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3 この世界は……
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「やだやだ姐さん死なないでえええええ!!!」
「死んでねえよ!!!」
どこからか聞こえた涙声に反射でつっこんでから、アタイは目をぱちりと開いた。
地面に寝っ転がっている。なるほど、しばらく気を失っていたんだな。その間に前世の記憶を思い出したんだな。
速攻で自分の身に降りかかった状況を把握して、ぐるりと周りを見渡す。
心配そうな顔をしている仲間たちが取り囲んでいたので、「大丈夫、大丈夫」と笑顔で宥めておく。
前世は前世、今は今。それを間違えちゃあいけない。
でも、前世の記憶を思い出したことで重大なことに気付いてしまった。
――この世界が『運命の愛は何度でも』の世界であることが、異母姉が最後にやった魔法の結果かよ!
それは、アタイが死ぬ一年前くらいに何を思ったか異母姉が自分で書き上げたゲームブックの題名だ。
ゲームブックとは、読み手の選択次第で話の展開や結末が代わるタイプの物語。各段落の最後に次に読む段落の候補が複数示されていて、読み手はその中から任意の段落を選ぶ、という作業を結末まで繰り返す。
娘を溺愛する正妃が「愛娘の書いたものは全国民が読むべきだ」という謎の使命感に駆られて、大量に刷って廉価で販売した。結果、目論見通りたくさんの人の手に渡り、内容もそれなりに面白かったようで結構人気が出たらしい。
らしい、というのは興味がなさすぎて「へー、そーなんだー」と漏れ聞こえる噂も右から左に聞き流していたからに他ならない。
別に向こうもこっちに読んでほしいなんて微塵も思わないだろう、と考えていたのは甘かったっぽい。それを見越して、わざわざ献本が送りつけられてきた。憎い相手ですら巻き込むその本気度に、若干引いた。
流石にこれで読んでいないとなったら何をされるかわからないだろう。堪忍したアタイは、こうして物語にざっくりと目を通すに至ったわけだ。
結論から言うと、それは主人公の女の子が美形男子たちとキャッキャウフフしながら〈魔王(が率いる魔物軍)vs人間〉の世界大戦の勝利を目指す物語。ちなみに、主題は恋愛の方。夢見る女の子に好まれそうな話だなーと冷静に分析しながらページを捲る。
……いやまあ、面白くないとは言わないよ? でもアタイの趣味趣向には合わなかったんだからしょうがないじゃん?
唯一、「ルナ」というキャラにはちょっとばかし感情移入できた。彼女はルートによっておおまかに二種類の展開を与えられている。
その一、普通にお淑やかで優しく、それでいて責任感の強い王女さまとして成長した彼女は、世界大戦を起こさせまいとして単身魔王との談判に臨む。しかし無情にも魔王に殺され、それをきっかけに開戦する。
その二、あまり王女らしくない元気で活発な少女に成長した彼女は、騎士の道に進む。世界大戦では先陣をきって戦いに飛び込み、真っ先に命を落とす。
後者・騎士ルートの途中までは、親近感を抱いた。騎士になる王女なんて、まさにアタイみたいじゃないか。痺れる、憧れるぅってね!
そんなふうに盛り上がった気持ちは、木っ端微塵に打ち砕かれた。結局、いずれの道にしても死ぬ運命から逃れられないなんて、理不尽の極み!
「なんでだよぉ!」と机に拳を打ち付けてしまったせいで書類が散らばったけど、これはアタイが悪いのか?! ……分かってるよ、八つ当たりだってことは。アタイが悪うございます。大人しく拾いますよーだ。
とにかく、そんな感じにかるーく流し読んだ物語だったけれど、設定くらいはちゃんと覚えている。舞台はエメラルダ王国。国王の名はアデレオン。彼の即位から十五年の(今のところは)平和で豊かな大国。
……まるっきり、今生の世界と一緒なんですよねー。ははっ。
そして、アタイの名前は「ルナ」なのだ。例の死にキャラに転生したっていうのか?
やってくれたな、異母姉。流石は、嗜虐趣味。
ただ殺すだけでは飽き足らず、二度も殺そうっていうのか? 運命に抗おうとジタバタ足掻きながらそれでも死にゆくさまを、どっかで、どうやってかして、高みの見物をしてやろうとでもいうのか?
まあ、今のアタイは王女じゃないんだけどね。……そう、王女じゃないんだよ!
この一点に賭けてみても良いかね? いやーな気配はビンビン感じるけれど、希望的観測を持ってみても良いかね?
もう、ガッツリ一回殺されたのだよ。今生は長生きさせてくれ。二度も殺されるなんて、真っ平御免だ。
「姐さーん、戻ってきてよー」
「ん? ああ、ごめんごめん」
遠い目をして現実逃避に走っていたアタイの意識を、仲間の声が引き戻してくれる。
そういえばまだ気絶から覚醒した後地面に寝っ転がったままだと気付いて、よっこらせと身を起こした。
「さあ、もうここに用はないな。帰――」
「セ、セリナ? セリナなのか?」
アタイの号令に割り込む声が、一つ。
ぐるりと振り向くと、助けた馬車に乗っていたんだろう、見るからに貴人ですと言わんばかりの浮世離れしたオーラを放つ金髪紫眼の男性が、ぽっかりと口を開けた、絵に書いたような唖然の表情でこちらを凝視していた。
あらまあ、美丈夫が台無しだよ?
「セリナは母の名前だけど、何か?」
こてりと小首を傾げて尋ねてみるけど、男性は凍りついたまま動かない。
もしもーし。ねえ、これ帰って良い? 良いよね?
踵を返そうとしたその瞬間、ダダっと猛烈な勢いで近づいてきた。かと思えば、何の躊躇もなくがばりと抱きつかれたんだけど!
なにこれ。不審者? 幼女趣味? 変態オヤジ?
「離せぇえ!!」って暴れたら、こいつのお付きみたいな人がべりっと引き剥がしてくれた。
あーもう、本当に今日は厄日だな。まだ何やらブツブツ言っているが、知ったこっちゃないぞ。
「その面差しも、薄桃色の髪も、セリナに瓜二つだ。それなのに瞳は紫色で、それじゃあまるで――。あの、君。つかぬことを聞くが、母君から指輪を受け継いではいないだろうか?」
そう訴える表情があまりにも必死で、あまりにも切なそうだったから。
「……あるよ」と渋々答えてやった。アタイのお人好しめ。
「その指輪を、見せてはくれないだろうか?」
「……見せれば、もう満足だな? 解放してくれるな?」
「ああ、もちろん」
商談成立。よし、言質は取ったからな!
首にかけた細い鎖を服の上に出す。これに形見の指輪を通して肌身離さず持ち歩いているのだ。
指輪は極めてシンプルな作りだ。ただ、中心に嵌め込まれた紫色の宝石が眩く光り輝いている。
……あれ、紫色の宝石ってこの国で滅茶苦茶希少価値が高かったような? 今にして思うと、これ地味に高級品なんじゃないか?
と思った瞬間、男性が指輪を指差して叫んだ。
「それ! 儂がセリナに贈った指輪!!」
「はあ?」
「そして、君の瞳は紫。紫は紫でも光の具合で赤っぽく見える『ロイヤルパープル』という特殊な色だ。つまり、君は、君は……儂の娘!! セリナと儂の、愛の結晶に違いないんだよぉ!!!」
そう絶叫するやいなや、男性がその場にくずおれた。人目もはばからず、というか周囲をドン引きさせながら、うえんうえんと泣き腫らしている。
……どうすんの、これ?
さっき引き剥がしてくれたお付きの人がどうにかするのかと思ったけれど、彼は使い物にならない主人をほっぽってアタイの前に跪いた。
「私は国王陛下の侍従を務めているレティアス・ナーベルトという者です。お嬢様、どうか我々とともに王宮までお越しいただけませんか?」
おーっと、これは嫌な予感がするぞ?
国王陛下の侍従ねぇ。その人がお仕えする人が、そこで泣いているんだねぇ。
というか、そもそもナーベルトっていうのも伯爵家だ。その人が、小娘に頭を下げている。
こんなの、お伺いという体裁は取っているものの、一般庶民に拒否権があるわけがない。詰んだな。
「……分かりましたよぉ」
こうして、心配そうな仲間をその場に残し、単身馬車に乗り込んで王宮を目指すことになったのでした。めでたくない、めでたくない。
「死んでねえよ!!!」
どこからか聞こえた涙声に反射でつっこんでから、アタイは目をぱちりと開いた。
地面に寝っ転がっている。なるほど、しばらく気を失っていたんだな。その間に前世の記憶を思い出したんだな。
速攻で自分の身に降りかかった状況を把握して、ぐるりと周りを見渡す。
心配そうな顔をしている仲間たちが取り囲んでいたので、「大丈夫、大丈夫」と笑顔で宥めておく。
前世は前世、今は今。それを間違えちゃあいけない。
でも、前世の記憶を思い出したことで重大なことに気付いてしまった。
――この世界が『運命の愛は何度でも』の世界であることが、異母姉が最後にやった魔法の結果かよ!
それは、アタイが死ぬ一年前くらいに何を思ったか異母姉が自分で書き上げたゲームブックの題名だ。
ゲームブックとは、読み手の選択次第で話の展開や結末が代わるタイプの物語。各段落の最後に次に読む段落の候補が複数示されていて、読み手はその中から任意の段落を選ぶ、という作業を結末まで繰り返す。
娘を溺愛する正妃が「愛娘の書いたものは全国民が読むべきだ」という謎の使命感に駆られて、大量に刷って廉価で販売した。結果、目論見通りたくさんの人の手に渡り、内容もそれなりに面白かったようで結構人気が出たらしい。
らしい、というのは興味がなさすぎて「へー、そーなんだー」と漏れ聞こえる噂も右から左に聞き流していたからに他ならない。
別に向こうもこっちに読んでほしいなんて微塵も思わないだろう、と考えていたのは甘かったっぽい。それを見越して、わざわざ献本が送りつけられてきた。憎い相手ですら巻き込むその本気度に、若干引いた。
流石にこれで読んでいないとなったら何をされるかわからないだろう。堪忍したアタイは、こうして物語にざっくりと目を通すに至ったわけだ。
結論から言うと、それは主人公の女の子が美形男子たちとキャッキャウフフしながら〈魔王(が率いる魔物軍)vs人間〉の世界大戦の勝利を目指す物語。ちなみに、主題は恋愛の方。夢見る女の子に好まれそうな話だなーと冷静に分析しながらページを捲る。
……いやまあ、面白くないとは言わないよ? でもアタイの趣味趣向には合わなかったんだからしょうがないじゃん?
唯一、「ルナ」というキャラにはちょっとばかし感情移入できた。彼女はルートによっておおまかに二種類の展開を与えられている。
その一、普通にお淑やかで優しく、それでいて責任感の強い王女さまとして成長した彼女は、世界大戦を起こさせまいとして単身魔王との談判に臨む。しかし無情にも魔王に殺され、それをきっかけに開戦する。
その二、あまり王女らしくない元気で活発な少女に成長した彼女は、騎士の道に進む。世界大戦では先陣をきって戦いに飛び込み、真っ先に命を落とす。
後者・騎士ルートの途中までは、親近感を抱いた。騎士になる王女なんて、まさにアタイみたいじゃないか。痺れる、憧れるぅってね!
そんなふうに盛り上がった気持ちは、木っ端微塵に打ち砕かれた。結局、いずれの道にしても死ぬ運命から逃れられないなんて、理不尽の極み!
「なんでだよぉ!」と机に拳を打ち付けてしまったせいで書類が散らばったけど、これはアタイが悪いのか?! ……分かってるよ、八つ当たりだってことは。アタイが悪うございます。大人しく拾いますよーだ。
とにかく、そんな感じにかるーく流し読んだ物語だったけれど、設定くらいはちゃんと覚えている。舞台はエメラルダ王国。国王の名はアデレオン。彼の即位から十五年の(今のところは)平和で豊かな大国。
……まるっきり、今生の世界と一緒なんですよねー。ははっ。
そして、アタイの名前は「ルナ」なのだ。例の死にキャラに転生したっていうのか?
やってくれたな、異母姉。流石は、嗜虐趣味。
ただ殺すだけでは飽き足らず、二度も殺そうっていうのか? 運命に抗おうとジタバタ足掻きながらそれでも死にゆくさまを、どっかで、どうやってかして、高みの見物をしてやろうとでもいうのか?
まあ、今のアタイは王女じゃないんだけどね。……そう、王女じゃないんだよ!
この一点に賭けてみても良いかね? いやーな気配はビンビン感じるけれど、希望的観測を持ってみても良いかね?
もう、ガッツリ一回殺されたのだよ。今生は長生きさせてくれ。二度も殺されるなんて、真っ平御免だ。
「姐さーん、戻ってきてよー」
「ん? ああ、ごめんごめん」
遠い目をして現実逃避に走っていたアタイの意識を、仲間の声が引き戻してくれる。
そういえばまだ気絶から覚醒した後地面に寝っ転がったままだと気付いて、よっこらせと身を起こした。
「さあ、もうここに用はないな。帰――」
「セ、セリナ? セリナなのか?」
アタイの号令に割り込む声が、一つ。
ぐるりと振り向くと、助けた馬車に乗っていたんだろう、見るからに貴人ですと言わんばかりの浮世離れしたオーラを放つ金髪紫眼の男性が、ぽっかりと口を開けた、絵に書いたような唖然の表情でこちらを凝視していた。
あらまあ、美丈夫が台無しだよ?
「セリナは母の名前だけど、何か?」
こてりと小首を傾げて尋ねてみるけど、男性は凍りついたまま動かない。
もしもーし。ねえ、これ帰って良い? 良いよね?
踵を返そうとしたその瞬間、ダダっと猛烈な勢いで近づいてきた。かと思えば、何の躊躇もなくがばりと抱きつかれたんだけど!
なにこれ。不審者? 幼女趣味? 変態オヤジ?
「離せぇえ!!」って暴れたら、こいつのお付きみたいな人がべりっと引き剥がしてくれた。
あーもう、本当に今日は厄日だな。まだ何やらブツブツ言っているが、知ったこっちゃないぞ。
「その面差しも、薄桃色の髪も、セリナに瓜二つだ。それなのに瞳は紫色で、それじゃあまるで――。あの、君。つかぬことを聞くが、母君から指輪を受け継いではいないだろうか?」
そう訴える表情があまりにも必死で、あまりにも切なそうだったから。
「……あるよ」と渋々答えてやった。アタイのお人好しめ。
「その指輪を、見せてはくれないだろうか?」
「……見せれば、もう満足だな? 解放してくれるな?」
「ああ、もちろん」
商談成立。よし、言質は取ったからな!
首にかけた細い鎖を服の上に出す。これに形見の指輪を通して肌身離さず持ち歩いているのだ。
指輪は極めてシンプルな作りだ。ただ、中心に嵌め込まれた紫色の宝石が眩く光り輝いている。
……あれ、紫色の宝石ってこの国で滅茶苦茶希少価値が高かったような? 今にして思うと、これ地味に高級品なんじゃないか?
と思った瞬間、男性が指輪を指差して叫んだ。
「それ! 儂がセリナに贈った指輪!!」
「はあ?」
「そして、君の瞳は紫。紫は紫でも光の具合で赤っぽく見える『ロイヤルパープル』という特殊な色だ。つまり、君は、君は……儂の娘!! セリナと儂の、愛の結晶に違いないんだよぉ!!!」
そう絶叫するやいなや、男性がその場にくずおれた。人目もはばからず、というか周囲をドン引きさせながら、うえんうえんと泣き腫らしている。
……どうすんの、これ?
さっき引き剥がしてくれたお付きの人がどうにかするのかと思ったけれど、彼は使い物にならない主人をほっぽってアタイの前に跪いた。
「私は国王陛下の侍従を務めているレティアス・ナーベルトという者です。お嬢様、どうか我々とともに王宮までお越しいただけませんか?」
おーっと、これは嫌な予感がするぞ?
国王陛下の侍従ねぇ。その人がお仕えする人が、そこで泣いているんだねぇ。
というか、そもそもナーベルトっていうのも伯爵家だ。その人が、小娘に頭を下げている。
こんなの、お伺いという体裁は取っているものの、一般庶民に拒否権があるわけがない。詰んだな。
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