突然、母が死にました。

山王 由二

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19日目

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 翌日昼過ぎ。私は49日てお世話になるお寺に電話を入れてみた。
 伯母から(お寺さんから)お電話を頂けると訊いたのですが、どのようなご用件でしょうか? と切り出してみると、
 「は? そんな話知りませんよ」と返された。
 のっけから食い違ってるやん! と心中でツッコミを入れつつ、伯母とどこまで話が進んでいるのかを尋ねてみたらーー、

 これが全く進んでいなかった。

 戒名やら位牌やらは勿論、伯母が実際に見て決めてくると言っていた納骨用の仏壇すら決まっていなかった。
 お寺からは、伯母に「家族で決めてから連絡してくれ」と言っていたそうだが、こっちはそんな話、全く聞いていなかった。
 この食い違いと言うか意志疎通のズレに付き合わされたお寺さんは、けっこうイラついていたようで、口調がキツ目と言うかつっけんどんな感じだった。のだが、
 もう(兄たちには)事後承諾でいいや。とポンポン私の判断で話を進めていくと、口調は柔らかく気さくになっていった。
 素直と言うか感情のコントロールが出来ていないと言うか、それでよいのか、お坊さん? とかちょっぴり思いつつ、電話で決めれる内容は大方、決定。そして、では49日のお値段はと言うとーー

 戒名代が20万、
 お仏壇が30万、
 それに供物、お花代1万円に、
 位牌代が1万4千円、
 法要のお布施が3万円で、
 後は維持費だのなんだので
 しめて63万と5千円。

 お葬式、ホントお金がかかります。
 最後に母の戒名を考えるのに必要と言うことで、生前の母がどんな人物だったのか、質問状をFAXで送るから記入して送り返して。と言われて電話での打ち合わせは終了。
 早速、送られてきた質問状を埋めていくことにした。
 この辺はお通夜の時に、通夜を執り行ってくれたお坊さんとの会話が役に立ち、サラサラと書いていくことが出来た。記入欄が足りなくなりそうな勢いで。
 早々に文字で埋め尽くし、FAXを送り返して作業終了。
 法要の代金は後日振り込む事にして、仕事を片付け、家路へとついたのだった。
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