60 / 63
四章
悪友との再会
しおりを挟む
俺達はトロイアーノが手配してくれた宿で、首都クルムベルクの朝を迎えた。さすがに日が暮れてから国王陛下に拝謁しようってのは失礼だったからな。旅の疲れもあったから、昨日はゆっくり休むことにした。
俺は宿の食堂でぼんやりと紅茶を飲みながら、昔見た映画のシーンを思い出す。確か王の間に入ってから、片膝ついてご挨拶……中世を舞台にしたよくあるB級映画だ。ラフィーアのマナーなんか知らないけど、これならまあ、問題ないだろ。
そんなことを考える俺の横では、クシナダとトトが朝メシを食べている。2人とも胃はすこぶる健康らしく、既に朝メシの量を軽く超えてるな。おかしいな、1番体が大きい俺より食ってるぞ。
「2人ともその辺にしとけよ。あんまり食うと動けなくなるぞ?」
2人は目の前の皿から顔を上げた。クシナダがきょとんとした顔で俺を見ている。
「御主人、まだ大丈夫だよ?」
「ユートこそ、そんなんで足りるのかい?」
逆に心配するようにトトが首を傾げた。ちなみに食堂の朝食は、拳くらいのパン2つとスクランブルエッグにソーセージ、後は野菜サラダ。うん、俺はとっくに満腹なんだけど……。
「……ほんと、ほどほどにしとけよ?」
4つ目のパンをほおばるクシナダと、2杯目のスクランブルエッグに突入するトトを眺めて苦笑を漏らす。ほんと、そのちっこい体のどこに入るんだよ、お前ら。結局2人が食べた朝メシの量は、ちょうど2人前ずつ。もしかするとクシナダのおなかは本当に次元鞄になっているのかもしれない。
食後の紅茶を飲みながら満足そうにしている2人を眺めつつ、俺はそんなことを考えていた。
しばらくして、トロイアーノが俺達を迎えに来た。今のトロイアーノの立場は少しややこしく、表向きは属国の客将として城の近くの宿に宿泊している。城にいるという女神の御子が、息をするように魔力探知ができる場所に建てられている宿で、民間ではなく公営なんだそうだ。トロイアーノの魔力は青いから、監視なんかする必要も無いと思うんだけどな。
迎えに来たトロイアーノの案内で、俺達は城へと向かった。朝もまだ早いというのに、街には人通りが多い。街並みはベルセンとあまり変わらない。違うのは建物の高さと広さかな。高い城壁に囲まれたベルセンの建物は、そのほとんどが建てに伸びるように作られていた。高いものだと5階建てのものもあるしな。
でも、クルムベルクの建物はその逆で、高さは高いものでも3階建て、代わりに横幅が最低でもベルセンの建物の3倍はある。広いマンハイムと同じ大きさの建物がごろごろしてるのには驚いた。クルムベルクも旧市街と新市街に分かれていて、パルジャンス城周辺が旧市街なんだとか。
出発前にトロイアーノが地図を広げて説明してくれたんだけど、旧市街は建国当時の街並みで、公営のものがほとんどらしい。旧市街は城を中心に放射状に広がっていて、旧市街の端には旧市街を囲むように大通りが配置されていた。城の背後には山脈があるから、城の東西から南に向けて旧市街が広がっている。ちょうど野球のホームベースみたいな感じだな。そのホームベースの枠から外が新市街で、こちらは細かく区画が整理されているみたいだ。ホームベースの各辺に隣接するように正方形の形をした区画が4つ。正方形と正方形の間は三角形の区画に区切られていて、3つ。五角形の旧市街の周りを新市街が囲み、クルムベルクの街並みは大きな七角形になっていた。そしてその周囲を、昨日俺達が目にした城壁が囲んでいるわけだな。
トロイアーノの話によると、クルムベルクの大きさはベルセンの倍くらいだそうだ。ここまで説明を受けて、俺は少し複雑な気分になった。ベルセンで冒険者やってる俺より、テオロス帝国の軍人の方がこの街のことをよく知っている。うーん、俺もパルジャンス王国のことをもっと知るべきなのかなあ。戻ったらスザンヌに教えてもらうか。
クシナダと手をつないで4人で連れ立って大通りを歩く。これははぐれたら迷子決定だな。さすがのトトもびびったらしく、俺の右肩に陣取って落ちないようにしがみついていた。
道の端を歩きながら城へ向かっていると、前方に大柄な犬耳男の姿を見つけた。鎧姿の見慣れない男を連れている。とりあえず呼んでみるか。
「ドミニク!おーい!」
分かりやすいように右手を挙げて声をかけると、ドミニクも俺達に気が付いたようだ。人ごみの中をするすると抜けて歩いてくる。でかい割に器用な奴だ。
「ボウズ、早かったな」
俺達の前で立ち止まると、ドミニクは人懐っこい笑顔で俺達を迎えてくれた。
「そうか?丸2日かかったから、こんなもんだろ」
「……そうじゃねえよ。お前、旦那と会ってすぐに出発したんだろ?」
ドミニクが苦笑した。どうやらドミニクは、俺がごねるだろうと思っていたらしい。バカだなあ、俺がごねたらトロイアーノがいつまでもベルセンにいることになるじゃないか。おっさんの監視付きで冒険者やるほど奇特じゃないって。
「まあ、用事は早めに済ませたほうがいいだろ」
「にしてもボウズが素直に動くなんてな」
失礼な。俺はいつも素直だっつーの。
「国王陛下の召喚状を、将軍がわざわざ持ってきてくれたのにごねるわけないだろ」
「いやいや、お前のことだからな」
「どういう意味だ?」
「そういう意味だ」
やかましいわ大型犬。俺とドミニクは声を上げて笑った。
「……ひどいですよ、ドミニクさん」
ドミニクの背後から、控えめな声がする。笑うのをやめると、ドミニクの影から先ほど一緒に歩いていた鎧姿の男が姿を現した。金属と革で作られた鎧に身を包んだ、俺より背の低い若い男が遠慮がちに佇んでいる。
「置いてかないでくださいよ」
拗ねるようにドミニクを見上げる男は、男と言うよりまだ子供みたいな顔つきだ。茶色いショートボブから覗く、大きな茶色い瞳のせいでそう見えるのかも。声変わり前かな、声も甲高い。
「ああ、わりいわりい」
頭2つくらい背の低い少年にまとわりつかれ、ドミニクが苦笑している。まるで小型犬に懐かれた大型犬みたいだ。
「ドミニク、この人は?」
「ああ、初めてか?こいつはジャクリーン、最近俺が面倒みている新人だ」
ジャクリーン……ってことは女の子?
「はじめまして!ジャクリーンです!」
ジャクリーンがばね仕掛けの人形のように勢いよくお辞儀する。朝から元気な子だな。
「ジャッキーって呼んでください!」
ああ、はいどうも。俺も軽く頭を下げながら挨拶する。よく見ると体のラインが柔らかい。なるほど、女の子か。失礼しました。
「俺はユート=スミス。マンハイムの冒険者だ、よろしく」
「クーちゃんはね、クシナダ=スミス!クーちゃんも冒険者だよ!」
俺が挨拶すると、クシナダも俺に続いた。俺達の素性を聞き、ジャクリーンが目を見開く。
「ああああなたがユートさんですか!あの有名な山猫殺し!」
「……は?」
何それ初耳。
「あははは、すごいねえユート。かっこいい二つ名じゃないかい」
「……トト、お前は笑っちゃまずいんじゃないか?」
ちんちくりんだけど、お前も大山猫だろ?トトは俺のツッコミをスルーして笑いこけている。
「他にも!」
ジャクリーンが手を叩く。え、まだあるの?
「天使の保護者!ベルセンのお人よし!妖精の恋人!……えーと、あとは……」
「もういい、もういいから!」
指折り数えるジャクリーンを慌てて止める。いろいろ聞き捨てならないが、妖精の恋人って何!?
「はははは、さすがはユート殿だ。こんなに二つ名のある冒険者など聞いたことがない」
楽しそうだね、将軍。俺は全然楽しくないぞ?ジト目で睨んでやると、トロイアーノはにやりと笑った。
「ちなみに我が国では……」
「いい!聞きたくない!」
なんでそっちでも俺にあだ名がついてんだよ。トロイアーノを慌てて止めると、ドミニクが苦笑していた。
「まあ、あれだ。派手にやりすぎたな、ボウズ」
「ねえねえ、クーちゃんには?クーちゃんには?」
気が付くとクシナダが羨ましそうに俺を見上げていた。いやあ、あだ名なんか嬉しくないぞ?
「えーっとですね、クシナダ先輩には……」
「先輩?」
俺はジャクリーンに聞き返すと、彼女は当然のように頷いた。
「はい、私はクシナダ先輩の後に冒険者になりましたから。お2人にお会いするのは今日が初めてですが、いろいろお話は伺っていますよ」
にっこりと笑うジャクリーン。いい笑顔なんだけど、誰から何の話を聞いたんだ?
「ねえねえジャッキーちゃん。クーちゃんのあだ名は!?」
「はい、先輩」
ジャクリーンに先輩と呼ばれてクシナダが照れる。にっこりと笑ってジャクリーンが続けた。
「先輩の二つ名はですね、ベルセンの花と巨人の指揮者の2つですね」
「わあ!」
「あ、いいなクシナダ。2つともかっこいいな」
「御主人のもかっこいいよ?」
「……そうか?」
山猫殺しはともかく、他のはいろいろと他意を感じるんだけども……。
「……恋人って誰なんだろうね~?」
にやにやしながらクシナダが俺を見上げてくる。俺がため息をつくと、ドミニクとトロイアーノが豪快に爆笑した。トトには頭をぽんぽんされて、ジャクリーンはと言うと……。
「よろしくお願いしますね!先輩方!」
とてもいい笑顔で俺達を見つめていた。
俺は宿の食堂でぼんやりと紅茶を飲みながら、昔見た映画のシーンを思い出す。確か王の間に入ってから、片膝ついてご挨拶……中世を舞台にしたよくあるB級映画だ。ラフィーアのマナーなんか知らないけど、これならまあ、問題ないだろ。
そんなことを考える俺の横では、クシナダとトトが朝メシを食べている。2人とも胃はすこぶる健康らしく、既に朝メシの量を軽く超えてるな。おかしいな、1番体が大きい俺より食ってるぞ。
「2人ともその辺にしとけよ。あんまり食うと動けなくなるぞ?」
2人は目の前の皿から顔を上げた。クシナダがきょとんとした顔で俺を見ている。
「御主人、まだ大丈夫だよ?」
「ユートこそ、そんなんで足りるのかい?」
逆に心配するようにトトが首を傾げた。ちなみに食堂の朝食は、拳くらいのパン2つとスクランブルエッグにソーセージ、後は野菜サラダ。うん、俺はとっくに満腹なんだけど……。
「……ほんと、ほどほどにしとけよ?」
4つ目のパンをほおばるクシナダと、2杯目のスクランブルエッグに突入するトトを眺めて苦笑を漏らす。ほんと、そのちっこい体のどこに入るんだよ、お前ら。結局2人が食べた朝メシの量は、ちょうど2人前ずつ。もしかするとクシナダのおなかは本当に次元鞄になっているのかもしれない。
食後の紅茶を飲みながら満足そうにしている2人を眺めつつ、俺はそんなことを考えていた。
しばらくして、トロイアーノが俺達を迎えに来た。今のトロイアーノの立場は少しややこしく、表向きは属国の客将として城の近くの宿に宿泊している。城にいるという女神の御子が、息をするように魔力探知ができる場所に建てられている宿で、民間ではなく公営なんだそうだ。トロイアーノの魔力は青いから、監視なんかする必要も無いと思うんだけどな。
迎えに来たトロイアーノの案内で、俺達は城へと向かった。朝もまだ早いというのに、街には人通りが多い。街並みはベルセンとあまり変わらない。違うのは建物の高さと広さかな。高い城壁に囲まれたベルセンの建物は、そのほとんどが建てに伸びるように作られていた。高いものだと5階建てのものもあるしな。
でも、クルムベルクの建物はその逆で、高さは高いものでも3階建て、代わりに横幅が最低でもベルセンの建物の3倍はある。広いマンハイムと同じ大きさの建物がごろごろしてるのには驚いた。クルムベルクも旧市街と新市街に分かれていて、パルジャンス城周辺が旧市街なんだとか。
出発前にトロイアーノが地図を広げて説明してくれたんだけど、旧市街は建国当時の街並みで、公営のものがほとんどらしい。旧市街は城を中心に放射状に広がっていて、旧市街の端には旧市街を囲むように大通りが配置されていた。城の背後には山脈があるから、城の東西から南に向けて旧市街が広がっている。ちょうど野球のホームベースみたいな感じだな。そのホームベースの枠から外が新市街で、こちらは細かく区画が整理されているみたいだ。ホームベースの各辺に隣接するように正方形の形をした区画が4つ。正方形と正方形の間は三角形の区画に区切られていて、3つ。五角形の旧市街の周りを新市街が囲み、クルムベルクの街並みは大きな七角形になっていた。そしてその周囲を、昨日俺達が目にした城壁が囲んでいるわけだな。
トロイアーノの話によると、クルムベルクの大きさはベルセンの倍くらいだそうだ。ここまで説明を受けて、俺は少し複雑な気分になった。ベルセンで冒険者やってる俺より、テオロス帝国の軍人の方がこの街のことをよく知っている。うーん、俺もパルジャンス王国のことをもっと知るべきなのかなあ。戻ったらスザンヌに教えてもらうか。
クシナダと手をつないで4人で連れ立って大通りを歩く。これははぐれたら迷子決定だな。さすがのトトもびびったらしく、俺の右肩に陣取って落ちないようにしがみついていた。
道の端を歩きながら城へ向かっていると、前方に大柄な犬耳男の姿を見つけた。鎧姿の見慣れない男を連れている。とりあえず呼んでみるか。
「ドミニク!おーい!」
分かりやすいように右手を挙げて声をかけると、ドミニクも俺達に気が付いたようだ。人ごみの中をするすると抜けて歩いてくる。でかい割に器用な奴だ。
「ボウズ、早かったな」
俺達の前で立ち止まると、ドミニクは人懐っこい笑顔で俺達を迎えてくれた。
「そうか?丸2日かかったから、こんなもんだろ」
「……そうじゃねえよ。お前、旦那と会ってすぐに出発したんだろ?」
ドミニクが苦笑した。どうやらドミニクは、俺がごねるだろうと思っていたらしい。バカだなあ、俺がごねたらトロイアーノがいつまでもベルセンにいることになるじゃないか。おっさんの監視付きで冒険者やるほど奇特じゃないって。
「まあ、用事は早めに済ませたほうがいいだろ」
「にしてもボウズが素直に動くなんてな」
失礼な。俺はいつも素直だっつーの。
「国王陛下の召喚状を、将軍がわざわざ持ってきてくれたのにごねるわけないだろ」
「いやいや、お前のことだからな」
「どういう意味だ?」
「そういう意味だ」
やかましいわ大型犬。俺とドミニクは声を上げて笑った。
「……ひどいですよ、ドミニクさん」
ドミニクの背後から、控えめな声がする。笑うのをやめると、ドミニクの影から先ほど一緒に歩いていた鎧姿の男が姿を現した。金属と革で作られた鎧に身を包んだ、俺より背の低い若い男が遠慮がちに佇んでいる。
「置いてかないでくださいよ」
拗ねるようにドミニクを見上げる男は、男と言うよりまだ子供みたいな顔つきだ。茶色いショートボブから覗く、大きな茶色い瞳のせいでそう見えるのかも。声変わり前かな、声も甲高い。
「ああ、わりいわりい」
頭2つくらい背の低い少年にまとわりつかれ、ドミニクが苦笑している。まるで小型犬に懐かれた大型犬みたいだ。
「ドミニク、この人は?」
「ああ、初めてか?こいつはジャクリーン、最近俺が面倒みている新人だ」
ジャクリーン……ってことは女の子?
「はじめまして!ジャクリーンです!」
ジャクリーンがばね仕掛けの人形のように勢いよくお辞儀する。朝から元気な子だな。
「ジャッキーって呼んでください!」
ああ、はいどうも。俺も軽く頭を下げながら挨拶する。よく見ると体のラインが柔らかい。なるほど、女の子か。失礼しました。
「俺はユート=スミス。マンハイムの冒険者だ、よろしく」
「クーちゃんはね、クシナダ=スミス!クーちゃんも冒険者だよ!」
俺が挨拶すると、クシナダも俺に続いた。俺達の素性を聞き、ジャクリーンが目を見開く。
「ああああなたがユートさんですか!あの有名な山猫殺し!」
「……は?」
何それ初耳。
「あははは、すごいねえユート。かっこいい二つ名じゃないかい」
「……トト、お前は笑っちゃまずいんじゃないか?」
ちんちくりんだけど、お前も大山猫だろ?トトは俺のツッコミをスルーして笑いこけている。
「他にも!」
ジャクリーンが手を叩く。え、まだあるの?
「天使の保護者!ベルセンのお人よし!妖精の恋人!……えーと、あとは……」
「もういい、もういいから!」
指折り数えるジャクリーンを慌てて止める。いろいろ聞き捨てならないが、妖精の恋人って何!?
「はははは、さすがはユート殿だ。こんなに二つ名のある冒険者など聞いたことがない」
楽しそうだね、将軍。俺は全然楽しくないぞ?ジト目で睨んでやると、トロイアーノはにやりと笑った。
「ちなみに我が国では……」
「いい!聞きたくない!」
なんでそっちでも俺にあだ名がついてんだよ。トロイアーノを慌てて止めると、ドミニクが苦笑していた。
「まあ、あれだ。派手にやりすぎたな、ボウズ」
「ねえねえ、クーちゃんには?クーちゃんには?」
気が付くとクシナダが羨ましそうに俺を見上げていた。いやあ、あだ名なんか嬉しくないぞ?
「えーっとですね、クシナダ先輩には……」
「先輩?」
俺はジャクリーンに聞き返すと、彼女は当然のように頷いた。
「はい、私はクシナダ先輩の後に冒険者になりましたから。お2人にお会いするのは今日が初めてですが、いろいろお話は伺っていますよ」
にっこりと笑うジャクリーン。いい笑顔なんだけど、誰から何の話を聞いたんだ?
「ねえねえジャッキーちゃん。クーちゃんのあだ名は!?」
「はい、先輩」
ジャクリーンに先輩と呼ばれてクシナダが照れる。にっこりと笑ってジャクリーンが続けた。
「先輩の二つ名はですね、ベルセンの花と巨人の指揮者の2つですね」
「わあ!」
「あ、いいなクシナダ。2つともかっこいいな」
「御主人のもかっこいいよ?」
「……そうか?」
山猫殺しはともかく、他のはいろいろと他意を感じるんだけども……。
「……恋人って誰なんだろうね~?」
にやにやしながらクシナダが俺を見上げてくる。俺がため息をつくと、ドミニクとトロイアーノが豪快に爆笑した。トトには頭をぽんぽんされて、ジャクリーンはと言うと……。
「よろしくお願いしますね!先輩方!」
とてもいい笑顔で俺達を見つめていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる