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第一部
26.佐野伝達、襲われる
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書き上げた小説を皇帝陛下にお届けすると、皇帝陛下はそれを読んで、シャムス様にも渡して読ませ、うっとりと小説の一節を口ずさんだりしていた。
「『あぁ、どうか彼が私を見捨てないように』娼夫が他の女に買われている様子を見てしまった料理人との切ない邂逅が堪らない!」
「見られながらも、高級娼夫として、自分の振る舞いは守らなければ、次から客に舐められて乱暴に扱われるかもしれないのです。こういう現実味のあるところも伝達殿の物語のいいところですね」
「その通りだな。素晴らしい。ところで、伝達、そなたが持っているものは物語ではないのか? それを私に読ませてくれるのか?」
皇帝陛下に捧げる小説の他に、私は別に物語も書いていた。男女の恋愛ものは非常にシャムス様の評判が悪かったので諦めて、ハウラ殿下との約束を守りたかったのだ。
「ハウラ殿下に絵本をお書きすると約束したのです」
「ハウラのための物語か。千里、見てくれるか?」
「私でよろしければ」
千里様が目を通して、内容に問題がないか見てから、その絵本は皇帝陛下に渡された。皇帝陛下はそれを読んで、一言、仰った。
「悪い精霊と戦う女騎士と、皇子の物語か。悪くはないが、これを男騎士に変えられぬか?」
「え!? ハウラ殿下に男性同士の恋愛を見せるのですか?」
「ハウラも私が読んでいるものを見たがっておる。同じ目標のために戦う男騎士と皇子の間に生まれる愛。それもまた尊いではないか」
まさかハウラ様にまでボーイズラブ小説を書けと皇帝陛下が仰るとは思わなかった。
皇帝陛下の命令は絶対だ。私は絵本を書き直さなくてはいけなくなった。
幸いそれは下書きであったし、挿絵も描かれていないのでよかったのだが、私は皇帝陛下とシャムス様に確認しておかなければならなかった。
「絵本には挿絵がつきますが、どうしましょう?」
「我が帝国では神は自分の姿を描くことを許していない。同じように、絵というものが基本的に描かれないものなのだよ」
神は名前を呼ぶことも姿を描くことも許されていない。
神ではない普通の人間ならばどうなのだろう。
あまり絵が描かれないのならば、絵のある絵本はハウラ殿下への贈り物になるのではないか。
「ハウラ殿下の絵本に絵を付けてくれる絵師を探してはくれませんか?」
「ハウラのための絵本だ。それくらいのことはしてもよかろう」
皇帝陛下はハウラ殿下の絵本に絵を付けれくれる絵師を探してくれることになった。
ハウラ殿下は五歳でかなり難しい文章も理解できるようになっているという。男騎士と皇子が二人で王宮で悪さをする精霊を捕らえ、瓶に封じ込める物語はきっとお気に召すはずだ。
「私がハウラを生んだ年になったら、ハウラにも伝達の素晴らしい物語を見せよう」
「そのためにも、写本を作っておかねばなりませんね」
「原本は大事に聖典としてしまっておいて、写本を読むことにしよう。やはり伝達の原本が擦り切れて失われてしまうのは耐えがたい」
聖典とまで言われてしまった。
私の書いた初期の誤字脱字だらけの汚い字の小説も皇帝陛下の手によって保管されるのかと思うと恐ろしい気持ちになってくる。賢帝と呼ばれた皇帝陛下が後の世に残すのがボーイズラブ小説というのはあり得ないのではないだろうか。
「どうか、私の物語は焚書してください」
「何を申す! 伝達の物語は後々まで語り継ぐのだ!」
皇帝陛下が恐ろしいことを仰っている。
私は倒れそうになっていた。
その夜もシャムス様は私を部屋まで送って行ってくれた。
別れるときに抱き締められて、私はシャムス様の乾いた草のような香りを胸に吸い込む。たっぷりと豊かな胸が体に当たって、柔らかくも心地いい。
「伝達殿は最後まで後宮に残るのだな。私は伝達殿が後宮から出られる日まで待っている」
「シャムス様、私もその日が待ち遠しいです」
「伝達殿、このまま私のものにしてしまいたい」
「それは……」
まだ私には後宮での仕事があるのでシャムス様のものにはなれない。シャムス様が望んでくれることは嬉しく、幸せな気持ちで部屋に帰った。
皇帝陛下が絵師を紹介してくれて、絵本の書き直しも終わって、ハウラ殿下の絵本は出来上がった。
その間にも後宮の解体は進んでいる。
後宮を出されてしまうが、どこにも嫁ぎたくないものは城で従者として働くことが許された。
城には千里様を筆頭に男性もいて、先帝陛下の元にも男性が数名いる。その男性の世話をするために、男性の従者も必要だったのだ。
この世界では女性には女性の従者がつくが、男性には男性の従者がつき、家庭教師や武芸指南役も男性が担うことになっている。
女性の世界と男性の世界がはっきりと分けられているのだ。
一時期は男性は男性の医者にしか診てもらってはいけないという法律までできたようだが、今の皇帝陛下になってからその法律も撤廃されている。
男性の医者は数が少ないので、病気になりやすい男性を診るにはとても手が足りない。女性の医者でも診てもらっていいとした皇帝陛下は立派な決断をされたと言われている。
男女逆転の世界で女尊男卑がはびこっているところもあるが、私は幸いにして皇帝陛下の直属の吟遊詩人だったためにそういういざこざからは遠ざけられていた。
ハウラ殿下に絵本をお渡しするために早めに皇太子殿下の宮に行くと、見知らぬ女性が庭に立っていた。ただならぬ気配を感じて、髪を隠す布を目深に被って通り過ぎようとすると、その女性に声をかけられる。
「お前が佐野伝達か?」
どう答えればいいか迷っていると、女性は腰の曲刀をすらりと抜いた。
「私はイフサーンの姉。弟を陥れたのはお前か!」
私は武芸を習ってはいなかったし、日の国で常に持っているようにと言われた短刀も取り上げられてしまっている。
突き付けられた曲刀のてらてらとした輝きに震えながら、私は答える。
「イフサーン様が毒物を使って後宮を荒らしたのはイフラース様も証言しています!」
「イフラースは昔から何を言っておるか分からなかった。神が、神がと言い続けて、神の教えばかり口にしておった。イフラースの証言はあてにならぬ!」
「イフサーン様がやったことは皇帝陛下が暴かれたことです!」
「いや、お前がイフサーンを陥れた! そして、後宮までも解体してしまった! 可哀想なイフラースは、身分の低い騎士に下げ渡されて、不自由な暮らしをさせられていることだろう!」
それも全部お前のせいだ!
今にも切りかかって来そうな女性の気を反らさなければいけなかった。
私は必死に考える。
「皇帝陛下がこちらにお渡りになられます。千里様もあの扉の向こうにはおられるのです。そのようなところで刃傷沙汰を起こしたら、どうなるかお分かりか?」
「そんなことは知らぬ! 千里という男も、皇帝陛下を捕らえて放さぬ日の国の邪魔者ではないか!」
皇太子殿下の父親である千里様にまで暴言を吐くということは、それだけこの女性の覚悟は決まっているということだった。
男性だったからイフサーン様は毒殺未遂事件を起こしても殺されなかったが、女性である彼女は全く立場が違う。希少な男性と大勢いる女性は扱いが全く違うのだ。
「私を殺して自分も死ぬつもりか」
「我が家はお前のせいでバラバラになってしまっている! もう立て直しができない! 全てお前がいなければ!」
曲刀を振り上げる女性に、私は決して目を反らさなかった。じっと女性の目を見てはっきりと告げる。
「私を殺せば、シャムス様があなたを許さない。あなたはどこに逃げても、細切れにされるまで切られ、犬か魚の餌にされるだろう」
「なんだ、それは? 脅しのつもりか?」
一瞬女性の気が反れた瞬間に、私は持っていた絵本の角で思い切り女性を殴っていた。
鼻血を出しながら後ろに仰け反った女性を無視して、私は皇太子殿下の宮の庭を走る。
「シャムス様! シャムス様!」
「伝達殿!?」
呼んだ瞬間、シャムス様が皇太子殿下の宮に続く渡り廊下から走り出て、私を抱き留めてくれた。
「『あぁ、どうか彼が私を見捨てないように』娼夫が他の女に買われている様子を見てしまった料理人との切ない邂逅が堪らない!」
「見られながらも、高級娼夫として、自分の振る舞いは守らなければ、次から客に舐められて乱暴に扱われるかもしれないのです。こういう現実味のあるところも伝達殿の物語のいいところですね」
「その通りだな。素晴らしい。ところで、伝達、そなたが持っているものは物語ではないのか? それを私に読ませてくれるのか?」
皇帝陛下に捧げる小説の他に、私は別に物語も書いていた。男女の恋愛ものは非常にシャムス様の評判が悪かったので諦めて、ハウラ殿下との約束を守りたかったのだ。
「ハウラ殿下に絵本をお書きすると約束したのです」
「ハウラのための物語か。千里、見てくれるか?」
「私でよろしければ」
千里様が目を通して、内容に問題がないか見てから、その絵本は皇帝陛下に渡された。皇帝陛下はそれを読んで、一言、仰った。
「悪い精霊と戦う女騎士と、皇子の物語か。悪くはないが、これを男騎士に変えられぬか?」
「え!? ハウラ殿下に男性同士の恋愛を見せるのですか?」
「ハウラも私が読んでいるものを見たがっておる。同じ目標のために戦う男騎士と皇子の間に生まれる愛。それもまた尊いではないか」
まさかハウラ様にまでボーイズラブ小説を書けと皇帝陛下が仰るとは思わなかった。
皇帝陛下の命令は絶対だ。私は絵本を書き直さなくてはいけなくなった。
幸いそれは下書きであったし、挿絵も描かれていないのでよかったのだが、私は皇帝陛下とシャムス様に確認しておかなければならなかった。
「絵本には挿絵がつきますが、どうしましょう?」
「我が帝国では神は自分の姿を描くことを許していない。同じように、絵というものが基本的に描かれないものなのだよ」
神は名前を呼ぶことも姿を描くことも許されていない。
神ではない普通の人間ならばどうなのだろう。
あまり絵が描かれないのならば、絵のある絵本はハウラ殿下への贈り物になるのではないか。
「ハウラ殿下の絵本に絵を付けてくれる絵師を探してはくれませんか?」
「ハウラのための絵本だ。それくらいのことはしてもよかろう」
皇帝陛下はハウラ殿下の絵本に絵を付けれくれる絵師を探してくれることになった。
ハウラ殿下は五歳でかなり難しい文章も理解できるようになっているという。男騎士と皇子が二人で王宮で悪さをする精霊を捕らえ、瓶に封じ込める物語はきっとお気に召すはずだ。
「私がハウラを生んだ年になったら、ハウラにも伝達の素晴らしい物語を見せよう」
「そのためにも、写本を作っておかねばなりませんね」
「原本は大事に聖典としてしまっておいて、写本を読むことにしよう。やはり伝達の原本が擦り切れて失われてしまうのは耐えがたい」
聖典とまで言われてしまった。
私の書いた初期の誤字脱字だらけの汚い字の小説も皇帝陛下の手によって保管されるのかと思うと恐ろしい気持ちになってくる。賢帝と呼ばれた皇帝陛下が後の世に残すのがボーイズラブ小説というのはあり得ないのではないだろうか。
「どうか、私の物語は焚書してください」
「何を申す! 伝達の物語は後々まで語り継ぐのだ!」
皇帝陛下が恐ろしいことを仰っている。
私は倒れそうになっていた。
その夜もシャムス様は私を部屋まで送って行ってくれた。
別れるときに抱き締められて、私はシャムス様の乾いた草のような香りを胸に吸い込む。たっぷりと豊かな胸が体に当たって、柔らかくも心地いい。
「伝達殿は最後まで後宮に残るのだな。私は伝達殿が後宮から出られる日まで待っている」
「シャムス様、私もその日が待ち遠しいです」
「伝達殿、このまま私のものにしてしまいたい」
「それは……」
まだ私には後宮での仕事があるのでシャムス様のものにはなれない。シャムス様が望んでくれることは嬉しく、幸せな気持ちで部屋に帰った。
皇帝陛下が絵師を紹介してくれて、絵本の書き直しも終わって、ハウラ殿下の絵本は出来上がった。
その間にも後宮の解体は進んでいる。
後宮を出されてしまうが、どこにも嫁ぎたくないものは城で従者として働くことが許された。
城には千里様を筆頭に男性もいて、先帝陛下の元にも男性が数名いる。その男性の世話をするために、男性の従者も必要だったのだ。
この世界では女性には女性の従者がつくが、男性には男性の従者がつき、家庭教師や武芸指南役も男性が担うことになっている。
女性の世界と男性の世界がはっきりと分けられているのだ。
一時期は男性は男性の医者にしか診てもらってはいけないという法律までできたようだが、今の皇帝陛下になってからその法律も撤廃されている。
男性の医者は数が少ないので、病気になりやすい男性を診るにはとても手が足りない。女性の医者でも診てもらっていいとした皇帝陛下は立派な決断をされたと言われている。
男女逆転の世界で女尊男卑がはびこっているところもあるが、私は幸いにして皇帝陛下の直属の吟遊詩人だったためにそういういざこざからは遠ざけられていた。
ハウラ殿下に絵本をお渡しするために早めに皇太子殿下の宮に行くと、見知らぬ女性が庭に立っていた。ただならぬ気配を感じて、髪を隠す布を目深に被って通り過ぎようとすると、その女性に声をかけられる。
「お前が佐野伝達か?」
どう答えればいいか迷っていると、女性は腰の曲刀をすらりと抜いた。
「私はイフサーンの姉。弟を陥れたのはお前か!」
私は武芸を習ってはいなかったし、日の国で常に持っているようにと言われた短刀も取り上げられてしまっている。
突き付けられた曲刀のてらてらとした輝きに震えながら、私は答える。
「イフサーン様が毒物を使って後宮を荒らしたのはイフラース様も証言しています!」
「イフラースは昔から何を言っておるか分からなかった。神が、神がと言い続けて、神の教えばかり口にしておった。イフラースの証言はあてにならぬ!」
「イフサーン様がやったことは皇帝陛下が暴かれたことです!」
「いや、お前がイフサーンを陥れた! そして、後宮までも解体してしまった! 可哀想なイフラースは、身分の低い騎士に下げ渡されて、不自由な暮らしをさせられていることだろう!」
それも全部お前のせいだ!
今にも切りかかって来そうな女性の気を反らさなければいけなかった。
私は必死に考える。
「皇帝陛下がこちらにお渡りになられます。千里様もあの扉の向こうにはおられるのです。そのようなところで刃傷沙汰を起こしたら、どうなるかお分かりか?」
「そんなことは知らぬ! 千里という男も、皇帝陛下を捕らえて放さぬ日の国の邪魔者ではないか!」
皇太子殿下の父親である千里様にまで暴言を吐くということは、それだけこの女性の覚悟は決まっているということだった。
男性だったからイフサーン様は毒殺未遂事件を起こしても殺されなかったが、女性である彼女は全く立場が違う。希少な男性と大勢いる女性は扱いが全く違うのだ。
「私を殺して自分も死ぬつもりか」
「我が家はお前のせいでバラバラになってしまっている! もう立て直しができない! 全てお前がいなければ!」
曲刀を振り上げる女性に、私は決して目を反らさなかった。じっと女性の目を見てはっきりと告げる。
「私を殺せば、シャムス様があなたを許さない。あなたはどこに逃げても、細切れにされるまで切られ、犬か魚の餌にされるだろう」
「なんだ、それは? 脅しのつもりか?」
一瞬女性の気が反れた瞬間に、私は持っていた絵本の角で思い切り女性を殴っていた。
鼻血を出しながら後ろに仰け反った女性を無視して、私は皇太子殿下の宮の庭を走る。
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