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第一話 彼と私の共通点?
② 王子様の隣にはもう姫がいるの
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今回はシャングリラホテル最上階の応接間を使っての見合いということだ。お相手はまだ来てない。私たち3人はゆったりとしたソファーに腰掛け、紅茶を嗜みながら待っているのだが──。
「どうして私の隣にアンジェリカ、あなたが座っているの!? そこお父様でしょう!」
「あら、お姉様が無作法をしでかしたら、思いっきり踏んで差し上げようと思ってのこと。親切心ですわ」
「余計なお世話っ! ……はぁ。ちょっとお花摘みにいってくるわ」
「お姉様ってば、お相手がおみえになっても知りませんわよ」
私はグラウンドフロアまで降りて、そこをうろついていた。
こういうところに来るのは久しぶり。華やかな建築様式を見て回るのは好きなのだけど。社交パーティーに参加するのはうんざりだから。
そのとき、私は床に落ちている小物を見つけた。
「懐中時計?」
拾ってみたら、ふたが開きかけている。
「壊れてないかしら。ちょっと失礼……。ん?」
時計に異常はない。そして、ふたの裏にあったのは、すこぶる美しい貴婦人の肖像画だった。
「どこかの紳士が落としたのね。えっと、レセプションは」
ふたをしっかり閉じて、レセプショニストにお届け。
「さてと、さすがに戻らなくてはね」
階段の方へ行こうとしたその時。前方から颯爽と向かってくる一人の男性が。
「……!」
私は息を飲んだ。
この瞬間は少し遠目だけど、それでも感じられる。毅然とした姿勢、なのに、それを包む優し気な雰囲気。物語の中から飛び出てきたような、華やかな貴公子が、軽やかな足取りで私に向かって歩いてくる。
マッシュウルフの王子様?
そのプラチナブロンドの髪が、晴れた日の煌めく海のような碧い瞳が、溢れんばかりの輝きを放って、私のところに――――??
「………………」
「すまない、落とし物をしたのだが」
私の横を颯爽とすり抜け、レセプションにまっすぐ向かっていった。
「はぁ……。来るわけない」
思わず立ち止まってしまっていたけれど。そりゃそうだ。物語の中の王子様なんて、私とは住む世界が違うわ。そりゃ小さい頃は、メイドが読み聞かせてくれた美しい世界に憧れもあったけど、もう子どもじゃないんだもの。
王子様なんて興味ない。自分の世界に存在しないものに、これっぽっちも興味ない!!
「こちらの金時計でしょうか?」
――――え?
「ああ、これだ。ありがとう。中身は見てないね?」
「もちろんでございます」
安心した顔でその男性は、それを懐にしまい入れた。
……ほら、やっぱりね! 美しい貴公子とは美しいご令嬢がすでに“つがい”となっているのよ! それはもう、選ばれし美しい人々の世界の話であって、私のような凡人には関係ない。さて、見合いも早いところ断って、さっさと家に帰ろう。
***
「あら? 先方はまだ見えていないの?」
「お姉様……軽んじられていますわね」
「あちらの家の格の方がよほど高いんだから、仕方ないのじゃなくて?」
この縁談を父に持ってきた方も、ソファーの隅で小さくなっている。
「も、もう少しでございますよ」
「構いませんわ。そんなに恐縮なさらないで」
その時、ドアのノックが聞こえた。
「ああ、ようやくお越しのようだ」
紹介人の方がドアの元へ寄っていく。
「ほんとうに、どういったお方なのかしら」
アンジェリカはソファーの端にやったので、お父様にこそこそと話しかけている。興味津々といった様子だ。私はどうお断りしようか、気が重いというのに。
扉が開いた。
「!!」
なんてこと。たった今入室し顔を見せた殿方は、ついさっきレセプションの前で、恋人の肖像画を愛おしそうな顔でうっとり眺めていた貴公子だ。
決まった恋人いるんじゃない! 私はそう声を上げそうになった。
そこではっと気付いた。それだからこんな格の高い御家の見目麗しい貴公子が、縁談を断られ続けいまだ独身でいるのだ。彼が結ばれ得ぬ恋人に操を捧げ、破談に持ち込んでいるのか、はたまた恋人の存在に気付いた女性側が憤慨したのか知らないが。
彼が私たちに歩み寄ってくる。ともかく、最初から互いに乗り気でない縁談なのだこれは――。
「えっ?」
彼が立ち止まったのはアンジェリカの脇……ソファーの私の側とは反対の方に。
「初めまして、レディ」
彼がアンジェリカに手を差し出したので、彼女は手を添え立ち上がった。そして彼はひざまずく。
「本当にご足労いただき申し訳ない、のですが、私はあなたとは結婚できない」
「「え??」」
私たち姉妹の声が被った。
私たちの疑問の感嘆は、ほぼ意味が同じであろう。これは単純に「ストラウド家に断りを入れた」という意味ではない。それはつまり、この男性はアンジェリカに断りを入れたのだ。
異例の事実だ。私の知る限りでは、アンジェリカを拒否した男性など、ひとりとして存在しない。
どいつもこいつもデレデレのヘラヘラになって彼女にはひれ伏すものだ。たとえ「まだ結婚は早いよな~」という考えの放蕩息子であろうとも、「恋人に一途です!」という純情青年であろうとも、「こんな美女が~~!」と手のひら返す。
彼女はそれを分かっているから、どいつもこいつも生殺しにしているわけだが、ほら、彼女の顔は、「この私に“ごめんなさい”って言った!?」という驚愕の表情である。
────なにこの人、心がすかっとする。
「ノエラ家ご嫡男のエイリーク様、ですわね?」
「ア、アンジェリカ……」
私はすかっとしている場合ではなく、遅ればせながらヒヤっとする。彼女が何か不躾なこと言ったりしないかと。
「あなた様のお見合い相手は私ではございませんわ。私はエレーゼの妹で、ただの付き添いですの」
「え?」
「おっしゃりたいことは、こちらの、私の姉エレーゼにどうぞ」
「……あ――」
気まずい雰囲気が漂う。当たり前だが。
「私、お邪魔でしたわね。下のフロアでお待ちしておりますわ」
「アンジェリカ……」
彼女は扉口をするっと抜けて行ってしまった。家同士の諍いにならなくて一安心だ。さすが我が妹、プライドは突き抜けて高くあるべきね。
お父様に促され、彼もソファに腰掛けた。紹介人が焦りながら彼を紹介する。しかしここは既に、ものすごく決まりの悪い場。
「あ、あの」
彼が口を開いた。
「今、申し上げたとおり、なのですが私は……」
その時、ガタン!と激しく音を立て、扉が開いた。この場の4人、一気にそちらを振り向く。
「エイリーク!!」
「シャルロッテ!?」
そこで私の目に入ってきたのは、素晴らしく可憐な貴婦人――小さな頭、白く艶めく細長い手足に、パールを上品にあしらったオフホワイトのマーメイドドレスがとてもよく似合う。
プラチナブロンドの長い髪がたおやかにうねり、まるで海から上がってきた人魚姫のよう。
そんな美女が見合いの場に乱入してきた――!??
「シャルロッテ、何があったんだ!?」
「それがね、大事件なの!」
「事件?」
「家の料理人が全員、原因不明の高熱と腹痛で寝込んでしまったの!」
乱入してきた美女が……私やこの部屋の雰囲気を完全無視して、まくし立てている。
「全員!? それは大事だな。いったいどうしてそんなことに」
「原因不明って言ったわよっ!」
その時、先ほどの拾い物が私の脳裏をよぎった。こちらの貴婦人、彼女はあの金時計の……肖像画の女性であった――。
「どうして私の隣にアンジェリカ、あなたが座っているの!? そこお父様でしょう!」
「あら、お姉様が無作法をしでかしたら、思いっきり踏んで差し上げようと思ってのこと。親切心ですわ」
「余計なお世話っ! ……はぁ。ちょっとお花摘みにいってくるわ」
「お姉様ってば、お相手がおみえになっても知りませんわよ」
私はグラウンドフロアまで降りて、そこをうろついていた。
こういうところに来るのは久しぶり。華やかな建築様式を見て回るのは好きなのだけど。社交パーティーに参加するのはうんざりだから。
そのとき、私は床に落ちている小物を見つけた。
「懐中時計?」
拾ってみたら、ふたが開きかけている。
「壊れてないかしら。ちょっと失礼……。ん?」
時計に異常はない。そして、ふたの裏にあったのは、すこぶる美しい貴婦人の肖像画だった。
「どこかの紳士が落としたのね。えっと、レセプションは」
ふたをしっかり閉じて、レセプショニストにお届け。
「さてと、さすがに戻らなくてはね」
階段の方へ行こうとしたその時。前方から颯爽と向かってくる一人の男性が。
「……!」
私は息を飲んだ。
この瞬間は少し遠目だけど、それでも感じられる。毅然とした姿勢、なのに、それを包む優し気な雰囲気。物語の中から飛び出てきたような、華やかな貴公子が、軽やかな足取りで私に向かって歩いてくる。
マッシュウルフの王子様?
そのプラチナブロンドの髪が、晴れた日の煌めく海のような碧い瞳が、溢れんばかりの輝きを放って、私のところに――――??
「………………」
「すまない、落とし物をしたのだが」
私の横を颯爽とすり抜け、レセプションにまっすぐ向かっていった。
「はぁ……。来るわけない」
思わず立ち止まってしまっていたけれど。そりゃそうだ。物語の中の王子様なんて、私とは住む世界が違うわ。そりゃ小さい頃は、メイドが読み聞かせてくれた美しい世界に憧れもあったけど、もう子どもじゃないんだもの。
王子様なんて興味ない。自分の世界に存在しないものに、これっぽっちも興味ない!!
「こちらの金時計でしょうか?」
――――え?
「ああ、これだ。ありがとう。中身は見てないね?」
「もちろんでございます」
安心した顔でその男性は、それを懐にしまい入れた。
……ほら、やっぱりね! 美しい貴公子とは美しいご令嬢がすでに“つがい”となっているのよ! それはもう、選ばれし美しい人々の世界の話であって、私のような凡人には関係ない。さて、見合いも早いところ断って、さっさと家に帰ろう。
***
「あら? 先方はまだ見えていないの?」
「お姉様……軽んじられていますわね」
「あちらの家の格の方がよほど高いんだから、仕方ないのじゃなくて?」
この縁談を父に持ってきた方も、ソファーの隅で小さくなっている。
「も、もう少しでございますよ」
「構いませんわ。そんなに恐縮なさらないで」
その時、ドアのノックが聞こえた。
「ああ、ようやくお越しのようだ」
紹介人の方がドアの元へ寄っていく。
「ほんとうに、どういったお方なのかしら」
アンジェリカはソファーの端にやったので、お父様にこそこそと話しかけている。興味津々といった様子だ。私はどうお断りしようか、気が重いというのに。
扉が開いた。
「!!」
なんてこと。たった今入室し顔を見せた殿方は、ついさっきレセプションの前で、恋人の肖像画を愛おしそうな顔でうっとり眺めていた貴公子だ。
決まった恋人いるんじゃない! 私はそう声を上げそうになった。
そこではっと気付いた。それだからこんな格の高い御家の見目麗しい貴公子が、縁談を断られ続けいまだ独身でいるのだ。彼が結ばれ得ぬ恋人に操を捧げ、破談に持ち込んでいるのか、はたまた恋人の存在に気付いた女性側が憤慨したのか知らないが。
彼が私たちに歩み寄ってくる。ともかく、最初から互いに乗り気でない縁談なのだこれは――。
「えっ?」
彼が立ち止まったのはアンジェリカの脇……ソファーの私の側とは反対の方に。
「初めまして、レディ」
彼がアンジェリカに手を差し出したので、彼女は手を添え立ち上がった。そして彼はひざまずく。
「本当にご足労いただき申し訳ない、のですが、私はあなたとは結婚できない」
「「え??」」
私たち姉妹の声が被った。
私たちの疑問の感嘆は、ほぼ意味が同じであろう。これは単純に「ストラウド家に断りを入れた」という意味ではない。それはつまり、この男性はアンジェリカに断りを入れたのだ。
異例の事実だ。私の知る限りでは、アンジェリカを拒否した男性など、ひとりとして存在しない。
どいつもこいつもデレデレのヘラヘラになって彼女にはひれ伏すものだ。たとえ「まだ結婚は早いよな~」という考えの放蕩息子であろうとも、「恋人に一途です!」という純情青年であろうとも、「こんな美女が~~!」と手のひら返す。
彼女はそれを分かっているから、どいつもこいつも生殺しにしているわけだが、ほら、彼女の顔は、「この私に“ごめんなさい”って言った!?」という驚愕の表情である。
────なにこの人、心がすかっとする。
「ノエラ家ご嫡男のエイリーク様、ですわね?」
「ア、アンジェリカ……」
私はすかっとしている場合ではなく、遅ればせながらヒヤっとする。彼女が何か不躾なこと言ったりしないかと。
「あなた様のお見合い相手は私ではございませんわ。私はエレーゼの妹で、ただの付き添いですの」
「え?」
「おっしゃりたいことは、こちらの、私の姉エレーゼにどうぞ」
「……あ――」
気まずい雰囲気が漂う。当たり前だが。
「私、お邪魔でしたわね。下のフロアでお待ちしておりますわ」
「アンジェリカ……」
彼女は扉口をするっと抜けて行ってしまった。家同士の諍いにならなくて一安心だ。さすが我が妹、プライドは突き抜けて高くあるべきね。
お父様に促され、彼もソファに腰掛けた。紹介人が焦りながら彼を紹介する。しかしここは既に、ものすごく決まりの悪い場。
「あ、あの」
彼が口を開いた。
「今、申し上げたとおり、なのですが私は……」
その時、ガタン!と激しく音を立て、扉が開いた。この場の4人、一気にそちらを振り向く。
「エイリーク!!」
「シャルロッテ!?」
そこで私の目に入ってきたのは、素晴らしく可憐な貴婦人――小さな頭、白く艶めく細長い手足に、パールを上品にあしらったオフホワイトのマーメイドドレスがとてもよく似合う。
プラチナブロンドの長い髪がたおやかにうねり、まるで海から上がってきた人魚姫のよう。
そんな美女が見合いの場に乱入してきた――!??
「シャルロッテ、何があったんだ!?」
「それがね、大事件なの!」
「事件?」
「家の料理人が全員、原因不明の高熱と腹痛で寝込んでしまったの!」
乱入してきた美女が……私やこの部屋の雰囲気を完全無視して、まくし立てている。
「全員!? それは大事だな。いったいどうしてそんなことに」
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