姉の様子が、おかしいです。

桃次郎

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3限目の剣術の授業が終わった。

「おなかすいた~。おやつ~。」

食欲魔人のジークが騒ぎ出す。

「その前に急いで着替えて、教室へ戻ろう。」

ジークとウイリアム君、リカちゃんと更衣室へと急ぐ。

ジークとウイリアム君が先に着替え終わり、更衣室を出て

教室へと向かう。

途中で、ウイリアム君が更衣室にタオルを置き忘れた事に気づいた。

「ジークハルト様、タオルを忘れてしまいました。取りに行ってきますので
先に教室へ戻っていてください。」

と言って、更衣室へと急いで戻った。

ジークが教室へと歩いていると、廊下にピンクの髪の女子生徒が立っていた。

通り過ぎようとすると、「あっ」と声を上げながらジークの方へと倒れてきた。

ジークは慌てて、女生徒を支える。

「大丈夫ですか?」と声をかけながら体を起こす。

すると、女生徒は、ジークの腕に両手を絡みつかせて胸を押し当てる。

「助けて頂き、ありがとうございます。」

上目遣いで、ジークを見つめる。

途端に、ジークの全身にブワッと鳥肌が立った。

こいつは、ヤバイ奴だ。

俺の本能が訴えている。

「そうですか、無事で良かったです。」

と、腕を振りほどく。

なおも、女生徒が絡みつこうとするが、即座に距離をとり

急いで教室へと戻った。


1組の教室へと急いで入る。

教室には、アリスとウイリアム君が戻っていた。

二人を見てほっと息をする。


「助けて~。ドラえ〇ん~!」

ジークは、アリスに抱き着く。

「誰がドラ〇もんだ!」

アリスがジークにデコピンをお見舞いする。

「ジークハルト様、何かあったのですか?」

ウイリアム君が、ジークの様子がおかしい事に気が付いた。

アリスが机に出した、ドーナツを食べながら

先程の事を二人に話す。


「うわ~。ついに現れたね。」

アリスは、本の事を思い出した。

ヤツが現れたのだ。


ジークは、アリスの言葉に気が付いた。


アイツがそうなのか?
















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