あたし転生者でタヌキで魔王です。何故か赤ちゃん拾いました。子育て頑張ります。

猫33缶『ねこみみかん』

文字の大きさ
1 / 2

タヌキさんに転生する

しおりを挟む
あたしは 田貫田 茶子 18歳 花の女子高生だ。あたしの悩みはというと、一つはこの犬っ毛。もう一つは太っていることである。 

体重は7ふんもある為まん丸としている。それと名前にが入っているから、あたしのあだ名はタヌ子である。なんとも可愛らしく無いあだ名である。

そんなあたしの勇逸の楽しみは、学校のプリンス兎野 紅姫コウジ様を推す事である。小柄でスマートな柄にサッカーのコートをウサギのように走り抜ける姿にとても憧れていた。

そんな彼に想いを寄せる日々。通学途中彼を発見した。

「紅姫様だわ!」

まさか会えるなんて思えていなかったから、興奮のあまり血圧が上がる。心と血圧を抑える為に壁によし掛かり、空を見上げるとクレーンで持ち上げられた鉄骨が外れるのが見えた。

あたしは躊躇なく走り出した。彼が鉄骨の影に気付いた時には彼に落ちる寸前だった。

「うわぁ!」

『ふんぬ!!』

「へ?ちゃ茶子さん?!」

彼女はどうにか間に合ったのだ。彼女は馬鹿力で鉄骨を受け止めたが、その衝撃で肋骨が折れ肺に刺さっていた。

「こ、紅姫様逃げて、早く!!」

「でも君が……」

やばい力が……

『早ぐ!!』

「はい!」

彼は安全な所まで走った。彼女はそれを見届けると、力んでいた力が抜け鉄骨に押し潰された。
ボヤける意識の中、紅姫様があたしの名前を必死に呼んでくれている気がした。

(あ~あたしは幸せだ。紅姫様を助けれただけでなく、タヌ子じゃなくて名前を覚えて貰えてたなんて、もうあたしの人生に悔いは残って無いわ)

彼女は死んだ。死因は彼を助け鉄骨による圧死であった。
本当は彼が死ぬはずだった。そう運命付けされていた。だがしかし、彼女は愛の力でその運命を彼が死ぬ未来をねじ曲げたのだ。時に人の思いとは神の選択をも覆すのだ。

そんな彼女は前世の記憶を持ったまま、別の世界で食物連鎖の底辺に存在するタヌキとして生まれ変わっていたのだった。

「あれ?あたし死んだよね?てか此処何処?ん?」

茶色くふさふさした手と尻尾が視界に入る。
それを掴む、ビクッとした。何故なら彼女は、それがまさか自分から生えているとは思っていなかったから。

「この尻尾って……まさか?!」

近場にあった水辺で自分の顔を見る。ぺたぺたと自分の顔を触る。あるはずの場所に耳はなく、頭上に耳があるのだ。

「あ、あたしマジもんの狸になってんだけど~」

何故か狸になってしまった女子高生の物語は続く。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

処理中です...