たぶんコレが一番強いと思います!

しのだ

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ミステリアスガール①

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 ホダン国から帰国後、自室のベットで考え事。
 初めてのダンジョンはあの事件以外は楽しめた。仲間との連携、キャンプのような一泊ができて良かった。ハクレイとバジェットのレベルアップもできたみたいだし。

 帰ってきてダンジョン攻略の後は何をしようかと、ガイドブックを開いてみたけど。

 ”あとは、自分のおもうままメルクレシアを歩き回りましょう。まだまだ楽しめる要素はたくさんあります。ガイドブックに頼らずとも見つけることはができるでしょう”

 ”それでは良き異世界ライフを楽しんでください!”

 異世界ガイドブックの序盤の生き残り術最終ページの文章だ。

 取りあえずは序盤は生き残れたようで、具体的なガイドもここまでになるのだろう。
 それでもこの本にはこの世界の知恵が詰まっている。必要ないなんてことはない。

 ここからは無難に生きるのが楽しいのであればそれでいいのかもしれない。

 だけど無難が楽しいなら転生なんてしなかった。

「まだまだ楽しまないとね!」

「なーにを楽しむの?」

 いつの間にか部屋に入ってきていた妖精のプリツ

「ノックぐらいしてください」

「じゃあ、入る前にノックしてねって毎回お願いしてちょうだい。それならノックしてあげてもいいわよ」

「面倒だから対妖精専用の障壁でも張っておくね」

「ダメよ、入れなくなっちゃうじゃない」

「ノックしたら入れてあげる」

「ノックノックってしつこいわね。そんなことより、ケーナにお客さんよ。それを伝えに来ただけよ」

「え、誰?」

「情報屋? じゃないかしら」

「あー、あいつかー」

 と、しぶしぶ部屋を出る。

「ちょっとお礼ぐらい言いなさいよ、もー」

「ありがと……」

「小石でももっと感情入れてお礼をするわよ。小石より酷いわね」

 ドアの小窓から外をみると自称情報屋のグランジが立っていた。

「どうしたの?」

「やっぱり帰ってきてたか。情報集めて来たぜ」

「中で聞くから」

 ドアを開け、グランジを入れる。

「先に言っておくけど、あなたの分の夕飯は無いからね」

「わ、わかってるよ」

 応接室案内し、テーブルにつくとハクレイがお茶を持ってきてくれた。
 ついでなのでハクレイも一緒に話を聞くことに。

「いろいろ調べてきたが、3億メルクの黒幕を表に引きずりだすのは無理だ。あの爵位を剥奪された男に全ての罪を擦り付けている。失敗したら捕まるようになっていたんだ。それに1番情報を持っていそうな執事が自殺してしまったらしい。だから掘り返したところで変わらないな」

「仕方ないか。あの変態貴族に天罰が下っただけでも良しとするよ」

「ここからは予想になるが黒幕はどこかの小国、それも1つじゃない複数の可能性もある」

「なにそれ、やだなー。最近命狙われてた貴族令嬢を助けて来たけど、狙われる側って本当に可哀想だと思う」

「ケーナのことはハクレイが守ります」

「ありがとー! ハクレイ」

 横にいたハクレイの肩を寄せてギュッと抱きしめる。途端にハクレイの耳がピンク色になる。

「あのな、そーゆーうのは後にしてくれ。話はまだ終わってないぞ」

「ちゃんと聞くから、妬かない妬かない」

「小国と予想した理由だが、資金や魔石を大量に集めてる国がいくつかあるからだ」

「戦の準備とか?」

「それもあるかと思うが、自分の国を強く見せる防衛の意味もある。その流れから見るに、1番怪しいのはアルクアンシア国。ほぼ黒と見て間違いない」

 初めて聞く国名。過去の記憶にも無い。

「アルクアンシアってどこにあるの? 初めて聞くけど」

「最近できたばかりの小さな国だよ。元はドボックスのアルクアンシア領だ。そこが急に国として宣言したんだ」

「勝手なことをする貴族もいるんだねー」

「普通は無理だ。ドボックス相手に小国が勝てるわけない」

「じゃ、どうして?」

「周りの小国が早々に独立国家としてアルクアンシアを認めて同盟を結んだんだよ」

「下手に手を出せなくなったのか」

「あとはもっと強力な抑止力を得るためにケーナを後ろ盾にしようとしてた話もある」

「私?」

「例の変態貴族とアルクアンシアの領主だった者が遠い親戚関係にあるらしい。ケーナが次期魔王になった話が流れた時から既にあいつの嫁にする計画と後ろ盾にする計画があったわけだ」

「私の情報もそれなりに流れてたってことね」

「それを察知したアヤフローラが先にケーナの保護に動いたけどな」

「そして嫁計画を逆に利用してやりましたよ」

「その指揮を執ったのが勇者の孫、狂戦士オリミラだ。今でも軍の中でケーナの事を ”私のモノだ” といいふらしているらしいぞ。狂戦士のお気に入りに手でも出してみろ、味方でもどうなるか分からん」

「変なのが寄ってこないように配慮してくれてるのかな」

「本当にそれだけならいいんだけどな」

「どうゆう意味よ」

「オリミラは両刀使いだ。気をつけろよ」

「う、うん」

 オリミラと一緒にいるときにはそんな事が感じられなかった。
 まだ子供だと認識されているからだろうか。今後会うときは気を付けていかないと。
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