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天使のホワイトデー 後編
寝て起きてもホワイトデー! ③
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♢20♢
デスるのは嫌なので結局、一愛にホワイトデーのお返しを持っていってもらった。で、俺はというとルイに昨夜のお詫びのメッセージを送った。
すると時間をおかずに返事が帰ってきて、流行りのタピオカのやつを一杯奢ることになった。どうやら明日は、ルイと出掛けることになったらしい。
デスらなかったので選択肢は間違わなかったようだ。良かった……。
「おぉ、明日はお姉ちゃんとデートというわけだ。良かったな! じゃあ、今日もお土産よろしく! あと、一愛の分のお返しももらっていくんで」
って勝手なことを言う妹。明日はタピオカのやつを奢るだけであってデー……とかではない。こともない。
だいたい、一愛はこないだのカードでホワイトデーのお返しはいらないって言ってたのに。
余るやつは俺が食べようと思ってたのに。本当にちゃっかりしてるよね。
「んっ……お返し1つ多くない? 一愛とマコちゃんともう1人分あるぞ。自分用。それとも一愛に2つくれたりする?」
と、余計なことにも気づくし。まあ、これは経緯を説明したら無言で部屋に帰っていったけどね。
これについてはたぶん話す機会があると思う。
こんな具合に朝からバタバタしてしまったが、一愛のおかげで予定より少し出遅れただけですんだ。
頼れる妹がいて俺は幸せ者です。ただ、少し自己評価が高く、『お前はチ◯ルチョコ1個で、俺からいくらふんだくるんだよ!』と激しく思うけどね。
「おはようございます。早速で申し訳ないんだけど、もう行こう。今日は少し移動に時間が掛かるんだ」
「おはよう。ちょっと待って……忘れ物はなし。身だしなみも問題なし。よし、じゃあ出掛けてくるから。2人ともちゃんと起きなさいよ」
クローゼットを通りお姫様の部屋に着くと、すでに準備が終わり出発するだけのお姫様が、俺からも分かるくらいウキウキで待っていた。
ミカから貰ったらしいハンドバッグを確認し、鏡の前で身だしなみをチェックして、まだ寝ている2人に行ってきますをして準備完了のようだ。
ベッドには未だに寝ているミカとミルクちゃんがいる。下手に勘付かれなくなかったので、俺は声を掛けることなく無視する。
きっと、寝相がすこぶる悪い彼女たちは昼まで寝ているのでしょう。
「早く行きましょう。デートとやらに」
……お姫様はどうやらデートを目的地だと思っているらしい。
意味違うと教えてやりたいけど、ネタバレになるし、説明するのもハズいので特に対処しない。
「まずはいつも通りの道のりになる」
「うん、電車よね」
お姫様の部屋から自室を通り、階段を下り、玄関を出て、ネタバレを気にしながら喋り、駅へと向かう。
駅に着くと、一本遅い電車での出発になってしまったが二駅移動。到着するのは俺のバイト先と学校。デパートにおもちゃ屋となんでもある、市の中心部である町に移動。
「今日はここからバスに乗り目的地に向かう。ちょこちょこ停まるから40分は乗ることになるので、飲み物くらいは買っていこう。というわけで、まずはコンビニにGO!」
バスの到着までは少し時間があるので、バス乗り場近くにあるコンビニに向かい、飲み物を買いたいと思う。朝飯は抜いているが問題ない。
「お菓子も必要よ!」
遠足かよ……。と思いもしたが、遠足だと考えれば気が楽だと気づいた。
今日のお出かけはデートという側面もあるが、これはバレンタインのお返しイベントなのだからね。あと遠足。
「遠足のおやつは500円までと法律で決まっているんだ。オーバーすると没収されるぞ」
早速予定外の動きをしようとするお姫様。
飲み物よりお菓子を買おうとする彼女。
それを御すための嘘だ。ゆるしてくれたまえ。
「そんなの……新発売のお菓子を2つ買ったら終わりじゃない……」
500円あって2つしか買えないとか普通は無い。おやつあっての遠足なんだから、もうちょっと考えて買おうよ。
しかし、初遠足でそのチョイスは流石だと思う。やはり姫なんだなと思う。
「だから駄菓子というのが存在する。単価が低く種類も豊富。遠足の味方だ! それに駄菓子屋に行かずとも、今時はコンビニにも置いてあるしな」
俺も駄菓子を買おう。飲み物だけのつもりだったが、遠足気分につられて久しぶりに食べたくなった。
見たところ駄菓子屋ほどは種類がないが、そこは仕方ない。この中だと……。
「駄菓子屋?」
「何と言うか……ああ、お菓子だけ売っている店だ。今度行くか?」
「今日、行きましょう! 今から行きましょう!」
ものすごい食いついたが今日は行かないと説得した。そして、コンビニを出てバスに乗り目的地へと向かう!
んで、バスに揺られ始めて約10分。
ここら辺でメガネトンネルと呼ばれるトンネルを抜けた。すると町っぽさから一気に山っぽさに風景が変わる。
というのも、トンネルの向こうは少し行くとバイパス道路が通っていて、いろいろと入り組んでいるのだ。
「おっ、この坂の上が俺の学校なんだぜ!」
そのバイパス道路より手前、坂になっているところの上に俺の通う学校がある。周りは住宅地になっていて学校以外は特にない。コンビニすらない。
この坂の上と坂の下にそれぞれバス停があり、駅からどっち周りでバスに乗るのかで降りる地点が変わる。俺たちのようにトンネル側のルートは下のバス停に到着する。
「へぇ、見に行きましょうよ」
「いや、このバスはここでは止まらないんだ。このバスは目的地と駅とを往復するやつだから」
いわゆる街中をグルグルと走るやつではなく、目的地まで何箇所か止まるだけで到着するやつなんだ。
ちなみに、俺はこのバスに今日初めて乗りました。
「バスにもいろいろあるのね。なら、またの機会にしましょう」
「機会があれば是非」
さて、ここからはあまり楽しくない景色が続く。その証拠にお姫様はお菓子に夢中だ。
人が少ないバスの中、隣同士座っているのに今のところデートらしさはない! マジでただの遠足だ……。
しかし、仕方ないのだ。バイパスに乗らないだけでほとんど何もないところを通るから。
そりゃあ、何かはあるのかもしれないけど、ガソリンスタンドとコンビニくらいしか俺には見えない。
もう少しすると、「急にどうした!?」となり始めるが、それはもう少し先なんだ。
お菓子タイムの邪魔をするのも悪いので、俺は今日への回想シーンへ突入する。
あれは、お姫様にタブレットを奪われた日のことじゃった……。
※
猫動画にハマりだす前、お姫様はある動画を食い入るように見ていた。
俺からすると特にどうとも思わない景色の動画だった。
「海がどうかしたのか?」
「海って入れるの? 海の中って何? あれ水よね」
「…………」
「1回でいいから、触れるくらい近くで見てみたいわ」
天空に浮かぶ城からも海は見える。だが、行ったことはないらしい。近くで見たこともないらしい。
目と鼻の先が海である地域に住んでいる俺としては、大変驚かされた。思わず無言になるくらい。
知らなかっただろうし、特に言う機会もなかったのだが、俺の家から10分以内に海に着くぞ?
商店街を国道側に行き、国道を渡ると向こうは全部海だ。風向きによっては家にいても潮の香りがするくらいだ。
「何よ、あたし変なこと言った?」
「いや、ちょっと立って。で、窓の方に来て。暗くてわからないかもしれないけどさ、指差した方向は海だよ? もう歩いたらすぐだけど……」
「嘘。そんなわけないじゃない」
これまでお姫様とは海とは逆。内陸の方にしか行ってなかった。
まさかこんな近くに未知があるとは信じられないのだろう。
「信じられないならそれでいいや。今の時期に海もないしな」
「そうよ、他の動画を見ましょう」
確かにこのクソ寒い時期に海になんぞいかん。
しかし、同時に連れて行きたいとも思った。
だから決めたのだ。水族館に行こうと!
デスるのは嫌なので結局、一愛にホワイトデーのお返しを持っていってもらった。で、俺はというとルイに昨夜のお詫びのメッセージを送った。
すると時間をおかずに返事が帰ってきて、流行りのタピオカのやつを一杯奢ることになった。どうやら明日は、ルイと出掛けることになったらしい。
デスらなかったので選択肢は間違わなかったようだ。良かった……。
「おぉ、明日はお姉ちゃんとデートというわけだ。良かったな! じゃあ、今日もお土産よろしく! あと、一愛の分のお返しももらっていくんで」
って勝手なことを言う妹。明日はタピオカのやつを奢るだけであってデー……とかではない。こともない。
だいたい、一愛はこないだのカードでホワイトデーのお返しはいらないって言ってたのに。
余るやつは俺が食べようと思ってたのに。本当にちゃっかりしてるよね。
「んっ……お返し1つ多くない? 一愛とマコちゃんともう1人分あるぞ。自分用。それとも一愛に2つくれたりする?」
と、余計なことにも気づくし。まあ、これは経緯を説明したら無言で部屋に帰っていったけどね。
これについてはたぶん話す機会があると思う。
こんな具合に朝からバタバタしてしまったが、一愛のおかげで予定より少し出遅れただけですんだ。
頼れる妹がいて俺は幸せ者です。ただ、少し自己評価が高く、『お前はチ◯ルチョコ1個で、俺からいくらふんだくるんだよ!』と激しく思うけどね。
「おはようございます。早速で申し訳ないんだけど、もう行こう。今日は少し移動に時間が掛かるんだ」
「おはよう。ちょっと待って……忘れ物はなし。身だしなみも問題なし。よし、じゃあ出掛けてくるから。2人ともちゃんと起きなさいよ」
クローゼットを通りお姫様の部屋に着くと、すでに準備が終わり出発するだけのお姫様が、俺からも分かるくらいウキウキで待っていた。
ミカから貰ったらしいハンドバッグを確認し、鏡の前で身だしなみをチェックして、まだ寝ている2人に行ってきますをして準備完了のようだ。
ベッドには未だに寝ているミカとミルクちゃんがいる。下手に勘付かれなくなかったので、俺は声を掛けることなく無視する。
きっと、寝相がすこぶる悪い彼女たちは昼まで寝ているのでしょう。
「早く行きましょう。デートとやらに」
……お姫様はどうやらデートを目的地だと思っているらしい。
意味違うと教えてやりたいけど、ネタバレになるし、説明するのもハズいので特に対処しない。
「まずはいつも通りの道のりになる」
「うん、電車よね」
お姫様の部屋から自室を通り、階段を下り、玄関を出て、ネタバレを気にしながら喋り、駅へと向かう。
駅に着くと、一本遅い電車での出発になってしまったが二駅移動。到着するのは俺のバイト先と学校。デパートにおもちゃ屋となんでもある、市の中心部である町に移動。
「今日はここからバスに乗り目的地に向かう。ちょこちょこ停まるから40分は乗ることになるので、飲み物くらいは買っていこう。というわけで、まずはコンビニにGO!」
バスの到着までは少し時間があるので、バス乗り場近くにあるコンビニに向かい、飲み物を買いたいと思う。朝飯は抜いているが問題ない。
「お菓子も必要よ!」
遠足かよ……。と思いもしたが、遠足だと考えれば気が楽だと気づいた。
今日のお出かけはデートという側面もあるが、これはバレンタインのお返しイベントなのだからね。あと遠足。
「遠足のおやつは500円までと法律で決まっているんだ。オーバーすると没収されるぞ」
早速予定外の動きをしようとするお姫様。
飲み物よりお菓子を買おうとする彼女。
それを御すための嘘だ。ゆるしてくれたまえ。
「そんなの……新発売のお菓子を2つ買ったら終わりじゃない……」
500円あって2つしか買えないとか普通は無い。おやつあっての遠足なんだから、もうちょっと考えて買おうよ。
しかし、初遠足でそのチョイスは流石だと思う。やはり姫なんだなと思う。
「だから駄菓子というのが存在する。単価が低く種類も豊富。遠足の味方だ! それに駄菓子屋に行かずとも、今時はコンビニにも置いてあるしな」
俺も駄菓子を買おう。飲み物だけのつもりだったが、遠足気分につられて久しぶりに食べたくなった。
見たところ駄菓子屋ほどは種類がないが、そこは仕方ない。この中だと……。
「駄菓子屋?」
「何と言うか……ああ、お菓子だけ売っている店だ。今度行くか?」
「今日、行きましょう! 今から行きましょう!」
ものすごい食いついたが今日は行かないと説得した。そして、コンビニを出てバスに乗り目的地へと向かう!
んで、バスに揺られ始めて約10分。
ここら辺でメガネトンネルと呼ばれるトンネルを抜けた。すると町っぽさから一気に山っぽさに風景が変わる。
というのも、トンネルの向こうは少し行くとバイパス道路が通っていて、いろいろと入り組んでいるのだ。
「おっ、この坂の上が俺の学校なんだぜ!」
そのバイパス道路より手前、坂になっているところの上に俺の通う学校がある。周りは住宅地になっていて学校以外は特にない。コンビニすらない。
この坂の上と坂の下にそれぞれバス停があり、駅からどっち周りでバスに乗るのかで降りる地点が変わる。俺たちのようにトンネル側のルートは下のバス停に到着する。
「へぇ、見に行きましょうよ」
「いや、このバスはここでは止まらないんだ。このバスは目的地と駅とを往復するやつだから」
いわゆる街中をグルグルと走るやつではなく、目的地まで何箇所か止まるだけで到着するやつなんだ。
ちなみに、俺はこのバスに今日初めて乗りました。
「バスにもいろいろあるのね。なら、またの機会にしましょう」
「機会があれば是非」
さて、ここからはあまり楽しくない景色が続く。その証拠にお姫様はお菓子に夢中だ。
人が少ないバスの中、隣同士座っているのに今のところデートらしさはない! マジでただの遠足だ……。
しかし、仕方ないのだ。バイパスに乗らないだけでほとんど何もないところを通るから。
そりゃあ、何かはあるのかもしれないけど、ガソリンスタンドとコンビニくらいしか俺には見えない。
もう少しすると、「急にどうした!?」となり始めるが、それはもう少し先なんだ。
お菓子タイムの邪魔をするのも悪いので、俺は今日への回想シーンへ突入する。
あれは、お姫様にタブレットを奪われた日のことじゃった……。
※
猫動画にハマりだす前、お姫様はある動画を食い入るように見ていた。
俺からすると特にどうとも思わない景色の動画だった。
「海がどうかしたのか?」
「海って入れるの? 海の中って何? あれ水よね」
「…………」
「1回でいいから、触れるくらい近くで見てみたいわ」
天空に浮かぶ城からも海は見える。だが、行ったことはないらしい。近くで見たこともないらしい。
目と鼻の先が海である地域に住んでいる俺としては、大変驚かされた。思わず無言になるくらい。
知らなかっただろうし、特に言う機会もなかったのだが、俺の家から10分以内に海に着くぞ?
商店街を国道側に行き、国道を渡ると向こうは全部海だ。風向きによっては家にいても潮の香りがするくらいだ。
「何よ、あたし変なこと言った?」
「いや、ちょっと立って。で、窓の方に来て。暗くてわからないかもしれないけどさ、指差した方向は海だよ? もう歩いたらすぐだけど……」
「嘘。そんなわけないじゃない」
これまでお姫様とは海とは逆。内陸の方にしか行ってなかった。
まさかこんな近くに未知があるとは信じられないのだろう。
「信じられないならそれでいいや。今の時期に海もないしな」
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