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〜第4章〜
113.『救助活動』
しおりを挟む爆破によって倒壊していくユウゼンのビルを背にワゴン車を走らせるシロサキたち。
シロ「なんだユウゼン、随分ボロボロじゃないか。…おい、治療してやれ。」
シロサキは同乗している男にユウゼンの手当てを指示する。
ユウ「すみません。……ッ!?」
ユウゼンは荷台に人が縛られているのに気付いた。
気を失っているハナだった。
ユウ「この女ッ!?……拉致して一体どうする気ですか?」
シロ「ふふふ、どうすると思う?」
シロサキは不気味に微笑む。
ユウ「まさか……」
シロ「そうだよ。…私の『犬』にする。ふふふふ……」
ワゴン車は走り去り姿を消した。
みつれとしおんとリンはハナを捜していた。
リンはレスキュー隊に連絡する。
リン「倒壊したビルの中に人がいる!至急救助を要請します!」
みつれは瓦礫の中を探すがとても救助出来る状況では無かった。
リンはレスキュー隊に救助要請したあとも瓦礫を退かし続けた。
レスキュー隊と消防隊が到着し、救助活動が行なわれた。
みつ「リン…後はレスキュー隊に任せよう。少し休め。」
リン「いや、みっちゃん達は休んでて。私はハナちゃんを捜す。」
リンは手を止めなかった。
しかし辺りは既に暗く、救助活動が困難になっていた。
これ以上は危険が及ぶ為、救助活動は日が出てから再開することになった。
リン「嫌!!そうしている間にもハナちゃんは!!!」
みつ「落ち着けリン!ハナさんは必ず見つける!!だからお前も少し休め!」
みつれは取り乱したリンをなだめる。
しおんは体力が尽き、病院へ搬送された。
みつれはリンを連れて車に乗った。
みつ「しおんは病院に搬送された。私たちは明日の朝すぐ救助活動出来るように近くに居よう。」
リン「・・・うん……。ユウゼン達は逃げたの?」
みつ「あぁ。ワゴン車が走り去って行くのが見えた。前に見た車だ。間違いない。」
リン「車のナンバー、覚えてる?」
みつ「あぁ。」
みつれはワゴン車のナンバーをリンに伝えるとどこかに電話を掛けた。
リン「・・・Nシステムで照合してくれない?ナンバーは………」
リンはナンバーを伝え、電話を切った。
リン「Nシステムを使ってヤツらを追う。…多分避けられてると思うけど…。」
Nシステムとは道路に設置されている自動車ナンバー自動読取装置のこと。
おもに手配車両などの追跡に使われている。
みつ「・・・すぐ見つかるといいがな…」
2人は近くのホテルで泊まることにした。
みつれは車を走らせる。
みつ「・・・残念だが今回も失敗したな。しおんから聞いたが、シロサキにデータが入ったデバイスを破壊されたらしい。」
リン「そうだったんだ……。シロサキが来ることを想定出来なかった私たちの負けだね…」
みつ「シロサキは今回の事件の主犯だと思っていた。内閣総理大臣の自宅を爆破出来る爆弾を作れるのはシロサキだけだからな。…だからシロサキは手が空いていないと思い込んでいた。」
リン「・・・ホテルについたらちょっと状況を整理しよう。」
みつ「そうだな。」
2人はホテルに到着し、現在の状況を整理した。。。
防衛大臣の脅迫メッセージから指定されたタイムリミットは残り4日。
しかし昨日の夜の段階でネットに動画が流出。
それによって防衛大臣は決断を迫られている。
ヤツらを止めるにはユウゼンを抑えるしか無かった。
そしてユウゼンが持つデータを全て引き抜き、人質の居場所を掴む為に4人はユウゼンと対峙した。
しかし、そこにシロサキが現れて、作戦は失敗に終わった。
ユウゼンとシロサキは廃ビルを爆破して逃走。
しおんは昨日の怪我がまだ治っておらず、体力の限界がきて病院に搬送。
ハナは廃ビルの瓦礫の下にいるかもしれない。
そこで今自分たちがなすべきことは何か…。
2人の意見は一致していた。
ハナを瓦礫から助けだす。
そしてユウゼンたちを追いかける。
それしか無かった。
タイムリミットまで後4日。
みつれとリンはハナを救助し、事件を止めることは出来るのか………。
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