反能力犯罪組織 アビリティリバティ

びいと

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11.俺を守れ

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リオスが能力を手に入れた?
ミツハは石田の言葉を素直に受け入れることが出来ない。
自分が喉から手が出るほどに欲しかったものを、一番近しい人間が手に入れてしまった。


【あれ、地雷踏んだかなおれ?】
ミツハの様子を見て首を傾げる石田だったが、やがて
「まあとにかくさ、ミツハ君にも任せたい任務が山ほどあるんだからしゃきっとしてもらわんと困るよ~?」
「...はい」
複雑な表情を浮かべながらミツハは任務内容を確認する。
とある会合の主要人物の護衛だった。ランクは[4]


護衛対象となるのは霧隠ユウマ。どこぞの忍者のような名前とは裏腹に、でっぷりと太った中年の男だった。
「護衛を頼んだからには必ず俺を守りきれ。少しでも傷を負うことになったら許さんぞ」


護衛を行うのは神奈川から静岡の短い範囲。車で移動をするので難易度は低くなっていた。この男が何故毅然とした(というか癪に障るほど偉そうな)態度をとるのかといえば、行う会合の内容である。これから先の能力犯罪に対してどのような対抗策をとっていくか、政府のお偉いさんと話し合いをするらしい。見た目によらずそれなりに権限を持つ人物のようだ。


【リオスが能力を...やはりきっかけはあの時の戦闘か...様子がおかしかったもんな...】
いまいち集中できないミツハだったが、そもそも襲撃さえなければただただ中年のおっさんとのドライブなので、気が抜けてしまう。

だが、状況は一瞬で変化する


【?】
静岡県に入ってまもなく、周りを木に囲まれた道幅の広い道を通っている時、ミツハの視界の端でキラリと光るものがあった。それをスコープの反射だと気づけたのは奇跡に近いだろう。咄嗟に霧隠と自分自身の姿勢を下げる。

パシュン、と
小さな音がしたと思ったら、車全体が跳ね上がる様な衝撃に包まれた。後部座席に座っていたミツハと霧隠は無事だったが、ドライバーは肩を負傷したようだ。運転が聞かなくなった車は近くの木に激突する。
「がばっ!?な、なんなんだ!俺を守れ!とにかくだ!」
「分かってる。とにかく身をかがめてろ!」


ドライバーの座る前部座席を見ると、窓ガラスが割れ、ボンネットがグチャグチャになっている。ドライバーは意識を失っているようだ。
【対物ライフルか!?】
任務内容的には短い距離であることと、この会合自体極秘であることから、敵の襲撃に気を配る必要はないとのことだった。だからこそランク4の任務となっていたのだが...


【完全に待ち構えていやがる!どうする、スナイパーは相性が悪い...!】
次弾が装填される前に、この車から脱出しなければ。あの威力をもう1発撃ち込まれると車が破壊されかねない。
「おい、出るぞ!」
ドライバーには申し訳ないが、今は護衛対象を守ることが最優先。霧隠を引っ張り出し、車から脱出をする。
その瞬間、
ゴガァァァァァン!!!という音とともに車が爆発した。
エンジン部分を打ち抜いたか。


「...すまん。」
自分の不甲斐なさを悔やみながら、森の中に逃げ込む。
「おい...おい!!!」
霧隠は顔を真っ赤にしている
「なんだこれは!?何が起こったんだ!?」
「落ち着け!場所を知られる!」
幸い周りが森だった為、狙撃から身を守る場所は沢山ある。
「それよりも、あのスナイパーは俺達がここを通ることを知っていた。情報が漏れている。なにか心当たりはないのか?」
「知るか!俺は政府に収集されて会合に参加するだけだ!なんだってこんなことに...!」
では何故か。誰かが根回しをしているとしか考えられない。


まさか、
「政府自身か...?」
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