32 / 150
二章 龍王と王配の二年目
2.閨のためには
しおりを挟む
龍王とヨシュアは婚約期間なくすぐに結婚をしたが、梓晴と浩然は半年間の婚約期間を置かれていた。王族と四大臣家の中でも宰相を出している高家の宰相の孫なので、婚約が破談になるということは基本的にあり得ないのだが、それでもどうしても二人の相性が悪いと判断された場合は、婚約は白紙に戻されて、梓晴は新しい婚約者を探すことになる。
次代龍王を産む梓晴の結婚は国の一大事業なので、急かされてはいるので、長ければ数年に渡る婚約期間を半年と定めて、今は様子見の時期だった。
ヨシュアと龍王は梓晴と浩然と赤栄殿で共に食事をすることもあった。梓晴と浩然はとてもお似合いで、女性にしてはやや長身の梓晴と、梓晴よりも少し背の高い浩然はいつも穏やかに寄り添っていた。
「王女殿下はお幸せそうですね」
「できれば早くに結婚させてやりたいのですが、梓晴もまだ十八歳という若さだし、浩然もに十歳という若さなので、半年の婚約期間を設けさせました。これでも短い方ですよ」
「分かっていますよ。星宇が妹君に幸せになってほしいことは」
安静を言い渡されて六日目、することがないのでヨシュアは龍王と庭に出て茶を喫していた。ヨシュアが庭で茶をしたいと言えば、四阿に案内されて、卓も椅子も新しく運び込まれて手際よく準備が整えられた。
ヨシュアと龍王は香りのいいすっきりとした味わいの花茶を飲んで、美しい花の形の練り切りを食べた。ヨシュアは練り切りを食べるのは初めてだったので、龍王に渡してもらった黒文字を手に、練り切りを割って食べていた。
「これは東の島国から伝わったものだそうです。季節によって形が違うので、目にも楽しく、わたしは好きです」
「星宇にも好きなものがあるのですね」
「わたしが偏食のように言わないでください」
黒い豆で作った餡を外側の色が違う餡で包んで美しく花の形にしたそれは、味も上品で美味しくてヨシュアもすぐに好きになった。
「ネイサン、おれはしばらく龍王陛下と過ごすので、ひと払いを」
「心得ました」
青陵殿の庭とはいえ、そこかしこに警護の兵士が立っていて、侍従も何人も隙を見てはヨシュアと龍王の世話を焼こうとする。
ラバン王国から連れて来た侍従のネイサンにひと払いを頼めば、警護の兵士も離れて行って、ネイサンと龍王の侍従も声が聞こえない程度の場所に移動した。
これからヨシュアは真剣に龍王と話し合わなければいけない。
「星宇、閨のことなのですが」
「わたしはあなたを抱きたいと思っています。でも、あなたがわたしを抱きたいと思っているなら、一回目はあなたに身を任せても構いません。二回目にはわたしに抱かせてください」
「いえ、わたしが抱かれる方で文句はないのですが」
「それならば、何か問題が?」
侍従長にどちらがどちらをするかの意思確認をするようにとしっかりと伝えられているのだろう。大きな声ではっきりと言う龍王の耳が赤くなっているのにヨシュアは気付く。
閨を共にするにしても、ヨシュアと龍王では大きな問題があった。
「褥を共にしたら、わたしもあなたもある程度無防備になってしまうと思うのです。部屋に警護の兵士か魔術騎士を入れないわけにはいきません」
できるならばどちらとも入れて敬語を固めてほしいというのがヨシュアの願いなのだが、それに関して龍王が初めてそのことに気付いたように固まっている。
「ヨシュアとわたしの閨なのですよ? 他のものに見られるのは我慢できません」
王族に生まれたにしては神経が細やかな龍王は、部屋にひとの気配がすると眠れなくなるような難儀な体質だった。王に向いていないのだ。
そんな龍王が部屋に警護の兵士や魔術騎士が控えている状態でヨシュアを抱けるかと言えば疑問が残る。
「ヨシュアは平気なのですか?」
「寝台の天蓋はそのためにあります。ある程度は姿を隠してくれるでしょう」
「でも、こ、声が漏れたり、いかがわしい、お、音が、聞こえてしまったり……」
「するでしょうね」
絶望的に顔を真っ赤にしている龍王に、やはりこのことを先に話し合っていてよかったとヨシュアは思った。実際に閨ごとが始まってから、部屋に警護の兵士や魔術騎士が入ってきたのでは、龍王は衝撃を受けて立ち直れないかもしれない。
「わたしとヨシュア、二人きりで褥を共にするということはできないのですか?」
「恐れながら、わたしも星宇も国の重大な人物となっています。閨ごとをするような無防備な状態で警護が付かないということはないと思われます」
「そんなぁ……」
ここまで来たのだから龍王に抱かれる決意はできていたが、龍王がこのようでは閨は成立しない。
「あなたは夢精したときにその後始末を侍従に任せていたではないですか。閨も同じようなことではないのですか?」
王族はそばに侍る侍従や警護の兵士は空気だと思えと言って教育される。
ヨシュアはそうは思えないのでできる限り自分で着替えも湯あみも行っているし、自分の身は自分で守れるようにしているのだが、さすがに閨で抱く抱かれるの状態で、ヨシュアに隙ができないわけがなかった。
「そ、それは……ずっとそうだったので……。よく考えてみれば恥ずかしいことですよね……。今後は自分でします」
「王族なのですから、星宇はそれでいいのだと思います。閨のときも侍従や警護のものは空気だと思ってくだされば……」
「思えません! わたしやヨシュアのあられもない姿や声を、他人に聞かれると思うと、とてもそのような気にはなれません」
閨ごとを待ち望んでいたのは龍王のはずなのに、真実を伝えれば龍王の方が閨ごとを拒むようなことを言ってきた。
「お伝えしなければよかったですか?」
「いえ、閨のときに部屋に入って来られて気付いたら、わたしはもう勃たなくなる気しかしません」
「そうですよね」
それだけ龍王が繊細であるからこそ先に伝えたのだが、龍王はすっかりと閨ごとに関して恐怖を抱いてしまったようだ。
ヨシュアは龍王の手を取って自分の膝の間に抱きかかえる。背中から抱き締められて、龍王は振り向きながら黒い目を潤ませている。
「イザークのように気配を完全に消せる魔術騎士を二人だけ部屋に入れるのでも無理ですか?」
「そのことをわたしに伝えてくださらなければよかったのに。わたしはもう、誰もいないように見えてもいるのではないかと疑ってしまうようになりました」
「わたしも完璧ではないので、閨ごとの最中にまで自分の身と星宇の身を守ることはできません」
「ヨシュアのことが抱きたい。抱きたいのに」
ぐずるようにして椅子の上に膝を引き寄せて抱き締めてしまった星宇のつむじに、ヨシュアは顎を置いてじっと抱き締めていた。
結局結論は出ないまま、ヨシュアは龍王と一緒に自分の部屋に戻った。
ヨシュアの部屋は龍王も一緒に過ごすようになっているので、龍王の私物が運び込まれている。
今は静養期間なので龍王は宝石と刺繍で飾られた重い衣装を着ていなかったが、政務がまた始まるとあの重い衣装を着るようになる。王配陛下となったヨシュアのためにも、豪奢な刺繍と宝石で飾られた青い衣装が作られていると聞いているが、それを着たくない思いでヨシュアはいっぱいだった。
「ヨシュア、少し眠いです」
「午睡をしますか?」
「一緒に寝てください」
寝台に招かれてヨシュアが寝台に横になると、龍王が甘えるようにすり寄って唇に唇をくっつけてくる。頬も啄まれて、好きにさせておくと、鍛え上げた胸に顔をすり寄せられた。
力を入れていないときの筋肉は柔らかいので、龍王がふにふにと胸を揉みながら眠りに落ちていくのを、昔飼っていた子猫がこういうことをしていたとヨシュアは思いながら龍王の髪を撫でていた。
一刻程度の午睡の後で、龍王が衝立の後ろに逃げて侍従を呼んだのは、夢精をしたからかもしれない。一応龍王も恥じらいが出て来たようである。
健全な二十五歳の男性なので、そういうこともあるだろうと思ってそっとしておくと、着替えた龍王が椅子に座ったヨシュアの脚の間に入り込んできた。
お茶のときに後ろから抱き締められたのが気に入ったらしい。
「閨のことに関しては、もう少し考える」
「星宇の納得のいくようにしてください」
「ヨシュアの艶姿を見せたくないし、声も聞かせたくないのは本気です」
そのためならばなんでもするという気合の入った龍王に、ヨシュアは気のすむまで考えさせることにした。
次代龍王を産む梓晴の結婚は国の一大事業なので、急かされてはいるので、長ければ数年に渡る婚約期間を半年と定めて、今は様子見の時期だった。
ヨシュアと龍王は梓晴と浩然と赤栄殿で共に食事をすることもあった。梓晴と浩然はとてもお似合いで、女性にしてはやや長身の梓晴と、梓晴よりも少し背の高い浩然はいつも穏やかに寄り添っていた。
「王女殿下はお幸せそうですね」
「できれば早くに結婚させてやりたいのですが、梓晴もまだ十八歳という若さだし、浩然もに十歳という若さなので、半年の婚約期間を設けさせました。これでも短い方ですよ」
「分かっていますよ。星宇が妹君に幸せになってほしいことは」
安静を言い渡されて六日目、することがないのでヨシュアは龍王と庭に出て茶を喫していた。ヨシュアが庭で茶をしたいと言えば、四阿に案内されて、卓も椅子も新しく運び込まれて手際よく準備が整えられた。
ヨシュアと龍王は香りのいいすっきりとした味わいの花茶を飲んで、美しい花の形の練り切りを食べた。ヨシュアは練り切りを食べるのは初めてだったので、龍王に渡してもらった黒文字を手に、練り切りを割って食べていた。
「これは東の島国から伝わったものだそうです。季節によって形が違うので、目にも楽しく、わたしは好きです」
「星宇にも好きなものがあるのですね」
「わたしが偏食のように言わないでください」
黒い豆で作った餡を外側の色が違う餡で包んで美しく花の形にしたそれは、味も上品で美味しくてヨシュアもすぐに好きになった。
「ネイサン、おれはしばらく龍王陛下と過ごすので、ひと払いを」
「心得ました」
青陵殿の庭とはいえ、そこかしこに警護の兵士が立っていて、侍従も何人も隙を見てはヨシュアと龍王の世話を焼こうとする。
ラバン王国から連れて来た侍従のネイサンにひと払いを頼めば、警護の兵士も離れて行って、ネイサンと龍王の侍従も声が聞こえない程度の場所に移動した。
これからヨシュアは真剣に龍王と話し合わなければいけない。
「星宇、閨のことなのですが」
「わたしはあなたを抱きたいと思っています。でも、あなたがわたしを抱きたいと思っているなら、一回目はあなたに身を任せても構いません。二回目にはわたしに抱かせてください」
「いえ、わたしが抱かれる方で文句はないのですが」
「それならば、何か問題が?」
侍従長にどちらがどちらをするかの意思確認をするようにとしっかりと伝えられているのだろう。大きな声ではっきりと言う龍王の耳が赤くなっているのにヨシュアは気付く。
閨を共にするにしても、ヨシュアと龍王では大きな問題があった。
「褥を共にしたら、わたしもあなたもある程度無防備になってしまうと思うのです。部屋に警護の兵士か魔術騎士を入れないわけにはいきません」
できるならばどちらとも入れて敬語を固めてほしいというのがヨシュアの願いなのだが、それに関して龍王が初めてそのことに気付いたように固まっている。
「ヨシュアとわたしの閨なのですよ? 他のものに見られるのは我慢できません」
王族に生まれたにしては神経が細やかな龍王は、部屋にひとの気配がすると眠れなくなるような難儀な体質だった。王に向いていないのだ。
そんな龍王が部屋に警護の兵士や魔術騎士が控えている状態でヨシュアを抱けるかと言えば疑問が残る。
「ヨシュアは平気なのですか?」
「寝台の天蓋はそのためにあります。ある程度は姿を隠してくれるでしょう」
「でも、こ、声が漏れたり、いかがわしい、お、音が、聞こえてしまったり……」
「するでしょうね」
絶望的に顔を真っ赤にしている龍王に、やはりこのことを先に話し合っていてよかったとヨシュアは思った。実際に閨ごとが始まってから、部屋に警護の兵士や魔術騎士が入ってきたのでは、龍王は衝撃を受けて立ち直れないかもしれない。
「わたしとヨシュア、二人きりで褥を共にするということはできないのですか?」
「恐れながら、わたしも星宇も国の重大な人物となっています。閨ごとをするような無防備な状態で警護が付かないということはないと思われます」
「そんなぁ……」
ここまで来たのだから龍王に抱かれる決意はできていたが、龍王がこのようでは閨は成立しない。
「あなたは夢精したときにその後始末を侍従に任せていたではないですか。閨も同じようなことではないのですか?」
王族はそばに侍る侍従や警護の兵士は空気だと思えと言って教育される。
ヨシュアはそうは思えないのでできる限り自分で着替えも湯あみも行っているし、自分の身は自分で守れるようにしているのだが、さすがに閨で抱く抱かれるの状態で、ヨシュアに隙ができないわけがなかった。
「そ、それは……ずっとそうだったので……。よく考えてみれば恥ずかしいことですよね……。今後は自分でします」
「王族なのですから、星宇はそれでいいのだと思います。閨のときも侍従や警護のものは空気だと思ってくだされば……」
「思えません! わたしやヨシュアのあられもない姿や声を、他人に聞かれると思うと、とてもそのような気にはなれません」
閨ごとを待ち望んでいたのは龍王のはずなのに、真実を伝えれば龍王の方が閨ごとを拒むようなことを言ってきた。
「お伝えしなければよかったですか?」
「いえ、閨のときに部屋に入って来られて気付いたら、わたしはもう勃たなくなる気しかしません」
「そうですよね」
それだけ龍王が繊細であるからこそ先に伝えたのだが、龍王はすっかりと閨ごとに関して恐怖を抱いてしまったようだ。
ヨシュアは龍王の手を取って自分の膝の間に抱きかかえる。背中から抱き締められて、龍王は振り向きながら黒い目を潤ませている。
「イザークのように気配を完全に消せる魔術騎士を二人だけ部屋に入れるのでも無理ですか?」
「そのことをわたしに伝えてくださらなければよかったのに。わたしはもう、誰もいないように見えてもいるのではないかと疑ってしまうようになりました」
「わたしも完璧ではないので、閨ごとの最中にまで自分の身と星宇の身を守ることはできません」
「ヨシュアのことが抱きたい。抱きたいのに」
ぐずるようにして椅子の上に膝を引き寄せて抱き締めてしまった星宇のつむじに、ヨシュアは顎を置いてじっと抱き締めていた。
結局結論は出ないまま、ヨシュアは龍王と一緒に自分の部屋に戻った。
ヨシュアの部屋は龍王も一緒に過ごすようになっているので、龍王の私物が運び込まれている。
今は静養期間なので龍王は宝石と刺繍で飾られた重い衣装を着ていなかったが、政務がまた始まるとあの重い衣装を着るようになる。王配陛下となったヨシュアのためにも、豪奢な刺繍と宝石で飾られた青い衣装が作られていると聞いているが、それを着たくない思いでヨシュアはいっぱいだった。
「ヨシュア、少し眠いです」
「午睡をしますか?」
「一緒に寝てください」
寝台に招かれてヨシュアが寝台に横になると、龍王が甘えるようにすり寄って唇に唇をくっつけてくる。頬も啄まれて、好きにさせておくと、鍛え上げた胸に顔をすり寄せられた。
力を入れていないときの筋肉は柔らかいので、龍王がふにふにと胸を揉みながら眠りに落ちていくのを、昔飼っていた子猫がこういうことをしていたとヨシュアは思いながら龍王の髪を撫でていた。
一刻程度の午睡の後で、龍王が衝立の後ろに逃げて侍従を呼んだのは、夢精をしたからかもしれない。一応龍王も恥じらいが出て来たようである。
健全な二十五歳の男性なので、そういうこともあるだろうと思ってそっとしておくと、着替えた龍王が椅子に座ったヨシュアの脚の間に入り込んできた。
お茶のときに後ろから抱き締められたのが気に入ったらしい。
「閨のことに関しては、もう少し考える」
「星宇の納得のいくようにしてください」
「ヨシュアの艶姿を見せたくないし、声も聞かせたくないのは本気です」
そのためならばなんでもするという気合の入った龍王に、ヨシュアは気のすむまで考えさせることにした。
94
あなたにおすすめの小説
《本編 完結 続編 完結》29歳、異世界人になっていました。日本に帰りたいのに、年下の英雄公爵に溺愛されています。
かざみはら まなか
BL
24歳の英雄公爵✕29歳の日本に帰りたい異世界転移した青年
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
黒とオメガの騎士の子育て〜この子確かに俺とお前にそっくりだけど、産んだ覚えないんですけど!?〜
せるせ
BL
王都の騎士団に所属するオメガのセルジュは、ある日なぜか北の若き辺境伯クロードの城で目が覚めた。
しかも隣で泣いているのは、クロードと同じ目を持つ自分にそっくりな赤ん坊で……?
「お前が産んだ、俺の子供だ」
いや、そんなこと言われても、産んだ記憶もあんなことやこんなことをした記憶も無いんですけど!?
クロードとは元々険悪な仲だったはずなのに、一体どうしてこんなことに?
一途な黒髪アルファの年下辺境伯×金髪オメガの年上騎士
※一応オメガバース設定をお借りしています
イケメン俳優は万年モブ役者の鬼門です
はねビト
BL
演技力には自信があるけれど、地味な役者の羽月眞也は、2年前に共演して以来、大人気イケメン俳優になった東城湊斗に懐かれていた。
自分にはない『華』のある東城に対するコンプレックスを抱えるものの、どうにも東城からのお願いには弱くて……。
ワンコ系年下イケメン俳優×地味顔モブ俳優の芸能人BL。
外伝完結、続編連載中です。
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない
てんつぶ
BL
連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。
その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。
弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。
むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。
だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。
人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる