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エピソード1
4話 事実はいかに(エピソード1 完結)
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真はそのあと、事務所に戻り自分が考察する事実の内容を西堂に話した。
西堂は「ほう。それなら勝てそうだね。」
と言ったが、
真は「ですが、まだ、竹田さんの財布に被害者の指紋がついた千円札がはいって
いたことが説明つきません。」
と真はまだ納得いく様子ではなかった。
「ちょっと、高城くん、もしかしてここにあったコップつかった?」
と麻実がきいてきた。
「使いましたけど、ダメでしたか?」
「これ、今日私、朝使ったやつなの。もう、高城くんと間接キスしたみたいになるじゃんかぁ。」
と麻実は恥ずかしそうにいっていた。
「ごめんなさい。でも、使ったならちゃんとすぐに洗ってくださいよ。というか、これいつも僕が使ってるやつですよ。」と真はなんか自分が責められたことが納得いかない感じだった。
しかし、その時、真は何か閃いたように
「間接キス。そうか。それだ。」と言うと、
「高城くん、何言ってるの、もう気持ち悪いな。間接キスそんなに嬉しかったのかな。」と麻実は笑った。
「すみません。僕もう一度、竹田さんの家と被害者の家を訪ねてきます。」
そう言って、真は一目散に駆け出していった。
それから月日が流れ、裁判の当日を迎えた。
起訴状の読み上げから始まった裁判は、被告人の犯行の事実が争点となっていた。
被害者が証人として、登場した。
「証人に質問します。あなたは、警察に通報してから警察が到着するまでの間にその川沿いの一本道で、誰かを通るのを見ましたか?」
「いいえ。誰も見ていません。」
「間違いありませんか?」
「絶対間違いありません。だって私恐怖のあまり、警察が早く来るのをずっと待っていて、人が来るのには敏感に反応するようになっていたと思いますから。」
「そうですか。ならこの映像を見てください。これは8時34分の映像です。あれ、誰かこの一本道に入っていきますね。」
その法廷の場にいた人はみんな驚いた。
「おかしいですね。証人は警察が来るまでは誰も見ていないと言ってましたよね。それにあなたが警察に通報した際に記録されてる時刻は8時32分です。」
「異議あり。弁護人は証人が嘘をついていると言って、遠回しに証人を侮辱している。」と検察官が言うと、
「いいえ。証人は嘘をついていませんよ。」と真は言った。
「なら、どう言うことなんだ。」と検察官が少しキレ気味に真に尋ねる。
「それは。この防犯カメラの時刻が間違っているんです。」
と真は強く言った。
「そんなのわからないじゃないか。証人の記憶違いってこともあり得る。」と検察官が反論する。
「なら、防犯カメラの映像を再生するので、音声の方に注目してください。」
「被告人が通った、8時27分の時点では周りに特に目立つ音はありません。しかし、8時32分になると、何か音楽のようなものが流れ始めます。」
「この音楽は近くの学校で8時30分から始まる朝礼の5分前から流れ始める音楽です。つまり、この音楽が流れ出した時刻は8時25分と言うことです。」
「つまり、この防犯カメラの時刻は7分間早いんです。」
「ちなみにこの音楽の時刻がずれていたのではないかと思うかもしれませんが、他のチャイムの時間とも比べましたが、全て7分間ずれてました。」
真は颯爽とした顔でそのように主張した。
「つまり、被告人があの道を通ったのは8時27分ではなく8時20分なんです。あの道は5分で抜けることができてしまいますから、被告人が普通に散歩してて、歩いて行けばあの道は8時25分には抜けてしまいます。」
「それに、この被告より7分後に映っている人物はどこに消えたんでしょうね。正確な犯行時刻にこの一本道を通っているはずですからね。」
「あと、押し倒した時に第三者の指紋が検出されなかったそうですが、それは被告人が軍手などをしていたからですよね。」
「ですが、この被告人の防犯カメラの映像には手袋がされていません。しかし、次の7分後の人物はなぜか軍手のようなものをはめています。たしかに、犯行に及ぶ前に手袋をつけたと考えられますが、それだと、計画的に犯行に及んだと言うことになりますよね。ですが、被告人があの時間に被害者がその道を通ることを予測することは不可能なんです。なんせ被害者はコロッケをその日に買いに行きたくなったんですから。」
真が以上のような主張をすると、検察官は「なら、被告人の財布に入っていた被害者の指紋のついた千円札はどうやって説明するんだ。」と言い放った。
真はそれにも動じる様子を見せず、
「こちらの2枚のレシートを見てください。一枚は、被告人からお借りしたもの、もう一つは被害者からお借りしたものです。これは事件の2日前のレシートですが、時刻のところを見てもらうとわかります。」
「2分ちがい。」と検察官は驚いた顔をした。
「そうです。被害者の2分後に被告人は同じレジで支払いをしているのです。そして、被害者は支払いに千円札を使っています。そして、被告人は5000円札を出しています。」
「この店のレジは手動のため、1番直近にレジに入ったお札が次のお客様にお釣りとして返されるようになってるんです。」
「もちろん、レジの履歴もありますが、この二人の間に他に買い物したお客様はいませんでした。これが被害者の指紋がついた千円札が被告人の財布に入っていた理由です。つまり、被告人は被害者の指紋がついた千円札を間接的に入手しただけなんです。」
「警察や検察の方を侮辱するわけではありませんが、今回の事件はもっと念入りな捜査を行えば防げた冤罪なのではないかと僕は思います。」
その時の真はとても輝いてみえた。
裁判を傍聴していたパラリーガルの麻実もその真の姿には惚れ惚れするほどだった。
そして、判決が言い渡される当日を迎える。
「被告人は前へ。」
「主文、被告人は無罪。」
裁判官から竹田に言い渡された判決は無罪判決であった。
その瞬間法廷は一気にざわいついた。
被告人の研一は思わず笑みを浮かべた。
「静粛に。以下理由を述べます。」と裁判官が理由を述べ始めた。
そして、裁判は終えた。
研一の奥さんである智美は泣きながら、真と麻実が話しているところに駆け寄ってきた。
「本当にありがとうございます。何とお礼を言えばいいか。これで私も夜は気持ちよく眠れそうです。」
「いえ。僕は奥さんと旦那さんの両方を信じただけです。白いものは白なんです。黒ではありません。」
真は笑顔でそういった。
真と麻実は事務所に戻り、西堂に今回の裁判のことを報告した。
「そうか。やったか。さすが、高城くん。」
「いえいえ、とんでもないです。」
「無罪というのはそんな簡単に獲得できるものではないぞ。君はこれで二つ目なんだから。」
「二つ目と言っても前の事件はそんな大きな事件ではありませんでしたから。」
「いや、それでもすごいよ。」と麻実が横から言った。
事務所のテレビでは真が無罪を獲得した事件が報道されていた。
その数日後、防犯カメラの映像を手掛かりに真犯人が逮捕されたらしい。
そして、事務所に研一と智美が菓子折りを持ってお礼を言いにきた。
西堂はその時に次のようなことを言った、
「人は人である以上、間違うし、ミスを犯します。今回警察、検察の捜査が誤っていたことは許されることではありません。しかし、そういった状況の中で諦めずに真実に辿り着けたのは高城の力だけではなく、あなた方二人の夫婦の絆が強かったからです。これからもその仲睦まじい関係を絶やすことなく頑張ってください。」
「先生、何、父親のように諭してしてるんですか。」と麻実がつっこみ、笑いがおきた。
しかし、真はたしかに、自分を信じてくれる人がいなければ一人で戦い抜くのは難しいだろうなと思った。
麻実がそのあと不意に、「高城くん、もし私が逮捕されたら、絶対助けてよね。」と言ってきた。
真は「何言ってるんですか。当たり前ですよ。」と笑って返事した。
~エピソード1 完結~
西堂は「ほう。それなら勝てそうだね。」
と言ったが、
真は「ですが、まだ、竹田さんの財布に被害者の指紋がついた千円札がはいって
いたことが説明つきません。」
と真はまだ納得いく様子ではなかった。
「ちょっと、高城くん、もしかしてここにあったコップつかった?」
と麻実がきいてきた。
「使いましたけど、ダメでしたか?」
「これ、今日私、朝使ったやつなの。もう、高城くんと間接キスしたみたいになるじゃんかぁ。」
と麻実は恥ずかしそうにいっていた。
「ごめんなさい。でも、使ったならちゃんとすぐに洗ってくださいよ。というか、これいつも僕が使ってるやつですよ。」と真はなんか自分が責められたことが納得いかない感じだった。
しかし、その時、真は何か閃いたように
「間接キス。そうか。それだ。」と言うと、
「高城くん、何言ってるの、もう気持ち悪いな。間接キスそんなに嬉しかったのかな。」と麻実は笑った。
「すみません。僕もう一度、竹田さんの家と被害者の家を訪ねてきます。」
そう言って、真は一目散に駆け出していった。
それから月日が流れ、裁判の当日を迎えた。
起訴状の読み上げから始まった裁判は、被告人の犯行の事実が争点となっていた。
被害者が証人として、登場した。
「証人に質問します。あなたは、警察に通報してから警察が到着するまでの間にその川沿いの一本道で、誰かを通るのを見ましたか?」
「いいえ。誰も見ていません。」
「間違いありませんか?」
「絶対間違いありません。だって私恐怖のあまり、警察が早く来るのをずっと待っていて、人が来るのには敏感に反応するようになっていたと思いますから。」
「そうですか。ならこの映像を見てください。これは8時34分の映像です。あれ、誰かこの一本道に入っていきますね。」
その法廷の場にいた人はみんな驚いた。
「おかしいですね。証人は警察が来るまでは誰も見ていないと言ってましたよね。それにあなたが警察に通報した際に記録されてる時刻は8時32分です。」
「異議あり。弁護人は証人が嘘をついていると言って、遠回しに証人を侮辱している。」と検察官が言うと、
「いいえ。証人は嘘をついていませんよ。」と真は言った。
「なら、どう言うことなんだ。」と検察官が少しキレ気味に真に尋ねる。
「それは。この防犯カメラの時刻が間違っているんです。」
と真は強く言った。
「そんなのわからないじゃないか。証人の記憶違いってこともあり得る。」と検察官が反論する。
「なら、防犯カメラの映像を再生するので、音声の方に注目してください。」
「被告人が通った、8時27分の時点では周りに特に目立つ音はありません。しかし、8時32分になると、何か音楽のようなものが流れ始めます。」
「この音楽は近くの学校で8時30分から始まる朝礼の5分前から流れ始める音楽です。つまり、この音楽が流れ出した時刻は8時25分と言うことです。」
「つまり、この防犯カメラの時刻は7分間早いんです。」
「ちなみにこの音楽の時刻がずれていたのではないかと思うかもしれませんが、他のチャイムの時間とも比べましたが、全て7分間ずれてました。」
真は颯爽とした顔でそのように主張した。
「つまり、被告人があの道を通ったのは8時27分ではなく8時20分なんです。あの道は5分で抜けることができてしまいますから、被告人が普通に散歩してて、歩いて行けばあの道は8時25分には抜けてしまいます。」
「それに、この被告より7分後に映っている人物はどこに消えたんでしょうね。正確な犯行時刻にこの一本道を通っているはずですからね。」
「あと、押し倒した時に第三者の指紋が検出されなかったそうですが、それは被告人が軍手などをしていたからですよね。」
「ですが、この被告人の防犯カメラの映像には手袋がされていません。しかし、次の7分後の人物はなぜか軍手のようなものをはめています。たしかに、犯行に及ぶ前に手袋をつけたと考えられますが、それだと、計画的に犯行に及んだと言うことになりますよね。ですが、被告人があの時間に被害者がその道を通ることを予測することは不可能なんです。なんせ被害者はコロッケをその日に買いに行きたくなったんですから。」
真が以上のような主張をすると、検察官は「なら、被告人の財布に入っていた被害者の指紋のついた千円札はどうやって説明するんだ。」と言い放った。
真はそれにも動じる様子を見せず、
「こちらの2枚のレシートを見てください。一枚は、被告人からお借りしたもの、もう一つは被害者からお借りしたものです。これは事件の2日前のレシートですが、時刻のところを見てもらうとわかります。」
「2分ちがい。」と検察官は驚いた顔をした。
「そうです。被害者の2分後に被告人は同じレジで支払いをしているのです。そして、被害者は支払いに千円札を使っています。そして、被告人は5000円札を出しています。」
「この店のレジは手動のため、1番直近にレジに入ったお札が次のお客様にお釣りとして返されるようになってるんです。」
「もちろん、レジの履歴もありますが、この二人の間に他に買い物したお客様はいませんでした。これが被害者の指紋がついた千円札が被告人の財布に入っていた理由です。つまり、被告人は被害者の指紋がついた千円札を間接的に入手しただけなんです。」
「警察や検察の方を侮辱するわけではありませんが、今回の事件はもっと念入りな捜査を行えば防げた冤罪なのではないかと僕は思います。」
その時の真はとても輝いてみえた。
裁判を傍聴していたパラリーガルの麻実もその真の姿には惚れ惚れするほどだった。
そして、判決が言い渡される当日を迎える。
「被告人は前へ。」
「主文、被告人は無罪。」
裁判官から竹田に言い渡された判決は無罪判決であった。
その瞬間法廷は一気にざわいついた。
被告人の研一は思わず笑みを浮かべた。
「静粛に。以下理由を述べます。」と裁判官が理由を述べ始めた。
そして、裁判は終えた。
研一の奥さんである智美は泣きながら、真と麻実が話しているところに駆け寄ってきた。
「本当にありがとうございます。何とお礼を言えばいいか。これで私も夜は気持ちよく眠れそうです。」
「いえ。僕は奥さんと旦那さんの両方を信じただけです。白いものは白なんです。黒ではありません。」
真は笑顔でそういった。
真と麻実は事務所に戻り、西堂に今回の裁判のことを報告した。
「そうか。やったか。さすが、高城くん。」
「いえいえ、とんでもないです。」
「無罪というのはそんな簡単に獲得できるものではないぞ。君はこれで二つ目なんだから。」
「二つ目と言っても前の事件はそんな大きな事件ではありませんでしたから。」
「いや、それでもすごいよ。」と麻実が横から言った。
事務所のテレビでは真が無罪を獲得した事件が報道されていた。
その数日後、防犯カメラの映像を手掛かりに真犯人が逮捕されたらしい。
そして、事務所に研一と智美が菓子折りを持ってお礼を言いにきた。
西堂はその時に次のようなことを言った、
「人は人である以上、間違うし、ミスを犯します。今回警察、検察の捜査が誤っていたことは許されることではありません。しかし、そういった状況の中で諦めずに真実に辿り着けたのは高城の力だけではなく、あなた方二人の夫婦の絆が強かったからです。これからもその仲睦まじい関係を絶やすことなく頑張ってください。」
「先生、何、父親のように諭してしてるんですか。」と麻実がつっこみ、笑いがおきた。
しかし、真はたしかに、自分を信じてくれる人がいなければ一人で戦い抜くのは難しいだろうなと思った。
麻実がそのあと不意に、「高城くん、もし私が逮捕されたら、絶対助けてよね。」と言ってきた。
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