冷血公爵は呪われし美女を溺愛する

ナナスケ

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小さき呪い

第五十六話

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『俺が、、、、やったのか、、、』

リアムは急いでカーテンを引きちぎりお腹の傷口を止血する。
部屋の呼び鈴を鳴らし布団でローズを包み廊下に優しく降ろしメモを添えた。
呼び鈴に気づいたバトラーが来るとメモを読みローズを抱き上げ別の部屋へと運んで行った。

リアムは自分がやったと思われる部屋の惨状を見回し絶望をする。

『、、、本当の獣になってお前を引き裂こうとしたのか俺は、、、』

リアムはその場に跪き項垂れた。


一方バトラーはローズの傷があまり深くないことに安堵していた。優しく包帯を巻き手当を続けているとローズがうなされながら彼の名を口にした。

「り、、、あむ、、、」




翌日 目を覚ましたローズはリアムの部屋を訪れるが返事がない。

「リアム、体調はどうですか?」

相変わらず返事が無く、仕方なく無理やり部屋に入ると人間の姿に戻ったリアムがベランダに佇んでいた。

「リアムっ!戻ったのですね!」

歓喜の声を上げて近付こうとすると

「寄るな。」

彼の低い声に体がぴくりと止まってまうローズ。

「傷の具合はどうだ。」

「ぜ、全然!浅くてこの通り直ぐに起き上がれました!なので、」

「完治した訳じゃない。部屋に戻ってろ。」

リアムの冷たい態度に狼狽えるローズ。

「あの、、、昨日のことなら本当に気にしないでください。私なら大丈夫、、、」

「大丈夫なわけないだろ!!!!」

リアムの怒鳴り声にビクリと身を震わせる。

「何故逃げなかった!何故無謀なことをした!俺がまともじゃないとすぐに分かったんだろう!」

「でも、、、放っておけなかった。」

「自分の体の脆さを理解しているのか!下手したらお前は死んでいたんだぞ!サロンの時もそうだ、お前は何故いつも危険を省みない!」

「うっ、、」

リアムはゆっくりローズに近付くと肩を強く掴みながら顔を近づける。

「いっそお前を閉じ込めてしまおうか。」

「リアム?」

「来い。」

リアムはローズ腕を掴むとバトラーに荷造りを言い付けヴェルグラ城に帰ると言い出した。

「痛い、離して!リアム!お願い!やめてください!」

リアムは無表情にローズの腕を掴み引きずりながら馬車に乗り込む。


ヴェルグラ城に着くとローズを自室に連れていく。

「お願い!やめて!リアム!」

リアムはローズの言葉を他所にシエルに部屋から出さないように言いつける。

「ローズを部屋から出すな。いいな。」

「ですが旦那様、、、」

「いいな、シエル」

リアムの冷たい瞳にシエルはうなずくしかなかった。

「かしこまりました、旦那様。」

「まって!お願い!行かないで!」

ローズの声も虚しくドアがバタリと閉まってしまう。

「お願い、、、リアム、、、、、ひとりにしないで。」

ローズは閉ざされたドアの前で泣き崩れ、リアムはドアの向こうでその泣き声を切ない瞳で聞いていた。



次回に続く!











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