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王都での挨拶
11-拠点にて
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残念ながら、もう1人の『竜の翼』のメンバーとは会えないと聞いた。
なんでも、王都で学会に出ているらしく帰宅は明日以降になるそうだ。
本を出すほど有名な学者さん。物静かなタイプらしい。
「グスタフなら、ロードに番がいても反対しないから、安心して。」
シュルトさんからの話で、『竜の翼』の中で
私が来ることに反対している人はいない、と。
・・興味ないだけで、面倒だと思われている可能性について。
あからさまな態度に出なくても、人の心はわからない。
歩み寄れると良いけど。
私が異物なのだ。馴染んで行こうと決心する。
顔を合わせただけだけど、なんとかなりそうだ。
皆、大人だし。
友好的に受け入れられるようで、ひとまず安心。
今日は、この拠点に泊めてもらえるので
夕食の準備を手伝いながら、シュルトさんと話をした。
「やっぱロード、突然だったの?」
「ええ。そうだったんです。」
ロードとの出会いからベッドインまでの早さだ。
その後の内容はご想像に、…任せません。想像しないでね?
それからカナンの連絡が来た時の話に。
「びっくりよ!元々、番が見つかったらの話はしていたけど。
よく、国内で見つかったわネ。」
獣人の番探しの旅は、一度は通る道らしい。
番への渇望は獣人の中で強いものと聞く。国中探しても、見つかるかはわからないとも。
「冒険者の仕事はどうするの?」
「商業ギルドの仕事をします。ひとまず、相手の様子を観察することになりますね。」
魔物との挟み撃ちは最悪の状況。
貴族に目をつけられたまま冒険者の活動するのは危険だと思う。
街にいる方が逃げやすいから、薬師として納品をする。
それでしばらくは懐は持つだろう。
王都は物が高いと聞いているから、泊めてもらえるのは助かる。
(今後の話をロードとしないとなあ。)
ここへの挨拶をしたら、どう過ごすか?
動きが制限される。それに合わせてもらうのは忍びない。
高ランカーについて行くのも不安だなあ。
中堅と言われても、育った町の森の専門。薬師としてのスキルも上げていたから
レベル的にも、ダンジョンアタックは難しい。
料理の仕込みも終わり、
ロードとカナンが顔を出した。ギュッと抱きつかれ
「風呂入らないか?」
汗をかいてので、良いお誘いだけど…
「夕食の後で」その方がゆっくり入れそうだ。
着替えるのが面倒とも言う。あまり服を持ってきていないからね。
「じゃあ。散歩でもしよう。」ロードに連れ出され、
庭に案内された。
「あれは、浮かれてる?」
「滅茶苦茶な。」
ロードのあんな姿。
ダンジョンで良い相手を見つけた時くらいか?
「大丈夫かしら。セリ。」
心配はわかる。竜人の相手なんて
飢えている獣の前に出すんだからな。
「これ、差し入れになるかしら?」瓶の中に液体。
取り扱っている商品だろう。エロ用なのか?
「オレが置いてくるか?」
ロードの部屋に入れるのは、カナンくらいだ。慣れた相手だからだろう。
「直接渡そうかしら?」
庭にいるセリを見る。今夜どうなるか知らない無垢な女か?
いや、最初の関門を潜り抜けた、強い女だ。
良い娘のようなので、無事に帰ってきて欲しい。
と言う共通の思いで、高品質のポーションがセリの手元に渡されたのだった。
なんでも、王都で学会に出ているらしく帰宅は明日以降になるそうだ。
本を出すほど有名な学者さん。物静かなタイプらしい。
「グスタフなら、ロードに番がいても反対しないから、安心して。」
シュルトさんからの話で、『竜の翼』の中で
私が来ることに反対している人はいない、と。
・・興味ないだけで、面倒だと思われている可能性について。
あからさまな態度に出なくても、人の心はわからない。
歩み寄れると良いけど。
私が異物なのだ。馴染んで行こうと決心する。
顔を合わせただけだけど、なんとかなりそうだ。
皆、大人だし。
友好的に受け入れられるようで、ひとまず安心。
今日は、この拠点に泊めてもらえるので
夕食の準備を手伝いながら、シュルトさんと話をした。
「やっぱロード、突然だったの?」
「ええ。そうだったんです。」
ロードとの出会いからベッドインまでの早さだ。
その後の内容はご想像に、…任せません。想像しないでね?
それからカナンの連絡が来た時の話に。
「びっくりよ!元々、番が見つかったらの話はしていたけど。
よく、国内で見つかったわネ。」
獣人の番探しの旅は、一度は通る道らしい。
番への渇望は獣人の中で強いものと聞く。国中探しても、見つかるかはわからないとも。
「冒険者の仕事はどうするの?」
「商業ギルドの仕事をします。ひとまず、相手の様子を観察することになりますね。」
魔物との挟み撃ちは最悪の状況。
貴族に目をつけられたまま冒険者の活動するのは危険だと思う。
街にいる方が逃げやすいから、薬師として納品をする。
それでしばらくは懐は持つだろう。
王都は物が高いと聞いているから、泊めてもらえるのは助かる。
(今後の話をロードとしないとなあ。)
ここへの挨拶をしたら、どう過ごすか?
動きが制限される。それに合わせてもらうのは忍びない。
高ランカーについて行くのも不安だなあ。
中堅と言われても、育った町の森の専門。薬師としてのスキルも上げていたから
レベル的にも、ダンジョンアタックは難しい。
料理の仕込みも終わり、
ロードとカナンが顔を出した。ギュッと抱きつかれ
「風呂入らないか?」
汗をかいてので、良いお誘いだけど…
「夕食の後で」その方がゆっくり入れそうだ。
着替えるのが面倒とも言う。あまり服を持ってきていないからね。
「じゃあ。散歩でもしよう。」ロードに連れ出され、
庭に案内された。
「あれは、浮かれてる?」
「滅茶苦茶な。」
ロードのあんな姿。
ダンジョンで良い相手を見つけた時くらいか?
「大丈夫かしら。セリ。」
心配はわかる。竜人の相手なんて
飢えている獣の前に出すんだからな。
「これ、差し入れになるかしら?」瓶の中に液体。
取り扱っている商品だろう。エロ用なのか?
「オレが置いてくるか?」
ロードの部屋に入れるのは、カナンくらいだ。慣れた相手だからだろう。
「直接渡そうかしら?」
庭にいるセリを見る。今夜どうなるか知らない無垢な女か?
いや、最初の関門を潜り抜けた、強い女だ。
良い娘のようなので、無事に帰ってきて欲しい。
と言う共通の思いで、高品質のポーションがセリの手元に渡されたのだった。
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