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野獣
第三十三話
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太古より「ソムニウム大陸」に住み暮らしていた狼の獣人であるルプス族は蜘蛛の獣人であるアラーネア族から侵略を受けスペクルム大陸へと逃げ延びて来た。
しかし、スペクルム大陸には既にガロワ帝国が領土を収めていた。見たことも無い狼で人間でもないルプス族の出で立ちに怯え蔑み彼らがこの地に踏み入れることを拒んだ。
更には彼らを神の敵である悪魔の下僕だとし、彼らを討伐せんとした。
ルプス族最後の一人が殺される時、その者は帝国に呪いをかけた。
「貴様らに心はあるか。貴様らに愛がわかるか。この呪いはとても小さいがとても強力だ。じき我らが流した血が国全体を覆うこととなろう。」
そう言って彼は自分の喉に剣を突き刺し命を絶った。
それがちょうど500年前のことである。
しかし、特に目立った災厄も無く500年前の歳月が過ぎた。
『ガロワの大歴史書』
ローズは開いていたその本の最後のページを読み終わると静かに本を閉じた。
「、、、、」
ローズはあの夜から毎日塔を訪れていた。が、リアムはローズを突き放すばかり。
[何しに来た。]
[要らん、失せろ。]
[噛み殺されたいのか?]
それでもローズはリアムの元へ訪れていた。
ローズは分かっていた。どんなに冷たく突き放されようと、そうする度にリアムの瞳が切るように悲しそうに揺らいでいることを。
その瞳を思い出すといても立っても居られずリアムの元へと向かった。
いつものように少しでも食べられるようにサンドイッチをバケットに入れ最上階へと登っていく。
部屋のドアは少しだけ開いており隙間から覗いてみると昼過ぎの日差しに当たりながらスヤスヤと眠っていた。もうすぐ夏とはいえガロワ帝国は寒い気候で夏でも長袖を着るくらいである。
ローズはそっと部屋の中に入り、藁の上で眠るリアムに自分が羽織っていたブランケットを優しく掛けてやった。
黒い毛並みを優しく撫でながら少し苦しそうに歪むリアムの顔を眺めていた。
「なんだか、少し前のことを思い出しますね。」
リアムの顔にローズの涙が零れ落ちる。
「お願い、、、こんなことを理由に私から離れようとしないでください。」
そう言い残すとリアムをひとなでして塔を後にした。
「こうでもしないと、、、手を離すべきときに離してやれないじゃないか。
ローズ。」
次回に続く!
本日初めて感想コメントを頂きまして本当に嬉しかったです(*^^*)ありがとうございます(*´艸`)皆様も思うところがございましたらコメントよろしくお願い致します(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
しかし、スペクルム大陸には既にガロワ帝国が領土を収めていた。見たことも無い狼で人間でもないルプス族の出で立ちに怯え蔑み彼らがこの地に踏み入れることを拒んだ。
更には彼らを神の敵である悪魔の下僕だとし、彼らを討伐せんとした。
ルプス族最後の一人が殺される時、その者は帝国に呪いをかけた。
「貴様らに心はあるか。貴様らに愛がわかるか。この呪いはとても小さいがとても強力だ。じき我らが流した血が国全体を覆うこととなろう。」
そう言って彼は自分の喉に剣を突き刺し命を絶った。
それがちょうど500年前のことである。
しかし、特に目立った災厄も無く500年前の歳月が過ぎた。
『ガロワの大歴史書』
ローズは開いていたその本の最後のページを読み終わると静かに本を閉じた。
「、、、、」
ローズはあの夜から毎日塔を訪れていた。が、リアムはローズを突き放すばかり。
[何しに来た。]
[要らん、失せろ。]
[噛み殺されたいのか?]
それでもローズはリアムの元へ訪れていた。
ローズは分かっていた。どんなに冷たく突き放されようと、そうする度にリアムの瞳が切るように悲しそうに揺らいでいることを。
その瞳を思い出すといても立っても居られずリアムの元へと向かった。
いつものように少しでも食べられるようにサンドイッチをバケットに入れ最上階へと登っていく。
部屋のドアは少しだけ開いており隙間から覗いてみると昼過ぎの日差しに当たりながらスヤスヤと眠っていた。もうすぐ夏とはいえガロワ帝国は寒い気候で夏でも長袖を着るくらいである。
ローズはそっと部屋の中に入り、藁の上で眠るリアムに自分が羽織っていたブランケットを優しく掛けてやった。
黒い毛並みを優しく撫でながら少し苦しそうに歪むリアムの顔を眺めていた。
「なんだか、少し前のことを思い出しますね。」
リアムの顔にローズの涙が零れ落ちる。
「お願い、、、こんなことを理由に私から離れようとしないでください。」
そう言い残すとリアムをひとなでして塔を後にした。
「こうでもしないと、、、手を離すべきときに離してやれないじゃないか。
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次回に続く!
本日初めて感想コメントを頂きまして本当に嬉しかったです(*^^*)ありがとうございます(*´艸`)皆様も思うところがございましたらコメントよろしくお願い致します(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
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