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三章 甥の誕生と六年目まで
25.ラバン王国国王一家の帰還
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ラバン国王一家は緑葉殿に一泊することになっていた。
俊宇は着替えを準備して抱き締め、泊る気満々だった。
「ちちうえ、ははうえ、ジェレミーでんかとねんねしたいの」
「それはラバン王国国王陛下に聞いてみないといけませんね」
「俊宇がジェレミー殿下とご一緒したいと言っておりますがよろしいでしょうか?」
梓晴と浩然の夫婦が聞くと、ジェレミーが飛び跳ね、レベッカが目を輝かせる。
「ジュンユーでんかといっしょにねていいのか?」
「わたくしも同じ部屋で休んでいいのですか?」
「この通り、わたしたちは歓迎するつもりです。湯あみを終えられたら、俊宇殿下にこちらに来てもらえば、ジェレミーと一緒に寝かせましょう。ただし、ジェレミーは寝相が悪いですよ?」
「俊宇も寝相はよくないのでお相子だと思います」
「ありがとうございます、ラバン王国国王陛下」
頭を下げる梓晴と浩然に、ラバン王国国王のマシューは気が急いて俊宇の手を取ろうとするジェレミーを止めていた。
夕餉まで一緒に食べて龍王はヨシュアと共に青陵殿に戻っていた。
穏やかで楽しい交流ではあったが、ヨシュアと二人きりになるとある程度緊張はしていたのだと肩の力を抜く。ヨシュアの足の間に座って背中からしっかりと抱き締めてもらうと、暖かく安堵感で眠くなってしまう。
「ヨシュア、誕生日おめでとうございます」
「ありがとう、星宇」
「わたしがヨシュアと出会えたのも、ヨシュアが生まれてきてくれたおかげです。今日のこの日は何よりも尊い日だと思います」
「おれも生まれて来られたから星宇に出会えた。星宇のいない人生なんてもう考えられないよ」
つむじに唇を落とされて、心地よさに龍王は目を閉じる。
「ヨシュアと国王陛下の御両親にお会いしてみたかった気がします」
ヨシュアが生まれたときにはマシューに王位を譲り、夫婦で旅に出たというヨシュアの両親。ヨシュアは両親を知らずに乳母に育てられたと聞いている。
「おれも機会があれば会ってみたかったな。おれは母上に似ていたと兄上がやエヴァが言っていた」
「ヨシュアそっくりのお母君ですか。それは美しかったでしょうね」
「妖精かと思われていたと聞いているよ。母に似ているから、おれは先祖返りの妖精だということを疑われずに済んだ」
物語に出てくる妖精のように美しい容姿のヨシュアは、母親もそうだったということで、妖精として先祖返りで生まれたなどということは全く考えられていなかったようだった。そうであれば王弟であるし、魔力も大陸一なのでたくさんの国から申し入れがあっただろう。そうでなくともこの美しさに有能さなのである。ヨシュアは四十六歳まで独身を貫いてきたが、他の国から申し入れがなかったはずがない。国内でもどれだけ求婚されただろう。
それを想像するだけで龍王は面白くなくなってしまう。
「ヨシュアはモテたのではないですか?」
「王弟という地位や、おれのちょっと派手な顔につられるものはいたけど、面倒で全部遠ざけてきてたな。無理に近寄ろうとすると、魔術と剣でお相手してた。おれが強いのが分かると襲ってきたりしなかったし、そのうち離れて行った。兄上がおれの秘密を知っていたから、無理に結婚させようとしなかったのも大きかったな」
国王が王弟を自由にさせているのならば、求婚者たちもヨシュアが断ればそれ以上に迫っては来られなかったのだろう。
ヨシュアに特別な相手がずっといなかったこと、ヨシュアが独身を貫いていたことなどを考えると、龍王の気持ちも落ち着いてくる。
「わたしと結婚してくれたのはどうしてだったのですか? 龍族に玉があったからですか? それにしては、ヨシュアはわたしを愛さないようにしていたように感じられたのですが」
「正直、玉に関しては下心がなかったといえば嘘になる。おれと同じだけの人生を生きてくれる相手がいれば嬉しいとは思っていた。でも、相手を愛せなければ同じだけのときを生きても虚しいだけだ。レイチェルはデーヴィッドを愛していたようだし、魔術騎士団を率いるには魔力が低すぎた。ラバン王国に暮らし続けても結局は愛する者みんなに置いて行かれるのだとしたら、志龍王国に行った方がマシかもしれないと思ったんだ」
何より、志龍王国は戦力を求めていたのでヨシュアはそういう意味でも役に立てた。役に立てる場所で生きていけることこそが幸せだと思って嫁いできてくれたのだと聞いて、龍王はヨシュアを抱き締めたくなる。
「ヨシュア、愛しています」
「おれもだ、星宇」
こんなに愛するつもりはなかったのに、ヨシュアへの想いが溢れて止まらない。ヨシュアには玉を捧げているので人生を全て一緒に過ごすことは決まっているが、龍王が死ねばヨシュアも死ぬ、ヨシュアが死ねば龍王も死ぬという魂で結ばれた関係は、事故などが起きたときを考えると危険でもあった。
四千年以上続く王朝の中で龍王が伴侶に玉を捧げたのは、現龍王が三人目だ。それだけどちらかが亡くなったときに、もう片方も同じく亡くなるという状況が王家的には好ましくないと思われていたのだろう。
実際に病で急逝した前龍王が玉を捧げていなかったおかげで、前王妃は生き残って、まだ若かった龍王と幼かった梓晴を立派に支えてくれた。玉を交換していたら、龍王と梓晴は両親を一度に亡くして途方に暮れていただろう。龍王も龍王としての政務をできていたか分からない。
宰相に四大臣家、司法長官に税務長官と龍王の政務を助けるものはたくさんいたが、龍王の心を支えてくれるものは誰もいなかった。
孤独の中で即位した龍王は、五年後にヨシュアが来てくれるまでずっと苦しみと悲しみの中にいた。
眠れなかったのも、食事が喉を通らなかったのも、他人の気配があったり、食事が冷めていて食べる気にならなかったりしたのもあったが、何よりもそばに心を支えてくれる相手がいない寂しさがあったのだと今ならばはっきりと分かる。
前王妃もいたが、彼女は梓晴を育てることに必死になっていたし、妹の梓晴はまだ幼すぎた。
龍王として即位する前から命を狙われていたし、龍王になってからは水の加護を求められて、命を狙われるようなことはなくなったが、肩にのしかかる責務の重さにうんざりしていた。
そんなときに嫁いできたヨシュアに最初は冷たく当たってしまったけれど、ヨシュアは責務の一部を一緒に背負ってくれて、王配として自ら魔術騎士団を率いて紛争を解決し、野盗の出る町を守りに行き、考えていた以上に龍王の力になってくれた。
食事もヨシュアと一緒ならば喉を通るようになり、ヨシュアが守ってくれていれば安心して眠れるようになり、健康状態も非常によくなった。
「わたしは、何を意地になっていたのでしょうね」
「なんのことだ?」
「最初に会ったときのことです。あなたに酷いことを口にしました」
「あれは、おれも言い返したしお相子だろう」
ヨシュアはそう言って笑ってくれるが、そのせいでヨシュアを愛した後もずっと拒まれ続けて龍王はものすごくつらい思いをした。ヨシュアが来てくれたおかげでこの国は安定したのに、龍王はそんなことすら予想できずにヨシュアを拒むようなことを口にしてしまった。
結局はヨシュアが正しかったのだ。
政略結婚とはこのようなもので、ヨシュアはラバン王国から戦力を分け与えるために志龍王国に嫁いできてくれただけで、愛する、愛されるなどということを最初から考えていなかった。
愛されるのが当然と思って嫁いできた王配だったならば、龍王もこれほどヨシュアを愛さなかっただろう。
「ヨシュア、寝台に行きましょう」
手を取って誘うとヨシュアは龍王についてきてくれる。ヨシュアの方が逞しくて力があるのに龍王に押し倒されてくれて、口付けも愛撫も受け入れてくれる。
ヨシュアに覆い被さると、ヨシュアの腕が龍王の背中に回って、龍王は自分が抱かれているような気分で幸福感に酔った。
翌日、お泊りでジェレミーとますます仲良くなった俊宇はラバン王国国王一家が帰るのに、寂しくて泣いてしまっていた。
レベッカが俊宇の髪を撫で、ジェレミーが抱き締めている。
「ぜったい、ぜったいまたくるから」
「今度は俊宇殿下がラバン王国に来てくださってもいいのですよ。歓迎いたします」
「またあえる?」
「またあえるよ。おれたち、しんゆうだろ?」
「わたしたち、しんゆう! あい、ジェレミーでんかとわたし、しんゆう!」
「おれのこと、ジェレミーってよびすてにしていいよ。おれは、あなたのこと、ジュンユーってよぶ」
「ジェレミー、だいすき! またあそぼうね!」
すっかり懐いてしまった俊宇が涙を拭ってジェレミーと話しているのが微笑ましい。
俊宇を迎えに来た梓晴と浩然と一緒に、俊宇はラバン王国国王一家を見送っていた。
「ヨシュア、お前が幸せそうでよかった」
「おれはこの国に来てよかったと思っている。兄上が認めてくれたおかげだ。ありがとう」
「これからも龍王陛下と仲睦まじくな」
ヨシュアもマシューに声を掛けられて別れを惜しんでいた。
ラバン王国国王一家が帰った後、俊宇は少し寂しそうにしていたが、龍王の足元に駆けてきて、下衣を掴んだ。
「ジャックとドラゴンにあいにいっていい?」
「行こうか、俊宇」
「ありがとう、シンおじうえ」
ジャックとドラゴンと遊ぶことで気持ちを紛らわせることにした俊宇に寄り添って、龍王はヨシュアと共に俊宇を青陵殿の厩舎に連れて行った。
俊宇は着替えを準備して抱き締め、泊る気満々だった。
「ちちうえ、ははうえ、ジェレミーでんかとねんねしたいの」
「それはラバン王国国王陛下に聞いてみないといけませんね」
「俊宇がジェレミー殿下とご一緒したいと言っておりますがよろしいでしょうか?」
梓晴と浩然の夫婦が聞くと、ジェレミーが飛び跳ね、レベッカが目を輝かせる。
「ジュンユーでんかといっしょにねていいのか?」
「わたくしも同じ部屋で休んでいいのですか?」
「この通り、わたしたちは歓迎するつもりです。湯あみを終えられたら、俊宇殿下にこちらに来てもらえば、ジェレミーと一緒に寝かせましょう。ただし、ジェレミーは寝相が悪いですよ?」
「俊宇も寝相はよくないのでお相子だと思います」
「ありがとうございます、ラバン王国国王陛下」
頭を下げる梓晴と浩然に、ラバン王国国王のマシューは気が急いて俊宇の手を取ろうとするジェレミーを止めていた。
夕餉まで一緒に食べて龍王はヨシュアと共に青陵殿に戻っていた。
穏やかで楽しい交流ではあったが、ヨシュアと二人きりになるとある程度緊張はしていたのだと肩の力を抜く。ヨシュアの足の間に座って背中からしっかりと抱き締めてもらうと、暖かく安堵感で眠くなってしまう。
「ヨシュア、誕生日おめでとうございます」
「ありがとう、星宇」
「わたしがヨシュアと出会えたのも、ヨシュアが生まれてきてくれたおかげです。今日のこの日は何よりも尊い日だと思います」
「おれも生まれて来られたから星宇に出会えた。星宇のいない人生なんてもう考えられないよ」
つむじに唇を落とされて、心地よさに龍王は目を閉じる。
「ヨシュアと国王陛下の御両親にお会いしてみたかった気がします」
ヨシュアが生まれたときにはマシューに王位を譲り、夫婦で旅に出たというヨシュアの両親。ヨシュアは両親を知らずに乳母に育てられたと聞いている。
「おれも機会があれば会ってみたかったな。おれは母上に似ていたと兄上がやエヴァが言っていた」
「ヨシュアそっくりのお母君ですか。それは美しかったでしょうね」
「妖精かと思われていたと聞いているよ。母に似ているから、おれは先祖返りの妖精だということを疑われずに済んだ」
物語に出てくる妖精のように美しい容姿のヨシュアは、母親もそうだったということで、妖精として先祖返りで生まれたなどということは全く考えられていなかったようだった。そうであれば王弟であるし、魔力も大陸一なのでたくさんの国から申し入れがあっただろう。そうでなくともこの美しさに有能さなのである。ヨシュアは四十六歳まで独身を貫いてきたが、他の国から申し入れがなかったはずがない。国内でもどれだけ求婚されただろう。
それを想像するだけで龍王は面白くなくなってしまう。
「ヨシュアはモテたのではないですか?」
「王弟という地位や、おれのちょっと派手な顔につられるものはいたけど、面倒で全部遠ざけてきてたな。無理に近寄ろうとすると、魔術と剣でお相手してた。おれが強いのが分かると襲ってきたりしなかったし、そのうち離れて行った。兄上がおれの秘密を知っていたから、無理に結婚させようとしなかったのも大きかったな」
国王が王弟を自由にさせているのならば、求婚者たちもヨシュアが断ればそれ以上に迫っては来られなかったのだろう。
ヨシュアに特別な相手がずっといなかったこと、ヨシュアが独身を貫いていたことなどを考えると、龍王の気持ちも落ち着いてくる。
「わたしと結婚してくれたのはどうしてだったのですか? 龍族に玉があったからですか? それにしては、ヨシュアはわたしを愛さないようにしていたように感じられたのですが」
「正直、玉に関しては下心がなかったといえば嘘になる。おれと同じだけの人生を生きてくれる相手がいれば嬉しいとは思っていた。でも、相手を愛せなければ同じだけのときを生きても虚しいだけだ。レイチェルはデーヴィッドを愛していたようだし、魔術騎士団を率いるには魔力が低すぎた。ラバン王国に暮らし続けても結局は愛する者みんなに置いて行かれるのだとしたら、志龍王国に行った方がマシかもしれないと思ったんだ」
何より、志龍王国は戦力を求めていたのでヨシュアはそういう意味でも役に立てた。役に立てる場所で生きていけることこそが幸せだと思って嫁いできてくれたのだと聞いて、龍王はヨシュアを抱き締めたくなる。
「ヨシュア、愛しています」
「おれもだ、星宇」
こんなに愛するつもりはなかったのに、ヨシュアへの想いが溢れて止まらない。ヨシュアには玉を捧げているので人生を全て一緒に過ごすことは決まっているが、龍王が死ねばヨシュアも死ぬ、ヨシュアが死ねば龍王も死ぬという魂で結ばれた関係は、事故などが起きたときを考えると危険でもあった。
四千年以上続く王朝の中で龍王が伴侶に玉を捧げたのは、現龍王が三人目だ。それだけどちらかが亡くなったときに、もう片方も同じく亡くなるという状況が王家的には好ましくないと思われていたのだろう。
実際に病で急逝した前龍王が玉を捧げていなかったおかげで、前王妃は生き残って、まだ若かった龍王と幼かった梓晴を立派に支えてくれた。玉を交換していたら、龍王と梓晴は両親を一度に亡くして途方に暮れていただろう。龍王も龍王としての政務をできていたか分からない。
宰相に四大臣家、司法長官に税務長官と龍王の政務を助けるものはたくさんいたが、龍王の心を支えてくれるものは誰もいなかった。
孤独の中で即位した龍王は、五年後にヨシュアが来てくれるまでずっと苦しみと悲しみの中にいた。
眠れなかったのも、食事が喉を通らなかったのも、他人の気配があったり、食事が冷めていて食べる気にならなかったりしたのもあったが、何よりもそばに心を支えてくれる相手がいない寂しさがあったのだと今ならばはっきりと分かる。
前王妃もいたが、彼女は梓晴を育てることに必死になっていたし、妹の梓晴はまだ幼すぎた。
龍王として即位する前から命を狙われていたし、龍王になってからは水の加護を求められて、命を狙われるようなことはなくなったが、肩にのしかかる責務の重さにうんざりしていた。
そんなときに嫁いできたヨシュアに最初は冷たく当たってしまったけれど、ヨシュアは責務の一部を一緒に背負ってくれて、王配として自ら魔術騎士団を率いて紛争を解決し、野盗の出る町を守りに行き、考えていた以上に龍王の力になってくれた。
食事もヨシュアと一緒ならば喉を通るようになり、ヨシュアが守ってくれていれば安心して眠れるようになり、健康状態も非常によくなった。
「わたしは、何を意地になっていたのでしょうね」
「なんのことだ?」
「最初に会ったときのことです。あなたに酷いことを口にしました」
「あれは、おれも言い返したしお相子だろう」
ヨシュアはそう言って笑ってくれるが、そのせいでヨシュアを愛した後もずっと拒まれ続けて龍王はものすごくつらい思いをした。ヨシュアが来てくれたおかげでこの国は安定したのに、龍王はそんなことすら予想できずにヨシュアを拒むようなことを口にしてしまった。
結局はヨシュアが正しかったのだ。
政略結婚とはこのようなもので、ヨシュアはラバン王国から戦力を分け与えるために志龍王国に嫁いできてくれただけで、愛する、愛されるなどということを最初から考えていなかった。
愛されるのが当然と思って嫁いできた王配だったならば、龍王もこれほどヨシュアを愛さなかっただろう。
「ヨシュア、寝台に行きましょう」
手を取って誘うとヨシュアは龍王についてきてくれる。ヨシュアの方が逞しくて力があるのに龍王に押し倒されてくれて、口付けも愛撫も受け入れてくれる。
ヨシュアに覆い被さると、ヨシュアの腕が龍王の背中に回って、龍王は自分が抱かれているような気分で幸福感に酔った。
翌日、お泊りでジェレミーとますます仲良くなった俊宇はラバン王国国王一家が帰るのに、寂しくて泣いてしまっていた。
レベッカが俊宇の髪を撫で、ジェレミーが抱き締めている。
「ぜったい、ぜったいまたくるから」
「今度は俊宇殿下がラバン王国に来てくださってもいいのですよ。歓迎いたします」
「またあえる?」
「またあえるよ。おれたち、しんゆうだろ?」
「わたしたち、しんゆう! あい、ジェレミーでんかとわたし、しんゆう!」
「おれのこと、ジェレミーってよびすてにしていいよ。おれは、あなたのこと、ジュンユーってよぶ」
「ジェレミー、だいすき! またあそぼうね!」
すっかり懐いてしまった俊宇が涙を拭ってジェレミーと話しているのが微笑ましい。
俊宇を迎えに来た梓晴と浩然と一緒に、俊宇はラバン王国国王一家を見送っていた。
「ヨシュア、お前が幸せそうでよかった」
「おれはこの国に来てよかったと思っている。兄上が認めてくれたおかげだ。ありがとう」
「これからも龍王陛下と仲睦まじくな」
ヨシュアもマシューに声を掛けられて別れを惜しんでいた。
ラバン王国国王一家が帰った後、俊宇は少し寂しそうにしていたが、龍王の足元に駆けてきて、下衣を掴んだ。
「ジャックとドラゴンにあいにいっていい?」
「行こうか、俊宇」
「ありがとう、シンおじうえ」
ジャックとドラゴンと遊ぶことで気持ちを紛らわせることにした俊宇に寄り添って、龍王はヨシュアと共に俊宇を青陵殿の厩舎に連れて行った。
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