冷血公爵は呪われし美女を溺愛する

ナナスケ

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小さき呪い

第五十七話

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コンコン、ドアのノックが響くが返事はない。

「奥様、シエルです。入りますよ。」

そっと部屋に入ってみるとベッドに塞ぎ込むローズの姿があった。
ブラン城で何かあったのだと察したシエルはだが一体何があったのかと心底疑問に感じていた。
あんなにローズに対して冷たいリアムを見るのは初めてで恐らくローズもなのだろうと考えていた。

「奥様、お茶はいかがです?」

「いらないわ」

「、、、奥様、お腹に傷があると聞きました。そのようにうつ伏せに寝ては傷口が開きます。」

「もう、、、、構わないわ。そんなこと。」

ふぅっとため息をつくシエル。

「奥様、私たちが構うんですよ。さぁ、仰向けになって。」

ローズをゆっくりと仰向けにさせると涙を零している姿にシエルは指の腹で払ってやる。

「シエル、、、私は何を間違えたのかしら。どう寄り添うのが正解だったの?」

シエルはベッドに座ると毛布をローズにかけながら顔にかかった髪の毛を払ってやる。

「旦那様は私とノエルがこの城に来た時執務室でご自分のお体について我々に明かしました。」

「リアムが?」

「いつか精神までもが呪いによって失われるのではとお考えです。そうなったら真っ先にお怪我なさるのは奥様、あなたでございます。」

「、、、、」

1番近くにいるのはローズだ。

だから突然リアムが変身して我を失って真っ先に危険な目にあうのはローズだ。

そんなこと彼女も分かっている。

ただ、、、それでもそばに寄り添いたいと願った。

危険なら閉じ込めるのではなく一緒に対策を考えて欲しかった。

「また無力に戻ってしまう、、、、」




夜、リアムは執務室を抜け庭を歩いていた。

ローズと顔を合わせなくなり一週間が経とうとしているしていた。
シエルからの報告でローズの様子は把握はしていたがそれでも心にぽっかりと空いたように感じるこの虚無感は深まるばかり。
ローズを自分から遠ざけて安心をしたはずなのに、、、、不安が拭いきれない。

ふと見上げるとバルコニーで空を見上げるローズの姿。
風に揺られてなびく美しい髪。その優しい蒼い瞳に何度救われたことか。

「お前は俺の、、、、」

ポツリと呟くとローズがリアムに気がつく。

切なそうに見つめてくるローズにリアムは背けるしか出来なかった。
ローズはそんな後ろ姿を見つめながらポケットから紅い宝石のブローチを取り出した。

「、、、、、、」


「奥様、お体に障ります。中へお戻りを」

リリーに視線をやると溜息をつきながら

「あの人の力になりたいなんて、、、思い上がった願いだった、、、、今まで引きこもってた私に何が出来るというの。」

涙をぽたぽたと流しながら苦しそうに言葉を吐く。

「奥様、、、」

「もう残り少ないのよリリー、、、私があの人のために動ける時間は限られている。足りない、、、足りないの。」







次回に続く!







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