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041 予想外の痛み
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そんなシンを見て、シエラは心の中で笑った。
(……あ、あはは! やはりシンはシンですね! このような嘘に呆気なく騙されてしまうなんて……! しかしそれも仕方ありません、それだけ私の美貌が魅力的だったということですから)
シエラはゆっくりと立ち上がり、その場で両腕を広げた。
「よく分かってくれましたね、シン。ええ、ええ、そうです。二年前から今日に至るまで、私が貴方に向ける感情は一切変わっておりません」
(私の美貌に見惚れる貴方を見て、ずーっと愚かだと思っていましたよ)
言葉とは裏腹の感情を抱くシエラ。
そしてとうとう、シンは彼女のすぐ手前までやってきて立ち止まった。
あと一歩が踏み出せないのだろう。
仕方ない、そこは自分が助け舟を出してやるとしよう。
――――どうせ、触れ合うのなんてこれが最後になるのだから。
「ありがとうございます、シン。これからはずっと、私たちは一緒ですよ」
「――――」
シエラはぎゅっとシンの体を抱きしめる。
そしてそのまま、なんと口づけを交わした。
触れ合う体から、シンの動揺がよく伝わってくる。
そんな状況の中、シエラは戸惑うシンを内心で嘲笑いながら――
(やはり愚かですね、シン。あなたはここで終わりです)
――自身の持つ、《聖の魔力》を口から注ぎ込んだ。
《聖の魔力》。
それは魔物にとって最大の弱点であると同時に、人相手にも高い効果を発揮する特殊な魔力。
とはいえ当然、普通に使っただけでこの怪物を傷付けることはできないが――体の内側からなら話は別だ。
聖女が扱う、極限まで清められた浄化の魔力。
それは時に、人々にとって大いなる毒と化す。
シンがどれだけの力を得ていようと、これを防ぐことなどできないだろう。
(私は美しく、誇り高い聖女。生き延びるためとはいえ、無様な姿を晒した相手を地上に帰すなどこのプライドが許しません。シン、貴方だけはここで絶対に殺してみせます!)
そんな意思と共に、シエラは《聖の魔力》を注ぐ速度を限界まで上げた。
しかし、その直後――
「……安心したよ。お前がどこまでも愚かで」
「――――え? ッッッ!?!?!?」
――突如として、シエラは自身の体の内側に、この世のものとは思えない激しい痛みを覚えるのだった。
(……あ、あはは! やはりシンはシンですね! このような嘘に呆気なく騙されてしまうなんて……! しかしそれも仕方ありません、それだけ私の美貌が魅力的だったということですから)
シエラはゆっくりと立ち上がり、その場で両腕を広げた。
「よく分かってくれましたね、シン。ええ、ええ、そうです。二年前から今日に至るまで、私が貴方に向ける感情は一切変わっておりません」
(私の美貌に見惚れる貴方を見て、ずーっと愚かだと思っていましたよ)
言葉とは裏腹の感情を抱くシエラ。
そしてとうとう、シンは彼女のすぐ手前までやってきて立ち止まった。
あと一歩が踏み出せないのだろう。
仕方ない、そこは自分が助け舟を出してやるとしよう。
――――どうせ、触れ合うのなんてこれが最後になるのだから。
「ありがとうございます、シン。これからはずっと、私たちは一緒ですよ」
「――――」
シエラはぎゅっとシンの体を抱きしめる。
そしてそのまま、なんと口づけを交わした。
触れ合う体から、シンの動揺がよく伝わってくる。
そんな状況の中、シエラは戸惑うシンを内心で嘲笑いながら――
(やはり愚かですね、シン。あなたはここで終わりです)
――自身の持つ、《聖の魔力》を口から注ぎ込んだ。
《聖の魔力》。
それは魔物にとって最大の弱点であると同時に、人相手にも高い効果を発揮する特殊な魔力。
とはいえ当然、普通に使っただけでこの怪物を傷付けることはできないが――体の内側からなら話は別だ。
聖女が扱う、極限まで清められた浄化の魔力。
それは時に、人々にとって大いなる毒と化す。
シンがどれだけの力を得ていようと、これを防ぐことなどできないだろう。
(私は美しく、誇り高い聖女。生き延びるためとはいえ、無様な姿を晒した相手を地上に帰すなどこのプライドが許しません。シン、貴方だけはここで絶対に殺してみせます!)
そんな意思と共に、シエラは《聖の魔力》を注ぐ速度を限界まで上げた。
しかし、その直後――
「……安心したよ。お前がどこまでも愚かで」
「――――え? ッッッ!?!?!?」
――突如として、シエラは自身の体の内側に、この世のものとは思えない激しい痛みを覚えるのだった。
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