13 / 47
一章 セラフィナ誕生
13.セラフィナ、二歳
しおりを挟む
ラファエルお兄様が学園入学の準備を始めて、制服などを誂えるようになった。この国では秋が入学の季節なので、わたくしのお誕生日のすぐ後にラファエルお兄様は学園に入学するのだ。
学園に入学してしまえば、アルベルト様が宮殿に来ることは少なくなる。
アルベルト様もユリウス様も入学の準備を整えているようだ。
入学式にはわたくしも出たいと思っているのだが、それが叶うかどうかは分からない。
お父様とお母様が忙しくて学園の入学式に出られないのだったら、わたくしも当然出られないだろう。
灰色の制服とアーガイル柄のベストのセットを着てきたラファエルお兄様に、わたくしは目を輝かせる。
「にぃに、しゅてきー」
「そうかな? セラフィナがそう言ってくれると、学園に行くのも楽しみになってくるよ」
ラファエルお兄様にはラファエルお兄様なりに憂鬱があるようだ。
これまではわたくしのいる子ども部屋で勉強ができていたのに、学園に入学すると子ども部屋では勉強をしなくなる。さすがに自分の部屋で勉強するようにお父様とお母様に言われてしまったのだ。
「かわいいセラフィナと学園に行っている間離れるだけでもつらいのに、帰ってからもセラフィナの顔を見ないで自分の部屋で勉強なんて……」
「にぃに、いこいこ」
「セラフィナから離れたくないよー!」
わたくしを抱き締めて頬ずりをするラファエルお兄様に、学園の制服を見に来ていたお父様とお母様が苦笑している。
「ラファエルももう十二歳なのだから、聞き分けなさい」
「セラフィナがかわいいのは分かりますが、次期皇帝としての自覚を持つのです」
「わたしはこれまでもセラフィナが一緒でも絶対に集中力を欠いたりしませんでした。これからもそうできると思っています。そうでなければ次期皇帝の資格はないと思っています」
無茶苦茶なことを言っているようだが、ラファエルお兄様は子ども部屋で勉強をしていたときに少しも成績を落としていなかった。学園には首席で入学できたのだから、その実力は言わずもがなである。
それでもお父様とお母様はラファエルお兄様にわたくしと離れることを求めていた。
「ラファエルもこれから大人になっていくんだ。セラフィナも育っていく。いつまでもべったりと一緒にはいられないよ」
「節度を持って接することを学ぶのも大事です。いつもラファエルが一緒というのはセラフィナのためにもなりませんからね」
そういえば、わたくしはあまり一人で子ども部屋で過ごしたことがない。
ラファエルお兄様が一緒のことが多かった。
わたくしも皇女として、一人で過ごすことを覚えないといけないのかもしれない。
「にぃに、バイバイ?」
「セラフィナー!? にぃににバイバイしないでー!? にぃにはセラフィナとずっと一緒にいたいよー!」
「ラファエル落ち着きなさい」
「セラフィナは行ってらっしゃいを言いたかったのではないかしら?」
まだ二歳になっていない語彙でラファエルお兄様を励ましたつもりだったが、ラファエルお兄様にはショックな言葉だったようだ。
わたくしは慌てて言い直す。
「いってらっちゃい」
「うぅ……セラフィナと離れるのはつらいけど、頑張るよ」
ラファエルお兄様の入学準備が整うころには、わたくしのお誕生日が来ていた。
去年のお誕生日はわたくしのお披露目だったので大々的に開かれたが、二歳の誕生日はまだお茶会デビューする六歳にもなっていないし、小規模で行われることが決まっていた。
アルマンドール公爵一家と、ベルンハルト公爵一家が来てくれて、宮殿の少し広いティールームで祝うことになっている。
リヴィア嬢とも会えるのでわたくしは楽しみにしていた。
お誕生日のお茶会当日、わたくしはドレスを着せられて、ティールームに連れて来られた。ティールームの椅子には、アルマンドール公爵夫妻とアンリエット嬢とニコ様とリヴィア嬢、それにベルンハルト公爵夫妻とアルベルト様が座っていた。
わたくしがお父様に抱っこされてお母様とラファエルお兄様とティールームに入ってくると、アンリエット嬢がリヴィア嬢を素早く抱っこして、全員が立ち上がる。
「セラフィナ殿下、お誕生日おめでとうございます」
「セラフィナ殿下のおめでたい日に立ち会うことができて光栄に思います」
アルマンドール公爵夫妻がまず挨拶をした。
「セラフィナ殿下のとても愛らしいこと」
「リヴィアもセラフィナ殿下に会いたがっていましたよ。リヴィアとセラフィナ殿下が並んだらどれだけかわいいでしょう」
アンリエット嬢もニコ様も挨拶をしてくれる。
「兄上、義姉上、大事なセラフィナ殿下が健康で二歳になったこと、本当におめでとうございます」
「セラフィナ殿下の素晴らしき日をわたくしたちにも祝わせてください」
ベルンハルト公爵夫妻も挨拶をしてくれた。
前世ではこんなに近くでお顔を拝見することはなかったし、主と使用人という立場だったので、今はそれが逆転しているのが不思議な感じがする。
「セラフィナ殿下、わたしの誕生日にはネモフィラの花をくださってありがとうございました。セラフィナ殿下の誕生日に花を用意しております」
アルベルト様からはわたくしにダリアの花束が渡された。
ずっとクラリッサから花を受け取る立場だったアルベルト様が、わたくしに花をプレゼントする立場になっている。
わたくしの誕生日はクラリッサが死んだ日の翌日だが、アルベルト様は顔色はまだよくなかったけれど、笑顔を作れるようになっているようだった。
やはりクラリッサとしての人生にはわたくしは別れを告げて、皇女セラフィナとして生きた方がいいのではないかと思ってしまう。
皇女セラフィナとしてアルベルト様を幸せにできる方法があるとしたらなんだろう。
わたくしにはまだよく分からなかった。
わたくしが席に座ると、リヴィア嬢がとてとてと歩いてきて、わたくしにお人形を渡してくれた。銀色の髪に金色の目のお人形は、わたくしを模したものではないだろうか。
「どうじょ」
「あいがちょ」
お礼を言って受け取ると、アンリエット嬢が箱を持ってくる。箱の中には人形のための着せ替え衣装がたくさん入っていた。
前世でもわたくしは女の子ではあったが、こんなかわいいもので遊んだことはない。お人形で着せ替えができるだなんて、考えただけで胸がわくわくする。
「うれちい」
お人形を抱き締めて幸せに浸るわたくしに、お父様もお母様もラファエルお兄様もアンリエット嬢もニコ様も、微笑ましく見守ってくれている。
ニコ様もわたくしとリヴィア嬢の交流を喜ばしく思ってくれているようだ。
アルベルト様からもらったお花は花瓶に飾ってもらって、わたくしはお人形を抱き締めたまま手放せなかった。このままではお茶ができないので、ラファエルお兄様がわたくしに囁く。
「人形は乳母に預けておこうか」
「やーの」
「美味しいお茶もお菓子も食べられないよ?」
「うー……」
「セラフィナが食べなかったら、誰も食べることができないよ」
「あい……」
主賓であるわたくしが食べなければ、誰もお茶菓子にもお茶にも手を付けることができない。ラファエルお兄様に説得されて、わたくしは渋々お人形を乳母に渡した。本当はずっと持っておきたかった。
「こんなに喜んでもらえてよかったね、リヴィア。リヴィアも自分と同じストロベリーブロンドの髪に空色の目のお人形を持っているんです。わたしが、リヴィアと同じ色彩にしたらいいって言ったんです」
ニコ様が嬉しそうにリヴィア嬢に話している。
リヴィア嬢はニコ様の言葉に、うんうんと頷いていた。
やはりとても仲がいい兄妹のようだ。
取り皿にお菓子が取り分けられて、牛乳が六割、お茶が四割のミルクティーが小さなカップに注がれて、わたくしはお茶を楽しむ。
わたくしの誕生日のお茶会が終われば、ラファエルお兄様とアルベルト様とアンリエット嬢とユリウス様が学園に入学する日もすぐだった。
学園に入学してしまえば、アルベルト様が宮殿に来ることは少なくなる。
アルベルト様もユリウス様も入学の準備を整えているようだ。
入学式にはわたくしも出たいと思っているのだが、それが叶うかどうかは分からない。
お父様とお母様が忙しくて学園の入学式に出られないのだったら、わたくしも当然出られないだろう。
灰色の制服とアーガイル柄のベストのセットを着てきたラファエルお兄様に、わたくしは目を輝かせる。
「にぃに、しゅてきー」
「そうかな? セラフィナがそう言ってくれると、学園に行くのも楽しみになってくるよ」
ラファエルお兄様にはラファエルお兄様なりに憂鬱があるようだ。
これまではわたくしのいる子ども部屋で勉強ができていたのに、学園に入学すると子ども部屋では勉強をしなくなる。さすがに自分の部屋で勉強するようにお父様とお母様に言われてしまったのだ。
「かわいいセラフィナと学園に行っている間離れるだけでもつらいのに、帰ってからもセラフィナの顔を見ないで自分の部屋で勉強なんて……」
「にぃに、いこいこ」
「セラフィナから離れたくないよー!」
わたくしを抱き締めて頬ずりをするラファエルお兄様に、学園の制服を見に来ていたお父様とお母様が苦笑している。
「ラファエルももう十二歳なのだから、聞き分けなさい」
「セラフィナがかわいいのは分かりますが、次期皇帝としての自覚を持つのです」
「わたしはこれまでもセラフィナが一緒でも絶対に集中力を欠いたりしませんでした。これからもそうできると思っています。そうでなければ次期皇帝の資格はないと思っています」
無茶苦茶なことを言っているようだが、ラファエルお兄様は子ども部屋で勉強をしていたときに少しも成績を落としていなかった。学園には首席で入学できたのだから、その実力は言わずもがなである。
それでもお父様とお母様はラファエルお兄様にわたくしと離れることを求めていた。
「ラファエルもこれから大人になっていくんだ。セラフィナも育っていく。いつまでもべったりと一緒にはいられないよ」
「節度を持って接することを学ぶのも大事です。いつもラファエルが一緒というのはセラフィナのためにもなりませんからね」
そういえば、わたくしはあまり一人で子ども部屋で過ごしたことがない。
ラファエルお兄様が一緒のことが多かった。
わたくしも皇女として、一人で過ごすことを覚えないといけないのかもしれない。
「にぃに、バイバイ?」
「セラフィナー!? にぃににバイバイしないでー!? にぃにはセラフィナとずっと一緒にいたいよー!」
「ラファエル落ち着きなさい」
「セラフィナは行ってらっしゃいを言いたかったのではないかしら?」
まだ二歳になっていない語彙でラファエルお兄様を励ましたつもりだったが、ラファエルお兄様にはショックな言葉だったようだ。
わたくしは慌てて言い直す。
「いってらっちゃい」
「うぅ……セラフィナと離れるのはつらいけど、頑張るよ」
ラファエルお兄様の入学準備が整うころには、わたくしのお誕生日が来ていた。
去年のお誕生日はわたくしのお披露目だったので大々的に開かれたが、二歳の誕生日はまだお茶会デビューする六歳にもなっていないし、小規模で行われることが決まっていた。
アルマンドール公爵一家と、ベルンハルト公爵一家が来てくれて、宮殿の少し広いティールームで祝うことになっている。
リヴィア嬢とも会えるのでわたくしは楽しみにしていた。
お誕生日のお茶会当日、わたくしはドレスを着せられて、ティールームに連れて来られた。ティールームの椅子には、アルマンドール公爵夫妻とアンリエット嬢とニコ様とリヴィア嬢、それにベルンハルト公爵夫妻とアルベルト様が座っていた。
わたくしがお父様に抱っこされてお母様とラファエルお兄様とティールームに入ってくると、アンリエット嬢がリヴィア嬢を素早く抱っこして、全員が立ち上がる。
「セラフィナ殿下、お誕生日おめでとうございます」
「セラフィナ殿下のおめでたい日に立ち会うことができて光栄に思います」
アルマンドール公爵夫妻がまず挨拶をした。
「セラフィナ殿下のとても愛らしいこと」
「リヴィアもセラフィナ殿下に会いたがっていましたよ。リヴィアとセラフィナ殿下が並んだらどれだけかわいいでしょう」
アンリエット嬢もニコ様も挨拶をしてくれる。
「兄上、義姉上、大事なセラフィナ殿下が健康で二歳になったこと、本当におめでとうございます」
「セラフィナ殿下の素晴らしき日をわたくしたちにも祝わせてください」
ベルンハルト公爵夫妻も挨拶をしてくれた。
前世ではこんなに近くでお顔を拝見することはなかったし、主と使用人という立場だったので、今はそれが逆転しているのが不思議な感じがする。
「セラフィナ殿下、わたしの誕生日にはネモフィラの花をくださってありがとうございました。セラフィナ殿下の誕生日に花を用意しております」
アルベルト様からはわたくしにダリアの花束が渡された。
ずっとクラリッサから花を受け取る立場だったアルベルト様が、わたくしに花をプレゼントする立場になっている。
わたくしの誕生日はクラリッサが死んだ日の翌日だが、アルベルト様は顔色はまだよくなかったけれど、笑顔を作れるようになっているようだった。
やはりクラリッサとしての人生にはわたくしは別れを告げて、皇女セラフィナとして生きた方がいいのではないかと思ってしまう。
皇女セラフィナとしてアルベルト様を幸せにできる方法があるとしたらなんだろう。
わたくしにはまだよく分からなかった。
わたくしが席に座ると、リヴィア嬢がとてとてと歩いてきて、わたくしにお人形を渡してくれた。銀色の髪に金色の目のお人形は、わたくしを模したものではないだろうか。
「どうじょ」
「あいがちょ」
お礼を言って受け取ると、アンリエット嬢が箱を持ってくる。箱の中には人形のための着せ替え衣装がたくさん入っていた。
前世でもわたくしは女の子ではあったが、こんなかわいいもので遊んだことはない。お人形で着せ替えができるだなんて、考えただけで胸がわくわくする。
「うれちい」
お人形を抱き締めて幸せに浸るわたくしに、お父様もお母様もラファエルお兄様もアンリエット嬢もニコ様も、微笑ましく見守ってくれている。
ニコ様もわたくしとリヴィア嬢の交流を喜ばしく思ってくれているようだ。
アルベルト様からもらったお花は花瓶に飾ってもらって、わたくしはお人形を抱き締めたまま手放せなかった。このままではお茶ができないので、ラファエルお兄様がわたくしに囁く。
「人形は乳母に預けておこうか」
「やーの」
「美味しいお茶もお菓子も食べられないよ?」
「うー……」
「セラフィナが食べなかったら、誰も食べることができないよ」
「あい……」
主賓であるわたくしが食べなければ、誰もお茶菓子にもお茶にも手を付けることができない。ラファエルお兄様に説得されて、わたくしは渋々お人形を乳母に渡した。本当はずっと持っておきたかった。
「こんなに喜んでもらえてよかったね、リヴィア。リヴィアも自分と同じストロベリーブロンドの髪に空色の目のお人形を持っているんです。わたしが、リヴィアと同じ色彩にしたらいいって言ったんです」
ニコ様が嬉しそうにリヴィア嬢に話している。
リヴィア嬢はニコ様の言葉に、うんうんと頷いていた。
やはりとても仲がいい兄妹のようだ。
取り皿にお菓子が取り分けられて、牛乳が六割、お茶が四割のミルクティーが小さなカップに注がれて、わたくしはお茶を楽しむ。
わたくしの誕生日のお茶会が終われば、ラファエルお兄様とアルベルト様とアンリエット嬢とユリウス様が学園に入学する日もすぐだった。
373
あなたにおすすめの小説
婚約者が私のことをゴリラと言っていたので、距離を置くことにしました
相馬香子
恋愛
ある日、クローネは婚約者であるレアルと彼の友人たちの会話を盗み聞きしてしまう。
――男らしい? ゴリラ?
クローネに対するレアルの言葉にショックを受けた彼女は、レアルに絶交を突きつけるのだった。
デリカシーゼロ男と男装女子の織り成す、勘違い系ラブコメディです。
「私が愛するのは王妃のみだ、君を愛することはない」私だって会ったばかりの人を愛したりしませんけど。
下菊みこと
恋愛
このヒロイン、実は…結構逞しい性格を持ち合わせている。
レティシアは貧乏な男爵家の長女。実家の男爵家に少しでも貢献するために、国王陛下の側妃となる。しかし国王陛下は王妃殿下を溺愛しており、レティシアに失礼な態度をとってきた!レティシアはそれに対して、一言言い返す。それに対する国王陛下の反応は?
小説家になろう様でも投稿しています。
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
知らぬはヒロインだけ
ネコフク
恋愛
「クエス様好きです!」婚約者が隣にいるのに告白する令嬢に唖然とするシスティアとクエスフィール。
告白してきた令嬢アリサは見目の良い高位貴族の子息ばかり粉をかけて回っていると有名な人物だった。
しかも「イベント」「システム」など訳が分からない事を言っているらしい。
そう、アリサは転生者。ここが乙女ゲームの世界で自分はヒロインだと思っている。
しかし彼女は知らない。他にも転生者がいることを。
※不定期連載です。毎日投稿する時もあれば日が開く事もあります。
七光りのわがまま聖女を支えるのは疲れました。私はやめさせていただきます。
木山楽斗
恋愛
幼少期から魔法使いとしての才覚を見せていたラムーナは、王国における魔法使い最高峰の役職である聖女に就任するはずだった。
しかし、王国が聖女に選んだのは第一王女であるロメリアであった。彼女は父親である国王から溺愛されており、親の七光りで聖女に就任したのである。
ラムーナは、そんなロメリアを支える聖女補佐を任せられた。それは実質的に聖女としての役割を彼女が担うということだった。ロメリアには魔法使いの才能などまったくなかったのである。
色々と腑に落ちないラムーナだったが、それでも好待遇ではあったためその話を受け入れた。補佐として聖女を支えていこう。彼女はそのように考えていたのだ。
だが、彼女はその考えをすぐに改めることになった。なぜなら、聖女となったロメリアはとてもわがままな女性だったからである。
彼女は、才覚がまったくないにも関わらず上から目線でラムーナに命令してきた。ラムーナに支えられなければ何もできないはずなのに、ロメリアはとても偉そうだったのだ。
そんな彼女の態度に辟易としたラムーナは、聖女補佐の役目を下りることにした。王国側は特に彼女を止めることもなかった。ラムーナの代わりはいくらでもいると考えていたからである。
しかし彼女が去ったことによって、王国は未曽有の危機に晒されることになった。聖女補佐としてのラムーナは、とても有能な人間だったのだ。
7歳の侯爵夫人
凛江
恋愛
ある日7歳の公爵令嬢コンスタンスが目覚めると、世界は全く変わっていたー。
自分は現在19歳の侯爵夫人で、23歳の夫がいるというのだ。
どうやら彼女は事故に遭って12年分の記憶を失っているらしい。
目覚める前日、たしかに自分は王太子と婚約したはずだった。
王太子妃になるはずだった自分が何故侯爵夫人になっているのかー?
見知らぬ夫に戸惑う妻(中身は幼女)と、突然幼女になってしまった妻に戸惑う夫。
23歳の夫と7歳の妻の奇妙な関係が始まるー。
結婚して5年、冷たい夫に離縁を申し立てたらみんなに止められています。
真田どんぐり
恋愛
ー5年前、ストレイ伯爵家の美しい令嬢、アルヴィラ・ストレイはアレンベル侯爵家の侯爵、ダリウス・アレンベルと結婚してアルヴィラ・アレンベルへとなった。
親同士に決められた政略結婚だったが、アルヴィラは旦那様とちゃんと愛し合ってやっていこうと決意していたのに……。
そんな決意を打ち砕くかのように旦那様の態度はずっと冷たかった。
(しかも私にだけ!!)
社交界に行っても、使用人の前でもどんな時でも冷たい態度を取られた私は周りの噂の恰好の的。
最初こそ我慢していたが、ある日、偶然旦那様とその幼馴染の不倫疑惑を耳にする。
(((こんな仕打ち、あんまりよーー!!)))
旦那様の態度にとうとう耐えられなくなった私は、ついに離縁を決意したーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる