前強くなるぞ!……そうだな……まずそこだな……とりあえず魔力を上げろ!魔力が上がるだけ強くなるぞ!オレの弟子だから騎士を目指せ!」
ガランドはワハハと上機嫌に肩を抱きつつ魔力の上げ方を教える
「イメージだ!さっきお前自身が言ったイメージを暇さえあればイメージし続けろ!「血に魔力を流す」イメージだ!剣技は教えた型を反復練習だ、その時もイメージしろ相手がいるイメージ!というかあの剣技はドイルのだぞ、オレは槍だから、槍だとオレはもっと強い」
――イメージといえば想像……「想像」といえば「妄想」……もっとも得意とするところ――
「じゃあオレの師匠はガランドさんとドイルさんですね」
トーマがサムズアップすると三人とも同じように返した
――期待してくれる人がいる!守りたい人がいる……それだけでオレはまた頑張れる――
「ああトーマ、お前のその「神妙のブラッドスペル」持っている奴一人だけ知ってるぞ!王国着いたら会ってみろ!」
「王国最強!七星剣のシュンカ・オーシャン!」
――最強!?――
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