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現実の波

16-②

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私への仕事依頼の確認に来ていた。待っていたのはクラークともう1人。

「依頼内容はデザインで、儀礼用の服の新しいアイディアが欲しい。異世界の知識を借りたいとカイナを指名された。」

渡された資料を見ると、重そうで布のたっぷり使われた服と宝飾の絵が並ぶ。

「儀礼服ですか」

神殿でカイナが見た人達は、シンプルな服だった。染め物、刺繍の技術に歴史的意味。
(どんなのが、タブーとか全然分からないなあ)

それでも、デザインの事を考えるとウキウキする。使える素材も珍しい物が扱えるかもしれない!

「討伐組みへの素材依頼も増える」
「スピリッツアへ送れる物も増える」

カイナは、意外と仲が良さそうなツートップに会って話している。タイプは真逆な感じだけど、トップ同士で共通するものがあるのかな。技術屋さんのいつもの格好が綺麗になっていて違和感があった。

(技術屋さん、温泉から帰ってきてたんだ。心持ち疲れが取れている気がする。)

過労で倒れる前に、リフレッシュできたようで良かった。闘技場の使用を叶えてから、すぐ長期ダイブの調整を行おうとしたらしい。それで強制温泉行き。

クラークは深く考え混んでいる。お祝いの品を何にするか算段している様子だ。宝飾品、珍しい食べ物、お金?私が思いつくのはその程度だけど。

待っていると、気づいてもらえた。ここに呼ばれた用を思い出してくれた。

「向こうでの確認作業が必要で、それはカイナに頼もうと思います。」
「ちゃんとできたかって確認ですか?」

「使用できるか、物は実際手に通ってみないとな。」

確認の手順、試験方法を覚えていく。端末に頼れる部分も多い。私でもやれそうだと思えた。
そして中間位置で会合を行う際、私も参加。

「私も参加?!何着ていけば良いですか?」

お偉い人が一堂に会するのに参加して欲しいと、会社命令だ。つまり、バックれられない。慌て出した私に冷静にツッコむ技術屋さん。
「ゲームの方のカイナで良いだろ」

クラークと技術屋さんも出席する、姿はゲームの方らしい。
「両方、会って話せば違和感ない姿だぞ」

「私達の服も、カイナにデザインしてもらう事は可能ですか?」
「加護の関係もあるから、細部を変えるくらいじゃねーか?素材からだと時間がかかる」

「あのやらせてください!飾りを足すでも良いので、やってみたいです。」

食い気味にカイナが請け合った。細部を変えるだけでもデザインはグッと雰囲気を変える。
今ある情報で、宣伝に使えそうな物を身につけるのも効果的になる。

調整の結果、カイナはスピリッツアから合流する日程になった。

「今回もよろしくお願いします」
「お、頑張ってこい。」

また、スピリッツアの世界へ。
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