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017 【自傷の契約】
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「エクストラスキル【自傷の契約】……?」
新しく獲得したそのスキルを見て、僕は思わず眉をひそめた。
エクストラスキルとは、通常スキルに比べて非常に強力な力を持っている上位スキルのことを指す。
ユニークスキルと異なるのは、特定の条件を達成することで誰にでも得られるという部分だ。
ただし、その条件はかなり厳しいことが多いと聞く。
その分だけ性能も規格外であり、時にはユニークスキルをも凌駕するとのことだが……
「少なくともこれまで、こんな名前のエクストラスキルがあるなんて聞いたこともない。いったいどんな能力なんだ……?」
僕はそのまま、【自傷の契約】の説明を見ることにした。
――――――――――――――
【自傷の契約】
・エクストラスキル
・自傷を行い、減少したHPの%分だけ全パラメータが一時的に上昇する。
――――――――――――――
「これは……!」
自傷した際、減少したHP分のパラメータ上昇。
僕がこのダンジョンで積み重ねてきたことが、そのまま形になったような能力だった。
「これまでの流れから察するに、獲得条件は“一定量の自傷行為”……ってところかな? なるほど、これまで聞いたことがなかったわけだ」
なにせ、無限再生を持っている僕が1000回以上HP全損を繰り返してようやく獲得できたんだ。
他の冒険者の中に、この条件を達成できる者はいないだろう。
「となると、考えようによっては僕専用のユニークスキルみたいなものだね」
いずれにせよ、これはかなり強力なスキル。
毒耐性や睡眠強化に比べて、戦闘でも使いやすい。
実際の使用感を試しておいた方がいいだろう。
「発動条件は、自傷だったよね」
既に作成した本数が2桁目に突入した骨短剣を使い、左腕を深く斬り裂いた。
そのダメージによって、HPが410→369に減少する。
すると、その直後――
「っ! 力が漲ってくる……!」
確かな実感と共に、僕は現在のステータスを確認した。
――――――――――――――
シン 15歳 レベル:41
称号:なし
HP:369/410 MP:121/121
攻撃力:4120(+412)
防御力:4080(+308)
知 力:1480(+148)
敏捷性:4070(+407)
幸 運:1470(+147)
SP:0
ユニークスキル:【無限再生】
エクストラスキル:【自傷の契約】
通常スキル:【毒耐性】・【睡眠強化】
――――――――――――――
すると本当に、各パラメータは減少したHP分――10%だけ上昇していた。
「ははっ……これは本当に、凄いスキルかもしれない」
パラメータを上昇させるバフスキル自体は通常スキルにもあるが、全種類を同時に上げられるようなものではなく、上昇量もたかが知れている。
しかし【自傷の契約】なら、最大で99%まで上げることができそうだ。
「もちろん、99%もHPを減少させるなんてリスクは犯したくないけど……使える手段自体は、多ければ多いほどいいからね」
それだけじゃない。
僕はここで、あることを閃いた。
「……そうだ。このスキルの能力なら、もしかしたらアイツへの復讐に使えるかもしれない」
脳裏によぎるのは、【黎明の守護者】のうちの一人。
僕が受けた絶望を、何倍にもして返さなくちゃいけない相手だ。
――この3か月で、僕はかなり強くなった。
今の実力なら、まず間違いなくアルトたちに負けることはないだろう。
仮に彼らが秘策を持っていようと、真正面からそれを蹂躙できるだけのステータスになっているはずだ。
だけど自死を繰り返し強くなっていく日々の中で、僕はふと疑問に思ったのだ。
本当にただ、彼らを殺すだけで僕の復讐は成されるのか――と。
答えは否だ。
彼らは僕を裏切ったばかりか、大切な家族すら自分たちの身勝手な理由のために殺した。
それに対して募り続けた憎しみは、既に彼らを殺しただけで晴れるようなものではなくなっていた。
だからこそ、大切なのは過程――殺す方法だ。
僕はなんとしでも彼らを絶望のどん底に叩き落とさなくてはならない。
「その点、この【自傷の契約】はおあつらえ向きだ」
そしてこの調子で自死を繰り返していけば、また今回のように復讐に適したスキルを手に入れられる可能性もある。
その思考に至った僕は、改めて今後の方針を決めることにした。
「現時点でも既に、アルトたちはもちろん、ネクロ・デモンとも対等に戦える水準に来ているかもしれない……だけど、まだ足りない」
本当の意味で復讐を成し遂げるためには。
圧倒的な力と、彼らの心を圧し折るための手段が必要だ。
「僕はその全てを、この地獄で手に入れてみせる」
新たな誓いと共に、僕は自分の心臓に骨短剣を突き刺すのだった。
新しく獲得したそのスキルを見て、僕は思わず眉をひそめた。
エクストラスキルとは、通常スキルに比べて非常に強力な力を持っている上位スキルのことを指す。
ユニークスキルと異なるのは、特定の条件を達成することで誰にでも得られるという部分だ。
ただし、その条件はかなり厳しいことが多いと聞く。
その分だけ性能も規格外であり、時にはユニークスキルをも凌駕するとのことだが……
「少なくともこれまで、こんな名前のエクストラスキルがあるなんて聞いたこともない。いったいどんな能力なんだ……?」
僕はそのまま、【自傷の契約】の説明を見ることにした。
――――――――――――――
【自傷の契約】
・エクストラスキル
・自傷を行い、減少したHPの%分だけ全パラメータが一時的に上昇する。
――――――――――――――
「これは……!」
自傷した際、減少したHP分のパラメータ上昇。
僕がこのダンジョンで積み重ねてきたことが、そのまま形になったような能力だった。
「これまでの流れから察するに、獲得条件は“一定量の自傷行為”……ってところかな? なるほど、これまで聞いたことがなかったわけだ」
なにせ、無限再生を持っている僕が1000回以上HP全損を繰り返してようやく獲得できたんだ。
他の冒険者の中に、この条件を達成できる者はいないだろう。
「となると、考えようによっては僕専用のユニークスキルみたいなものだね」
いずれにせよ、これはかなり強力なスキル。
毒耐性や睡眠強化に比べて、戦闘でも使いやすい。
実際の使用感を試しておいた方がいいだろう。
「発動条件は、自傷だったよね」
既に作成した本数が2桁目に突入した骨短剣を使い、左腕を深く斬り裂いた。
そのダメージによって、HPが410→369に減少する。
すると、その直後――
「っ! 力が漲ってくる……!」
確かな実感と共に、僕は現在のステータスを確認した。
――――――――――――――
シン 15歳 レベル:41
称号:なし
HP:369/410 MP:121/121
攻撃力:4120(+412)
防御力:4080(+308)
知 力:1480(+148)
敏捷性:4070(+407)
幸 運:1470(+147)
SP:0
ユニークスキル:【無限再生】
エクストラスキル:【自傷の契約】
通常スキル:【毒耐性】・【睡眠強化】
――――――――――――――
すると本当に、各パラメータは減少したHP分――10%だけ上昇していた。
「ははっ……これは本当に、凄いスキルかもしれない」
パラメータを上昇させるバフスキル自体は通常スキルにもあるが、全種類を同時に上げられるようなものではなく、上昇量もたかが知れている。
しかし【自傷の契約】なら、最大で99%まで上げることができそうだ。
「もちろん、99%もHPを減少させるなんてリスクは犯したくないけど……使える手段自体は、多ければ多いほどいいからね」
それだけじゃない。
僕はここで、あることを閃いた。
「……そうだ。このスキルの能力なら、もしかしたらアイツへの復讐に使えるかもしれない」
脳裏によぎるのは、【黎明の守護者】のうちの一人。
僕が受けた絶望を、何倍にもして返さなくちゃいけない相手だ。
――この3か月で、僕はかなり強くなった。
今の実力なら、まず間違いなくアルトたちに負けることはないだろう。
仮に彼らが秘策を持っていようと、真正面からそれを蹂躙できるだけのステータスになっているはずだ。
だけど自死を繰り返し強くなっていく日々の中で、僕はふと疑問に思ったのだ。
本当にただ、彼らを殺すだけで僕の復讐は成されるのか――と。
答えは否だ。
彼らは僕を裏切ったばかりか、大切な家族すら自分たちの身勝手な理由のために殺した。
それに対して募り続けた憎しみは、既に彼らを殺しただけで晴れるようなものではなくなっていた。
だからこそ、大切なのは過程――殺す方法だ。
僕はなんとしでも彼らを絶望のどん底に叩き落とさなくてはならない。
「その点、この【自傷の契約】はおあつらえ向きだ」
そしてこの調子で自死を繰り返していけば、また今回のように復讐に適したスキルを手に入れられる可能性もある。
その思考に至った僕は、改めて今後の方針を決めることにした。
「現時点でも既に、アルトたちはもちろん、ネクロ・デモンとも対等に戦える水準に来ているかもしれない……だけど、まだ足りない」
本当の意味で復讐を成し遂げるためには。
圧倒的な力と、彼らの心を圧し折るための手段が必要だ。
「僕はその全てを、この地獄で手に入れてみせる」
新たな誓いと共に、僕は自分の心臓に骨短剣を突き刺すのだった。
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