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小さき呪い
第五十五話
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呪い(curse)物理的、又は精神的に悪意を持って災厄や不幸をもたらそうとする行為のこと。
ルプス族が残したとされる『小さき呪い』
確かにそれは『小さき呪い』であった。
だが『強力な呪い』でもあった。
それは『人間としての彼』を『殺す』ことになるだろう。
そして美しき少女にかけられた呪いは花のごとく命を散らせるものであった。
その花が散るとき少女の命も散る。
2人の出会いは彼らの生き方を変えた。
醜悪な姿を母親に認めて貰えず、功績をあげることでしか愛を育んで貰えなかった公爵は彼女の全てを包み込む愛で他人への優しさを覚えた。
短い人生を嘆き、絶望していた子爵令嬢は彼の深い愛で生きることへの喜びを感じることができるようになった。
しかし彼らの苦難は始まりに過ぎない。
~ブラン城~
激しい胸の痛みを感じブラン城へと急ぐリアムとローズは馬車の中で寄り添いあっていた。
「リアム、もう少しですから。」
ローズの問いかけにリアムは息が上がって返事ができない。
ブラン城に着くと直ぐにいつも使っている部屋にリアムを連れていく。
優しくベッドに寝かせるとお湯を取りに部屋を後にする。
「バトラー、私はしばらくリアムのそばにいます。後でお茶を。」
「かしこまりました、奥様。」
お湯を温め、タオルを用意し持っていこうとしたその時。
リアムがいる部屋から大きな音がなる。
急いで部屋に向かうと、部屋の中は荒れ放題で中心にはローズに威嚇するように唸る獣人の姿をしたリアム。
「リアム?、、、、どうしました?」
今までとは違うリアムにローズは気がついた。
まるで言葉すら通じないかのように威嚇をするリアム。
「リアム?」
一歩ローズが踏み込むとリアムは唸りながら飛びかかる。
思わずのけ反り倒れると目の前には紅い瞳がローズを捉えていた。
ローズは立ち上がろうとするが足を怪我していることに気がつき痛みで立ち上がることが出来なかった。
「いっ!」
リアムは未だにローズを睨みつけている。
「リアム、、、私です。ローズです。」
必死に訴えるがリアムは唸るだけ。
「リアム、、、、」
ローズがリアムに手を伸ばそうとするのに気がつくと唸りながら近くのドレッサーをなぎ払う。
「きゃあっ!」
割れた鏡の破片がローズの頬を掠る。
「お願い、、、、、リアム。目を覚まして。あなたを傷付けたくない、、、」
瞳から涙を零しながら暴れるリアムに構わず手を伸ばす。
「お願い、、元のあなたに戻って。あなたのそばにいるから。」
そう言ってリアムを優しく抱きしめる。
するとリアムの紅い瞳から灯りが消え始める。
『ローズ、、、なんだ、、、何があった、、、』
リアムは理性を取り戻すと自分の腕の中にいるローズに所々傷があることに気がつく。
「よか、、、った」
そう言うと腕の中でぐったりとするローズを抱きとめ、自分の手に違和感を感じる。
『なん、、、だ?』
恐る恐る手に視線を移すとベッタリと血がついていた。
『はっ、、、はっ、、、嘘だ、、、そんな、、、、』
急いでローズを抱き上げベッドに寝かせる。
『はぁ、、はぁ、、はぁ、、俺が、、、やったのか?』
目の前でぐったりとしているローズのお腹からは血が滲んでいた。
次回に続く!
ルプス族が残したとされる『小さき呪い』
確かにそれは『小さき呪い』であった。
だが『強力な呪い』でもあった。
それは『人間としての彼』を『殺す』ことになるだろう。
そして美しき少女にかけられた呪いは花のごとく命を散らせるものであった。
その花が散るとき少女の命も散る。
2人の出会いは彼らの生き方を変えた。
醜悪な姿を母親に認めて貰えず、功績をあげることでしか愛を育んで貰えなかった公爵は彼女の全てを包み込む愛で他人への優しさを覚えた。
短い人生を嘆き、絶望していた子爵令嬢は彼の深い愛で生きることへの喜びを感じることができるようになった。
しかし彼らの苦難は始まりに過ぎない。
~ブラン城~
激しい胸の痛みを感じブラン城へと急ぐリアムとローズは馬車の中で寄り添いあっていた。
「リアム、もう少しですから。」
ローズの問いかけにリアムは息が上がって返事ができない。
ブラン城に着くと直ぐにいつも使っている部屋にリアムを連れていく。
優しくベッドに寝かせるとお湯を取りに部屋を後にする。
「バトラー、私はしばらくリアムのそばにいます。後でお茶を。」
「かしこまりました、奥様。」
お湯を温め、タオルを用意し持っていこうとしたその時。
リアムがいる部屋から大きな音がなる。
急いで部屋に向かうと、部屋の中は荒れ放題で中心にはローズに威嚇するように唸る獣人の姿をしたリアム。
「リアム?、、、、どうしました?」
今までとは違うリアムにローズは気がついた。
まるで言葉すら通じないかのように威嚇をするリアム。
「リアム?」
一歩ローズが踏み込むとリアムは唸りながら飛びかかる。
思わずのけ反り倒れると目の前には紅い瞳がローズを捉えていた。
ローズは立ち上がろうとするが足を怪我していることに気がつき痛みで立ち上がることが出来なかった。
「いっ!」
リアムは未だにローズを睨みつけている。
「リアム、、、私です。ローズです。」
必死に訴えるがリアムは唸るだけ。
「リアム、、、、」
ローズがリアムに手を伸ばそうとするのに気がつくと唸りながら近くのドレッサーをなぎ払う。
「きゃあっ!」
割れた鏡の破片がローズの頬を掠る。
「お願い、、、、、リアム。目を覚まして。あなたを傷付けたくない、、、」
瞳から涙を零しながら暴れるリアムに構わず手を伸ばす。
「お願い、、元のあなたに戻って。あなたのそばにいるから。」
そう言ってリアムを優しく抱きしめる。
するとリアムの紅い瞳から灯りが消え始める。
『ローズ、、、なんだ、、、何があった、、、』
リアムは理性を取り戻すと自分の腕の中にいるローズに所々傷があることに気がつく。
「よか、、、った」
そう言うと腕の中でぐったりとするローズを抱きとめ、自分の手に違和感を感じる。
『なん、、、だ?』
恐る恐る手に視線を移すとベッタリと血がついていた。
『はっ、、、はっ、、、嘘だ、、、そんな、、、、』
急いでローズを抱き上げベッドに寝かせる。
『はぁ、、はぁ、、はぁ、、俺が、、、やったのか?』
目の前でぐったりとしているローズのお腹からは血が滲んでいた。
次回に続く!
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