外れスキル【無限再生】が覚醒して世界最強になった ~最強の力を手にした俺は、敵対するその全てを蹂躙する~

八又ナガト

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009 死の淵の誓い

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 そんな彼らの言葉を受け――死の淵で、僕はようやく理解した。
 腹の奥から絶え間なく湧き上がってくる、この感情の名前を。

「…………してやる」
「……ん? 何か言ったか?」

 これは憎しみ。
 ――そして殺意だ。

「殺してやる! 絶対に……お前たちをッ!!!」

 今の僕に出せる、最大限の激情。
 それを受けたアルトさんは――否、アルトはわずかにきょとんとした表情を浮かべた後、すぐに高笑いした。

「あはは! 今際いまわきわに何を言うかと思えば、まさかの殺害予告とは! 惨めにも程があるぞ、シン。意気込んでいるところ悪いが――

 ズシン、ズシンと。
 重々しい大音量を鳴らしながら、ネクロ・デモンが僕に近づいてくる。
 その奥では、アルトたちを包む結界が輝きを強めていた。

 とうとう、転移が発動する。

「じゃあな、シン。まあそう気を落とすな。お前が死ぬのは、ただ運が悪かっただけだ」

 最後にアルトがそう告げると同時に、結界はひと際大きく輝く。
 そしてその光が収まった時、そこには既にアルトたちの姿はなかった。
 転移が成功したのだろう。

 残されたのは僕と、エクストラボスのネクロ・デモンのみ。
 この状況から、僕が生き延びられる方法なんてあるはずがなかった。

 それでも僕は、最後まで憎しみを燃やし続ける。


「グルァァァアァァァァァァァ!!!」


 咆哮。
 そして豪振。
 ネクロ・デモンは両腕で大剣を握ると、後ろから前に送る形でその剛腕を振り下ろした。

 馬鹿げた威力により振るわれた大剣は地面をも軽々と砕きながら推進し、這いつくばる僕の体を全力で叩きつけた。

「がはっっっ!」

 渾身の一撃を浴び、僕の体は粉々になる一歩手前の状態のまま、砲弾のような速度と勢いで弾き飛ばされた。
 大広間はおろか、間に伸びる通路すら軽々と飛び越え、ボス部屋まで一直線に吹き飛んでいく。

 その最中、僕は見た。
 かすかに残されていたHPバーが、完全に0を迎えるのを。

(ああ……ここで僕は死ぬのか?)

 ボス部屋の地面に何度も叩きつけられて静止した僕は、朦朧とする頭のまま考え続ける。
 HPが0になり、体は限界を迎え――それでもまだ、憎しみだけは尽きることがなかった。

(そんなこと、絶対に認めない)

 死に際で、改めて僕は誓う。

(アイツらに復讐する、その時まで……僕は絶対に!)

 だが、現実は無情で。
 そんな意気込みもむなしく、とうとう僕は意識を失う。

 ――その刹那、システム音が聞こえた気がした。


『対象者の死亡を確認しました』

『全ての条件が達成されました』

『ユニークスキル【無限再生】が進化します』



『魂の再生成が行われます』



(魂の、再生成……?)

 この時の僕は、知る由もなかった。
 死と同時に発生した、外れスキル【無限再生】の覚醒。
 この出来事が僕を、世界最強の存在に導くことになるなんて。





 ――復讐はまだ、始まってすらいない。




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