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〜第3章〜
82.『〜裏切りの逃亡者編〜記憶』
しおりを挟むよつばたちの追跡に気付き、立体駐車場へと入っていくスイ。
2人はスイを追いかけ、どんどん上のほうに上がっていく。
よつばとしおんはスイを追い込んだ。
スイ「くっ…屋上か!!」
スイは屋上まで上りついた。
よつばたちも屋上に到着する。
スイは窓からよつばたちに発砲した。
よつばは銃弾を避けて柱の陰に隠れる。
しお「よつばさん、これをあの車の下に投げれる?」
しおんはよつばに黒い機械を渡した。
よつ「これは?」
しお「自作の電磁パルス発生装置です。これを車の下に入れれば車のコンピュータはショートして動かなくなる!」
よつ「天才だね。惚れそうだよ。やってみるよ!」
よつばはタイミングを見計らって車の下に投げた。
車の下に入った瞬間、車のコンピュータがショートした。
スイ「ッ!?なんだ!?車が!」
スイの車は機能を停止した。
なにか攻撃されたとわかったスイは車を降りた。
スイはよつばに向かって発砲する。
よつばはすぐに柱に隠れ、銃弾を避けた。
スイ「チッ!ちょこまかと!」
スイがよつばに気を取られてるうちにしおんはみつれに近づく。
それに気づいたスイは振り返り、しおんに銃を向けるがよつばはそのタイミングを見計らっていた。
一瞬でスイに近づいて銃をはじき落とした。
スイ「くっ!…ガキどもが!!!」
スイはよつばの腕を掴んでよつばの体勢を崩した。
そこに膝蹴りを入れるがよつばはもう片方の手で受け流す。
スイ「ッ!?」
両者一度間合いをとる。
よつ「殴り合いなら自信あるよ。」
スイ「今お前に構ってる暇は無いんだよ!」
2人はスイが落とした銃を見る。
スイとよつばは落とした銃を拾おうと駆けだした。
先に手が届きそうだったのはスイだが、よつばはそれを阻止しようとサバイバルナイフを投げた。
ナイフは銃を弾き、よつばはスイに飛びついた。
取っ組み合いになり最初にマウントをとったのはよつばだった。
よつばはスイの顔を殴りつける。
スイは抵抗しよつばの横腹を殴る。
殴り合いをしてる一方でしおんはみつれの乗る車まで近づいた。
しお「ロックされてる…開かない。」
しおんは窓をトントンと叩く。
みつ「ッ!?」
みつれはビクッと驚いた。
しお「みつれさん!開けてください!」
みつれは首を横に振る。
みつ「だ…だれ?」
しお「僕だ!しおんだよ!!」
みつ「し…しお…ん?……だ、だれなの?スイ!スイ!!」
みつれはスイを呼び続けた。
しお「((ダメだ。やっぱり記憶が……どうすれば……))」
しおんはみつれに声を掛け続けた。
しお「みつれさん!覚えてない!?僕らがつくった便利屋『カモミール』を!!みつれさんが好きだったバイクを!!」
みつ「・・・わからない!わからないよ!」
しお「あなたはテロで家族を失った!そして軍人になって裏切られたんだ!!」
みつ「・・・テロ……お母…さん…お父さん……」
みつれは頭をおさえだした。
しお「思い出して!!あなたの名前はポチなんかじゃない!!『みつれ』という綺麗な名前なんだ!!!」
みつ「み…つ…れ…………」
みつれはブツブツと言い始めた。
しお「((様子がおかしい…記憶が戻ってきてるのか!?))」
しおんの声に気づいたスイは車をみた。
スイ「ポチッ!?」
スイは一瞬気が逸れてしまった。
よつ「よそ見するな!!おい!!!」
よつばはスイの髪を掴み、地面に叩きつける。
スイ「グッ!!…どけ!!!」
スイはよつばの首に拳を入れた。
よつばは一瞬息が出来なくなり体勢を崩す。
その隙によつばを突き放し、車のほうへ走る。
スイ「ポチッ!!!」
みつ「スイ!!」
みつれはしおんとは反対側のドアを開け、スイに抱きついた。
スイ「ポチ!大丈夫!?」
みつ「うん!」
しおんは車のかげから飛び出してスイを攻撃しようとする。
しかしスイに受け止められる。
スイ「ガキどもが!!!お前ら2人とも殺す!!」
スイはしおんの顔を殴る。
しお「うっ!!」
スイはさらにしおんに殴り掛かろうとするがよつばが声をあげた。
よつ「待て!!それ以上動いたら撃つ!!!」
よつばはスイの銃を拾い、スイに銃口を向ける。
それに気づいたみつれはすかさずスイの前に立った。
よつ「ッ!?…みつれさん…ッ!?」
スイ「ポチッ!?」
みつ「やめて!撃たないで!!」
みつれの行動に3人は硬直した。。。
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