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三章 甥の誕生と六年目まで
30.俊宇、四歳
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乳母の部屋は青陵殿の妃が子どもを産んだ場合に乳母が自分の子どもと一緒に妃の子どもの世話をする子ども部屋ともいえる。
龍王とヨシュアの間には永久に子どもはできないので、子ども部屋は使われることなく、乳母が子どもの世話をするだけになっているので、便宜上は乳母の部屋とされているが広く豪華で部屋に小さな浴室もついていて乳母が子どもと暮らしやすいようになっている。
龍王はデボラにその部屋を使うことを許可し、デボラの生活用品も運び込んでよいと言ったので、デボラはその部屋で暮らすことになった。赤ん坊のギデオンは、ヨシュアが名前を付けたので情がわいているし、ヨシュアにとっては乳兄弟であるネイサンの息子なのでとても可愛かった。
時間が空くと乳母の部屋を訪ねているのは、ヨシュアが行けばネイサンも付いてくるというのが分かっているからだ。
ネイサンにもデボラと赤ん坊のギデオンとの時間を持ってほしかった。
子育ては大変だと聞いているので、デボラには侍女が二人ついている。デボラはそれを断ったが、ネイサンを休ませられない代わりにヨシュアが侍女二人に手伝ってもらうように言うと遠慮しながらもそれを受け入れた。
ギデオンのことを弟だと思っている俊宇も頻繁に青陵殿に来るようになっていた。
青陵殿は夏を迎えてますます賑やかになっていた。
俊宇の誕生日にはラバン王国から使者のデーヴィッドがジェレミーを連れてきていた。大好きな親友のジェレミーに誕生日を祝ってもらえると知って俊宇は大喜びだった。
式典の間は大人しくしていた俊宇だったが、まだ小さいので昼間だけの式典で解放されると緑葉殿に出向いてジェレミーと遊んでいるようだった。
ヨシュアは龍王の隣りに座って、豪華で重くて動きにくい衣装を纏って、美しい笑みを浮かべて祝いに来ている使者の対応に追われていた。
「龍王陛下は俊宇殿下を養子になさるおつもりなのですか? 俊宇殿下が青陵殿に出入りするのをお許しになったとか」
「龍王陛下は青陵殿に赤ん坊を産んだ女性を住まわせているとも聞きます。養子をお考えなのですか?」
青陵殿は龍王の伴侶や妃の暮らす宮殿なので、俊宇が青陵殿に入ることは本来ならば許されることではない。他の男性が出入りすると生まれてくる子どもの父親が本当に龍王かどうかを問われる事態になりかねない。
これまでの決まりではそうであったのだが、龍王はヨシュアに男性の侍従であるネイサンを付けることを許しているし、青陵殿に連れて来られる龍王の侍従は女性だが、警護の兵士や閨のときに寝室を守る魔術騎士のイザークとシオンも男性だ。
これまでと違って、龍王は子種がない上に伴侶のヨシュアは男性なので、子どもの問題で揉めないと考えているのでそれだけ許可されているが、それを妙に捉えるものもいるのだ。
「俊宇の出入りを許しているのは、わたしも我が王配も子を成すことがないためだ。子が成せないのであれば、青陵殿に男性が出入りしたところで問題はない。青陵殿に暮らす赤ん坊は我が王配の乳兄弟の子だ。我が王配が名付け親になっているので、親同然に接しているが、養子にするつもりはない」
若干苛立ちを感じる声で龍王が説明するのに、ヨシュアは隣りで聞きながら龍王に耳打ちする。
「養子を取るつもりはないとはっきりさせたらどうでしょう」
「そうですね」
龍王が子どもを成せないから、いつか龍王が養子を取るのではないか。その養子と縁を結べば次代龍王の妃となれるのではないかと周辺諸国は色めきだっているのだ。
「わたしは今後、養子を迎えるつもりはない。わたしの後継者は、妹の梓晴が産んだ子どものうち一番龍王に相応しいものを考えている。今のところは俊宇一人だが、他に子が生まれれば、その子も龍王の候補になる」
梓晴の子どもの中で一番水の加護を強く使えるものが次代の龍王になる。それまでは龍王は龍王位を譲らないとしっかりと宣言している。
「わたしは在位三百年の年に退位して梓晴の子の一人に龍王位を譲りたいと思っている。そのころに生まれている梓晴の孫の方が相応しいと判断すれば、孫に譲るかもしれない。とにかく、わたしは養子を持つことはない」
下手に養子を持ってしまってその子より水の加護の強い子がその後に生まれれば、龍王位を争うことになる。そういうことがないように、龍王は態度をしっかりと示さねばならなかった。
龍王の宣言に使者たちも黙って、ようやく祝いの宴が再開された。
宴の後で出席していた梓晴と浩然は緑葉殿に俊宇を迎えに行くようだった。
「本日は俊宇のためにありがとうございました」
「俊宇殿下に明日はお祝いをするので青陵殿にお越しくださいとお伝えください」
下がる梓晴と浩然にヨシュアは伝言を頼んだ。
翌日は雨が降っていたが、青陵殿に来た俊宇を迎えてヨシュアと龍王は庭の厩舎に向かった。もう大人の馬よりも大きくなっているドラゴンのために、厩舎の横にドラゴン用の小屋を建て始めている。
建設途中の小屋を俊宇は興味深そうに観察していた。
「シンおじうえ、ヨーおじうえ、おおきいです。やねがとてもたかいです」
「ドラゴンは大きくなるから、それに合わせたのですよ」
「ここにドラゴンがすむのですか?」
「そうだよ。ドラゴン舎とでも呼ぼうか」
「ドラゴンしゃ! ジャックがここでドラゴンのせわをするのですね」
目を輝かせてドラゴン舎を見上げている俊宇に龍王が頷いていた。
厩舎の中に入ると、ドラゴンは狭そうに馬房に入っていたが、俊宇を見て馬房の入り口の柵を器用に開けてしまって出てくる。
「ドラゴンがじぶんでさくをあけました!」
「最近は自分で開ける方法を覚えてしまったのです。脱走はしないようなのでそのままにしていますが、新しい小屋ではドラゴンが開けられない柵を作ってもらうしかないですね」
ドラゴンの陰になって見えなかったが、世話をしているジャックも困ったように言っていた。
「きゅぅん。きゃうきゃう」
甘えるように鳴いて俊宇に顔をこすり付けてくるドラゴンに、ジャックが通訳する。
「撫でてほしいようです」
「いっぱいなでます」
わしゃわしゃとドラゴンを撫でて俊宇は満足そうに小さな胸を張っていた。
マンドラゴラがドラゴンと俊宇の周りを走り回って踊っている。
楽しそうな様子にヨシュアも笑みがこぼれた。
青陵殿で俊宇と一緒に昼餉を食べた後で、俊宇の願いでヨシュアと龍王は乳母の部屋に行っていた。デボラが俊宇とヨシュアと龍王を迎えてくれる。
「いらっしゃいませ、俊宇殿下、龍王陛下、王配陛下。俊宇殿下は昨日お誕生日を迎えられたと聞いております。おめでとうございます」
「ありがとうございます。わたし、もう、おひるね、しません」
四歳になったのでお昼寝はしないと言っている俊宇だが、昼餉の後なので若干眠そうにしている。
それでも子ども用の寝台で眠っているギデオンを見ると目を細めて手を伸ばす。ギデオンの手に俊宇の手が触れると、ギデオンの手がきゅっと俊宇の手を握った。
「ギデオンがわたしのてをにぎっています」
「眠っていても俊宇殿下と分かったのかもしれません」
「ちいさなおてて……かわいい。やっぱり、ギデオンはわたしのおとうとです」
感動している俊宇はしばらくギデオンに手を握られたままだった。
ギデオンを起こさないように気を付けて小声で話しているのも可愛い。
「俊宇殿下、龍王陛下から贈り物がありますよ」
やっとギデオンが手を放したので名残惜しそうに離れた俊宇をヨシュアが抱き上げた。耳元で囁くと目を輝かせて龍王を見詰める。
「ドラゴンがドラゴン舎に入れば、馬房が一つ空く。そこにラバン王国ではポニーと呼ばれる小型の馬を入れようかと思っている」
「ぽにー、ですか?」
「小型の馬なら、もう少し俊宇が大きくなれば乗馬の練習に使えると思う」
「わたしのうまですか?」
「そうだ。調教師を連れてきて、青陵殿の庭を歩かせるところから始めよう」
ラバン王国からの俊宇の誕生日のお祝いの品は、ポニーだった。龍王はそれを青陵殿に住まわせて、俊宇の乗馬の練習に使おうと言っているのだ。
大喜びの俊宇にヨシュアが付け加える。
「そのポニーはジェレミーのポニーと兄弟だそうです」
「ジェレミーのポニーのきょうだい! ジェレミーとおそろい!」
飛び跳ねて喜ぶ俊宇に、ヨシュアも龍王も唇に指先を当てた。
子ども用の寝台でまだギデオンが眠っていた。
龍王とヨシュアの間には永久に子どもはできないので、子ども部屋は使われることなく、乳母が子どもの世話をするだけになっているので、便宜上は乳母の部屋とされているが広く豪華で部屋に小さな浴室もついていて乳母が子どもと暮らしやすいようになっている。
龍王はデボラにその部屋を使うことを許可し、デボラの生活用品も運び込んでよいと言ったので、デボラはその部屋で暮らすことになった。赤ん坊のギデオンは、ヨシュアが名前を付けたので情がわいているし、ヨシュアにとっては乳兄弟であるネイサンの息子なのでとても可愛かった。
時間が空くと乳母の部屋を訪ねているのは、ヨシュアが行けばネイサンも付いてくるというのが分かっているからだ。
ネイサンにもデボラと赤ん坊のギデオンとの時間を持ってほしかった。
子育ては大変だと聞いているので、デボラには侍女が二人ついている。デボラはそれを断ったが、ネイサンを休ませられない代わりにヨシュアが侍女二人に手伝ってもらうように言うと遠慮しながらもそれを受け入れた。
ギデオンのことを弟だと思っている俊宇も頻繁に青陵殿に来るようになっていた。
青陵殿は夏を迎えてますます賑やかになっていた。
俊宇の誕生日にはラバン王国から使者のデーヴィッドがジェレミーを連れてきていた。大好きな親友のジェレミーに誕生日を祝ってもらえると知って俊宇は大喜びだった。
式典の間は大人しくしていた俊宇だったが、まだ小さいので昼間だけの式典で解放されると緑葉殿に出向いてジェレミーと遊んでいるようだった。
ヨシュアは龍王の隣りに座って、豪華で重くて動きにくい衣装を纏って、美しい笑みを浮かべて祝いに来ている使者の対応に追われていた。
「龍王陛下は俊宇殿下を養子になさるおつもりなのですか? 俊宇殿下が青陵殿に出入りするのをお許しになったとか」
「龍王陛下は青陵殿に赤ん坊を産んだ女性を住まわせているとも聞きます。養子をお考えなのですか?」
青陵殿は龍王の伴侶や妃の暮らす宮殿なので、俊宇が青陵殿に入ることは本来ならば許されることではない。他の男性が出入りすると生まれてくる子どもの父親が本当に龍王かどうかを問われる事態になりかねない。
これまでの決まりではそうであったのだが、龍王はヨシュアに男性の侍従であるネイサンを付けることを許しているし、青陵殿に連れて来られる龍王の侍従は女性だが、警護の兵士や閨のときに寝室を守る魔術騎士のイザークとシオンも男性だ。
これまでと違って、龍王は子種がない上に伴侶のヨシュアは男性なので、子どもの問題で揉めないと考えているのでそれだけ許可されているが、それを妙に捉えるものもいるのだ。
「俊宇の出入りを許しているのは、わたしも我が王配も子を成すことがないためだ。子が成せないのであれば、青陵殿に男性が出入りしたところで問題はない。青陵殿に暮らす赤ん坊は我が王配の乳兄弟の子だ。我が王配が名付け親になっているので、親同然に接しているが、養子にするつもりはない」
若干苛立ちを感じる声で龍王が説明するのに、ヨシュアは隣りで聞きながら龍王に耳打ちする。
「養子を取るつもりはないとはっきりさせたらどうでしょう」
「そうですね」
龍王が子どもを成せないから、いつか龍王が養子を取るのではないか。その養子と縁を結べば次代龍王の妃となれるのではないかと周辺諸国は色めきだっているのだ。
「わたしは今後、養子を迎えるつもりはない。わたしの後継者は、妹の梓晴が産んだ子どものうち一番龍王に相応しいものを考えている。今のところは俊宇一人だが、他に子が生まれれば、その子も龍王の候補になる」
梓晴の子どもの中で一番水の加護を強く使えるものが次代の龍王になる。それまでは龍王は龍王位を譲らないとしっかりと宣言している。
「わたしは在位三百年の年に退位して梓晴の子の一人に龍王位を譲りたいと思っている。そのころに生まれている梓晴の孫の方が相応しいと判断すれば、孫に譲るかもしれない。とにかく、わたしは養子を持つことはない」
下手に養子を持ってしまってその子より水の加護の強い子がその後に生まれれば、龍王位を争うことになる。そういうことがないように、龍王は態度をしっかりと示さねばならなかった。
龍王の宣言に使者たちも黙って、ようやく祝いの宴が再開された。
宴の後で出席していた梓晴と浩然は緑葉殿に俊宇を迎えに行くようだった。
「本日は俊宇のためにありがとうございました」
「俊宇殿下に明日はお祝いをするので青陵殿にお越しくださいとお伝えください」
下がる梓晴と浩然にヨシュアは伝言を頼んだ。
翌日は雨が降っていたが、青陵殿に来た俊宇を迎えてヨシュアと龍王は庭の厩舎に向かった。もう大人の馬よりも大きくなっているドラゴンのために、厩舎の横にドラゴン用の小屋を建て始めている。
建設途中の小屋を俊宇は興味深そうに観察していた。
「シンおじうえ、ヨーおじうえ、おおきいです。やねがとてもたかいです」
「ドラゴンは大きくなるから、それに合わせたのですよ」
「ここにドラゴンがすむのですか?」
「そうだよ。ドラゴン舎とでも呼ぼうか」
「ドラゴンしゃ! ジャックがここでドラゴンのせわをするのですね」
目を輝かせてドラゴン舎を見上げている俊宇に龍王が頷いていた。
厩舎の中に入ると、ドラゴンは狭そうに馬房に入っていたが、俊宇を見て馬房の入り口の柵を器用に開けてしまって出てくる。
「ドラゴンがじぶんでさくをあけました!」
「最近は自分で開ける方法を覚えてしまったのです。脱走はしないようなのでそのままにしていますが、新しい小屋ではドラゴンが開けられない柵を作ってもらうしかないですね」
ドラゴンの陰になって見えなかったが、世話をしているジャックも困ったように言っていた。
「きゅぅん。きゃうきゃう」
甘えるように鳴いて俊宇に顔をこすり付けてくるドラゴンに、ジャックが通訳する。
「撫でてほしいようです」
「いっぱいなでます」
わしゃわしゃとドラゴンを撫でて俊宇は満足そうに小さな胸を張っていた。
マンドラゴラがドラゴンと俊宇の周りを走り回って踊っている。
楽しそうな様子にヨシュアも笑みがこぼれた。
青陵殿で俊宇と一緒に昼餉を食べた後で、俊宇の願いでヨシュアと龍王は乳母の部屋に行っていた。デボラが俊宇とヨシュアと龍王を迎えてくれる。
「いらっしゃいませ、俊宇殿下、龍王陛下、王配陛下。俊宇殿下は昨日お誕生日を迎えられたと聞いております。おめでとうございます」
「ありがとうございます。わたし、もう、おひるね、しません」
四歳になったのでお昼寝はしないと言っている俊宇だが、昼餉の後なので若干眠そうにしている。
それでも子ども用の寝台で眠っているギデオンを見ると目を細めて手を伸ばす。ギデオンの手に俊宇の手が触れると、ギデオンの手がきゅっと俊宇の手を握った。
「ギデオンがわたしのてをにぎっています」
「眠っていても俊宇殿下と分かったのかもしれません」
「ちいさなおてて……かわいい。やっぱり、ギデオンはわたしのおとうとです」
感動している俊宇はしばらくギデオンに手を握られたままだった。
ギデオンを起こさないように気を付けて小声で話しているのも可愛い。
「俊宇殿下、龍王陛下から贈り物がありますよ」
やっとギデオンが手を放したので名残惜しそうに離れた俊宇をヨシュアが抱き上げた。耳元で囁くと目を輝かせて龍王を見詰める。
「ドラゴンがドラゴン舎に入れば、馬房が一つ空く。そこにラバン王国ではポニーと呼ばれる小型の馬を入れようかと思っている」
「ぽにー、ですか?」
「小型の馬なら、もう少し俊宇が大きくなれば乗馬の練習に使えると思う」
「わたしのうまですか?」
「そうだ。調教師を連れてきて、青陵殿の庭を歩かせるところから始めよう」
ラバン王国からの俊宇の誕生日のお祝いの品は、ポニーだった。龍王はそれを青陵殿に住まわせて、俊宇の乗馬の練習に使おうと言っているのだ。
大喜びの俊宇にヨシュアが付け加える。
「そのポニーはジェレミーのポニーと兄弟だそうです」
「ジェレミーのポニーのきょうだい! ジェレミーとおそろい!」
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