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二人の関係
第十二話
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ヴェルグラ邸に移り住んでからローズに付いている一人のメイドがいた。リリーだ。
リアムが話し相手にと厳選してローズに付かせたメイドだ。
メイドと2人ならばリアム抜きで街に行ってもいいと渋々許可を出したため度々リリーと街に出て街を見て回っていた。
もちろん身分を隠して。
「奥様、今日も天気が良くてよかったですわ!お召し物も汚れませぬし!」
物静かなローズとは対照的にリリーは明るく、暖かい人物であった。そんな彼女にローズも心を開いていた。
「そうね、、、」
「奥様?」
「その、、、奥様という呼び名に慣れていなくて。」
俯くローズの手をリリーは握ると
「何を仰いますか!みなが羨む公爵夫人でいらっしゃいますよ?奥様以外の相応しい呼び方はありませんわ!」
リリーの圧にローズはたじろぎながら目をそらす。
「その、なんというか。毎日愛をささやいて頂いているけど。私は何も返せてなくて。」
ローズの言葉にニンマリするリリー。
「では今日の目的は決まりましたね!公爵様へのプレゼントを選びましょう!」
「プレゼント?」
リリーは腰に手を当てて胸を張りながら
「奥様が口下手なのは存じております!なので贈り物で気持ちを示しましょう?」
「でも、公爵様がお好きなものなんて、、、」
そういいながら周りを見渡すとローズの動きが止まる。何かを見つめるそれをリリーが手に取り、ローズに渡す。
「奥様、この草花でよろしかったですか?」
ローズは小さく頷き大事そうに抱える。
「フラックス。花言葉は、、、」
道端に生えていた草花を大事に抱えながらローズの頭の中で今まで忘れていた記憶が蘇っていた。
[、、、、、わりに、、、差し出すから。]
[花は、、、、散るもの、、]
「さま、、、、奥様?」
不安げに顔を覗くリリーにハッとし、我に返るローズはハンカチに優しくフラックスを包むとリリーに帰路に着くように言った。
執務室で仕事をしているとレオがローズの帰宅を報告をする。
聞くやいなや椅子から飛ぶように立ち上がったが、レオがそれを止める。
「公爵様、本日はここで待たれた方が良いかと。」
「、、、、ローズがここに来るという確証でもあるのか?」
「少しは奥様を信じてあげられてはいかがですか?未だに表情が乏しい方ではありますが何も感じぬわけではありますまい。」
「口を慎めレオ。わすがな表情の違いにも気付けぬか、愚か者め。」
そうレオに威嚇をしていると部屋のドアをノックする音が部屋に響き渡る。
「だれだ。」
気が立っているリアムの声に小さな声が返事をする。
「公爵様、ローズです。」
思いもよらない来訪者にリアムはガタッと音を鳴らしながら立ち上がり「入れ」と入室を許可する。
「あ、あの。お仕事の最中に申し訳ありません。お忙しいようでしたら改めて、、、」
ドアからチラリと顔だけ出すローズ。
「い、い忙しくないぞ!俺は優秀だからな、仕事なんぞすぐに終わる。さぁ入れ。」
促されるまま部屋に入ると机に控えめに何かを包んだハンカチをそっと置く。
「粗末なものですが、日頃の公爵様のご好意に感謝を、、、」
包みをとるとそこには摘まれたフラックスが数本。
「で、では!お仕事中ですのでこれで!」
いそいそと部屋を後にするローズと、フラックスを一輪手にし まじまじと見つめるリアム。
「日頃の感謝、、、か。」
小さな草花を見つめるリアムの目はとても優しかった。
次回につづく!
リアムが話し相手にと厳選してローズに付かせたメイドだ。
メイドと2人ならばリアム抜きで街に行ってもいいと渋々許可を出したため度々リリーと街に出て街を見て回っていた。
もちろん身分を隠して。
「奥様、今日も天気が良くてよかったですわ!お召し物も汚れませぬし!」
物静かなローズとは対照的にリリーは明るく、暖かい人物であった。そんな彼女にローズも心を開いていた。
「そうね、、、」
「奥様?」
「その、、、奥様という呼び名に慣れていなくて。」
俯くローズの手をリリーは握ると
「何を仰いますか!みなが羨む公爵夫人でいらっしゃいますよ?奥様以外の相応しい呼び方はありませんわ!」
リリーの圧にローズはたじろぎながら目をそらす。
「その、なんというか。毎日愛をささやいて頂いているけど。私は何も返せてなくて。」
ローズの言葉にニンマリするリリー。
「では今日の目的は決まりましたね!公爵様へのプレゼントを選びましょう!」
「プレゼント?」
リリーは腰に手を当てて胸を張りながら
「奥様が口下手なのは存じております!なので贈り物で気持ちを示しましょう?」
「でも、公爵様がお好きなものなんて、、、」
そういいながら周りを見渡すとローズの動きが止まる。何かを見つめるそれをリリーが手に取り、ローズに渡す。
「奥様、この草花でよろしかったですか?」
ローズは小さく頷き大事そうに抱える。
「フラックス。花言葉は、、、」
道端に生えていた草花を大事に抱えながらローズの頭の中で今まで忘れていた記憶が蘇っていた。
[、、、、、わりに、、、差し出すから。]
[花は、、、、散るもの、、]
「さま、、、、奥様?」
不安げに顔を覗くリリーにハッとし、我に返るローズはハンカチに優しくフラックスを包むとリリーに帰路に着くように言った。
執務室で仕事をしているとレオがローズの帰宅を報告をする。
聞くやいなや椅子から飛ぶように立ち上がったが、レオがそれを止める。
「公爵様、本日はここで待たれた方が良いかと。」
「、、、、ローズがここに来るという確証でもあるのか?」
「少しは奥様を信じてあげられてはいかがですか?未だに表情が乏しい方ではありますが何も感じぬわけではありますまい。」
「口を慎めレオ。わすがな表情の違いにも気付けぬか、愚か者め。」
そうレオに威嚇をしていると部屋のドアをノックする音が部屋に響き渡る。
「だれだ。」
気が立っているリアムの声に小さな声が返事をする。
「公爵様、ローズです。」
思いもよらない来訪者にリアムはガタッと音を鳴らしながら立ち上がり「入れ」と入室を許可する。
「あ、あの。お仕事の最中に申し訳ありません。お忙しいようでしたら改めて、、、」
ドアからチラリと顔だけ出すローズ。
「い、い忙しくないぞ!俺は優秀だからな、仕事なんぞすぐに終わる。さぁ入れ。」
促されるまま部屋に入ると机に控えめに何かを包んだハンカチをそっと置く。
「粗末なものですが、日頃の公爵様のご好意に感謝を、、、」
包みをとるとそこには摘まれたフラックスが数本。
「で、では!お仕事中ですのでこれで!」
いそいそと部屋を後にするローズと、フラックスを一輪手にし まじまじと見つめるリアム。
「日頃の感謝、、、か。」
小さな草花を見つめるリアムの目はとても優しかった。
次回につづく!
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