【完結済み】俺たちと番の女のハネムーン[R-18]

BBやっこ

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本編

部屋割り

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爺さんの用意した部屋に案内される。

「こちらをお使いください」
3部屋だった。


(まあ女性が加わった客人を案内するのに、
部屋は3つだわな。)

「俺はセリと一緒だ。」

「後で部屋に行けば良いんじゃないか?」オレはフォローを入れた。
セリちゃんも困ってるぞと目線を送る。


「一緒に寝たい。」
どストレードにセリちゃんに言うところがロードだわ。

駄々子だな
大人なんだからと言うとこかも知れないが
番を見つけたばかりの獣人は、ほっとくに限る!

「オレはこの部屋ね~」そう言い置いて、さっさと角の部屋に入った。
後は2人で話し合え。


いちゃつく声がなるべく聞こえない位置にしたけど
ヤるかな?

ヤったらバレバレだよなあ。

セリちゃんがどれだけ拒否できるかだな。

まあ宿として部屋を提供してるからほどほどにしとけ。
夕飯、呼ばれてんだよなあ。礼装か?

オレはさっさと休むことにした。


セリの方は、とりあえずロードと共に部屋に入った。
(3部屋用意されているから、使えばいいのに)と思いながら。

同室が嫌なわけではなけど、
2人でいるには広い部屋ではない。

知り合ったばかりの男といてリラックスというのも
やはりある程度の緊張、気遣いはする。

お爺さんの屋敷は高級なホテル並みに良い部屋だったけど。
シャワーもついていて、汗をさっぱり流せそうだ。

ここまで、知った道だったけど(依頼で通る道だった)

急に来たのと、今日までのー怒涛の展開と言っても差し支えない
時間を過ごした。

ゆっくり寝たいというのも本音だが
後ろからハグする人物の、この「クゥーン」と言いそうな顔を見て言えるだろうか?

自分に問いかけている。


番へのべったりな、信じられない話を聞いたことがある。

聞いた話よりだいぶマシ。
話を聞いてくれるし、力加減も優しく紳士的な対応…。

ベッドに誘われても良かったし?

距離感に拒否していなかった。

ここでどれくらいなら許されるか、嫌がるのか確認してみようか?
既に別室は嫌なようだけど。

『番を得た獣人の男は、引き離すと弱って死んでしまう』と言われて
いるって巷の話。

それ本当なのか冗談なのか?そう、聞いておけば良かったと獣人女性達の会話を思い出す。

ギュッと強まる腕に、
(理屈じゃ納得できないんだろうなあ。)と心中を察してみる。

こういう時の対処法がひとつ。
くるりと向き直る。

ロード、目の奥が昏いときがある。
(ほっとけないもんなあ。)

私は徐に、ロードの顔を胸に押し付けた。
抵抗できる程度の力だ。

これで様子を見る。

顔を起こさないのでしばらくこのままにしておこう。

孤児院の男の子につかったんだよなあ。
感情的になってぐちゃぐちゃで、感情を受け入れてくれる先が必要な時。
ここは、安心感があるらしい。

おっぱいくらい貸してやるよ
10歳までだけどね。

女の子はぎゅとすることが多いかな。
大人しい子は男女共に、話を聞き出すのが重要。


この大きな子は、今必要なのは言葉じゃなく安心感だろう。
行動で肯定を、受け入れていると伝えてみた。


今後一緒にいるなら、話す機会が必要だ。
まだ会ったばかり互いのことをよく知らない。

…身体のこと以外にね。


少しして、顔を見て話すことにした。
飲み物を用意する。


「ハーブティってどんなんだ?」縁がなかったらしい。

飲みやすいのを選んで淹れたら好評だった。
趣味のひとつなので嬉しい。

知り合いに細々と売って小遣いにしてた。

手持ちのブレンドティはリラックスできる
フルーツのお茶だ。

ロードがティーカップを傾ける仕草が優雅で少し意外。

「所作が綺麗ね?」

節々で気づく
「王都の活動で覚えた。」

お茶会やパーティに呼ばれたんだろう。
得意ではない、面倒だという表情をした。


「王都を早々に出て旅行に行かないか?」

“ハネムーン”

という言葉に赤面する私。
どこに行くかの話に花を咲かせた後

シャワーを浴びることにした。









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