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IV 新たな道行き
襲来 -1
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船の上はパニックになった。
鳥の魔物の襲来
上から威嚇音を上げた大型の鳥
上側が尖り曲がった嘴は獲物を摘み、巣へ持ち帰る。
大きな翼は、風魔法を発して足を止められた。
この航路で一番厄介な魔物
人も荷物も奪われる
巣に持ち帰られれば、群をなす巣に救出は困難。
だから、鳥除けの装備を忘れない。
ただ、群れで襲ってくることはなかった筈だった。
偵察の1匹、多くても2匹を追い返せば良い。
“獲物はない”
と追い返せば、森の深くで大人しくしている魔物。
それが群れをなして襲ってくれば、混乱に陥る。
船の警備は、銛や弓矢で狙うが、風の壁に阻まれる。
数匹が人を狙い、逃げる足をとられ人に阻まれ
標的になるばかりだった。
戦闘できる乗組員は配置についた。
そこに、3人の冒険者がそれぞれ、動いた。
数も多く、囲まれている状態だが
上から来る攻撃を防ぐため、ロードが駆け上り注意をひく。
船の後ろから獲物として乗客を狙う2匹を、キースが炎の魔法で牽制した。
前方にセリとヴァルトが向かう。
逃げる乗客に飲み込まれないよう、直線的に舳先へ跳んで向かった。
柵から飛び降りる。
船の先端で、魔法付与された武器を使っているのが見えた。
近づけば乗組員らしく、制服姿で息を弾ませていた。
船を引いていた魔物が、逃げる時間を稼いでいたようだ。
前方の船を引いていた筈の魔物は、逃げたようで影は見えない。
槍の先端がバチバチと光る雷の付与がされていたが、
弱々しくなっていく。
乗客は船内に逃げ込んでいなくなった。
まだ、鳥の魔物は退けてはいない。
不穏な乱れた風を感じた。
影が落ち、向かって来る!
モコッとした羽、目に鋭さはないが、
獲物を摘みやすい嘴と大きな身体。
通称ビックバード、Bランクの魔物だ。
群れで襲ってくる、風魔法が脅威だ。
巣での守りを固めるため、討伐が難しい魔物だが
脅威を感じなければ襲ってこない筈だった。
異常事態のようだ。
威嚇音が影と共に落ちてくる
ソレを目掛けて、矢をつがった。
風魔法を纏っているため普通の矢は通らない。
この船の装備も射角で攻撃が当てられずにいた。
セリは風魔法を纏わせて
矢を放った!
風魔法で煽られることなく進む矢は
鳥の魔物の翼に達し、
バリッ!!!
空気を裂くような音をさせて、1匹を墜落させた。
強力な雷付与をした矢は、
一撃必殺。他のビックバードも警戒させた。
ここまでしても、ビックバード達が立ち去る様子を見せない。
何が起きているのか?
船の後方では、巨大な火が巻き起こされ、
遠巻きに2頭のビックバードが旋回していた。
鉤爪で人に狙いを定める役割。
素早く、巧みに風魔法を操る個体。
獲物を巣に連れ帰る習性を警戒し
捕まらないように、かわすのがセオリーだった。
1人天気を見るように、上空を見上げる。
他の乗組員は、横側の守りと誘導に回した。
ここにいられては、大きな魔法が使えない。
まだ、狙って来る。
じっくり睨み合いをして硬直状態だった。
それが船の後方での役割を果たしていた。
この群れを指揮するリーダーは、
はるか上空、マヤカシの魔法を使って姿を隠していた。
A級に分類される幻惑の魔法を使う、知能の高い特殊個体。
ロードが向かった先だった。
こいつを退けられなければ、攻撃が続くだろう。
真上にいるせいで、銛の射角は使えず、
弓矢では届かない距離。
氷魔法で突きを繰り出す、ロード。
それに風で対抗し、この高さまで来れないと、タカを括っている。
「鳥頭だな」
そう言った、この場の一番の強者は
氷魔法と共に刃を鳥の首部分に、叩き込んでいた。
しかし、
リーダーがやられても、撤退がない。
まだ危機は、終わらないようだった。
鳥の魔物の襲来
上から威嚇音を上げた大型の鳥
上側が尖り曲がった嘴は獲物を摘み、巣へ持ち帰る。
大きな翼は、風魔法を発して足を止められた。
この航路で一番厄介な魔物
人も荷物も奪われる
巣に持ち帰られれば、群をなす巣に救出は困難。
だから、鳥除けの装備を忘れない。
ただ、群れで襲ってくることはなかった筈だった。
偵察の1匹、多くても2匹を追い返せば良い。
“獲物はない”
と追い返せば、森の深くで大人しくしている魔物。
それが群れをなして襲ってくれば、混乱に陥る。
船の警備は、銛や弓矢で狙うが、風の壁に阻まれる。
数匹が人を狙い、逃げる足をとられ人に阻まれ
標的になるばかりだった。
戦闘できる乗組員は配置についた。
そこに、3人の冒険者がそれぞれ、動いた。
数も多く、囲まれている状態だが
上から来る攻撃を防ぐため、ロードが駆け上り注意をひく。
船の後ろから獲物として乗客を狙う2匹を、キースが炎の魔法で牽制した。
前方にセリとヴァルトが向かう。
逃げる乗客に飲み込まれないよう、直線的に舳先へ跳んで向かった。
柵から飛び降りる。
船の先端で、魔法付与された武器を使っているのが見えた。
近づけば乗組員らしく、制服姿で息を弾ませていた。
船を引いていた魔物が、逃げる時間を稼いでいたようだ。
前方の船を引いていた筈の魔物は、逃げたようで影は見えない。
槍の先端がバチバチと光る雷の付与がされていたが、
弱々しくなっていく。
乗客は船内に逃げ込んでいなくなった。
まだ、鳥の魔物は退けてはいない。
不穏な乱れた風を感じた。
影が落ち、向かって来る!
モコッとした羽、目に鋭さはないが、
獲物を摘みやすい嘴と大きな身体。
通称ビックバード、Bランクの魔物だ。
群れで襲ってくる、風魔法が脅威だ。
巣での守りを固めるため、討伐が難しい魔物だが
脅威を感じなければ襲ってこない筈だった。
異常事態のようだ。
威嚇音が影と共に落ちてくる
ソレを目掛けて、矢をつがった。
風魔法を纏っているため普通の矢は通らない。
この船の装備も射角で攻撃が当てられずにいた。
セリは風魔法を纏わせて
矢を放った!
風魔法で煽られることなく進む矢は
鳥の魔物の翼に達し、
バリッ!!!
空気を裂くような音をさせて、1匹を墜落させた。
強力な雷付与をした矢は、
一撃必殺。他のビックバードも警戒させた。
ここまでしても、ビックバード達が立ち去る様子を見せない。
何が起きているのか?
船の後方では、巨大な火が巻き起こされ、
遠巻きに2頭のビックバードが旋回していた。
鉤爪で人に狙いを定める役割。
素早く、巧みに風魔法を操る個体。
獲物を巣に連れ帰る習性を警戒し
捕まらないように、かわすのがセオリーだった。
1人天気を見るように、上空を見上げる。
他の乗組員は、横側の守りと誘導に回した。
ここにいられては、大きな魔法が使えない。
まだ、狙って来る。
じっくり睨み合いをして硬直状態だった。
それが船の後方での役割を果たしていた。
この群れを指揮するリーダーは、
はるか上空、マヤカシの魔法を使って姿を隠していた。
A級に分類される幻惑の魔法を使う、知能の高い特殊個体。
ロードが向かった先だった。
こいつを退けられなければ、攻撃が続くだろう。
真上にいるせいで、銛の射角は使えず、
弓矢では届かない距離。
氷魔法で突きを繰り出す、ロード。
それに風で対抗し、この高さまで来れないと、タカを括っている。
「鳥頭だな」
そう言った、この場の一番の強者は
氷魔法と共に刃を鳥の首部分に、叩き込んでいた。
しかし、
リーダーがやられても、撤退がない。
まだ危機は、終わらないようだった。
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