【完結】ヴィルヘルミーナの白い海賊船 ―自由と冒険を愛する貴方へ― (海賊令嬢シリーズ1&2)

SHOTARO

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第2部 第ニ章 黄金郷を求めて

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第三十六話
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 さて、黄金の真珠をプレゼントされて、気を良くして、京の都に帰って来た。
 ただ、ベネディクタにもというのが、なんとも、かんともだけれど。

 まあ、買付けも終わったが、来季の淡水真珠も購入したい。

 どうやら、競りは12月から2月に行うようだ。
 この国は太陰暦を使っているようで、ここでの12月とは太陽暦だ。

 まだまだ、時間があり過ぎる。
 ということで、『買付けしたものを、一度、長崎で売ってしまおう!』ということになった。

 長崎に戻る前に、あの住職の話が聞きたい。
 マルの話だ。

 だが、住職は、
「話も良いですが、体験されては如何ですかな?」
 なるほど、体験か。悪くは無い。

「では」と言うことで、在家の者が仏道修行体験が出来る施設を紹介してもらった。

 私ひとりと覚悟していたが、アガーテも来るらしい。
「主の行くところが、家士の職場」と言っている。
 しかし、宗教修行となると、良いのかね?

 そこで、坐禅と写経なる修行をした。
 二泊三日の修行だった。

 もちろん、そんな事で、マルが分かるものではない。なんかのキッカケになればと思ったからだ。
 しかし、アガーテが言うには、「お嬢様、もう少し続けましょう」と言う。

「アガーテ、どうしたの? 何故?」
「お嬢様の言う、『敵の子供を養子にすることが、マルだ』という意味は、この程度の事では分かりません。真理に到達出来ません」 

「そうね……」
「一生に一度しかないと思います。この様な機会は」
「他宗教の者が良いのかしら」
「この国で仏道修行したなど、黙っておけば、ヨーロッパまで伝わりはしません」
 そして、私は覚悟を決める事にした。

 時間の許す限り、やってみようと。

 翌日

「バーナー、話があるの。私とアガーテは長崎には戻らないわ」
「ミーナ? 何か買い忘れでも?」
「いや、そうじゃないの」と、バーナーには丁寧に話すことにした。

 しばらく、彼は考え込んでいた。

「では、その仏道修行が終わった頃に、迎えに来るよ」
「申し訳無いわね」と返答しておいた。

 そして、数時間後。

「ミーナちゃん。船に戻らないの? それって、バーナーさんは、諦めるってことだよね」
 なんで、そうなる。
「私は、バーナーさんと一緒に長崎に戻るからね」

「はいはい」とだけ、返事しておいた。
 その時、ベネディクタが、キョトンとしていたのが意外だった。

 そして、バーナー達と分かれ、アガーテと二人で在家信者も修行出来る山寺に入り、修行することにした。
 その際、在家とはいえ、長い髪は邪魔であるし、髪は煩悩の象徴ということから、バッサリと短髪にした。

 アガーテが泣いていた。
「アガーテ!」
「いえ、貴族令嬢であるお嬢様が、髪を切るなんて」
「また生えるよ。気にしなさんな」
「別に切る必要は無いと聞いていますが」
「うん、でも、やるからには本格的にやろうと思ってね」

 いや、剃髪は、流石に抵抗があったが、ショートカットにした。
 この時代としては、どこの国でも、この髪形は非常識だろう。

 すると、アガーテも髪を切ってしまった。

 すまない、アガーテ……


 次回の女海賊団は、琵琶湖で何が?


 
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