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【第一章】チューニング
青春
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しばしの浮遊。重力を無視したこの不自然な軌道もまた、おそらくは私を覆うこの青白いエネルギーによるものなのだろう。
ひとしきり青空を堪能した私は、トカゲの脳天へと落下を始める。
大鎌を体の後ろで構え、ふわりとした落下の後、あるタイミングで弾丸のように自身を加速させる。そのまま体を縦方向に急速で何度も回転させ、鎌がトカゲにヒットするであろうその一瞬の威力にのみ注意を払った。
口角が常に上がっているのがわかる。自らの存在に対する異常なまでのコントローラビリティに高揚が抑えきれなかった。
「そ~りゃっ!」
私は思い切り鎌を振り下ろす。その刃はトカゲまでは届かなかった。トカゲはこちらを見ただけで赤黒い半透明のバリアを展開し、私の鎌を防いだのである。
しかし、私はそのインパクトでトカゲの足下がゆらりとよろめくのを見逃しはしなかった。
伝わっている。影響している。
「小娘、師である私に躊躇なく牙を剥くか」
「先に可愛い教え子を殺そうとしたのはそっちで、しょ!」
私は持ち手を少し変え、鎌に体重を乗せ、トカゲの展開するバリアをひと思いに切り裂く。
エネルギーは私の想いをそのまま具現化でもしているのだろうか。全力を込めた一撃が一度はあんなにもあっさりとブロックされたというのに、今度はその場で体重を乗せただけでバリアに切れ込みが入り、そしてあるタイミングで一気に真っ二つになったのだ。
ここでは不合理なまでに合理的に物事が進む。
私はバリアを裂くと、そのまま再び車輪のように縦方向の急速な回転を始め、トカゲへと無限の凶刃を浴びせにゆく。
バリアを失ったトカゲはナイフで私の攻撃を同じく無限に防ぎ続ける。
刃が擦れるたびに火花が散り、車輪のようになった私はその熱を感じる。
熱い! 楽しい! 気持ちいい!
アドレナリンがドバドバと絶え間なく分泌されているのがわかった。それは遥か昔の中学時代、バレー部に入りたてだった頃に感じた新鮮味や可能性を思い出させた。そうか、これが私の青春なのだ、と私は思った。私は追いかけ続けたかったのだ。どこにも辿り着きたくない。このまま気持ちいい瞬間だけが永遠になればいいのに。
ひとしきり青空を堪能した私は、トカゲの脳天へと落下を始める。
大鎌を体の後ろで構え、ふわりとした落下の後、あるタイミングで弾丸のように自身を加速させる。そのまま体を縦方向に急速で何度も回転させ、鎌がトカゲにヒットするであろうその一瞬の威力にのみ注意を払った。
口角が常に上がっているのがわかる。自らの存在に対する異常なまでのコントローラビリティに高揚が抑えきれなかった。
「そ~りゃっ!」
私は思い切り鎌を振り下ろす。その刃はトカゲまでは届かなかった。トカゲはこちらを見ただけで赤黒い半透明のバリアを展開し、私の鎌を防いだのである。
しかし、私はそのインパクトでトカゲの足下がゆらりとよろめくのを見逃しはしなかった。
伝わっている。影響している。
「小娘、師である私に躊躇なく牙を剥くか」
「先に可愛い教え子を殺そうとしたのはそっちで、しょ!」
私は持ち手を少し変え、鎌に体重を乗せ、トカゲの展開するバリアをひと思いに切り裂く。
エネルギーは私の想いをそのまま具現化でもしているのだろうか。全力を込めた一撃が一度はあんなにもあっさりとブロックされたというのに、今度はその場で体重を乗せただけでバリアに切れ込みが入り、そしてあるタイミングで一気に真っ二つになったのだ。
ここでは不合理なまでに合理的に物事が進む。
私はバリアを裂くと、そのまま再び車輪のように縦方向の急速な回転を始め、トカゲへと無限の凶刃を浴びせにゆく。
バリアを失ったトカゲはナイフで私の攻撃を同じく無限に防ぎ続ける。
刃が擦れるたびに火花が散り、車輪のようになった私はその熱を感じる。
熱い! 楽しい! 気持ちいい!
アドレナリンがドバドバと絶え間なく分泌されているのがわかった。それは遥か昔の中学時代、バレー部に入りたてだった頃に感じた新鮮味や可能性を思い出させた。そうか、これが私の青春なのだ、と私は思った。私は追いかけ続けたかったのだ。どこにも辿り着きたくない。このまま気持ちいい瞬間だけが永遠になればいいのに。
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