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ご報告します

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王座に座り、その横には王妃が座る。

我が国では、


「して、どうであったか?」


王太子の今後を心配するのは為政者の考えも排除できない。
親であるばかりではいられないが、それでも子の幸せを願っている。

「本日、婚約者様とかの令嬢とのお茶会をされている中、訪れがありました。」

「それは妙な事になったのでしょうね?」

今日のお茶会を勧めた王妃が、前のめりがちに聞く。何かあったと期待して。

王太子が、令嬢と仲を深めていると噂が流れた。
出処は、かの令嬢の父親とその後ろ盾。

安易な策だと思うが、そのまま放置しておけば王太子への醜聞になってしまう。

荒療治だが、2人のうちどちらを取るのかをハッキリさせたかった。
『婚約破棄も、受け入れる所存です』とまで思い詰めてしまった。

「婚約者の令嬢にも辛い立場が続いたからな。」


今までの事を思い、この荒療治の結果に賭けている。



「その、王太子様の痴態が…」

どうやらおかしな事になったらしい。


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