58 / 202
第二章
〜愛と魔法使いと吸血鬼〜④
しおりを挟む
トーマの体が白く光る!
メリンダも子供達も先程まで騒いでいたが優しく光るトーマを見て静まり返った
――イメージしろ……銃はあんなに精密なのに出来たんだ……じゃあイメージするだけで……――
トーマの「白い手」が変化する!
グローブがナノマシンのように組み替わり呼吸器のように変化した、それを手に取りロンの口元にあてる
周りの者達は理解出来ない!
――ロンの体全体に酸素を送るイメージ……過度にやり過ぎないように――
ロンは呼吸が浅くなり過ぎて体に酸素が足りていない状態、足を高い位置にし毛布で包み温かくする
呼吸器で酸素を送りつつ様子を見る
――ゆっくり丁寧に……ロンの呼吸に合わせて――
ロンは顔色も良くなり呼吸も安定した、メリンダや子供達は聖者を見るようにトーマを見つめる
見たこともないような方法でロンを救ったのだ
その日、トーマは孤児院に泊まった、朝方までロンの容態を診ていたのでベッドにうつ伏せに寝てしまっていたのだ
メリンダはエリィが心配するといけないと思いアッシュハート家に出向いてその事を伝えている
エリィもコーラルも自分達が知らないところで、トーマがそんなことをしていたとはつゆ知らず、急いで孤児院に向かった
二人が孤児院に到着すると、ロンの脇でうつ伏せに寝ているトーマを見つける
ロンもその後安定して気持ち良さそうに寝ている
「ちょっと寝かせてあげましょうか?」
「そうっちゃね!」
二人は孤児院でゆっくりとトーマの目覚めを待った
昼過ぎにやっと目覚めるトーマ
「ヤバい!……今何時?……体感的に昼過ぎかも……エリィに怒られる!……」
「怒りませんよ!」
トーマが振り向くと、そこには天使が頬を膨らませて座っていた
「エリィ……」
――エリィ……頬ぷくって可愛い……怒りませんよとか言いながら頬ぷくっ……これはあれか……時間が遅くなることは怒らないけど、そんなことくらいで怒ると思っているオレにちょっと怒ってるパターンだな――
「出発の予定変わっちゃった!ごめんね」
「いいですよ、トーマくんは優しいですね」
「そう?普通だよ」
「ふふっそうですね」
ロンの体調も落ち着いた、王都に発つ日だがこのまま吸血鬼を放ってはおけない
三人はビビに会いに屋敷に行ったが不在のようで一旦アッシュハート家に戻ることにした
「吸血鬼いたソ?」
「姿は見てないけど魔素の残り香が被害者二人と一致したんだ……だから同じ犯人ではあると思う」
「吸血鬼がこのように連続で血を欲するなんて……チカラがよほど弱ってるのでしょうか……」
「……魔獣の可能性はないの?サラちゃんの時みたいに……喋れたりしてたし、そういう魔獣は?」
「……たしかに、狡猾で人間の姿に化けれる魔獣もいると聞いたことがあります」
「それビルバッドンっちゃ!」
「「――ビルバッドン!」」
「そうです!翼を持ち足が変な方向に曲がってる魔獣……人間に化けると言われています」
「コーラルが珍しく冴えてるな」
「なんて~!珍しくってなんちゃ~!」
「いや、いつもこういう時はボケっとしてるし」
「はぁぁ?トーマっちさんこそ昨日は冴えない男代表としてよく話しに出てましたね!っちゃ」
「なっ!人が気にしている事を……いいもんね~エリィが素敵って言ってたし~」
「エリィちんエリィちん、いっつも、キ~!」
「うわっ!やめろ!髪のセットが崩れる!」
「冴えない男にしてやるっちゃ~」
「やめろ~!くっ付くな~……はっ!」
「ふふっ……お二人は相変わらず楽しそうですね」
言葉とは裏腹に地面に転がっている石を足で転がしてイジイジしている
――エリィ……いつものイジイジバージョン可愛い……トーマくん、わたしも髪の毛わしゃわしゃしたいです、しょうがないなエリィは……でももうオレの心は君でわしゃわしゃだよ……もうトーマくんったら……エリィ……トーマくん……――
そんな話をしている帰りの道中、街のほうが騒がしい
人だかりの中央では、街に常駐している兵士達が一人の少女を拘束し連行しようとしている
少女も抵抗するが華奢でチカラも弱く抗うことが出来ない
街の人々も怒声や怒号のように非難している
「「この吸血鬼め!」やっぱりかこの魔女!」早く始末してくれ!おちおち夜も出歩けない!」
「「「吸血鬼!?」」」
人だかりの中から聞こえる言葉にトーマ達はお互い顔を見合わせる
メリンダも子供達も先程まで騒いでいたが優しく光るトーマを見て静まり返った
――イメージしろ……銃はあんなに精密なのに出来たんだ……じゃあイメージするだけで……――
トーマの「白い手」が変化する!
グローブがナノマシンのように組み替わり呼吸器のように変化した、それを手に取りロンの口元にあてる
周りの者達は理解出来ない!
――ロンの体全体に酸素を送るイメージ……過度にやり過ぎないように――
ロンは呼吸が浅くなり過ぎて体に酸素が足りていない状態、足を高い位置にし毛布で包み温かくする
呼吸器で酸素を送りつつ様子を見る
――ゆっくり丁寧に……ロンの呼吸に合わせて――
ロンは顔色も良くなり呼吸も安定した、メリンダや子供達は聖者を見るようにトーマを見つめる
見たこともないような方法でロンを救ったのだ
その日、トーマは孤児院に泊まった、朝方までロンの容態を診ていたのでベッドにうつ伏せに寝てしまっていたのだ
メリンダはエリィが心配するといけないと思いアッシュハート家に出向いてその事を伝えている
エリィもコーラルも自分達が知らないところで、トーマがそんなことをしていたとはつゆ知らず、急いで孤児院に向かった
二人が孤児院に到着すると、ロンの脇でうつ伏せに寝ているトーマを見つける
ロンもその後安定して気持ち良さそうに寝ている
「ちょっと寝かせてあげましょうか?」
「そうっちゃね!」
二人は孤児院でゆっくりとトーマの目覚めを待った
昼過ぎにやっと目覚めるトーマ
「ヤバい!……今何時?……体感的に昼過ぎかも……エリィに怒られる!……」
「怒りませんよ!」
トーマが振り向くと、そこには天使が頬を膨らませて座っていた
「エリィ……」
――エリィ……頬ぷくって可愛い……怒りませんよとか言いながら頬ぷくっ……これはあれか……時間が遅くなることは怒らないけど、そんなことくらいで怒ると思っているオレにちょっと怒ってるパターンだな――
「出発の予定変わっちゃった!ごめんね」
「いいですよ、トーマくんは優しいですね」
「そう?普通だよ」
「ふふっそうですね」
ロンの体調も落ち着いた、王都に発つ日だがこのまま吸血鬼を放ってはおけない
三人はビビに会いに屋敷に行ったが不在のようで一旦アッシュハート家に戻ることにした
「吸血鬼いたソ?」
「姿は見てないけど魔素の残り香が被害者二人と一致したんだ……だから同じ犯人ではあると思う」
「吸血鬼がこのように連続で血を欲するなんて……チカラがよほど弱ってるのでしょうか……」
「……魔獣の可能性はないの?サラちゃんの時みたいに……喋れたりしてたし、そういう魔獣は?」
「……たしかに、狡猾で人間の姿に化けれる魔獣もいると聞いたことがあります」
「それビルバッドンっちゃ!」
「「――ビルバッドン!」」
「そうです!翼を持ち足が変な方向に曲がってる魔獣……人間に化けると言われています」
「コーラルが珍しく冴えてるな」
「なんて~!珍しくってなんちゃ~!」
「いや、いつもこういう時はボケっとしてるし」
「はぁぁ?トーマっちさんこそ昨日は冴えない男代表としてよく話しに出てましたね!っちゃ」
「なっ!人が気にしている事を……いいもんね~エリィが素敵って言ってたし~」
「エリィちんエリィちん、いっつも、キ~!」
「うわっ!やめろ!髪のセットが崩れる!」
「冴えない男にしてやるっちゃ~」
「やめろ~!くっ付くな~……はっ!」
「ふふっ……お二人は相変わらず楽しそうですね」
言葉とは裏腹に地面に転がっている石を足で転がしてイジイジしている
――エリィ……いつものイジイジバージョン可愛い……トーマくん、わたしも髪の毛わしゃわしゃしたいです、しょうがないなエリィは……でももうオレの心は君でわしゃわしゃだよ……もうトーマくんったら……エリィ……トーマくん……――
そんな話をしている帰りの道中、街のほうが騒がしい
人だかりの中央では、街に常駐している兵士達が一人の少女を拘束し連行しようとしている
少女も抵抗するが華奢でチカラも弱く抗うことが出来ない
街の人々も怒声や怒号のように非難している
「「この吸血鬼め!」やっぱりかこの魔女!」早く始末してくれ!おちおち夜も出歩けない!」
「「「吸血鬼!?」」」
人だかりの中から聞こえる言葉にトーマ達はお互い顔を見合わせる
1
あなたにおすすめの小説
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
しがない電気屋のおっさん、異世界で家電召喚ライフしてたら民から神格化され魔王から狙われる
長月 鳥
ファンタジー
町の電気屋として細々と暮らしていた俺、轟電次郎(とどろき でんじろう)。
ある日、感電事故であっけなく人生終了──のはずが、目を覚ましたら異世界だった。
そこは魔法がすべての世界。
スマホも、ドライヤーも、炊飯器も、どこにもない。
でもなぜか俺だけは、“電力を生み出し家電を召喚できる”という特異体質を持っていて──
「ちょっと暮らしやすくなればそれでいい」
そんなつもりで始めた異世界ライフだったのに……
家電の便利さがバレて、王族に囲まれ、魔導士に拉致され、気が付けば──
「この男こそ、我らの神(インフラ)である!」
えぇ……なんでそうなるの!?
電気と生活の知恵で異世界を変える、
元・電気屋おっさんのドタバタ英雄(?)譚!
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています
空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。
『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。
「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」
「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」
そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。
◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる